みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

乳幼児の重症化防げ せきや高熱…RSウイルス感染症/RSウイルス感染症Q&A(厚労省)

2016-09-28 21:00:48 | ほん/新聞/ニュース
やっとお日さまが顔を出した晴れ間に、
庭の彼岸花を撮りました。


栽培種のピンクの彼岸花。

朝陽があたるとイエローがかって見えます。
   
道の下のハウス北の彼岸花。

花が増えてきたので、また庭に球根を植えかえようと思っています。


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ところで、
今年も9月に入って、呼吸器の感染症の、RSウイルス②かかる人が広がっているようです。

一歳未満の小さな子がかかると重症化することがあるので要注意。
抵抗力が落ちているひとや高齢者もリスクが高いそうです。

中日新聞生活面、徳島新聞の記事、
厚労省の「RSウイルス感染症Q&A」の情報を紹介します。

  乳幼児の重症化防げ せきや高熱…RSウイルス感染症
2016年9月27日 中日新聞

 秋から冬にかけて乳幼児を中心に流行するRSウイルス感染症の患者数が増加している。今月11日までの1週間に報告された患者数は、今の統計方法になった2012年以降で最多(同期比)。乳幼児の場合は重い肺炎などを起こして入院するリスクが高いため、専門家は「小さな子どもがいる家庭では、日頃から手洗いなどの対策を」としている。

 さいたま市の女性(32)の長女(当時九カ月)は昨年十二月、軽いせきと鼻水の症状が出た。「風邪をひいたかな」と女性は思ったが、長女は十日後から急に四〇度の高熱を出したため、小児科を受診。その後も高熱が三日間続き、嘔吐(おうと)もするようになったため入院し、RSウイルス感染症と診断された。入院は八日間に及んだ。

 女性は「自宅で看病していたら、良くなるどころかどんどん病状がひどくなった。呼吸があまりにも苦しそうで、死んでしまうのではないかと思った」と振り返る。長女の前には、上の兄二人がRSウイルスに感染しており、三歳の次男も高熱が出た一方で、六歳の長男は鼻風邪程度だった。

 東京都立小児総合医療センター感染症科医長の堀越裕歩さん(41)は「乳幼児は急激に病状が重くなる場合が多く、状態の急変に注意が必要です」と話す。

 国立感染症研究所(感染研)によると、RSウイルス感染症は一歳までに六割の子が、二歳までにほとんどの子が感染する。ただ、はしかや水ぼうそうなど、一度かかると免疫ができてかかりにくくなる病気と違い、繰り返し感染するのが特徴だ。

 感染後、四~五日の潜伏期間をへて、三八~三九度の発熱や鼻水、せきなどが出る。健康な大人は、鼻からのどまでの上気道に炎症が出るだけで終わることが多い。重症化すると、気管や肺など、より深い下気道にまで症状が広がり、細気管支炎や肺炎などを起こす。

 初めて感染する一歳未満の乳児や、心臓や呼吸器などに病気がある子ども、高齢者は重症化のリスクが高い。呼吸が苦しくなった場合は入院が必要になり、先進国では乳幼児が入院する主な原因となっている。

 有効な抗ウイルス薬はない。入院しても酸素吸入や気管支を広げる薬の投与など、呼吸を助ける治療で自然回復を待つしかないという。医薬品メーカー「アッヴィ合同会社」(東京都)が、RSウイルス感染症で入院した三歳未満の子どもを持つ親百三人に聞いた調査では、最初に症状が出てから入院までの期間の平均は二・九日で、入院期間の平均は六・七日だった。

 感染者のくしゃみやせきなどの飛沫(ひまつ)を吸い込んだり、ウイルスが付いたものを手で触り、目や鼻の粘膜に付着したりすることで感染する。堀越さんは「対策はなるべく感染しないこと」と指摘して、「重症化するリスクが高い乳幼児がいる家庭では、日常的に手洗いを心掛け、せきが出るときにはマスクをするなどの対策をしてほしい」と呼び掛ける。

