内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

「砂漠に住まう者」の徒然なる読書日記のはしがきにかえて

2017-01-31 22:30:41 | 読游摘録

 最近の拙ブログの記事は、その内容も写真もまったくお座なりで、継続性も計画性も一貫性もありません。そのことは記事を書き写真を撮っている本人もよく自覚しているところです。
 何を書こうが、何を撮ろうが、そして何を記事としてアップしようが、人様に迷惑をかけないかぎり、本人の勝手じゃねえか、と開き直ればいいではないかと仰る方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私はそうは思えないのです。時に戯文を書くのはありとしても、まるで無内容な文章は書きたくない、そんなことをするくらいならブログはやめる、というくらいの「覚悟」はもって、毎日記事を書いているのです。
 写真については、ど素人ということもあり、あくまでブログのアクセサリのつもりなのですが(でも、こちらの方がウケがよかったりするんですよね。記事はぜ~んぜんわからないから読まないけど、写真は見ているよぉ、けっこういけてるときもあるよぉ、なんて励ましてくれる方もいらっしゃるのです。それに対して、「ほんとにありがとうございますぅ」と謝しつつ、後で独り溜息をついたりしています)、それにしても最近は写真を撮る意欲をほとんど失いかけています。正直に申し上げますが、ここのところの寒さに負けて、とても外に写真を撮りに出かける気にならない日が一月中は続きました。昨日あたりから寒さが緩んできたのですが、そうしたら雨なんですよ。それで、出鼻をくじかれちゃったんですね、ただそれだけことで。
 それはさておき、仕事柄と趣味との両方の理由で、書物は性懲りもなくよく買うし、買ったら必ずすぐに内容をざっと把握できる程度には流し読みするのが習慣です。それらの本の中には、このブログで紹介したいなあとかねがね思っている本も少なくないのです。日本語の本やすでに邦訳が出ている仏語の本については、何も私ごときが紹介するには及ばない場合がほとんどですが、ここ十年くらいの間に出版された仏語の本の中には、私の狭い読書範囲の中でも、話題にしたいと思う本もかなり出ているのです。
 と、なにやら前置きが長くなりましたが、そして、話を引っ張るだけ引っ張っておきながら今日の記事には「オチ」がないのですが(大阪人には許されませんね。東京生まれでよかったぁ)、明日から、少しだけですが、比較的最近購入した新刊で書棚に並べただけになっている本を紹介していきたいと思います。
 ヨーロッパの片隅に青息吐息で生息する極東出身の「隠者」の徒然なる読書日記、とでもしておきましょうか。因みに、「隠者」に対応するフランス語は « ermite » です。この仏語は原始キリスト教時代のギリシア語 « erêmitês » に由来し、その意味は「砂漠に住まう(宗教)者」ということです。