たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

山口市香山町にある国宝 瑠璃光寺五重塔

2016-06-27 11:46:27 | 国内旅行

「おいでませ、山口へ」の「西の京 やまぐち」をチョコッと見て来ました。
タニシの爺、山口県には、これまで足跡はありませんでした。





山口市香山町にある曹洞宗の瑠璃光寺(るりこうじ)は、
境内は国宝の五重塔を中心とした香山公園と呼ばれています。





緑の木々の中にすっきりと立つ木造の五重塔、
美しさは日本三名塔の一つに数えられている。



全国に現存する五重塔のうちで10番目に古いという。
室町時代・大内氏全盛期の山口を中心とする大内文化を伝える寺院であり、
「西の京・山口」を代表する観光名所だということです。





香山墓所は「毛利家墓所」のうちの一つとして国の史跡に指定されています。

オバマ米大統領の折り鶴を見て来ました

2016-06-25 16:30:55 | Journalism

オバマ米大統領が届けた折り鶴、
広島市の原爆資料館に6月9日から8月31日まで展示されています。



山陰の温泉地を巡る旅の最後に広島に下車しました。
オバマ米大統領から受け取った折り鶴を見てくるのが最大目的でした。
資料館は大変混んでいました。若い外国人の方々が大半でした。
折り鶴の展示コーナーは沢山の人垣で(ここは主に日本人)、
写真が思うように撮れれませんでした。



残酷極まりない大量死の数多現場を見た後、明るい折り鶴コーナーに出ると、
何か平和の兆しが思えすが、しかし、現実の世界は破壊と紛争に満ちています。



国際法を無視し、力による「公海さえ自国」とする覇権国。
国際世論を無視し、核兵器開発に血道を上げている「危ない国」



宗派の存亡への大量虐殺・テロが繰り返され、難民流出が絶えない国。
民族対立に便乗して領土拡張を図る核保有大国。
先進大国の英国でさえ自国保全のためには世界を混乱に落とす。
いま日本は国政・参議院議員選挙の最中です。



世界唯一、核兵器の被爆国が「折り鶴」を平和のシンボルとして、
日本のソフトな平和主義が世界で通用する「国の在り方」とは、
「力が正義」の支配する世界、力の圧力が日々高まる東シナ海、日本海、
民族の存亡と平和を託すに値する政治家を見極め選択しましょう。


介護施設の周囲は栗の花のフェロモン浴

2016-06-19 11:52:49 | 花とつぶやき

梅雨入りの季節はクリの花の季節です。
徘徊人の近くに介護老人施設があります。



診療所が併設されていて、毎月、
降圧剤と血液がさらさらになる薬を戴きに行きます。



施設の周囲はクリ林になっています。
花の最盛期には拙宅にまで、あの臭いが漂ってきます。
文字にし難い芳香を漂わせるので、
好きな人もいれば嫌いな人もいるクリの花の香り。



施設入居者の中には窓辺からの匂いを感じて、
青春の青臭い夢を見る人もいるのでしょう。
反応する人は、まだ元気の証です。頑張りましょう。



フランス語では「Marron」(マロン)。
花言葉は贅沢・豪奢ということです。



子どものころ祖父に季節が来る度に聞かされた、
「桃 栗 3年、柿8年、梅は酸い酸い13年、
柚子の大馬鹿18年、林檎ニコニコ25年」。

 
地方によって言い方や順番が違うようですが、
実が実るまでの年数の言い伝えです。
時期が来るまで待たないと実が結ばない。



タニシの爺は実る時期が有ったのか、無かったのか、
判然としませんが、
時期が過ぎてしまっていることは、確かのようです。

今ごろは、信州・小布施の散策にいい季節です。

紫陽花・アジサイは西洋で言うハイドランジアだと知りました

2016-06-15 14:48:54 | 花とつぶやき

13日の風と強雨の日とは一転、快晴好天気になった14日、
三陽メディアフラワーミュージアム(千葉市花の美術館)に行きました。





花と緑と海の一日でした。いろいろ撮りましたが、
エントランスには紫陽花がメーンで飾られていましたので、
学んだことを綴って紫陽花ブログ4連発とします。





①紫陽花は日本原産の花。
②日本の土壌で育つと紫藍青系の色になる。
③ヨーロッパの土壌で育つと赤色系の花になる。





④ハイドランジア(セイヨウアジサイ)、日本の紫陽花を改良した園芸品種。
⑤日本に再導入され,花屋で鉢物として多く売られるようになった。
⑥ひとつひとつの花がこまかく、茎や葉が細い。





