こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

学校に行けないのなら行かなければいい

2016年08月31日 | 日々思うこと、考えること

台風一過の日本列島、8月も今日で終わり。明日から多くの学校で授業が再開する。ニュースや新聞には学校に行くのが辛い子供たちの自殺防止についての記事が目立つ。

なぜ死にたくなるほど学校が嫌なのか。一番の理由はいじめだろう。精神的、肉体的な暴力を受けるということはとても辛いことだ。できれば、そういう悪意に満ちた同級生が平気な顔をしている学校には行きたくない。それ以外にも理由はある。私は成績がそれほど良くなかったので、その成績表を家に持ち帰り、親にがっかりされるのが辛かった。だから、学期初めよりも終業式、救いようのない通知表を持ち帰る電車に乗ったまま何処かへ消えてしまいたかった。
死ぬということは案外簡単だ。前にも書いたけど、自殺した人のうちには、心のどこかで引き返そうと思いながら、あまりのあっけなさに驚きながら亡くなっていった人が少なからずいるのではないか。




人生で辛いことは何も学校にだけあるわけではない。人との諍いは生きている限り起こるし、それが元で殺し合いをすることになる。自分のことをいじめるヤツらを殺したいとまでは思わなくても、ドラえもんに懲らしめて欲しいとは思う。でも、懲らしめたヤツらはどんな思いをするか、ジャイアンやスネ夫の悩みは漫画からはわからない。




学校で無理をして居場所(=友人)を作る必要はない。とはいえそれで寂しいのならば、学校には行かなければいい。そもそも、すべての子供が学校というシステムに合うなどということなどありえないのだ。そういう子にはそういう教育の場が必要なだけだということを理解しなくてはいけない。
そろそろそれぞれの子のいや人間の個性を伸ばしていくということに真剣に取り組んではどうなのだろう。

 社会への適合性が高ければ偉いというわけではない

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あなたの町は大丈夫でしたか?

2016年08月30日 | 日々思うこと、考えること

関東地方をかすめてスライダーのように北日本に突入してきた台風10号。

早く抜けていってほしいところだが、途中で大変な暴風雨をもたらしているようだ。

鎌倉市にもちょうどこのような冊子が配られていた。

鎌倉市は崖が多くて、相当な範囲が土砂災害警戒区域に指定されていて、残念ながら我が家もそこに含まれている。

暴風雨がくるたびにヒヤヒヤするが、そもそも日本列島のほとんどがこのような地域に入っているのではなかろうか。

これから、台風の通過する地域の方のご無事をお祈りします。

 そなえよつねに

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私は怒らない

2016年08月29日 | 生き方について考える
人間生きていれば必ず誰かと諍いになる。家族とだってそうなるのだから、赤の他人ともなれば喧嘩するのを前提に付き合うようなものだ。かといって、いつも喧嘩の種を探して生きているようではつまらない。怒るということはエネルギーを無駄に消費する無意味な行為だ。

怒りたくなることなんて、掃いて捨てるほどあるけど、いちいち目くじら立てても仕方がない。
まあ、そんなところだろう。
だか、難しいのはすべてを見過ごしていいのかということ。正すべきは正す、それをしないでいると人間進歩はないけれど、誰かの怒りを買うこととなる。
難しいものだ。だけど私は怒らない。

 嫌な人には近づかない


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週末は学会で

2016年08月28日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

昨日は九州で学会があり、その前の日、一昨日に、高校卒業後こちらの大学に進んでそのまま居ついた友人と会った。私の親友と呼ぶことのできる数少ない友人の一人だ。
昔話でどうこうというより、今の互いの話をすることができて、楽しかった。





昨日の発表はまずまず。トップバッターで、司会よりも早く話し出してしまうという失敗をしたが、みんなに伝えたいことは話すことができた。

嬉しかったのは、この前私が出版した本の評判がなかなか良かったということ。仲の良い先生、何人かに声をかけていただいた。

 同志はどこにでもいる

 

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病理医の生活レベル・・・病理医に興味のある君に(8/10-2)

2016年08月27日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

(昨日の続き)

 研修医に病理には当直が無い、と言ったが、その続きを忘れていたと思った。

 当直は無いが、365日、一人だということ。今の私は上司と二人だけど、一人病理医の病院は少なくない。そんな病院ではなかなか気が休まらない。まとまった休みを取ることもできないし、体調が悪くて急に休むというわけにもいかない。病理医を必要としている臨床医も多いのだ。だから、一施設に二人以上の病理医がいるところへの加算が最近手厚くなった。

 臨床医のように開業することが一般的ではない診療科だから、ずっと病院勤めというのが基本的なライフスタイルとなる。従って、いくら流行っても収入には限界がある。医者になって、たくさん儲けようというようなことを考えている人に病理はとてもお薦めできない。

 その研修医と話を切り上げるとき、私は「医者なんだから、医学の進歩のため、世のためにがんばるしか無いね」と思わず、口にしていた。

 結局のところ、医者が生活レベルがどうのこうのと口にすること自体間違っているようにも思う。どの診療科であろうとも、医者になった時点で、世の中からはずいぶんと大切に扱われているという自覚を持って職務に励むしかない。

 感謝の気持ちを忘れずに

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病理医の生活レベル・・・病理医に興味のある君に(8/10-1)

