緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

エッセイとフォト

日々の発見と思いのあれこれなど

大山で山菜採りツアー

2021年04月24日 | 旅行
大山へ山菜採りに行ってきました。
関西から10人乗りのジャンボタクシーに8人乗り、その内6人がツアー客です。
6名限定のツアーで、参加者は女性ばかりでした。
内、2人は友人同士でしたが、後の4人は一人客です。

山の中の中国自動車道を走っている時から周囲は新緑真っ盛り。
車の中から撮った光景です。





大山が見えてきます。
周囲を圧する威容です。

この旅では、色んな場所から様々な形の大山を見ることができました。

今回のツアー、観光地を巡るものではありません。
題にもあるように、山菜採りが目的のツアーです。

山菜採りには、地元の明文化されたルールや暗黙のルールがあるみたいです。
今回は、地元の方と、かつて地元で山菜採りの仕事をされていたガイドさんに従って、一つ一つの山菜の採り方も詳しく教わり、ルールに則った山菜採りを行いました。

そういうわけで、行った場所は深山幽谷といった様子の山の中。
地元の人も知らない隠れた山菜採りの場所ばかりでした。

まず最初は葉わさびを採りに行きました。
こういう場所です。

道なき道というか、山深い場所の浅い渓流です。
歩きづらくて難儀しました。







こういう場所でもマスクをしている真面目なツアー客。

ワサビはもちろん自生しているものです。
やはり水の流れ近くに沢山茂っています。

ワサビの花。アブラナ科で、4つの花弁の十字花です。

見渡す限りワサビです。


次は場所を変えてコゴミ採りです。
コゴミです。

コゴミを採った森の中。


移動はすべてジャンボタクシーで、地元の人との接触はほとんどありませんでした。

大山の隣にそびえる烏ケ山(からすがせん)。

こういう大山もありました。


泊ったお宿、「雪花荘」

私は泊る宿については、いつもアメニティなど、事前にチェックして行くのですが、宿のブログを読むと興味深い記事がありました。

冬鳥のジョウビタキは、全国にやってきて特に珍しい野鳥ではないのですが、冬鳥ですので春にはシベリア方面に帰り、そこで繁殖します。
ところが夏の大山でジョウビタキの繁殖が見られたと噂になったことがありました。
ブログで分かったのは、その繁殖場所がこのお宿だったことです。

私は宿の人に是非詳しい話を伺いたいものだと思っていたのですが、山菜採りに同行したオーナーは確かにジョウビタキが巣を作って野鳥の会の方々が見学に来られたそうですが、自分は詳しくなく奥さんがよく知っているのだそうです。
その奥さんはというと厨房の奥深くに引きこもって顔も見えません。
関西から来たツアー客ですから警戒されていたのかもしれません。(-_-;)
ですからお話は伺えませんでした。(残念)

宿の庭にあった花筏。
芽吹いたばかりの葉の上に既に小さな蕾が付いていました。


宿の夕食も山菜尽くし。

もちろん天麩羅も、コシアブラに根曲竹、ユキノシタ等々。

ユキノシタは我が家の庭にもあるのですが、食べたことはありませんでした。
内心『なるほど、この大きさでOKなのか』と納得。

翌朝は8時に出立。
場所を変えると見える大山の形も違います。


コシアブラを採った森の中。

美しい森でしたが、ほとんど藪漕ぎ状態で歩きました。

二日間、色んな場所で、色んな山菜を採りました。
葉わさびから始まって、コゴミ、ゼンマイ、ワラビ、根曲竹、コシアブラ、タラの芽、ノビル、アケビ、ミツバやヨモギも。
ツクシを採っていた人もいました。
アマドコロもありましたが少なかったので採らず。

