緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

エッセイとフォト

日々の発見と思いのあれこれなど

2020年を振り返る

2020年12月27日 | 日記
今年最後のブログの更新です。

世界中がそうであったように、2020年は新型コロナウィルスに振り回された1年でした。
やりたかった事、やる予定だった事は半分もできませんでした。

文化財収蔵館の昔の暮らし体験のボランティアは4、5回くらいしかできなかったですし、お茶の先生に連れて行ってもらう予定だったお茶会はすべて中止になりました。

それでも独り身の身軽さもあって、コロナ蔓延の合間を縫うように、幾つも旅行には出掛けました。
もちろん、旅先で現地の人と濃厚接触するような旅行はしていません。
人出の多い観光地はそもそも興味なしです。

健康上のことでは、実はとても気掛かりだったのだけれど、何年も避けていた大腸内視鏡検査を、勇気を出して受けてみて、異常のないことを確認したのは気持ちの上では大きいことです。
大腸内視鏡検査は15年くらい前に一度受けて、激痛を味わったトラウマがあったのです。
今回の先生は上手で、ほとんど痛みはありませんでした。

5月に観客を入れて本番の筈だった大阪能楽大連吟は、9月末に観客抜きで本番になりました。
主催者は有料のYouTubeをupすると言ってましたが、途中でバラバラになった「高砂」は、さすがに有料は無理と判断されたのか有料YouTubeのupは今のところありません。

ただ能楽師の斎藤先生が、開催場所の四天王寺の紹介と本番の楽屋裏を無料のYouTubeでupされています。
これです。
私も後ろ姿が写っています。
17:53~17:57、画面中央、着物姿で座って「羽衣」の舞台を観ているのは私です。

こんなこともありました。
YouTubeには写っていないですが、「高砂」の本番中、プロの地謡の方々を私は後ろから見ていました。
舞台が終わって退出する時、約一名の地謡の人の足が、正座でどうやら完全に痺れてしまったようです。
(他人の足のようになっていたのが後ろから見てて分かった💦)
それでも、その人は、おそらく足が無感覚のまま、人形みたいに歩いて退出したのですが、私は笑いを堪えるのに必死でした。

舞台って、ホントに色んなことが起こります。
コロナの時代、舞台が演じられるということ自体が凄いことなんだと思います。
2020年は大阪能楽大連吟の舞台に出られただけでも良かったかなと思います。

私は年金生活者で、新型コロナウィルスで経済的に脅かされるということは今のところありません。
ただとても多くの人が経済的に脅かされていることは理解しています。
自分に何ができるかといえば、何も出来ないのですが、一刻も早いコロナの終息を祈るしかありません。
2021年に願うことはそれだけです。

ブログを読んでくださった皆様、この一年、ありがとうございました。
よいお年をお迎えください。


卓上IH調理器で茶釜を沸かす

2020年12月24日 | 買い物
今年の春に長年使っていたガスの卓上コンロが壊れました。
寒くなってくると、やはり鍋料理が食べたい。

そこで何を買うか考えました。
ガスコンロは、毎年点検に来る大阪ガスの人から居間のガス管が古くなっているので、できれば使わないようにと言われています。
だからガスの卓上コンロはリストから外しました。

カセットコンロは電気やガスが使えなくなった災害時にも使えて便利そうです。
でも、そこまで酷い災害時には避難所に行きそうです。
阪神淡路大震災の時にも電気は意外と早く復旧しました。

次の候補は卓上IH調理器です。
結局、卓上IH調理器を買いました。
これです。

購入した理由は平たくて鍋料理がしやすいこともありますが、もう一つ、意外な使い方があったのです。

お茶仲間の方々に聞いた話だと、IH調理器は茶釜に使えるのです。
実は茶釜はガスでは使えません。
正確に言うと使えますが火力が強すぎて茶釜が傷むとのことです。
茶釜は鉄でできていて、底が平たいのでIH調理器で使えるのです。

公民館の茶道の稽古でもIH調理器を使っています。
私は中古で買った茶釜を持っているので、IH調理器があれば家でも稽古をする時に使えるのです。
今までは電気保温器を使っていましたが、それでは直ぐに湯の温度が下がっていました。
お茶の湯温はそこそこ熱くないといけないのです。

実際の茶道では畳に炉を切るのですが、そんな本格的なことは家でしません。
家では炉の形に紙を切って畳の上に置いておきました。
ではその紙の上にIH調理器を置こうかと思いましたが、取説によると紙の上には置かないようにとありました。
取り敢えず置いたら、そういう用途も考えて作ったのではと思えるほど炉のサイズにピッタリでした。


