査定で減額の４６００億円のうち３６００億円が補正で復活　平成２５年度補正予算【追記・訂正あり】

2014年02月03日 19時47分32秒 | 第186通常国会(2014年1月)好循環実現国会

　平成２５年度補正予算のうち、当初予算の査定で削られた３４事業４６００億円のうち、約８割の３６００億円が同様の事業内容で今次補正で復活していることが分かりました。日曜朝に、朝日新聞、ＮＨＫが「民主党の調査」として報じました。

【追記・訂正　2014年2月7日(金）午前9時】

　「当初予算の査定で削られた３４事業４６００億円」について、執行中の平成２５年度当初予算という認識でこのエントリーを書いていましたが、実際には、平成２６年度当初予算(案）の査定で削った４６００億円が、補正に前倒しのうえ、復活しているということだったようです。認識に誤りがありましたので、その点、補足させていただきます。

【追記おわり】

　例えば、総務省のＩＣＴを活用したまちづくり事業は、１８億円を概算要求したものの当初予算の政府原案で「ゼロ」に。しかし、今次補正で１２億円が計上されているようです。

これについて、２０１４年２月３日（月）の午前９時、日本維新の会の切り込み隊長として質問に立った桜内文城さんがいきなり取り上げました。桜内さんは、報道を見て、財務省に資料を要求し、前日にやっと「電子データがホームページに開示された」という説明をした後、「朝日新聞のデータそのままだ」とするパネルを掲示しました。「民主党の調査」には言及しませんでした。

　ただ、桜内さんは良い表現をしていて、

　「これでは、当初予算は母屋でおかゆをすすっているのに、補正予算は離れですき焼きを食っている構図だ」と適切に論じました。

　この後、もう一つの論点で、代表質問で同党の松野幹事長が指摘した基金を１・５兆円増額していることについて、「基金から何にお金が使われたのかは決算書に出てきません」とし、「財政の透明化、財政のコントロールに問題がある」と語りました。

　結いの党の柿沢未途さんは、中央職業能力開発協会への基金２３０億円の積み増し増額補正について、「基金シートで執行状況を調べると、家賃や日経新聞の購読料に使っている」と批判。田村厚労大臣は同協会に１６名天下りしていると答弁しました。

　柿沢さんは、リーマンショック後の麻生内閣の補正の手法が続いていると指摘。麻生副総理は「リーマンショックのことを覚えていてくれてありがとうございます」と語り、自民党および小沢一郎氏特有の忘却戦術が通用しなくなっていることを感じたようです。お金の力で総理に上り詰めた７３歳の麻生さんは、シルクハットをかぶったり、農地改革を研究したりしていますが、どうやら祖父・吉田茂に追いつくことはなさそうです。

　維新の杉田水脈（すぎた・みお）さんは、河野談話の検証のため、河野洋平元内閣官房長官の衆議院内閣委への証人喚問と、予算委への参考人招致を要望しました。ぜひ実現させてほしいところです。が、最近「強制連行された従軍慰安婦」と「従軍慰安婦」が区別されない議論があることに懸念を覚えます。

　維新の村岡敏英さんは、秋田県などの豪雪が「四八（よんぱち）豪雪」以来の雪害だ、として首相や防災担当相から答弁を引き出し、さすがは経世会系の政治家だと感じました。

　維新の中田宏さんは、午後１時２５分、横浜市の待機児童対策を語る中で、「私の前任の高秀秀信市長」と語り、高秀さんの功績を語りました。

午後５時１分、二階俊博委員長が基本的質疑の終局を宣言。

あすも補正の審議が続きます。民主党が再登場し、補正に関する審議をします。

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【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、５０代はドンドン書いていきます。

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