ガイドさんの解説を、花を撮りながら耳にはさんだ記憶なので、
違ったニュアンスかもしれません。
その辺はご容赦ください。

梅雨の晴れ間、紫陽花を生ける

2016-06-12 10:53:48 | 花とつぶやき

紫陽花ネタを3連発です。
この時期、動きの鈍い徘徊人。
靴が合わなくなったのか800歩超すと足がしびれてきます。



自宅にこもってパソコンで知の徘徊をしています。
紫陽花にあわせて名句を観賞しました。



前回に続いて芭蕉句から、
  陽花や藪を小庭の別座舗
芭蕉が生涯最後の旅に出る前、
門人の屋敷で開かれた送別の歌会で詠まれた句だという。
紫陽花の儚さに込めた芭蕉の想いが感じられます。



次は誰もが知る正岡子規の一句。
  紫陽花や昨日の誠今日の嘘
少しずつ変化する紫陽花のように人間の心模様を重ねた、
変わり易いのも人の心だということですな。



手近な花と名句の引用でブログを更新しました。
これから、鎌スタに出かけます。



なぜか最近、タニシのブログの閲覧数が日ごと500pvを超えています。
来訪者も100ipに近いです。



見ていただいたページも古いものが多いです。
たわいもないタニシの爺のアブク事に、
 お付き合い下さる方々に感謝しています。

ネタ切れの梅雨時は紫陽花ブログで繋ぎます

2016-06-10 15:46:39 | 散策の詩

今日は梅雨の晴れ間ですな。
この時期、道野辺の徘徊路に紫陽花の道があります。
中学の自転車の通学路にもなっています。









前回の泉鏡花の歌碑のあった公園には、
松尾芭蕉の歌碑もありました。



「紫陽花や 帷子時(かたびらとき)の 薄浅黄(うすあさぎ)」
紫陽花が咲き、今年も帷子を着る季節になりました。
紫陽花も同じ薄浅黄色をしている、という意味かと思います。
帷子とは、Webで引くと、麻で仕立てられた単の衣類だそうです。





現に見ゆるまで美しきは紫陽花なり(泉鏡花)

2016-06-06 20:11:10 | 花とつぶやき

今日は水無月6月6日、
気象庁は5日午前、「関東甲信地方が梅雨入りしたと見られる」と発表しました。
平年より3日早く、昨年より2日遅い梅雨入りだという。



この時期、道野辺の徘徊路には彩りの異なる紫陽花。
花の付き方、色合いもさまざまに咲いています。



以前見た泉鏡花の句碑「森の紫陽花」の一節に、
その様を評した文がありました。
妖艶幻想作家の紫陽花を引用します。



「森の紫陽花」の全文は長くはありませんが、
妖しげな、おどろおどろしい文章です。
湿った井戸端に蚊柱が立って、
蜘蛛の巣の頬にかゝるも侘しかりなど、
鏡花の世界が展開されています。
その中の紫陽花についての部分を記します。



‥‥現(うつつ)に見ゆるまで美しきは紫陽花なり。
其の浅葱(あさき)なる、浅みどりなる、
薄き濃き紫なる、中には紅(くれない)淡き紅つけたる、
額といふとぞ、夏は然(さ)ることながら此の辺分けて多し。
‥‥紫陽花の花盛なり。



この一節を抽出して碑文に選んだ方はすごい人だと思います。

三根山というお相撲さんがいたことを覚えていますか。

2016-06-01 12:26:34 | 本・読書

今日から6月、衣替えですね。あまり関係ないけれど長文を綴りました。
池波正太郎さんの短編物語を編集した「 武士(おとこ)の紋章」という本があります。
最近、たまたまデカ字の3分冊を図書館で見つけて読みました。
池波さんの作品はほとんど「デカ字(大活字文庫)」で読めます。
このシリーズには、戦国時代の武士が多数、登場します。
第1話「智謀の人」-黒田如水
第2話「武士の紋章」-滝川三九郎
第3話「三代の風雪」-真田信之
第4話「首討とう大坂陣」-真田幸村
第5話「決闘高田馬場」
第6話「新選組生残りの剣客」-永倉新八
第7話「三根山」
第8話「牧野富太郎」