 感染研のまとめによると、全国約三千の小児科医療機関から報告された患者数は、九月五~十一日で三千三百四十七人。例年、年末にピークを迎えることから、注意を呼び掛けている。
 (稲田雅文) 


  RSウィルス感染症(1)
2016/9/8 17:15 徳島新聞

 徳島県小児科医会 日浦恭一(徳島新聞朝刊 満1歳にて掲載)
 子どもの呼吸器系の感染症は秋から冬に流行することが多く、その多くはウィルス感染症です。ウィルス感染症に対する治療は対症療法に限られます。しかし中にはマイコプラズマや百日咳のように適切な抗生剤療法が必要な疾患もありますから正しい診断をつける必要があります。今月は呼吸器感染症の代表的な疾患であるRSウィルス感染症についてお話します。

 RSウィルス感染症が重要な疾患である理由は新生児や乳児期早期に罹ると無呼吸や重篤な呼吸障害を発生する可能性がある点と、RSウィルスに罹患した児がその後喘鳴を反復したり喘息様症状を示すことがある点です。

 RSウィルス感染症の流行は地域によって多少異なりますが、毎年9月頃から翌年3月位までに見られます。

 このウィルスは鼻粘膜に感染して咳や鼻水などの感冒症状を示します。RSウィルスには1歳までに7割の子どもが罹り、2歳までにほぼ100%の子どもが一度は罹るとされます。さらに反復して感染すると言われます。また母体からの移行抗体は感染予防には効果が不十分であり、新生児や乳児期早期にもこのウィルスに感染することが知らされています。

 RSウィルスの潜伏期間は3~5日間です。患者の鼻水や飛沫によって感染します。ウィルスのついた手で鼻や目を触ると感染して鼻粘膜に感染を起こします。

 RSウィルスは再感染しますから年長児でも成人でも感染して感染源になります。新生児や乳児期早期には免疫があると思っていても咳エチケットなどの感染予防策を実施することが大切です。 


  RSウィルス感染症(2)
2016/9/15 徳島新聞

 徳島県小児科医会 日浦恭一(徳島新聞朝刊 満1歳にて掲載)
 RSウィルスは鼻粘膜に感染するウィルスです。感染すると3~5日の潜伏期間を経て発病し、まず上気道炎が出現します。鼻水が出て発熱することもありますが、咳は少し遅れて見られます。年長児や成人では上気道炎の症状のみで数日で回復しますが、乳幼児では咳が増加してクループ症候群、気管支炎、細気管支炎、肺炎など、病気が下気道に広がっていくことがあります。

 RSウィルスの病変が上気道から下気道に広がると喉頭から気管、気管支、細気管支、肺胞へと病変が進行します。それに伴って咳の増加、喘鳴の出現、多呼吸となり、陥没呼吸などの努力呼吸が著名になり、これに加えて哺乳力の低下による脱水症を起こし、低酸素血症となれば入院管理が必要になります。

 この中で乳児にとって重大な病態は細気管支炎です。これはRSウィルスの感染による気道粘膜の浮腫、粘液産生の増加、気道上皮細胞の壊死による剥離、気道周囲の炎症細胞浸潤などによって気道内腔が狭窄します。その結果、喘鳴が聴取され肺の過膨張や無気肺が発生してガス交換が障害され低酸素血症となります。

 このような呼吸障害の状態は呼吸機能が未熟な早産児や血行動態の異常がある先天性心疾患児、免疫不全児、ダウン症候群などでは発生しやすくRSウィルス感染症の重症化が見られることが知られています。

 RSウィルス感染症に対して特別な治療法はありません。治療は去痰剤や吸入療法などを中心に対症療法が中心になります。感染予防に注意することが大切です。  


  RSウィルス感染症(3)
2016/9/22 徳島新聞

 徳島県小児科医会 日浦恭一(徳島新聞朝刊 満1歳にて掲載)
 RSウィルス感染症には再感染が多く、流行期には年長児や成人など多くの感染者が存在しますから抵抗力のない新生児や乳児には感染機会が多くなります。感染した児の全てが重症化する訳ではありませんが、呼吸器系の未熟な早産児や呼吸循環器系に基礎疾患の有る児は重症化しやすいことが知られています。

