【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【前原“退場勧告”メール】前ネクスト農相、ブログで真相を明かす、騒動収束へ

2008年06月18日 17時42分47秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代


[写真=しのはら孝前ネクスト農相]

 通常国会の会期末を控えた民主党に吹き荒れた「前原“退場勧告”メール騒動」。

 沈黙を守っていた3人のネクスト農相経験者の1人、篠原孝さん(長野1区比例)が、自らのブログでついに真相を明かしました。

しのはら孝blog: 前原前代表の民主農政批判への反論 08.06.17
 
http://www.shinohara21.com/blog/archives/2008/06/080617.html

 ※以下、このエントリ内の[]内の緑文字はしのはら孝blogからの抜粋引用です。ぜひリンク先もご覧下さい。

 ちなみに私はメールの原文を書いたのは篠原さんではないかと予測していましたが、篠原ブログは、

[夜は国対の会合がありましたが、もっぱらこの件が話題になりました。大半の皆さんは私が過激な文章を書いたと誤解していました。]

 とした上で、原文執筆者は筒井信隆ネクスト農相だとしました。
ですから当ブログ12日付エントリの
ちなみに全くの勘ですが、文面からしてドラフト執筆者は篠原さんだと推理します。」という“推理”は誤りだったようですから、取り消します。

 6月8日付で読売が報じた「中央公論」の前触れ記事などを読んだ農水部門の複数議員から意見が筒井ネクスト農相に集中。筒井さんの原文をみた篠原前ネクスト農相が「山田正彦元ネクスト農相を含めた3名の連名にしましょう」という友情を示したというのが真相のようです。

 [これにカチンときたのが、農家への戸別所得補償制度に取り組んできた農政関係者です。同僚議員からも農家からも何という不謹慎な発言か、放置すべきではないとの電話が入りました。そこで週末から筒井信隆現NC農水大臣と連絡を取り合い、対応を協議しました。]


 篠原さんは、農業者戸別所得補償法案(直接支払い)を「私が30年間手塩にかけた政策」だと強調しています


 [「1兆円の農業者戸別所得補償(直接支払い)」は、私が30年間農林水産省に勤め、羽田さんに口説かれて民主党入りし、農政を手掛けて4年余、手塩にかけた政策です。]

[主張の内容も1兆円という金額も菅、岡田、前原、小沢の4代表の間、変わっていません。]

 そして、メール送信後の翌日に前原誠司副代表と会えたそうです。

[ようやく、13日朝、前原さんともしっかり話をする機会を持てました。]

 とし、

[前原さんには、これを機会に農政にも本格的に取り組んでほしいと思います。民主党内部で議論すべしという私の言に、前原さんは、農林水産部門会議にも出るようにすると素直に応じました。


 と民主党内に吹き荒れた政策論争は、当事者や国民にとって生産的な方向性で収束したようです。

 そして篠原さんはブログの最後で、

[私は、前原さんが研鑽を積み、成熟し頭に白髪がまじり、薄くなった頃に日本のリーダーのなることを楽しみにして待つ一人です。]

 若干、微妙な表現ながら、いつしか前原総理が誕生する日への期待を込めてブログを締めくくりました。

 長野1区(中選挙区時代含む)はあの“倉石農政”の倉石忠雄・元農林大臣や、現職農相を生み出した土地。インパクトの強い篠原農政が、日本農政のピンチを救う時が来るかもしれません。

 ぜひ、経緯に関する全文は篠原ブログで直接、ご覧になって下さい。面白いです。

 自民党内では、「40日抗争」、「郵政造反」など内輪もめは枚挙にいとまがありませんが、「前原“退場勧告”メール騒動」のように党内の政策形成プロセスがこのように国民に透明な形で出たことがあったでしょうか?

 「40日抗争」も「郵政造反」も私たちの元に届いた情報のうち、最も印象深いのは「自民党本部内で暴れるハマコーの姿」でした。これがデモクラシーといえるでしょうか?

 口角泡とばして政策論争に明け暮れる民主党議員たちの「騒動」。「デモクラシーが国民のものになる歴史的過程のまっただ中にいるのだな」と感じた2008年夏、民主党の青春。

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