戦国時代など武士の時代の人物のほか、2人の異色の人物が登場します。
元大関の「三根山」、植物学者「牧野富太郎」の2編が興味深く読めました。
牧野さんは、好きな植物学の研究だけに一途に生涯を過ごした人でした。
一方、三根山は大関まで昇り優勝もしたが、
ケガと持病で幕尻近くまで番付を下げても人気が衰えなかった「転落大関」でした。
妻を愛し、弟子たちには厳しく、やさしく「気配り」の人でした。
「三根山」は34歳の昭和31年・秋場所の15日間を追いながら、
苦労人・三根山こと島村島一の生い立ち、修業時代、大関までの輝いた時代、
結婚・妻の淑子さん、病気とケガで幕尻まで落ちて、
復活する肉体と精神に向き合ってきた相撲人生を描いた記録です。
昭和31年は、たにしの爺が高2の年です。



●9月16日・初日、相手は自身と同様にケガを克服した古参の清水川に勝って、
同部屋の後輩、芳野嶺に水をつける。その芳野嶺も北の洋に勝つ。
自宅に帰って若の花が鳴門海を転がすのをテレビで見て「強いな、実に強い」とつぶやく。
このように初日から千秋楽までの15日間に、さまざまな力士名が登場して、
「三根山」にまつわる土俵人生が語られていきます。
丸っこい顔で、闘志むき出しの顔貌とは言えない三根山(高島部屋)は好きな力士でした。
当時、羽黒山、名寄岩とかがいた立浪部屋がひいきでした。
というのは、この物語には出てきませんが、「大昇」という郷土力士が立浪部屋に居て、
お相撲に関心を持つきっかけになっていました。
自分で星取表まで作ってラジオの前で熱狂した懐かしい力士名が出てきます。
後期高齢者の方々には思い出す力士が出てきます。



●2日目の相手は大蛇潟、寄り切りで勝利。
●3日目は潮錦、寄り切りの勝利。
●4日目、島錦に下手投げで逆転勝ち。
●5日目、若ノ海を寄り切り。
●6日目は吉井山にも勝。
●7日目、信夫山の寄りを残して勝。
●8日目、福ノ海を破り、若乃花と並んで勝ちっ放なし。
○9日目、時津山に初黒星。
○10日目、栃光の下手投げに屈して連敗。
●11日目、安念山に速攻の寄り倒しで勝。
○12日目、若羽黒に敗れる。
●13日目、北ノ洋に物言い相撲で勝利。
この日から若ノ花が発熱で休場。優勝は1敗の鏡里と2敗の吉葉山にしぼられる。
○14日め、大天龍に送り出しで敗れて4敗目。
○千秋楽の相手は大起、出し投げに敗れる。大起といえば巨漢の力士だということが記憶にあります。
10勝5敗で2度目の敢闘賞に輝く。



これまで優勝1回、殊勲賞4回、敢闘賞1回の輝かしい戦歴に新たなページとなった。
この場所は20年間の力士生活の経験を傷だらけの肉体と精神の力で挑んだ結果が出たのだと、三根山は思った。
優勝は吉葉山を破り鏡里。この取り組みはラジオで聞いた記憶がよみがえりました。



淑子夫人との7年間に渡る婚約時代、大関になるまでのストイックな精進。
大関から落ちてもなお人気を保ち続けた三根山。
力強く、愛情深く見守る弟子たちへの気配り。
愛情をもって弟子を育てる厳しさと愛情がうかがえます。
このような人物が今の竹縄親方の宮城野部屋にいたなら、
あの「見苦しい」横綱も違った振る舞いになっていたかもしれません。



池波さんは「勝負を争う力士たちの相撲の取り方を見ただけで、敏感に、
その力士の人柄まで見透してしまうのだ。それだけに、
力士の人柄と日常の生活というものが、その体と顔と、相撲ぶりに、
ハッキリと現れるので、恐ろしい職業なのだ」と三根山の心情として書いています。


 
三根山の大関時代は一場所の収入が30万円、平幕で15万円。
5場所になれば年収が50万円になる。これが1年の生活費になると、
年間5場所制になることでの生活設計を述べています。
いまの大相撲界とは隔世の感です。



最近、モンゴルに代表する外国人力士の登場が、何かと波風の立つ角界となっています。
「栃若時代」で相撲人気が高まっていたこの頃に活躍した、
羽黒山、吉葉山、栃錦、若乃花、朝潮、突進の松登、長身の大内山、内掛けの琴ヶ濱、
名寄岩、三根山、若羽黒らの時代。
この人たちが今、すべての横綱記録を外国生まれの力士に塗り替えられる土俵を見たら、
どんな思いになることでしょうか。
 最後までお付き合いありがとうございます。