福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

書評 日本人の知らない日本語(2) 蛇蔵&海野凪子著 メシアファクトリー 2010年 880円

2010年03月05日 18時39分34秒 | 書評
 2-3週ほど前、上記のマンガ本が私のベット脇にあった。1年ほど前に続く第二弾である。子供達の誰かが置いていったのだろう。

 私は文章力や日本語の使い方に劣等感を持っているので、第一巻は興味を持って何度も読んだ。勉強になった。第二巻が出ていることは知らなかった。
 初巻の評判が良く、続巻が出ることは少なくないだろうが、「柳の下のドジョウ」に例えられるごとく、つまらな結果になっている方が多い気がするが、この本は第2巻も内容的は素晴らしい。勉強になる。

 外国人に日本語を教えていく日本語学校の教師が話題を展開していく設定である。学生たちの国の習慣も豊富に紹介されているのもこの本の特徴の一つで、興味深く読める。
 今回の巻は特に敬語の話や文字の話が多く取り上げられている。自分にとって役立つことも多々取り上げられている。

 この本に取り上げられている話題は文化の違う同士の会話から端を発している。
 外国から来て日本語を学ぶ段階でこんなことも疑問に思うのか、という、読む側にとって思いがけない発見が今回も次々と出て来る。日本語教育の現場で発せられるちょっとしたことを無視せずに、質問のルーツや文化的背景とかを求めていけば、まだまだ、新しい話題を展開できるだろう。その意味では今後も期待できるかもしれない。 

 著者も後書きの中で「普段深く考えずにやり過ごしていることもちょっと違った角度から見るようになり、世界が広がったような気がします。」と書いている。レベルが違うが私が徒然の中にいろいろ話題を見つけてミニ随想を綴り続けるモチベーションと喜びと全く同じであったことも、実にうれしい。

 外国人向きの日本語教育の教師は、単に日本語や言葉の使い方を教えることではなく、文化、歴史、生活、社会などの世界を幅広く教えることになることから実に大変と思うが、これは教育界全体に共通のことではないだろうか。

 内容的に面白くて紹介したい話題も多いのであるが、私の言葉では著者の真意を伝えることはできない。「畳化したと思うときの」というコラムも時折挿入されており心を和ませてくれるが、「畳化」って何だろうか。
 もう一つ。この本の題名に対して私が抱いている疑問、「日本人の知らない日本語」でなく「日本人が知らない日本語」でないのだろうか、は未だに解けていない。
 日本語の勉強、外国の文化についてもいろいろ参考になる、一石二鳥のマンガである。
コメント
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