畳の上はOKで紙の上は✖というのもよく分からないのですが、紙の上は止めて、炉縁のみボール紙か何かで作って、その中にIH調理器を置くことにしました。

今日は今年最後の公民館でのお茶のお稽古でした。
朝採ったダイダイを持っていって皆さんにお配りしました。



IH調理器、もちろん鍋料理にも使っていて、火力も十分で便利です。
ただ、自分でもおかしくなるのですが、今までガスコンロを使っていたせいで、IH調理器で鍋料理をしていても、時々火加減を見る為に鍋の下を見てしまいます。
いつになったらその癖が止むのかは不明です。


怖かった喫茶店

2020年12月19日 | お出かけ
ここの所、買い物とお茶のお稽古以外、出掛けなかったのですが、先日、久しぶりに梅田にランチして出掛けました。

ホテルランチが格安でいただけるクーポン(2900円が2000円)を手に入れ、友達と行ってきました。
お腹が一杯になり、美味しかったです。

お鍋もついています。

グラスビールや食後のコーヒーも無料でついていました。

その後、いつも行っている喫茶店で久しぶりにお喋りするために行きました。
梅田の阪急百貨店前です。

喫茶店ではケーキセットを注文。

入った時は人は少なかったのですが、段々と人が増えてきました。
そこであることに気が付きました。
飲食が終わっても半分くらいの人はマスクをしないのです。

私はコロナに関してそんなに神経質な方ではないと思います。
公共交通機関も利用しますし旅行にも行きます。
人とすれ違っただけで感染するとも思っていません。

それでも基本的なことは守っています。
外での飲食の場では、飲食している時を除いてマスクをするというようなことです。
茶道のお稽古でも、お菓子やお茶を頂く時だけマスクを外し、茶碗や茶巾は熱湯消毒です。

なのに喫茶店で、正直、あれだけの人がマスクもせずにベチャベチャとお喋りするとはビックリでした。
あれでは感染のリスクは夜の居酒屋と変わらないのではないかと思いました。
というか、ある意味居酒屋の方がマシかもしれません。
換気はしているのかもしれませんが、テーブル毎にアクリル板があったわけではなかったからです。

大阪の感染状況が良くならないのは当たり前だと思いました。
人の感染に対する意識が低すぎるからです。
特にアラサー以前の若い人達、中年のオバチャンもマスク無しでお喋りに夢中でした。
会食が危ない、飲食が危ないと言われているのに、人の多い店内で信じられない光景でした。

菅首相が高齢者を集めて8人で忘年会をやったことが問題視されていますが、国民の方も大概だと思いました。
というか、今の菅内閣を支持している人は40%いるということですが、その40%が今の菅首相同様、他人事の危機意識しか持っていないということなのでしょうか。
経済を回すということは、感染対策をきちんとやって、その上のことだとは考えられないのでしょうか。

私が感染したら、場所はあの喫茶店以外考えられないと思った一日でした。


今年のダイダイ

2020年12月15日 | 庭の植物
今年のダイダイは豊作です。
去年、植木屋さんに剪定してもらったので、実が下の方にも付きました。
真下からの写真です。

100個以上は生っていると思います。
上の方の実の収穫は大変です。
果実採り専用の高枝切り鋏で採ります。

去年は植木屋さんに12月中旬に採ってもらいました。
採るのが早過ぎて、お正月までに葉っぱが干からびてしまい、鏡餅用のダイダイとしては使えませんでした。
(ダイダイの葉っぱがカラカラじゃあね)

植木屋さんには1月に梅の消毒も兼ねて来てもらいます。
ダイダイは例年通り年末に私が採り、門の前に置いて道行く人に自由に持っていってもらいます。

今年最後のお茶の稽古がお正月の1週間前にあるのですが、その日の朝に20個程採って持っていき、稽古仲間の皆さんに差し上げる予定です。
ギリギリまで採るのは待って、なるべく葉っぱが枯れないようにします。

自分ちの庭でも上に向けての写真は気を遣います。
近所の家を撮っているように誤解されるからです。

飛行機はのべつ幕なしって感じで飛んでいます。







なぜか今頃咲いているスミレです。

サザンカはこれからが盛り。
生け垣の一部がサザンカなので、道路側に落ちた花びらの掃除が大変。

久しぶりにうちの子の写真です。
あくびするハッピー。

伸びをするハッピー。

甘えモードのハッピーです。



高野の森 失敗だった(?)自然観察ツアー(二日目)

2020年12月11日 | 旅行
二日目の予定の最初は朝の6時30分に宿坊のお勤めに出ることでした。
ということは6時くらいには起きて身だしなみを整えねばなりません。
お勤めが終わると次は場所を変えて護摩焚きの行に立ち会いました。
自然観察ではないですが、カルチャー系ぽいです。

お勤めと護摩焚きが終わると広間に行って直ぐに朝食。
朝食が終わると歯を磨き、慌ただしく荷物を整理して大きな荷物は宿坊に置いて出発です。
普通、旅行中は朝食後にコーヒーの一杯も飲むのですが、そんな暇はありません。
トイレにもゆっくりいけません。

