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(写真はNHK国会中継から、「スミ塗りの資料では議論のしようがない」と政府・与党の対応を批判する民主党の松野頼久衆院議員)
【国会傍聴記 2007-11-12 衆院テロ対策特別委員会】
今国会の最大の焦点となった「テロ特」。
米軍のOEF(不朽の自由作戦)のインド洋上での活動(油などの補給)への参加継続について、40時間55分にわたる議論が今日終わりました。
私たちの同朋も巻き添えになった米国中枢同時多発テロ(9・11)。
首謀者であるウサマ・ビンラーディン容疑者を逮捕できないまま、海ではインド洋、ペルシャ湾、陸ではアフガニスタン(パキスタンなど経由)、イラクなどで「テロとの戦い」は続いています。
11月1日に根拠法が失効し、政府が出し直した新テロ対策特別措置法案(補給支援特措法)の最後の議論です。
午前中。
○BAEシステムズの「見積書」にふしぎな費目 「技術支援費」
「守屋喚問」で得点をあげた民主党の川内博史さん(鹿児島1区比例)。
何度も質問に立った川内さんにとっての卒業質問。心残りがあったようです。
英国最大手の軍事産業「BAEシステムズ」が作成した見積書。
川内さんは平成12年(2002年)の見積書の写しを入手したようです。
この見積書が
BAEシステムズ→山田洋行(代理店)→防衛省
とわたる過程で、「技術支援費」という費目が加えられていたことを川内さんは突き止めました。
この「技術支援費」は、英国社も「知らない」そうで、山田洋行が書き加えたもようです。
川内さんはもはや、大臣の答弁を求めません。防衛省背広組ナンバー2である小川秀樹・防衛参事官さんにひたすら質問。
そして最後に石破防衛相にヒトコト求めます。
「五年前のことだから」。
午前の質疑は終わりました。
○スミ塗りの文書では議論にならない
午後からは福田首相が出席。与野党2時間で最後の締めくくり総括質疑。
民主党の松野頼久さん(熊本1区)は「合計794件の給油活動で何をしたか。オペレーション(軍事作戦)の情報を出してください」と福田首相、町村官房長官、石破防衛相に最後のお願い。
そして防衛省が民主党に提出した文書をパネルで見せました。
「黒塗りだらけの文書。これだけの情報で、どうやって賛成と反対を考えろというのですか」。
とてもとても重い質問です。
石破「船(の活動)は我々(海自)だけでやっているのではない」
松野「米海軍は活動実績をどんどんホームページに出している。米はどん
どん公開して、感謝の念を持つという文化が根付いている。自衛官
の必死の活動は黒塗りにしなければ出せないのか」
午後3時5分。深谷隆司委員長(自民党)が「質疑の終局」を宣言。
討論は、自民党の田中和徳さんが「賛成」、公明党の富田茂之さんが「賛成」。この後、委員長は日本共産党の赤嶺政賢さんを指名しました(赤嶺さんは「反対」を表明)。
民主党が討論を飛ばされたのは、「質疑の終局」は認められないと、川内理事らが委員長に抗議を続けていたからだと思われます。
社民党も指名されませんでした。
この後、自民党・公明党の賛成多数で、新テロ特措法は可決。あす(13日)の本会議で記名投票採決のうえ、可決→参院に送付される見込みです。
○参院では常任委員会が審議→定例日は週2回
参院では外交防衛委員会に付託されます。
外防委は常任委員会ですから定例日は週2回(火、木)です。委員長は民主党副代表の北澤俊美さん(長野選挙区)です。
参院では付託初日の15日(木)から山田洋行社長の米津佳彦参考人、前防衛事務次官の守屋武昌証人から話を聞きます。
証人喚問には民主党から浅尾慶一郎ネクスト防衛相(神奈川選挙区)、自民党から山本一太さん(群馬選挙区)らが立ちます。
この2人はずっと外交防衛委員をやっていますので、相当期待できそうです。
会期末の12月15日まで、あと、33日です。
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