582)健康寿命を延ばすミトコンドリア活性化法

図:老化すると全身の細胞のミトコンドリアの量と機能が低下する。細胞分裂しない筋肉や心筋細胞や神経細胞では、ミトコンドリア機能の低下によって、筋肉量の減少や心機能の低下や認知症を引き起こす(①)。筋肉量の減少や心臓機能の低下は最大酸素摂取量を低下させ、歩行速度や歩行距離や持久力を低下させる(②)。細胞分裂している多くの細胞では、ミトコンドリア機能の低下はミトコンドリアでの酸化的リン酸化の低下、解糖系 . . . 本文を読む
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581)抗がん剤依存症:なぜ死の間際まで抗がん剤治療を受けるのか

図:終末期に抗がん剤治療を受けた患者は、受けなかった患者よりも、集中治療室(ICU)で亡くなる頻度が高く、死亡時に心肺蘇生や人工呼吸器の装着を受けることが多い。末期がんで抗がん剤治療を受けた患者は自宅で看取られる率が低く、ホスピスや自宅など自分が希望した場所で亡くなる可能性が低い。終末期の抗がん剤治療は生存期間を延ばさない。つまり、余命数ヶ月の末期がん患者に抗がん剤治療を行うと、「延命効果はなく、 . . . 本文を読む
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580) がん再発予防における補助化学療法 vs 漢方治療

図:がん組織は氷山の一角であり、水面下にはがんになりやすい体質をいう大きな山が潜んでいる。がん組織を除去しても、体の治癒力を低下させる要因や、がんの発生を促進させる要因が改善されない限り、再びがんが発生(再発)してくる。漢方治療はがんになりやすい体質をターゲットに治療を行なうことによってがんの発生や再発を防ぐ効果を発揮する。 580) がん再発予防における補助化学療法 vs 漢方治療 【抗がん . . . 本文を読む
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579) ミトコンドリアを元気にしてがんを消す(その3):乳酸シャトルと有酸素運動

図:がん細胞の多くは酸素を使わない解糖系での糖代謝が亢進している(①)。この場合、グルコーストランスポーター(GLUT)から取り込まれたグルコースは解糖系でピルビン酸に変換され、ピルビン酸は乳酸脱水素酵素A(LDH-A)によって乳酸に変換される(②)。乳酸はプロトン(H+)と一緒にモノカルボン酸トランスポーター4(MCT4)によって細胞外に排出される(③)。がん組織の中にはミトコンドリアでの酸素呼 . . . 本文を読む
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578) ミトコンドリアを元気にしてがんを消す(その2):乳酸はがんを促進する

図:がん細胞では、ブドウ糖(グルコース)の取込みと解糖系が亢進している(①)。解糖系の亢進の結果、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化が抑制され、あるいはミトコンドリアDNAの変異などによるミトコンドリア機能の低下による酸化的リン酸化の抑制が解糖系亢進を増強している(②)。解糖系亢進と酸化的リン酸化の抑制により乳酸産生が亢進している(③)。この乳酸産生が細胞のがん化や、がん細胞の悪性進展の促進に関わっ . . . 本文を読む
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577)ミトコンドリアを元気にしてがんを消す(その1):正常なミトコンドリアはがん細胞の悪性形質を抑制する

図:(上)細胞のがん化と悪性進展は、ゲノムDNAの遺伝子変異の蓄積によって引き起こされるという「体細胞突然変異説」が腫瘍生物学の研究者のコンセンサスになっている。しかし、この考えだけでは説明できない研究結果も数多く報告されている。(下)細胞核のゲノムDNAとミトコンドリアDNA(mitDNA)は相互に制御し合っている。酸化的リン酸化に関与する呼吸酵素複合体の85種類のサブユニットのうち13種類のタ . . . 本文を読む
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576)ミトコンドリアの酸化ストレスを高めるがん治療

図:ジクロロ酢酸ナトリウムはピルビン酸脱水素酵素を活性化してミトコンドリアでの酸素呼吸を亢進してミトコンドリアの活性酸素種(mtROS)の産生を増やす(①)。ケトン食もミトコンドリア代謝を促進して活性酸素の産生を高める(①)。メトホルミンは呼吸酵素複合体を阻害して、ATPの産生を減少させ、かつ活性酸素の産生を増やす(②)。ドキシサイクリンはミトコンドリアのリボソームを阻害してミトコンドリア由来のタ . . . 本文を読む
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575)がん患者は血液循環が悪くなっている:駆瘀血薬の有用性