最初はジャンボタクシーで森林学習展示館という所にいきました。
事前にもらっていた説明書によれば、そこでは講師から森の解説を聞くということでしたが、実際には建物には入らず建物の前で念入りなストレッチをしただけでした。
前日、スタッフから二日目は一日目の行程など比較にならない道なき道を歩くと聞かされていましたので、その準備のようでした。

どうやら今回の旅行、自然観察は完全に付けたしのようで、一般の人が入れない場所に行くのが目的のようでした。
私は前日の夕食後、スタッフに険しい道は行かないと伝えていました。
それで、私と80歳のおばあさんは途中まで同行しましたが、道なき道に入る直前に抜けて車に乗せられ、昼食の予定地である森林組合の山小屋に行きました。

山小屋は、かつて高野山周辺から切り出された木材の集積場だった所にありました。
ですから山小屋周辺は広々としていました。
周辺の木立です。





よく整備された周辺の森。




ここではのんびりと過ごしました。
苔の花やら昆虫を見たり。

ちょっと離れて撮った写真。
倒木に苔が生えて、その一部に苔の花が咲いていたのです。

とちの実を拾ったり。


とちの木です。

ここで働く若い女性のスタッフが、お昼に出す予定の具沢山の汁物を作っていました。

山小屋の中。

自然の水道。

地元のスタッフから、木立に吊るしたハンモックで休んだらどうかと勧められましたが断りました。

案の定、戻ってきたツアー参加者がハンモックで寝ると、しっかりと結べていなかったロープが解けてハンモックからずり落ち、叫び声を上げていました。
もちろん、わざとやったわけではないですが、何となく怪しい雰囲気はありました。

道なき道を歩いてきた人達も集合し、風通しのよい戸外でランチです。

手描きのメニュー。

いただいたお弁当。おいしゅうございました。

貰っていた説明書では昼食後、地元の講師から森の話を聞くとありましたが、それもなし。
講師は、言葉で説明するより、道なき道を歩かせて森がどういうものか体で分からせるつもりだったのかもしれません。
そういう森の理解の仕方もあると言えばあるでしょうから。

森の話の代わりにあったのは、地面にシートを敷いて、軽いヨガ風な呼吸法で体と心をほぐしました。
インストラクターになったのはそこで働いているらしい若いスタッフ。
その場所は森林セラピーの基地にもなっているみたいで、その手法ですね。

その後は途中まで歩き、ジャンボタクシーに乗って宿坊に帰還です。
宿坊に着くと解散でした。
早く終わったのですが、東京から来た人達がその日のうちに帰れるよう配慮したみたいです。

                          

というわけで、この旅行の総括。
自然観察がメーンのツアーだと思って行ったらレベルの高いトレッキングツアーだったというところでしょうか。

旅行社の募集の文言が明らかに間違っていました。
私なら「高野山の森林組合で働くガイドと共に、高野山周辺の山々を巡るトレッキングツアー。ガイドは高野山の森林の代表的樹種や歴史もお話されます。夜にはムササビウォッチングを兼ねてナイトハイクに行きます」とでも紹介します。
間違っても「観察」とか「講座」という言葉は使いません。

私は自分の判断でムササビウォッチングに行かなかったり、二日目には道なき道を歩くトレッキングに参加せずに時間を作りましたが、旅行社のスケジュールに従うと、時間的な余裕がまるでないツアーでした。
一日目の弁天岳もゆっくり歩けば特に登るのが困難な山ではなかったと思います。

正直、まるで楽しくない思いを持ったのですが、その原因は急かされたことにあったと思います。
私も日本人ですので、人に迷惑を掛けてはいけないという価値観が身に沁みついています。
ですから自分一人遅れていることに責任を感じ、鼻もかまず、水も飲まず、持っていたストックの長さ調節もせず、少しも歩みを止めることなくひたすら歩き続けたのです。
一方で、なぜ(私にとっては)ハイスピードで山を登らなくてはならないのか、まるで分からなかったのです。

私は去年の秋に吉野川の大歩危にキャニオニングに行っています。⇒ココ
そのツアーは、客観的に見れば今回の山歩きとは比較にならない危険で困難な行程でした。
にもかかわらず、遅れず、疲れず、過激な運動による自律神経系の体調の乱れもなく、とても楽しいものでした。
理由はやはりスピードだったと思います。
自分のペースで歩けるということは多分、とても重要なことなんだと思います。

今回の旅行社はカタログやHPを読むと、とても魅力的な「講座」を幾つも企画しています。
でも実際は違う可能性が大です。
レベルの高い常連さん達はともかく、私は避けておいた方が無難だと思いました。