こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

将来伸びてほしいお医者さん

2014年09月19日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

おとといの晩、時差ぼけでしんどかったのだが、病理の勉強をしたいという後期研修レジデント10人ほどを相手に、顕微鏡を一緒に覗きながらああだこうだ話していたら、あっという間に2時間過ぎた。この勉強会、学会に出かける前に約束していたので、ずらしようがなかった。

各先生達、ローテーションで研修をしているので、それぞれバラバラで、全員が集まったのは、約束した時間よりずいぶん遅かった。

勉強会では、各自ある程度勉強した症例について、病理医として解説するというもの。みんな真面目で熱心だった。

もちろん、素人なので、とんちんかんなことを言ってくるが、素朴な質問は時として難しく、答えに窮することもあった。

 

普通の臨床医が顕微鏡を覗いていると、船酔いのようになる。どう見ても気分が悪そうなのにしがみついているのとかがいる。そういうのには、仕方なくこちらから「気持ち悪くなったらモニターの方をみたらいいからね。」と助け舟を出してあげないといけない。

 

こういうお医者さんたちは、将来伸びるに違いないだろうと思う。彼らにしても、四六時中勉強しているわけではないだろうし、適当に息抜きをしているはずだ。だが、勉強の内容がこと病理となると少々違うように思う。

病理みたいに、医者になったのによくわからない。勉強すればするほどプライドが傷つくようなことをしているのだからえらいし、伸びると思うのだ。

不肖コロ健、残念ながら臨床医になっていたら、絶対に病理の勉強はしていなかったはずだ。

まあ、これ以上勉強しなかったら、医者として罰が当たるに違いないと思って病理に進んだのだが、それでもあまり勉強好きにはなれなかったし、今でも病理の勉強というか仕事はつらい。

だから、今回一緒に勉強した、医者になっても病理なんぞの勉強をする若い先生達のこと、尊敬してしまう。彼らにしても、標本を診て、本質的なことはあまりわからなかっただろうし、私も勉強会でそれを伝えるだけのことはできなかった。それでも、医学の本質を垣間みることができたのではないか。

こういうお医者さんたちには、将来伸びてもらいたいものだ。

 

コロ健だってまだまだこれから
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