【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

◎新区割り発表 衆議院選挙区画定審議会 2017年7月以降の第48回衆院選で施行の見通し 2015年国勢調査反映

2017年04月19日 20時54分46秒 | 第48回衆院選(2017年10月10日公示)

 衆議院小選挙区、289の、新区割りが発表されました。
 
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 プレスリリース

 以下の記述、間違いがあれば指摘してください。

●「小池後継選挙区」が消滅、小池百合子さんが出た東京10区は大分割。

 「刺客」として2005年に小池百合子大臣が国替えし、都知事転出後の補選でも後継者が圧勝した、現東京10区。「豊島区の東部地域第2から第14投票区まで」が新12区に移ります。そして、新10区は、現1区の一部と現7区の一部を受け入れます。「小池テッパン地盤」とは違った新10区となり、「小池後継選挙区」は事実上消滅、衆院選での強さを見せつける格好での影響力向上は難しい公算。

●東京1区ははじめて分解、海江田万里さんは「悔しい」としながらも「精査して、国政復帰をめざす」。

 中選挙区時代から区割りが変わっていなかった、東京1区ですが、分割しました。新宿区の落合地域の一部(上落合1丁目~3丁目、中落合1丁目、3丁目、4丁目、中井1丁目、2丁目及び西落合1丁目~4丁目)が新東京10区へ、港区の新橋虎ノ門周辺地域(第1~7及び第9投票区)が新東京2区へ。別エントリーで速報しましたが、捲土重来を期す、海江田万里民進党総支部長は、「悔しい」とし、国政復帰の道筋を検討。自分の選挙区内の自治体の人口が増えるとこういうことが起きるのは、民主政治のためにはやむを得ない。

●小沢一郎先生は「新岩手3区」へ、黄川田徹さん不運、現岩手3区は「新岩手2区鈴木善幸地盤」と「新岩手3区小沢一郎地盤」に分割。

 岩手県は全3区に減ります。まず小沢一郎先生が連続16回当選している、現行の岩手4区は、そのまま、新岩手3区に。新岩手3区には、一関市など現岩手3区が加わります。現岩手3区の中心都市、「大船渡市、遠野市、陸前高田市、釜石市、気仙郡、上閉伊郡及び下伊那郡山田町」は、新岩手2区になります。このため、現岩手3区選出の黄川田徹さんは、事務所所在地が、小沢地盤の新3区に、人口が多い地域が鈴木善幸(鈴木俊一さんが継承)地盤の岩手2区に分割されることになりました。盛岡市部分は、岩手1区にすべて入る改定もされました。

●安住淳さんまた選挙区広がる、新宮城5区など。

 宮城県内では、前回も選挙区割りが拡大した、安住淳さんの現宮城5区が、「宮城県松島町、黒川郡大郷町」と「本吉郡南三陸町」をもらって、今の区割りに新区域が増えることになります。

●枝野幸男さんが選挙区広がる、新埼玉5区など。

 枝野幸男さんが連続して当選している、埼玉5区は、「さいたま市見沼区のうち芝川とJR宇都宮線で区切られた区域(第1及び第2投票区)をもらいます。

●野田佳彦さんの千葉4区船橋市は今回も切り分け、新13区へ。

 野田佳彦さんが連続して当選している、千葉4区は、「丸山1丁目から5丁目まで」を新13区にあげます。船橋市は人口が増えて繁栄しているようですが、前回の区割り変更では、「野田さんからもらった」同僚議員が1回比例復活しましたが、今は浪人しているので、野田票は他人には引き継ぎきれないようです。

●大島議長は大過なしも、同派閥の江渡聡徳さんと調整不可避。

 一部報道で、大島理森議長の選挙区が大きく変わるように言われましたが、青森3区は今の場所に、青森2区の分割部分をもらう格好となりました。このため、大島さんの体制は維持できるように思えます。その一方地盤が割れてしまう、自民党の江渡聡徳さんは、大島さんと同じ派閥なので、どのような調整になるか、自民党としても党本部よりも本人たち任せになるのでしょうか。

●菅直人さんの東京18区は変わらず。

 菅直人さんの東京18区はまったく変わらず。菅直人対土屋の「ドカン戦争」が最終戦へ

●江田憲司さんは「荏田(えだ)」が選挙区に。

 江田憲司さんの神奈川8区に、横浜市都筑区荏田地域周辺(第13、第14、第27投票区)が加わり、新神奈川8区になります。岡山県出身・東京在住の江田憲司さんがまるっきりの落下傘無所属で出馬するときに、「荏田駅があるが、江田と同じなので親しみを感じた」と、ある意味まったく関係ない落下傘の心情を重ね合わせた荏田駅周辺ですが、選挙区としても江田憲司さんのところに入りました。江田さん報われましたね。

●愛知県名古屋市は変わらず、1票軽い愛知7区も小幅変更。

 民進党の強い、名古屋市内はまったく変わらず。人口が多かった、山尾志桜里さんの愛知7区は「瀬戸市の水野支所管内のうち十軒家投票区」が新愛知6区へ。

●三重県は、1区が津市と松阪市に、新3区は岡田克也さん「イオン発祥の地」「実家」を含んだうえで維持。

 新三重1区は津市と松阪市で構成。4区から津市の残り部分と松阪市を受け入れ、名張市と伊賀市を2区へ。このため、2区現職の川崎二郎さんが転出し、田村憲久さんが新1区に立候補する方向で、自民党選対が調整すると考えられます。新三重2区は、名張市、伊賀市、亀山市、鈴鹿市、そして、四日市市の「日永、四郷、内部、塩浜、小山田、河原田、水沢、楠の8地区市民センター管内」となりました。中川正春対川崎二郎の大激選へ。

 新三重3区は、別エントリーに書いた通り、現三重3区に、岡田克也さんの実家、家業の発祥地、近鉄四日市駅が加わり、早くも万歳三唱状態ですが、公示後はどうなるか分かりません。

●大阪はあまり変わらず、維新に大勢無しか。

 区割り変更の当事者には叱られますが、1区、2区、4区で区割りが変わりますが、大阪府内は大きな影響は無い見通し。

●1票が軽い兵庫7区は2区との調整で解決。

 1自治体=1選挙区が減りますが、兵庫8区=尼崎市は維持。一票が軽かった、兵庫7区から「西宮市の山口支所関内及び塩瀬支署管内」が、新兵庫2区へ。

 そうとうな駆け足で書いてきましたから、かなり固有名詞などの間違いは多いでしょう。自分は急いで書いても、当事者には人生に関わる話です。ご指導いただければと思います。

●石原伸晃さん、下村博文さんの「1自治体1選挙区」は解消も盤石続くか。

 小選挙区になって以来、東京都杉並区は東京8区、東京都板橋区は東京11区となっており、1自治体=1選挙区。ここは、当初は自民党と新進党が争いましたが、各々、自民党の石原伸晃さんと下村博文さんが盤石の体制を気づきました。とくに石原さんは新進党のライバルが杉並区長に転出し、その後、は都議会議長をつとめた民進党都議が区長になるなど、その特性を存分に生かしてきました。新区割りでは、東京8区から「杉並区の方南1丁目及び2丁目の区域」が7区に行きます。11区からは「板橋区の新河岸川の北側の第41及び第61投票区」が新12区に行きます。ただ、一部が他選挙区に行くので、石原伸晃さん、下村博文さんの地盤は大きく変わらないでしょう。

 このエントリー記事の本文は以上です。 



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