男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

出汁のとり方・・昆布と削り節

2014年08月06日 | だし・調味料・スープ類

レシピは「吉兆味ばなし三」の中の1節「おだしのとり方入門」を参考にしました。著者の湯木
さんは「ダシには本来、いろいろなとり方があるが、一番素直なのが昆布とかつおでとるダシ
・・これなら全ての日本料理に応用がきく。かつおは、今はうちあたりでもキカイで削っていま
すが、昔はカンナで・・」と述べています。

湯木さんが独立して大阪西区・新町に吉兆を開いたころ、お客が来るたび毎に鰹節を削って
出汁をとったそうで、それを見た馴染み客から「一日分の出汁は朝一番にとっておけば・・」と
言われ、「そんなことしたら、翌日からお客様に来て頂けなくなります」と答えたと言います。
日本料理は出汁が命と言い、料理人は出汁を大切にしてきました。

レシピで使ったかつおは、「ヤマキ」の100g入りが308円、昆布は心斎橋・松前屋の「耳だし昆
布」=切り落とし昆布180g入りが1080円でした。夫々20g使うので、500ccの出汁のコストは、
かつお62円、昆布120円の合計182円です。昆布はかつおの2倍程で、切り落としでこの値段
なので、1枚ものの羅臼昆布ならもっと高くつくと思います

私は、今回レシピを書くに当たり、初めて出汁の原価計算をして、出汁が意外に高くつくという
ことに気づきました。また、かつおよりも切り屑のような昆布の方が2倍も高いのも意外でした。
かき玉汁なら玉子を2こ使っても50円ほど、出汁の方が4倍近いコストです。そこで、日ごろの
家庭料理で、費用とテマが省ける出汁のとり方を考えました。

その一つは割高な昆布に代え「かんぶだしの素」にするとり方です。かつお出汁がしっかりなら
おいしい出汁ができます。昆布の浸け出汁に「鰹まる」を削り節の代用にしてもおいしい出汁が
できます。極端な手抜きは「こんぶだしの素」と「鰹まる」だけで作る方法で、これもけっこう美味
しい出汁ができます。基本通りのとり方から、インスタントな作り方まで・・ときと場合、作る料理
などによって、使い分けてほしいと思います。


出汁を取るのは、日本料理の基本です。私の生家では「出汁」は「いりこ」・・獲れたてのいわし
を熱湯で茹で、天日に干した「出汁じゃこ」でした。汁ものも、煮ものも出汁は「いりこ」でした。
今考えると贅沢な出汁・・その頃は安い食材でした。いわしがワンサと獲れた頃のはなしです。


材 料
水 3カップ 540cc
出汁昆布 20g ・・松前屋のみみ出し昆布
削りかつお 一握り 20g

出汁のとり方
昆布の浸け出汁水3カップ(570CC)鍋に入れ中火にかける。  
80℃になったら削り鰹を加え、沸き立ったら火を止める。
・・浸け出汁がないときは昆布を水から弱火で煮て、80℃に
なったら昆布を引きあげ、削り鰹を入れ中火で煮る・・

浸け出汁は、1リットルの水に出汁昆布を45gいれて冷蔵庫、
で一晩・・正確には16時間・・おいてつくります。

出汁の粗熱が取れるまでそのまましばらくおく。
・・粗熱が取れたら、出汁を網ざるとペーパーで漉す・・
網ざるにペーパーを鋳いた上から、出汁を注いで漉す。
削り鰹の出汁も絞りとる・・料理本では絞るとくどい味が出る
のでNG・・とありますが、そこまで細かくは気にしません。

簡略法として、昆布の浸け出汁に「鰹まる」を加えるやり方と
鰹出汁に「こんぶだしの素」を加えるやりかたがあります。
どのやり方にするかは、作る料理により使い分けます。


忙しくて出し取り時間がない方へ
「鰹まる」と「こんぶだしの素」で出汁を作る・・インスタントな
やり方ですが、削り鰹の香りを求めなければ、それなりに
美味しい出汁ができます。分量は次の通りです。
・・日本酒が入るので一度煮立たせる・・
水 3カップ 540cc
鰹まる 小さじ 1強 5cc
こんぶだしの素 1/2パック 4g
日本酒 大さじ 3 30cc






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