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『シン・ゴジラ』

2016年08月06日 | 映画(さ行)
『シン・ゴジラ』
総監督:庵野秀明
監督:樋口真嗣
出演:長谷川博己,竹野内豊,石原さとみ,高良健吾,松尾諭,
   市川実日子,余貴美子,國村隼,平泉成,柄本明,大杉漣他

TOHOシネマズ梅田にて。
さして“ゴジラ”に思い入れのない私ですが、一通りは観ています。
最近ではオリジナルの『ゴジラ』(1954)を60周年記念デジタルリマスター版で観て、
その直後に公開された『GODZILLA ゴジラ』(2014)ももちろん観ました。

誰でも知っているゴジラのことですが、一応あらすじを。

東京湾アクアトンネルが突如として崩落する大事故が発生。
総理以下、各閣僚が出席する緊急会議が開かれる。
海底火山の活動が原因との意見が大半を占めるなか、
内閣官房副長官・矢口(長谷川博己)は巨大生物の可能性を指摘するが、一笑に付され、
内閣総理大臣補佐官・赤坂(竹野内豊)から態度をたしなめられる。

その直後、矢口が推測したとおりの巨大生物が海上に現れる。
政府関係者は愕然としたものの、上陸することはないと断言。
ところがその生物は海上を突き進んだのちに鎌倉に上陸。
家屋は見事になぎ倒され、人々は逃げまどう。

政府は緊急対策本部を設置するも、対応が後手後手に回る。
そんな折り、米国国務省の女性エージェント・パタースン(石原さとみ)が来日。
彼女はこの事態を予測していた人物についての情報を持っていた。

矢口とパタースンは、“ゴジラ”と呼ばれる巨大生物について、
情報を共有することでとりあえず合意。
日米のみならず世界各国が事態の推移に強い関心を示すなか、
ゴジラによる被害を食い止めようと奔走する矢口だったが……。

評判がいいようですねぇ。
そこまでよかったかと聞かれたら私は微妙ですが、普通に楽しめました。
世界的に有名なゴジラを登場させておきながら、
誰もゴジラを知らないところからスタートしているのも○。
ゴジラファンもこれが初ゴジラの人も楽しめると思います。

謎の巨大生物“ゴジラ”への対策を練る頭脳チームとして集められたのは、
出世などまったく頭にないはぐれ者ばかり。
異端児の集まりとされる面々は、役者としても面白い顔ぶれで、
特に、塚本晋也犬童一心緒方明などという監督としても一流の人たちが
こんなぶれない変人役で登場してくれるのは嬉しいかぎり。
野間口徹黒田大輔がシュルッと出ているのも個人的にワオッ。

レトロな町の風景が昔のゴジラをも思い出させ、
SFやファンタジーに走った映像でないところも好感が持てます。
上陸したばかりのゴジラの姿には、CGが発達していなかった時代のゴジラへの敬意も感じられました。

野村萬斎モーションキャプチャーだと聞くと、
ぬおっと浮かぶゴジラの姿が野村萬斎の立ち姿に見えてくる不思議。
すごい人がいっぱい出演しているのに、
メインの長谷川博己,竹野内豊,石原さとみ、そして野村萬斎以外は、
その他大勢としてエンドロールで五十音順に掲載というところもなんだか潔い。

楽しかったですけれど、樋口真嗣監督に笑いのセンスはないと思うんだなぁ。
伸びたラーメンをぼやく平泉成とか「戦後は続くよどこまでも」とか、
笑わせたかったとおぼしきシーンは完璧にスベっています。(^^;

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