【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【前哨戦情勢】小選挙区300選挙区のうち「民国社」が173選挙区で優勢 政権交代へ

2008年08月16日 20時33分57秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 全国300小選挙区のうち、173の選挙区(57・7%)で、民主党・国民新党・社民党の公認・推薦予定候補が優位に次期総選挙の前哨戦を戦っており、この勢いを維持した場合、民主党・国民新党が過半数を獲得し、社民党ともに3党連立政権が発足。政権交代が実現する可能性が濃厚になっていることが分かりました。

 「国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行」が300小選挙区すべてで北京五輪開幕前日の2008年8月7日時点での当選確実者300人を予想。各ブロック・政党別に集計しました。

 政党別では、民主党が160議席(議席占有率53・3%)、国民新党が5議席(同1・7%)、社民党が4議席(同1・3%)を獲得。これに無所属議員・元職・新人が優勢となっている6選挙区のうち、4人の議員が「民・国・社」と行動をともにすると見られ、「民・国・社」は173議席を小選挙区で獲得、小選挙区では57%の議席占有率となりそうな見込みです。

 ただし、民主党が単独過半数を獲得するには、比例代表で45%の議席占有率(≒得票率)が必要で、現時点では手が届かない情勢。そもそも国民新党の推薦がなければ勝てない小選挙区が多いので、連立を組むことは確実と思われます。

 自民党は118議席(39・3%)、公明党は7議席(2・3%)を獲得。自民系無所属が優勢な選挙区は現在ありませんので、自公は125議席(41・7%)にとどまりそうな情勢です。仮に比例で逆転するには両党で64・4%の議席占有率(≒得票率)が必要となり、比例区ではあり得ない数字です。よって、現時点では、政権交代は確定的な状況となっています。

 無所属のうち、中立的な立場を表明している2議員(0・7%)が、総選挙後のキャスティングボートを握ることはありえず、憲政史上118年目にして初となる「国民の投票行動による政権交代」が実現しそうな現状となっています。日本共産党は小選挙区での議席獲得はなさそうです。

●地域ブロック別の前哨戦情勢(小選挙区のみ)

【北海道ブロック(定数12)】

 民主党が9勝3敗で、自民党を圧倒する情勢です。

【東北ブロック(定数25)】
 民主党が15議席と圧勝。岩手県で独占の可能性が高まります。自民党は10議席にとどまると予想。

【北関東ブロック(定数32)】

 茨城・栃木・群馬のベテランが強い自民党はブロック全体で15議席と奮闘するが、同3県でも都市部では民主党が浸透。同3県は自民党最後の“聖域(サンクチュアリ)となりそう。民主党の現職が多く活動量が豊富な埼玉県は県北の一部の選挙区を除き、民主党が地滑り的に圧勝。ブロック全体で17議席を獲得しそうです。

【東京ブロック(定数25)】

 前回わずか1議席の民主党が14議席に増やしそうです。自民党が10議席、公明党が1議席。民主党東京都連は空白区での擁立が全国で一番後れていますが、今後の擁立で2~4つほどの選挙区で上積みが可能です。自民党全滅はあり得ません。

【南関東ブロック(定数34)】

 神奈川県は自民党長老と若手が強く堅調。ブロック全体で、自民党は17議席を獲得する情勢です。公明党が1議席。民主党は16議席に止まりそうです。民主党・社民党は同県で候補者調整が遅れており、その後も最終盤までテコ入れが必要となりそうです。千葉県、山梨県は都市部は民主党、地方部は自民党が分け合う情勢が続いています。

【東海ブロック(定数33)】

 東海は民主党最大の金城湯池。伸びしろが少ない中、22議席と堅実なたたかいで比例などでの上滑りに要注意です。自民党は10選挙区で優勢ですが、ギリギリの戦いが続いています。このほか、無所属で城内実さんが有利なたたかいを進めています。

【北陸信越ブロック(定数20)】

 民主党9議席・国民新党2議席・無所属1議席(田中眞紀子さん)と大健闘。自民党は8議席にとどまりそうな現状です。

【近畿ブロック(定数48)】

 民主党が27議席と大幅に回復しそうです。国民新党1議席、社民党1議席、無所属1議席(滝実さん)とあわせて政権交代に大きく貢献しそうです。自民党は13議席と大幅減、公明党は5議席。滋賀県は民主党独占の可能性が全都道府県で一番高い情勢です。

【中国ブロック(定数20)】

 民主党10議席・国民新党2議席と地滑り的圧勝の勢い。「民・国選挙協力」が全国で最も功を奏しそうなブロックです。無所属1議席(平沼赳夫さん)も政権入りの見込みです。自民党は7議席と大敗しそう。同ブロックでは現行選挙制度で初の無投票当選が出る可能性があります。

【四国ブロック(定数13)】
 自民党が6議席と「第一党」を維持しますが、民主党5議席・社民党が1議席と大幅に増やしそうな勢い。香川県では過半数の可能性もあります。自民党、民主党とも独占県はなさそう。無所属では1議席(橋本大二郎さん)が有力。

【九州ブロック(定数38)】
 自民党が19議席と「第一党」を守りそうですが、福岡県など都市部では番狂わせもありそう。民主党は16議席、社民党は大分と沖縄で計2議席。無所属1議席(下地幹郎さん)も政権に加わる見込みです。

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