529)臨床試験で示された医療大麻の抗がん作用

図:神経組織はニューロン(神経細胞)とそれを支えるグリア細胞(アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリア)から構成される。①脳腫瘍のグリオブラストーマ(膠芽腫)はアストロサイトが悪性化した腫瘍で、②標準治療として手術や放射線治療や抗がん剤治療が行われるが、予後は極めて悪い。③グリオブラストーマにはカンナビノイド受容体のCB1とCB2が発現しており、これらの受容体がリガンドで活性化されると、 . . . 本文を読む
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528)がん組織のアルカリ化と抗がん剤治療(その2):重曹(重炭酸ナトリウム)治療

図:がん細胞は解糖系によるグルコース代謝が亢進して乳酸と水素イオン(プロトン、H+)の産生量が増える。細胞内の酸性化は細胞にとって障害になるので、細胞はV型ATPアーゼ(vacuolar ATPase:液胞型ATPアーゼ)やモノカルボン酸トランスポーター(MCT)やNa+-H+ 交換輸送体1(Na+-H+ exchanger 1:NHE1)などの仕組みを使って、細胞内の乳酸や水素イオン(プロトン) . . . 本文を読む
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527)がん組織のアルカリ化と抗がん剤治療(その1):プロトンポンプ阻害剤

図:がん細胞内では解糖系が亢進して乳酸と水素イオン(プロトン)の産生が亢進している。がん細胞内での酸性化を回避するため、液胞型プロトンATPアーゼ(V-ATPase)などのイオンポンプやトランスポーターなどを使ってプロトンを細胞外に排出している。その結果、がん組織が酸性化する。がん組織の酸性化はがん細胞の浸潤・転移を促進し、血管新生を誘導し、抗がん剤の効き目を弱め、免疫細胞の働きを弱めるなどの機序 . . . 本文を読む
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526)ジクロロ酢酸の抗がん作用:症例報告

図:ジクロロ酢酸ナトリウムはピルビン酸脱水素酵素の活性を高め、ミコトンドリアでの酸素呼吸を亢進し、酸化ストレスを高めて、がん細胞の増殖や浸潤や転移を阻害する。がん細胞はグルタチオンやチオレドキシンなどの抗酸化酵素の発現亢進などによって抗酸化力を高めて、酸化傷害から細胞を守ろうとしている。活性酸素の産生を高める方法(ジクロロ酢酸、メトホルミン、2-デオキシ-D-グルコース、ケトン食、スリンダクなど) . . . 本文を読む
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525)医療大麻とカンナビジオール(その2):抗精神病作用

図:神経細胞間で刺激によってアナンダミドが合成され、細胞外に放出されて細胞膜のカンナビノイド受容体に結合して作用を発揮する。一方、細胞内では、アナンダミドは脂肪酸結合タンパク質(fatty acid-binding proteins:FABP)に結合して細胞内を運搬され小胞体の脂肪酸アミドハイドロラーゼ(fatty acid amide hydrolase:FAAH)で分解される。カンナビジオール . . . 本文を読む
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524)医療大麻とカンナビジオール(その1):抗不安作用

図:恐怖記憶は想起後(思い出すこと)に不安定になり(1)、再固定化のプロセスによって維持・強化され(2)、恐怖を感じる必要がないことを新たに学習するプロセス (消去)によって恐怖記憶は減弱する(3)。大麻に含まれるテトラヒドロカンナビノール(THC)とカンナビジオール(CBD)は恐怖記憶の再固定化を阻止し(4)、恐怖記憶の消去を促進する(5)。したがって、医療大麻やCBDオイルは、恐怖感や不 . . . 本文を読む
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523)医療大麻の世界の動き

図:2017年1月の段階で、アメリカ合衆国では28の州と首都のワシントンDCと、領地のプエルトリコとグアムで医療大麻の使用が合法化されている。8州(赤い☆印)とワシントンDCでは娯楽用の大麻の使用も合法化されている。ルイジアナ州も2016年5月19日に知事が医療大麻の使用を認める議案に署名しているが、なぜかこの図には含まれていない。(Wikipediaの図やNORMLの図にはルイジアナ州も医療大麻 . . . 本文を読む
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522)膵臓がんとアルデヒド脱水素酵素とヘッジホッグとmTORC1

