男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

1197 白ネギのフライ

2020年02月12日 | 野菜類
話題は前回の続き・・江戸時代の物価と庶民の(一部浪人・御家人も加えます)生活を時代
小説「居眠り磐音」(佐伯泰英著)から、探っていきます。

先ずは主人公の収支から。磐音は9尺2間(3坪)の長屋住まいで、1か月の家賃は類推して
300文=今の7500円ほど・・あと米代と味噌・醤油などの食糧品・・これは生きていくための
必須費用です。米代は、前回1升50文としましたが、一説には100文と言うので訂正します。

この他、当時は味噌・醤油の類がけっこう高い値段で、燃料の薪炭や明かりの油代も要る・・
今と異なる出費がありました。そして特筆するのは当時の米代金とその消費量です。

時代小説に出てくる「御家人」の年間手当は「70俵5人扶持」が多い。御家人は下級旗本で
将軍謁見ができない下級武士・・その年給は米70俵・・プラス5人扶持(5人の男が年間食べ
る米)約22俵の合計92俵でした(1人の男が年間食べる米は1日あたり5合。1年360日と
して18斗=4.5俵=270kgが1人扶持。5人扶持は5倍の22.5俵)。

御家人の場合、家賃は不要・・200坪ほどの屋敷が「只」です。支給される米を家族が食べた
残りを「札差」に売って現金収入を得ますが、それでは生活できず「内職」したり、作中御家人
のように「雇われ用心棒」を勤めたり・・その収支は苦しい家計でした。

一方、磐音のような浪人は潰しが効かない・・で大店の用心棒を勤める・・今で言う警備員です。
一晩寝ずの不寝番して(磐音の場合)夕食付で1日200文=今の5000円ほど・・。大工・左官
の日当が300~500文=今の7500円~12500円・・職人の方が賃金が高かったようです。

稼ぎはその程度。支出は米代が大きい・・当時大人が1日食べる米の量は「5合」でした。1升
100文とすると(1文25円として)1250円かかる・・家族に食べさせるとなると、1日の稼ぎで
米代で「おっつかっつ」になる・・今は米の代金が安いので、切実に思いませんが、嘗ては米代
は家計の大きな負担でした。

「居眠り・・」の主人公は、深川の鰻屋で鰻を捌くバイトを朝食つき70文でやっている・・70文を
1文25円とすると1750円。2時間の作業なので時給875円・食事つきでは今と違和感がない。
ただし、この鰻屋の蒲焼の串が160文と言うくだりがある・・今の対価(1文=25円)とすると
4000円になる・・その値段は今と同じくらいで、少し高いような気がします。

江戸時代の物価は、今と比べても中々に難しい・・元々のベース・1文=25円の設定も不確か
なのです。以上は時代小説を読むときの参考にしてください。

レシピは白ネギ二題。一つは白ネギだけのフライ・・これは美味しい一品になりました。も一つは
白ネギと牡蠣のバター焼き・・これも中々に美味しい・・牡蠣も白ネギも今が旬の食材です。美味
しいものを「美味しいうちに食べる」・・白葱と牡蠣・・今が食べ時です。

寒い冬のいま時分は、白ネギが軟らかくておいしいとき・・白ネギにも色いろと種類があって
迷いますが、レシピで使うのは信州産の土つきネギです。あと川津ネギも美味しいし西洋
ネギ=リーキも美味しい。軸が太いのを選らんでフライにする・・中々の逸品と思います。


材 料
白ネギ 1本 200g・・外皮をとり、横3~4cm大のぶつ切り
揚げ衣
小麦粉 適宜
パン粉 適宜
卵 1こ
揚げ油
サラダオイル 適宜
付け合せ
刻みキャベツ 適宜
ソース
タルタルソース 適宜
ウスターソース 適宜

作り方
1.ぶつ切りしたねぎに、小麦粉・とき卵・パン粉をまぶす。
  ・・以上は「トンカツ」「牡蠣フライ」などを作るときと同じ要領・・
2.揚げ油=サラダオイルなどを鍋に入れて中火にかける。
  ・・温度設定は160~170度・・低温度から揚げる・・
3.熱したオイルに「衣をかぶせたネギ」を入れ、低温から
  揚げて、4~5分経ったら、180~200度の油温にする。
・・白ネギの中まで火が通ってから、揚げ衣をカリッと揚げると
  ネギが軟らかく甘く揚がります・・

4.カリッと揚がったら引き上げ、油を切って器に盛る。

食べる時
食べる方の好みのソースなどで食べますが、わたしの好みは
1番はタルタルソース・・マヨネーズとレモン汁とみじん切りの
 玉ねぎで和えたソース・・これが一番美味しい!
2番目は、シンプルにウスターソース・・できたら英国ウスター市
 産の「LEA & PERRINS=リーペリン」がお奨め。
3番目・・これもシンプルにポン酢・・その他いろいろです・・

コメント
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