日本株と投資信託のお役立ちノート

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(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

視鏡など医療機器 7733 オリンパスが中国開拓 営業1割増員、3000病院へ倍増狙う

2015年04月07日 | 18.精密機器
〔15.4.7.日経新聞:企業1面〕
 
医師に内視鏡の操作を学んでもらい利用拡大につなげる(中国・広州市にあるオリンパスの研修センター)

 オリンパスは中国で医療機器の販売攻勢をかける。来春までに営業人員を1割増の660人にするほか、独自開発した高機能の手術用機器を年内にも投入する。同国の医療機器市場では低コストを武器に現地企業が徐々に存在感を増している。オリンパスは営業増員や高機能製品の発売で2019年までに同社製品を使う病院を2倍強の3000カ所まで増やす。

 中国では日本と同様に胃、大腸など消化器系のがん患者が多い。早期発見・治療の需要が拡大しており、内視鏡などの機器を詳しく説明できる営業人員を拡充する。同社の医療機器を使う病院は現在、中国で約1300カ所だが、都市部に集中している。今後、特に地方都市で拡販する。

 日本では開腹せず、内視鏡で胃や腸の粘膜にあるがん細胞を切除する手術が普及している。同社は広州市など中国4カ所にある研修センターを活用し、こうした手術法を学びたいという医師に対し、同社製内視鏡の使い方を学んでもらう。

 性能を保つための修理体制も拡充する。年間9千本程度の修理能力を19年までに約2万本まで倍増させる。修理装置を増設するほか、専門の技術者の採用を増やす。

 高周波電流と、超音波振動という2種類のエネルギー源を使う独自開発の新型電気メスも売り出す。腹部に開けた小さな穴から入れたメスで高周波電流などを使い、患部を高温状態にして焼き切ることなどができる。

 調査会社の英エスピコムの推計によると、中国の医療機器市場規模は14年に約200億ドルと、世界4位だった。17年には330億ドルと米国に次ぐ2位の市場に膨らむとみている。オリンパスのアジア太平洋地域の医療事業の売上高も14年3月期に697億円と前の期比3割弱増加し、中国が半分程度を占める。

 東芝メディカルシステムズは中国で新製品をより早く売り出せる体制を整える。中国では従来、日本での発売から2年間程度遅れるのが通例だったが、今年2月に売り出した磁気共鳴画像装置(MRI)は承認手続きを日本と並行して進め、差を1年間程度に短縮できた。

 テルモも心臓や血管の病気の治療に使うカテーテル事業で、中国の5カ所の営業拠点に医師向けトレーニング用器具を整備する。カテーテルを使った日本流の治療法を学べるようにする。

 ただ中国企業も比較的製造しやすい機器から割安さを武器にシェアを高めている。オリンパスなど各社は「今後も機器の性能向上やサービス体制の拡充が欠かせない」とみている。

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