アケビの葉が食べられるとは知りませんでした。
アケビの葉、家に山ほどあります

二日目、午前中の山菜採りが終わると、一旦宿に戻りました。
採った山菜の仕分けと処理をします。

根曲竹です。右が処理前、左が処理済み。

ワラビ

その他もろもろ。

宿の外、テーブルを出して、とれたて山菜を天麩羅にしていただきます。





お昼ご飯が済むと、自分達で採った山菜をお土産に一路関西へ。

帰ってから夜、とりあえずコゴミの処理。
洗って、筋をとり、塩水で湯がきます。アクはないので比較的簡単。
帰ったばかりなので少々お疲れです。




翌日はコシアブラと葉わさびの処理。

葉わさび、新聞でくるんで持って帰ったのでシナシナになってましたが、水につけると蘇りました。

葉わさび、包丁でザク切りにし、塩でもみ、その後熱湯をぶっかけます。

ワラビはあく抜きが面倒だし、他にたくさん貰ったので貰わず。

大山の自然と味覚を堪能したツアーでした。


今どきの80代

2021年04月15日 | 日記
先日、初めて総合文化を学ぶ講座を受講しました。
最初だから午前中はオリエンテーション。
午後から講義でした。

大坂のコロナ対策を受けて、学校の方も変更点が幾つか。
一つは、いつもは午前中は講義で午後から自主活動なのですが、7月末まで午前いっぱいのみになりました。
講義が終わったらとっとと帰ってほしいそうです。
学校の年間行事の役割決定など、いつ決めるんだろうかと思うけど、今は取り敢えずというところ。

思いがけない再会もありました。
最初だから、名札を置かれた席につこうとすると声を掛けられました。
一昨年前に受講した「シニアの為の健康と医療の講座」の時に同じ班だった女性でした。
今回も同じ班でした。

私、ふと考えました。
彼女、2年前で80代前半。今は何歳?
自己紹介の時に判明、80歳からこの学校に来始め、今年で5年目とのこと。
ということは御年85歳、さすがに教室が静かにどよめきました。

シニア向けのこの学校、年齢制限なしです。
自力で来て1年間学ぶことが出来れば居住地も問われません。
どうしても人の助けが必要な重度障碍者でなければ受講できるわけです。
それにしても85歳、私だったら通えるかしら、というか生きているかしらと思いました。

ツアーで旅行に行っても思います。
今時の80代は元気です。
ちっともヨボヨボしていないんです。
そういう80代しか出歩かないということもあるのかもしれませんが。

もちろん、80代の方々、どこも悪くないわけではないのです。
私が習っている茶道の先生も80代前半ですが、最近、乳癌が発覚し、乳房切除の手術を受けました。
でも一月ほどで復帰し、前と変わらず茶道を教えています。

癌なんだから当たり前かもしれませんが、80代でも乳癌に罹る、気を付けないといけないというのも考えていませんでした。
それ以上に、医者も本人も躊躇いなく手術に踏み切り、切除して素早く復帰というのが凄い。
私だったら心身のダメージで、三カ月くらいちゃんと活動できないかも。
今では癌が死ぬ病気ではないというのは私も理解しているのですが、80代でその回復力が想定外なんです。
多くの女性が90代半ばまで元気で生きている現実、実感できます。

自分の80代はどうなるんだろう、自分にも90代はあるのかと考えてしまいます。



                    


お庭は花盛りです。

シロヤマブキ


ナルコユリ



シュンラン





シラー





ヒラドツツジ





シャガ


フリージア


シン・エヴァンゲリオンとナウシカ

2021年04月12日 | マンガ・アニメ
映画館で「シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇」を観てきました。

思えばテレビアニメの「エヴァンゲリオン」を最初に観たのは26年前の話です。
(以下、作品としてのエヴァンゲリオンはエヴァと略)
当時、あるサークルでアニメのエヴァについて熱く語っていた女性がいて、興味を持って観たのが最初です。

当時の印象としては思春期の自意識過剰な人達に受ける内容で、グロい部分もある。
映像は迫力があり、ストーリーは謎だらけでよく分からないといったところ。

たとえば、14歳の少年少女達が、人類を救うために、カッコいいというよりグロテスクな巨大な汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗り、使徒と呼ばれる化け物じみた敵と戦うという大枠のストーリー自体は、思春期の心象風景として見ると私には分かり易かったです。
父親との確執や、エヴァンゲリオンの乗り手は母親のいない14歳の少年少女に限られていたというような設定もまた・・。

