男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

1195 粕汁うどん

2020年02月01日 | パスタ・麺類・粉もん・ふ

レシピは、前々回「具沢山のうどん」と、前回の「冬菜の煮物」を踏襲して、「粕汁うどん」と
「チンゲン菜と貝柱のスープ煮」です。

「チンゲン菜のスープ煮」は2009年9月に採りあげましたが、「粕汁うどん」は今回初めて。
抑々、酒粕入りのうどんを知ったのは最近のこと。時代小説「居眠り磐音」の何巻か分りま
せんが、作中主人公の磐音が酒粕入りのうどんを食して・・の一節がアタマに残りました。

「居眠り磐音」は佐伯泰英氏の著書・・文庫本で全巻51巻・発売部数2000万部を超える
ベストセラーなので読了した方も多いと思います。TVでは嘗てNHKで山本耕史さんが、映画
では昨年松坂桃李さんが主役を演じました。

ものがたりは明和9年(1772年)から始まりますが、私が興味を持つのはこの時代の庶民
の食べ物と、物の値段・働く人の賃金です。

先ず食べ物です。上記「居眠り・・」に出る磐音は赤貧の浪人・・食事は一日二食がやっと・
飯が充分に食べれば「御の字」・・おかずは「切干大根と油揚」か「ひじきと油揚」の煮物と、
しじみかあさりの味噌汁・・それに大根の古漬けなど・・ご飯は三杯から五杯くらい食べる・・
当時大人1人が食べる米の量は5合=750g・・と言います。

食べるご飯の量はさておき、おかずは「切干大根・ひじき・油揚げ」の煮物と「しじみ・あさり
の味噌汁」は、栄養バランス的に優れていると思います。米5合食べるとたんぱく質もそれ
なりに摂れる、おかずはカルシウムがしっかりで、質素なようでバランスがとれています。

あと「ブリのあらと大根の煮もの」が定番に出ますが、不思議に「納豆」が出てこない・・著者
の佐伯先生は「納豆」がお好みでないかも・・先生ご出身は九州なので・・と勘繰りました。

ところで、この頃の米の値段は1升=1.5kgが50文・・1文=今のお金に換算して25円と
すると、1.5kgの米の値段は1250円ほどになる・・今の米価は5kg=1500円前後です。
これを当時の米価にてあてはめると4170円ほど・・当時の米価が高いのが分ります。

方や、当時の大工・左官の賃金は1日500文=12500円ほど・・米代にに換算すると1日
の稼ぎで米が15kg買える勘定になります。以上は、1両=4000文=10万円として、1文
が今の25円として換算しています。

落語に「時そば」と言うのがあって、当時かけそば1杯=16文でした。16文が25円とする
と400円・・1杯のうどん代としても今の値段に違和感がない・・で1文=25円にしました。

江戸時代の金銭感覚は、今と違って物価>人件費で、庶民の生活は苦しかった・・それは
次回に繰り越します。

粕汁にうどんを仕込む・・これを知ったのは時代小説「居眠り磐音」を読んでから・・何巻かは
検索できませんが頭に残りました。ネット検索すると確かに「粕汁うどん」と言うのがあります。
・・で作ったのがこのレシピ・・美味しい・カラダが温まる・栄養的にもよい・・冬にお奨めです。


材 料
塩鮭 1パック 160g ・・皮を引いて一口大に切る
大根 5cm 160g ・・長さ3センチ×5ミリ大の拍子木に切る
人参 5cm 60g ・・長さ3センチ×3ミリ大の拍子木に切る
ごぼう 1/3本 30g ・・3センチ大にそぎ切り
小松菜 2株 40g ・・塩茹でして3センチ長さに切る
油揚げ 1枚 28g ・・ヨコ四つ割りして細切り
酒粕 1/3パック 100g ・・出汁で溶く
白味噌 大さじ 2 50g ・・出汁で溶く
冷凍うどん 2パック 360g ・・レンジで解凍する
出汁 5カップ 900cc ・・水5カップに鰹だしの素と昆布だしのもと@小さじ1/2を加える

作り方
・・まず、粕汁を仕立て、最後にうどんを入れて煮込むので
  鍋は大きいものがやり易い・・

1.鍋に水と出汁の素を加えて強火にかけ、沸き立ったら
  塩鮭の切身を加える。
2.あと、大根・人参・ごぼう・油揚げを加えて数分間煮こむ。
3.具材に火が通ったら、酒粕と白味噌を溶いたのを加える。
4.味見して調え、解凍したうどんを入れて4~5分煮込む。
5.できあがりを器に移し、茹でた小松菜をトッピングする。
コメント
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