図: (1)PI3K/Akt/mTOR経路とヘッジホッグ(Hedgehog)経路は、自己複製能や不均等分裂などのがん幹細胞の性質を維持する上で重要な役割を果たしている。(2)アルデヒド脱水素酵素1A1はがん幹細胞で過剰に発現し、幹細胞の性質の維持に重要な働きを担っている。(3)PI3K/Akt/mTOR経路は増殖因子や栄養によって活性化され、セリン・スレオニンキナーゼのmTORを活性化して様々なタ . . . 本文を読む
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521)甘い果物や蜂蜜はがんを促進する

図:①フルクトース(果糖)は肝臓の中性脂肪の合成を亢進し、高脂血症や動脈硬化を引き起こす。②フルクトースはタンパク質を糖化して、動脈硬化や皮膚の老化を促進する。③フルクトースはインスリン抵抗性を引き起こし、④脂肪合成を亢進して肥満やメタボリック症候群の発症を促進する。⑤インスリン抵抗性は2型糖尿病を引き起こす。⑥フルクトースはペントース・リン酸経路のトランスケトラーゼの活性を高め、核酸合成を亢進す . . . 本文を読む
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520) がん予防と糖質制限とケトン食

図:肥満と2型糖尿病はがんの発生と進行を促進する。高糖質食は肥満と2型糖尿病を増やす。さらに、高糖質食自体ががんの発生と進行を促進する。一方、ケトン食は肥満と2型糖尿病とがんのいずれの発病も予防する。がん予防の食事としてマイルドなケトン食は有用と考えられる。 520) がん予防と糖質制限とケトン食 【がん専門医はがんの第一次予防に消極的】私は20年くらい前(平成7年〜平成10年)に国立がんセン . . . 本文を読む
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519)がん細胞の物質合成(同化)を促進するピルビン酸キナーゼM2

図:ホスホエノールピルビン酸からピルビン酸への変換を行うピルビン酸キナーゼは解糖系の律速酵素で、正常では4量体として存在する。がん細胞では腫瘍特異的な2量体のM2というアイソフォーム(PK-M2)が多く発現している。2量体のピルビン酸キナーゼ-M2はホスホエノールピルビン酸からピルビン酸の変換ができない。解糖系の途中におけるグルコースの代謝産物は、核酸や脂肪酸やアミノ酸の材料になる。細胞分裂によっ . . . 本文を読む
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518) がん細胞の代謝をターゲットにする(Nature Videoから)

図:がん細胞は飢えている。がん細胞の急激な増殖を支えるために、がん細胞の代謝は変化している。さらに、がん細胞は正常細胞とは異なる方法で糖質(グルコース)を利用している。この代謝の特徴をターゲットにしてがん細胞を攻撃すると、がん細胞は死滅する。学術雑誌Natureの姉妹誌のNature Reviews Drug Discoveryによって作成された『Targeting Cancer Cell Met . . . 本文を読む
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517)ワールブルグ効果を是正するとがん細胞は自滅する

図: がん細胞は解糖系が亢進して乳酸の産生が増えている(1)。乳酸は肝臓や腎臓やがん間質細胞で糖新生によってグルコースに変換され再利用される(2)。2-デオキシ-D-グルコース(2-DG)はがん細胞の解糖系を阻害し(3)、ジクロロ酢酸ナトリウム(DCA)はピルビン酸脱水素酵素を活性化してピルビン酸からアセチルCoAへの変換を促進する(4)。メトホルミンは糖新生を阻害する(5)。メトホルミンは呼吸鎖 . . . 本文を読む
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516)酸化ストレスと小胞体ストレスを高めれば、がん細胞は自滅する

図:2-デオキシ-D-グルコース(2-DG)はグルコース(ブドウ糖)の2位のOHがHに変わっているグルコース類縁物質で、グルコースと同様にグルコーストランスポーター(GLUT1)によって細胞内に取り込まれる(1)。ヘキソキナーゼで2-DG-6リン酸(2-DG-6-PO4)になるが、それから先の解糖系酵素では代謝できないので細胞内に蓄積する(2)。蓄積した2-DG-6リン酸はヘキソキナーゼをフィード . . . 本文を読む
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515)チオレドキシン相互作用タンパク質を活性化するがん治療

図:チオレドキシン還元酵素は酸化型のチオレドキシンを還元型に変換する(1)。還元型チオレドキシンは酸化ストレスを軽減する(2)。酸化ストレスの軽減はがん細胞の増殖や転移を促進する(3)。オーラノフィンはチオレドキシン還元酵素を阻害することによってがん細胞の抗酸化力を低下させる(4)。チオレドキシン相互作用タンパク質はチオレドキシンに結合してチオレドキシンの活性を阻害する内因性タンパク質である(5) . . . 本文を読む
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