 RSウィルス感染症は迅速診断キットで簡単に診断されるようになりました。2歳ころまでに全ての児が一度は罹る疾患であると言われます。本ウィルスは再感染が多く、感染を繰り返す度に症状は軽くなり単なる感冒で終わるようになります。初感染では重症化することがあり注意が必要です。

 RSウィルス感染症の治療には対症療法しかありません。年長児や成人では上気道炎の症状のみで終わりますが、早産児や先天性心疾患児では呼吸障害が重症化することが知られています。重症化することが予想される状態や疾患に対してはRSウィルスを構成するF蛋白に対するモノクローナル抗体の注射薬パリビズマブを使用して重症化を予防する処置が行われています。

 パリビズマブは非常に高価な薬剤ですから乳児全員に投与する訳にはいきません。在胎36週未満の早産児、血行動態に異常のある先天性心疾患児、ダウン症候群、免疫不全児には保険診療でパリビズマブの投与が可能です。RSウィルスの流行期間に1カ月1回の注射によってRSウィルスの感染を予防することが出来ます。

 RSウィルスに対しては感染者からの隔離、手洗いやマスク、せきエチケットなどによる感染予防策を講じることが大切です。 


  RSウイルス感染症Q&A(平成26年12月26日)
厚生労働省HP 

RSウイルスについて一般の方々に理解を深めていただけるよう、Q&Aを作成しました。なお、今後の知見の進展等に対応して、逐次、このQ&Aを更新していくこととしています。

Q1.
 RSウイルス感染症とはどのような病気ですか?
A1.
 RSウイルス感染症(respiratory syncytial virus infection)は、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。RSウイルスは日本を含め世界中に分布しています。何度も感染と発病を繰り返しますが、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染するとされています( 国立感染症研究所 ホームページ:IDWR2013年第36号<注目すべき感染症>RSウイルス感染症参照 )。症状としては、軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。しかしながら、初めて感染発症した場合は重くなりやすいといわれており、乳期、特に乳児期早期(生後数週間~数カ月間)にRSウイルスに初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。そのため、特に乳児期早期(生後数週間~数カ月間)のお子さんがいらっしゃる場合には、感染を避けるための注意が必要です。

Q2.
 今年(平成26年)のRSウイルス感染症の発生状況はどのような状況なのでしょうか?
A2.
 RSウイルス感染症は例年冬期に報告数のピークが見られ、夏季は報告数が少ない状態が続いていましたが、2011年以降、7月頃から報告数の増加傾向がみられています。2014年の報告数は第30週から徐々に増加傾向がみられ、第34週から第37週にかけて急速な増加がみられました。さらに第45週以降、急激な増加が見られています(第50週現在)。今後の発生動向について、さらなる注意が必要です。

Q3.
 RSウイルスはどのように感染しますか。
A3.
 RSウイルス感染症はRSウイルスに感染している人が咳やくしゃみ、又は会話をした際に飛び散るしぶきを浴びて吸い込む飛まつ感染や、感染している人との直接の濃厚接触や、ウイルスがついている手指や物品(ドアノブ、手すり、スイッチ、机、椅子、おもちゃ、コップ等)を触ったり又はなめたりすることによる間接的な接触感染で感染します(国立感染症研究所 ホームページ:同上 )。
 RSウイルスが麻疹や水痘、結核のように空気感染(飛沫核感染)するといった報告はありません。