図:がん細胞は組織因子などの血液凝固を促進する因子を産生して血液凝固因子を活性化する(①)。がん組織内の活性化した血小板や白血球や血管皮細胞は組織因子や炎症性サイトカインを産生して(②)、血液凝固因子を活性化する(③)。抗がん剤治療も炎症性サイトカインの産生を亢進する(④)。抗がん剤治療はがん組織や正常組織に炎症を引き起こして凝固因子を活性化する(⑤)。抗がん剤は血管内皮細胞などにダメージを与え、 . . . 本文を読む
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574)C反応性蛋白(CRP)/アルブミン比とがん患者の生命予後

図:抗がん剤による正常組織のダメージ、栄養不良、がん細胞による組織破壊や炎症、感染症は相互に作用して、体力や抵抗力や治癒力を低下させ、生命予後を悪くする。体重減少や、血液検査での低アルブミン、リンパ球数減少、CRP上昇、好中球数上昇は予後不良の指標となる。CRP/アルブミン比や好中球/リンパ球比など炎症性指標と栄養性指標を組み合せた指数は患者の予後と良く相関するので予後指数として利用されている。 . . . 本文を読む
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573)ジスルフィラムとオーラノフィンのプロテアソーム阻害作用

図:がん細胞は遺伝子異常や栄養飢餓や低酸素や炎症などによって変異タンパク質や折り畳み不全などの異常なタンパク質が増え(①)、小胞体ストレスが亢進している(②)。異常タンパク質はユビキチンが結合して(③)、プロテアソームで分解している(④)。さらに、がん細胞はシャペロンタンパク質を増やすなどの小胞体ストレス応答を亢進して小胞体ストレスを低下させている(⑤)。2−デオキシ-D-グルコース(2-DG)は . . . 本文を読む
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572)臨床試験における「統計的有意差」と「意味のある臨床的有益性」

図:(左)欧州臨床腫瘍学会(European Society for Medical Oncology、ESMO)はがん治療法を評価するツールとして臨床的ベネフィット・スケール・マグニチュード(Magnitude of Clinical Benefit Scale:MCBS)を発表している。ESMO-MCBSは、がん治療薬の治療効果を評価するために設計されており、全生存期間と無増悪生存期間の延長、 . . . 本文を読む
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571)抗がん剤治療中の漢方治療(その2):清熱解毒薬

図:抗がん剤によってがん組織や正常組織がダメージを受けると、ダメージを受けた組織は炎症反応が誘発される(①)。マクロファージやリンパ球やがん細胞から炎症性サイトカインが産生される(②)。これらの炎症性サイトカインは肝臓に作用して炎症反応のCRP(C反応性タンパク質)の産生を亢進し(③)、骨髄に作用して白血球増加や貧血を引き起こす(④)。さらに、末梢神経に作用してしびれや疼痛の原因にもなる(⑤)。大 . . . 本文を読む
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570)抗がん剤治療中の漢方治療(その1):黄芩湯と半夏瀉心湯

図:紀元200年頃にまとめられた中国伝統医学の古典の一つの「傷寒論(しょうかんろん)」には、急性感染症に対する治療法が記載されている。この傷寒論に急性胃腸炎に伴う発熱、下痢、腹痛、嘔吐を目標に使用される処方として黄芩湯(黄芩、大棗、甘草、芍薬)と半夏瀉心湯(黄芩、大棗、甘草、人参、半夏、黄連、乾姜)が記載されている。下痢や腹痛や嘔吐の症状は抗がん剤治療の副作用と似ているので、抗がん剤の副作用軽減の . . . 本文を読む
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569) 膵臓がん患者の半数くらいはがんの診断前にうつ病と診断されている

図:膵臓がんでは、がんが診断される前に半数くらいがうつ病の診断を受けているという報告がある。膵臓がんは進行した状態で見つかる事が多く、がん組織から産生される炎症性サイトカイン(IL-1, IL-6, TNF-αなど)が脳の視床下部に作用して抑うつ、食欲低下、睡眠障害、倦怠感、発熱などの症状を引き起こし、肝臓に作用してC反応性タンパク質(CRP)の産生を高める。うつ症状があるときはがんの検査もしてお . . . 本文を読む
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568)がん患者は抗がん剤治療を過大に評価している

図:末期がん患者386例中216例(56%)は,研究登録時(中央値:死亡前4.0ヶ月)に緩和的化学療法を受けていた。終末期に化学療法を受けた患者は、受けなかった患者よりも、集中治療室(ICU)で亡くなる可能性が高く(11% vs 2%)、死亡時に心肺蘇生や人工呼吸器の装着を受けることが多かった(14% vs 2%)。緩和的化学療法を受けた患者は自宅で看取られる率が低く(47% vs 66%)、ホス . . . 本文を読む
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