細かなストーリー展開も、そこそこ面白かったのですが、ただ、作り手=監督の庵野秀明の、主たる視聴者であるオタクと呼ばれる人達に対するレベルの低い迎合を感じさせる部分が散見され、それが気になりました。

26年の間には、エヴァは旧劇場版、新劇場版と、劇場版がいくつも作られていて、私が昔見たそれ(一番最初の旧劇場版?)は、ほとんど収拾がつかない程、破綻していて、正直こんな作品をよく映画館で上映できるものだと思うものだったのです。

当然、当時のエヴァファンは脱力を通り越して怒ったり呆れたりの状態でした。
私は全く興味をなくしました。
それでもアニメ版のエヴァが再放送されるたびに新たな人気に火がつき、新劇場版がいくつも制作されたみたいです。

そうした紆余曲折の26年を経て、エヴァは今回で完結ということで、評判も悪くなく、どう収拾をつけたのかも知りたくて観に行きました。
で、感想は「シンジ(主人公)、やっと大人になりましたか~」です。

監督の庵野秀明はこの間、何度もうつ病を病んでいたようです。
ファンを満足させなければならないという、エヴァのプレッシャーがあったみたいです。
当初、謎めいていた設定のストーリーの方も、なんとかかたが付いたみたいです。
でも今回の劇場版を見ただけでは分からず、ネットで色々と調べてやっとオボロゲに分かりました。

それとは別に庵野秀明について分かったこともあります。
たとえば、宮崎駿の映画「風の谷のナウシカ」に登場する巨神兵は、アニメーターだった若き日の庵野秀明が描いていたことです。(他のアニメーターには描くことを断られていた!)
兵器エヴァンゲリオンと巨神兵、その迫力に満ちたグロテスクさは確かにとても似ています。
描き手が同じだったのです。

ところで映画「風の谷のナウシカ」は、私はとても感動してみていました。
訳の分からない所もないし、ストーリーとして完成されているし。
その世界観も感動ものでした。

ところがところが、です。
映画「風の谷のナウシカ」の原作のマンガ「風の谷のナウシカ」には続きがありまして、映画の「風の谷のナウシカ」の、感動したテーマをひっくり返す展開なのです。
それについて、朝日新聞を読むと映画に対する裏切りと捉えた人もいたようです。⇒ここ
私も読んだ時思いました。一体、あの感動は何だったのか・・・。

エヴァンゲリオンにしてもナウシカにしても、監督が本当に自分が作りたいものを作っていたわけではないらしいのです。
制作自体にたくさんの人が関わり、その人達の生活を支えなければならないエンターテイメントのアニメや映画にはそうしたこともあるようです。

庵野秀明による「シン・ウルトラマン」がこの夏公開予定のようです。
また「シン・仮面ライダー」も制作予定とか。
またグロい怪獣が見られるかもしれません。(~_~;)

写真は私が映画を観た「あまがさきMOVIX」のあるキューズモール4階から撮ったJR尼崎の駅前です。





ストレス

2021年04月07日 | 日記
4月から始まる「総合文化に親しむ講座」の入学式に行ってきました。
場所は大阪国際会議場(グランキューブ大阪)内の一番大きなメイン会場でした。

最初はカメラ教室講座、次はシニアの為の健康と医療の講座で、私がこの学校で学ぶのは一年ごとに間を開けて3つ目です。
去年はコロナで4月から開校できず、9月から始まっていました。
私は行っていなかったので、よく知らなかったのですが、行っていた人の話を聞くと、コロナ対策はなかなか厳しかったみたいです。

ソーシャルディスタンスを取る為に今までの教室は利用せず、新しく別の場所で教室を借りていたり、お昼は一人づつ前を向いての黙食だったそうです。
以前は同じ班の人同士で机をくっつけて、向かい合っておしゃべりしながら食べていたのです。
多分、今年度はマスク黙食になるでしょう。
感染を避ける為ならそれもやむなしで、そのこと自体のストレスは納得づくなので大したものではありません。