Q4.
 RSウイルスに感染すると、どのような症状が出ますか?また、感染してからどのくらいの時間で発症しますか?
A4.
 通常RSウイルスに感染してから2~8日、典型的には4~6日間の潜伏期間を経て発熱、鼻汁などの症状が数日続きます。多くは軽症で済みますが、重くなる場合には、その後咳がひどくなる、喘鳴が出る、呼吸困難となるなどの症状が出現し、場合によっては、細気管支炎、肺炎へと進展していきます。初感染乳幼児の約7割は、鼻汁などの上気道炎症状のみで数日のうちに軽快しますが、約3割では咳が悪化し、喘鳴、呼吸困難症状などが出現します。低出生体重児や、心臓や肺に基礎疾患があったり、神経や筋肉の疾患があったり、免疫不全が存在する場合には重症化のリスクは高まります。重篤な合併症として注意すべきものには、無呼吸発作、急性脳症等があります。生後1か月未満の児がRSウイルスに感染した場合は、非定型的な症状を呈するために診断が困難な場合があり、また突然死に繋がる無呼吸発作を起こすことがあります。
 RSウイルスは生涯にわたって感染を繰り返し、幼児期における再感染での発症はよくみられ、その多くは軽い症状です。
 成人では通常は感冒様症状のみですが、RSウイルスに感染した小児を看護する保護者や医療スタッフでは、一度に大量のウイルスに曝露して感染することによって、症状が重くなる場合があります。また、RSウイルスは高齢者においても急性のしばしば重症の下気道炎を起こす原因となることが知られていて、特に長期療養施設内での集団発生が問題となる場合があります( 国立感染症研究所感染症疫学センターホームページ「感染症の話:RSウイルス感染症」参照 )。

Q5.
 特に感染しないように注意すべき人はどのような人ですか?
A5.
 感染によって重症化するリスクの高い基礎疾患を有する小児(特に早産児や生後24か月以下で心臓や肺に基礎疾患がある小児、神経・筋疾患やあるいは免疫不全の基礎疾患を有する小児等)や、生後3か月以内の乳児への感染には特に注意が必要です。

Q6.
 感染しないようにするために、どのようなことに注意すればよいですか。
A6.
 RSウイルス感染症の感染経路は飛沫感染と接触感染で、発症の中心は0歳児と1歳児です。一方、再感染以降では感冒様症状又は気管支炎症状のみである場合が多いことから、RSウイルス感染症であるとは気付かれてない年長児や成人が存在しています。従って、咳等の呼吸器症状を認める年長児や成人は、可能な限り0歳児と1歳児との接触を避けることが乳幼児の発症予防に繋がります。また、0歳児と1歳児に日常的に接する人は、RSウイルス感染症の流行時期はもちろんのこと、流行時期でなくても、咳などの呼吸器症状がある場合は飛沫感染対策としてマスクを着用して0歳児、1歳児に接することが大切です。接触感染対策としては、子どもたちが日常的に触れるおもちゃ、手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤等で消毒し、流水・石鹸による手洗いか又はアルコール製剤による手指衛生の励行を行います。

Q7.
 治療方法はありますか。
A7.
 RSウイルス感染症には特効薬はありません。治療は基本的には対症療法(症状を和らげる治療)を行います。

Q8.
 ワクチン接種などの予防策はありますか?
A8.
 現在、ワクチンはありません。
 その他の方法としては、遺伝子組換え技術を用いて作成されたモノクローナル抗体製剤であるパリビズマブ(Palivizumab)の投与があります。RSウイルス感染症の流行初期に投与し始めて流行期も引き続き1か月毎に筋肉注射することにより、重篤な下気道炎症状の発症の抑制が期待できます。投与対象患者となっているのは以下の方です。
・在胎期間28週以下の早産で、12カ月齢以下の新生児及び乳児
・在胎期間29~35週の早産で、6カ月齢以下の新生児及び乳児
・過去6カ月以内に気管支肺異形成症の治療を受けた24カ月齢以下の新生児、乳児及び幼児
・24カ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児、乳児及び幼児
・24ヵ月齢以下の免疫不全を伴う新生児,乳児および幼児*
・24ヵ月齢以下のダウン症候群の新生児,乳児および幼児*

 *本剤の添付文書では、投与に際しては学会等から提唱されているガイドライン等を参考とし、個々の症例ごとに本剤の適用を考慮すること、とされています。
 なお、パリビズマブ製剤の投与は保険適用となっています。

<このQ&Aは、国立感染症研究所の先生方のご協力により作成しました>


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9月27日(火)のつぶやき

2016-09-28 01:09:25 | 花/美しいもの
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