【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

衆議院予算委員会は地方公聴会議決、法案提出前攻防では働き方改革関連法案の首相の「裁量労働制で時間短くなる」答弁の統計を加藤勝信厚労相「見直す」山井和則さんは「高プロは体を張って阻止する」【追記終わり】

2018年02月09日 16時50分26秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

【衆議院予算委員会 平成30年2018年2月9日(金)】

 平成30年度予算案は7日目の審議で、そのうち一般質疑3日目。

 まず、来週2月16日(金)に地方公聴会を岡山県、静岡県で行うことを、全会一致で議決しました。

 「法案提出前攻防」がありました。

 まず、自民党の盛山正仁さん。ほぼ同時刻の閣議で決定した「バリアフリー法改正案」(196閣法 号)について。運輸省職員時代には、年1億円の予算の時代がずっと続いたとしました。その後、平成10年度(?)補正予算で、50億円以上付き、総務省の自治財政局の協力もあり、国、地方、鉄道会社が負担する格好になったとしました。それまでは新幹線駅でもエレベーターが無かったとしました。同法の制定では、「当時の石破茂・運輸委員会理事にご協力をいただいた」と語りました。

 盛山さんは元法務副大臣ですが、「成年後見二法」(政府の今国会提出予定は無し)について、対象者600万人のうち利用者は20万人にとどまっていると指摘しました。政府の今国会提出予定法案の件名・要旨調には入っていません。

【追記 13日午後4時】

 「成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案」(仮称)が2018年3月上旬に提出される予定。

【追記終わり】

 きょねんから報道されている、「合併特例債の5年延長法案」(政府の提出予定はなく、議員立法は未提出)について、公明党の浜地雅一さんは、「公明党として了承している。野党にも賛同を呼びかけたい」としました。

●首相の「裁量労働制で労働時間短くなる」統計、加藤厚労相が精査を明言。

 山井和則さんは、「働き方改革関連法案」(今月下旬提出予定)について。先日、安倍晋三首相(自民党総裁)が「裁量労働制を導入すると労働時間は短くなる傾向がある」とした答弁。加藤勝信・働き方改革相(兼)厚労相は「個々のデータを精査したい」と語り、首相答弁の根拠となった調査に問題点があることを事実上認めました。山井さんは最低賃金を下回っている可能性も指摘。高度プロフェッショナルと裁量労働制の条項を提出予定法案から削除するよう求め、「高プロは体を張って阻止する」。

 このほか、岡島一正さんは、ペジー・コンピューティング社のNEDO助成金事件を、「スパコンをだしにした政商による詐欺事件だ」と表現。世耕弘成・経産相は、自分は被害者だと演出しました。

 希望の党からは斉木武志さんが「福井県選出議員として質問する」。あれと思ったのですが、福井2区で惜敗率69%。長野県の寺島義幸元衆議院議員よりも惜敗率が高く、比例北陸信越で2位で当選。斉木さんは、横浜出身、NHK名古屋放送局、静岡選出、福井選出ということのようです。好き嫌いでなくこういうのはあってもいいし、それ以前に、小選挙区での当選はもっとハードルが低くくても、衆議院の質は保てると思います。有権者は衆院候補に厳しすぎ。それはさておき、委員室に戻って、「除排雪は幹線道路から始めるが、生活道路はまだ埋まっている。今回の雪害では、政府から想定外という言葉をよく聞いた」とし、進行中の雪害の対応で善処を求めました。総務相は、3月の特別交付税で措置する方向で、きょう、政務官が福井県から要望を受けたとしました。

 広田一さんは「予算委員会(50名)は高知県率が高く4名いる」としました。この件は、地元政界でも話題になっているようです。広田さんは、「出国税改め国際観光旅客税を新設する法案(196閣法2号及び196閣法4号)」について、田村観光庁長官に問いました。

【参議院 同日】

 無し。

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