私は初老男である。
テニスというスポーツには、思い入れがある。
私が20代の時にそのブームがあった。
今のトッププレイヤーにコーチになっている人たちが現役でトッププレーヤーだった。
1週間に6日テニス漬けなんてこともあった。
・・・・実は今も復帰したい気が無くはない。
伊達公子の復帰には、さすがに無理を感じるけど。
昨日遅くにテニスのヨーロッパラウンド(別名クレーシーズン)のマドリードオープン準決勝が放送されていた。
ジョコビッチvsナダル
である。
最初に「思い入れがある」と言いながら、最近テニス放送を見逃している。
いつもおんなじプレーヤーばっかり勝つんだもん。
錦織が棄権してしまったので無条件にジョコビッチが準決勝に進んだ。
であるが「ジョコビッチはスペインで最大の難敵と対戦するはずだった」と海外メディアは報じている。
私は「それほど?」と思ったが、どうやらジョコビッチはコーチ(ボリス・ベッカー氏、この人も鮮烈なデビューしたプレーヤーだった)との不仲で契約を解消したらしい。
また、それ以外にもスペインのある新興宗教団体の教祖がジョコビッチに非常に親しい関係にあるのではないかという噂もチラホラ。
やはり、ジョコビッチも人間だったということか・・・。
そして、この試合。
私が見るジョコビッチの試合で、初めて彼が「焦って」いた。
私がこの試合を見たのは2ndセットからだ。
クレーコートに絶対の自信を持っている「赤土の王者」ナダルは、やはり逆に全く慌てなかった。
緊張感はあったけれど。
途中からジョコビッチの「やけっぱち」気味のプレーが出始める。
「イチかバチか」っていうか、普段なら狙わないショットの連発。
今までは、相手にしかそうしたショットを打たせなかった彼が。
追い詰められるジョコビッチ。
思えばフェデラーもナダルも復活してきたプレーヤーであり、そのことだけでも私は瞠目する。
過去のテニスプレーヤーには、無かったことだ。
しかし、絶対王者として君臨したジョコビッチには「復活」の匂いがしない。
王者に君臨するということは、さまざまなことのバランスが取れていなければなれない。
なかでも「メンタル」という部分は、特に大事だと思う。
それが乱れている人間は脆い。
クレーコート以外であれば間違いなく決まるはずのショットも、ナダルの前ではなすすべがなかった。
ジョコビッチの敗戦に、とても「カタルシス」を感じながらも「寂寥感」を感じてしまった・・・・。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも「驕れるものも久しからず」を実感しますように。
May
錦織圭が日本テニス界史上最高のプレーヤーであることは間違いない。しかし、彼の肉体的なキャパは今のレベルではいっぱいいっぱいなのだろう。・・・だが、一度でいいからグランドスラムタイトルを獲ってほしいなぁ。