受講生の数も、今年度はソーシャルディスタンスを取る為に募集段階から減らしたそうです。
去年は、本来ならば4月開講予定だったので受講生数の調整が間に合わず、学校も密を避ける対策を取るのは大変だったと思います。

ところで、この学校に行くには大阪まで出なくてはならないのですが、前年度行っていた人は、そのせいで、ボランティア先で非難を受けたという話です。
その人、障害者の作業所でボランティアをしているのですが、大阪に行っていることがひょんなことから知られてしまい、「○○さんは大阪に行っています。あの人を同じ部屋に入れないで下さい」と施設長に 告げ口 告発があり、施設長から「大阪には行かないでください」と注意を受けたらしいです。

告発した人は精神障害者でしたので、異常に神経質で非科学的というのは分かるのですが、施設長の対応は疑問です。
私が施設長だったら、クレームを入れた人には「そうですか、○○さんに伝えておきます」とだけ言って、○○さんにはそういうクレームがあったこと、大阪に行っていることは人には知らせないようにとだけ言います。

実際、その施設長がボランティアに大阪に行くことを禁止することは矛盾がいっぱいなのだそうです。
というのも、その作業所、コロナ以前と同じ机の配列で密の状態で作業しており、知的障害者の中にはどうしてもキチンとマスクすることができない人もいるような環境なのです。
ほとんど問題の無い大阪行きを禁止するのなら、自分の施設の問題を先に解決しないといけないのです。

おまけに告発した当の障害者も、同じ県内とはいえ、まん延防止等重点措置の対象市の自宅から対象外にある施設に電車を乗り継いで来ているのです。
そんな人がなぜ、人が大阪に行ったと言って大騒ぎするのでしょうか。
たぶん、その人も、施設長も、テレビのようなメディアが「大阪の今日の感染者何百人」みたいなニュースを見て、大阪=行くと感染するかもしれない危険な場所と思い込み、○○さんはそんな大阪に行ったという点にのみ注目しているからかもしれません。

ちょっと調べれば(というかニュース番組をキチンと視聴すれば)分かることなんですが、大阪のような都会の場合、感染者の大半は20代30代で、感染経路もまた飲食店でのアルコールを伴う会食なんです。
最近は40代50代の感染者が増え始めていて、そうした中年層はすぐに重症化しているらしいです。
年齢を問わず一部の人の気分は完全に緩んでいますし、当然ウィルスの暴露量も多いでしょうから重症化しやすいということは十分にあり得ます。

でも同じ大阪にいても、常に不織布マスクをきちんと付け、ソーシャルディスタンスを取ってアルコールを伴う会食もせず、食べる時はマスク会食している人が、大阪に行ったというだけで同じ感染の危険があると言えるでしょうか。
大阪に行っただけで危ないのなら、大阪に住んでいる人達はどうなのか。

実際、あれだけ客で混みあう大阪梅田のデパ地下で働いている店員が、職場(デパ地下)で感染したというような話は聞いたことがありません。
電車内で感染したようなことも聞きません。
みんなマスクしているし、最低限しかしゃべらないし、換気も十分にしていますから。

私は思うのですが、障害者の作業所も、ボランティア活動も、シニアの生涯学習も、みんな不要不急の外出ではない筈です。
だからこそ、やみくもに恐れずに基礎的な感染対策の徹底が必要なわけで・・・。

告発を受けた人は作業所のボランティア活動にはやる気を全くなくしたそうです。
と同時に今年度、私が受けるのとは別の講座を受ける予定だったそうですが、本当に行っていいんだろうかと迷い始めていました。

思うにコロナだけでなく、今は二種類の人達が社会のストレス源になっているみたいです。
一つは道を歩いていて、10メートル先にマスクなしで歩いている人を見つけただけで恐怖で心臓をバクバクさせたり、『許せない』と悲憤慷慨するタイプの人。

もう一つは、友人や同僚といった仲間と集まって、飲みながらしゃべり倒す快感にどうしても抗えない人。
そういう人はどれだけ飲食店が努力しても、最終的には仲間内で舗道に座り込んでマスクなし飲食します。
見るだけでストレスですが逮捕するわけにもいかず、どうしようもないですね。