2016年08月26日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
 生活レベルを話すに当たって、何を基準にしたらいいのかよくわからないので、まずは一般論から。


 これまでにも何回か書いているけど、病理医の収入のほとんどは給料だ。給料以外の余禄はない。もちろん、講演料とか原稿料とかは多少あっても普通の病理医はそんなものあって半年に一度、額も生活の足しになるようなものではない。


 余禄というのは患者さんからの様々なお礼、製薬会社からの各種サポートとかで、病理医になるにはまずそれらをきっぱりと諦め、羨ましがらない覚悟がいる。

 病理医の給料は、勤務医の場合基本的に他の臨床医と同じ給与体系にある。ただ、当直が無いのでその分の手当が無い分随分と差が出る。

 この前、ある研修医に聞かれた「病理って、当直あります?」

 もちろん、病理に当直は無い。正しくは、以前当直を行っていた大学があるということは聞いたが、今は無い。

(この項つづく)

 QOLとはなにか

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ほんの数マイクロの厚さの標本だけど

2016年08月25日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

毎日、20〜30例の病理診断を行っている。

生検という、病変の一部から採取してきた小さいものの診断から、手術で切除してきた大きな検体まである。病気の種類は胃炎とか食道炎、子宮筋腫や脂肪腫、母斑そして胃癌、大腸癌、乳癌といった悪性腫瘍の診断まで様々だ。

病理医は患者さんに直接会うことがほとんどない。だから、いつも意識しておかないとそれぞれのガラス標本の向こうにそれぞれの病気で悩み苦しんでいる患者さんがいるということを忘れてしまう。

厚さ数マイクロのほんの小さな切片に、その人の人生を左右する所見が含まれている。病理医が癌といえば、その患者さんのその病変は癌と決まる。だから、病理医は標本の向こうにいる患者さんの苦しみまで含めて診断に向かわなくてはいけない。

 

「臨床的に診断がついているから、病理医はその確認さえしてくれたらいい」尊敬していたある臨床医にそう言われてショックを受けたとこがあるが、とんでもないことだと思った。そんなことを口に出すのであれば、最初から病理診断に検体をゆだねなければいいのに、どういうことなのだろうとも思う。

私の感覚として90パーセントの症例がそうだとしても、10パーセントくらいに副所見、さらには1パーセントぐらいには治療方針に影響を与える病変が発見される。その1パーセントのために病理医は技術を高めて仕事をする。年間1万症例扱っている施設であれば千例に新たな病変が発見され、100例に重大な発見がある。100人もの人の人生が病理医によって決められている。

臨床医に軽んじられることがあっても、病理医自身にはそういう覚悟が必要だ

 

 何例、ではなくて何人

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心はゆっくり

2016年08月24日 | 生き方について考える

私のブログを読者登録して下さっている方のブログに、「ブログは楽しい」というタイトルの記事があった。短い文章だったけど、一行一行がとても素直でいて実は深くて、このところの私の悩みなんて馬鹿馬鹿しくなった。私のブログはブログで、まずは私の毎日、心を書き留めておくものだ。


毎日の社会生活を人はいろんなストレスを抱えながら送っている。そこから離れて生きている人もブロ友さんの中にはいるようだが、私の場合まだこちらにいてやりたいことがあるので、馬鹿馬鹿しいかもしれないけどもうしばらくやっている。それはさておき、社会生活におけるストレスも、本質的には自分の心とは別のところにあるものだ。



私は私の心を社会生活とは切り離してコントロールすればいい。今の私が社会的に忙しすぎるのならば、それはそれとしてやっていたらいい。でも、私の心はそんなこととは関係なくのんびり、ゆっくりしていたらいい。

ブログは楽しい、そうとだけ思ってやったらいいし、人生もそう。楽しいから生きているのだ。

 生きているには意味がある

 

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蒸し暑いよー

2016年08月23日 | 日々思うこと、考えること

台風9号は北に去ったけど、未だに暑い。というか、猛烈な湿度だ。駅のホームで電車を一本待つ間だけで汗だくになってしまう。歩いていて、空は雲に覆われているにもかかわらず、暑さだけが雲を突き抜けてくる。

途中にあるコンビニでペットボトルを買って、熱中症にならないように気をつける。今日みたいな日、コンビニ店員はどんなことを考えて商品を並べるのだろう。などと、昨日読み終えた本を思い出しながら考える。

蒸し暑いなー。


 

 台風10号は未だ進路定まらず

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タチアオイ、台風、通勤ラッシュ

2016年08月22日 | 日々思うこと、考えること

我が家のタチアオイの一番上のつぼみが開いた。一緒にあったちょっと下のつぼみが開いてからかれこれ20日近くかかった。最後の一輪が咲くまでに夏が終わりに近づき、オリンピックは終わった。

 

 

 朝は台風の本体がやってくる前に病院に滑り込むことができたので、それほど雨に濡れることはなくて助かった。顕微鏡の横の小さな窓から台風の運んできた暴風雨がみえた。

仕事は、いつも通りの大忙しのてんてこ舞い。迅速診断が終わったところでホッと一息ついた時に、台風はちょうど東京を通過していたようだ。

午後の標本の診断に取り掛かり、気が付いたら21時を回っていた。明日もあるので帰ることにした。

原宿駅での倒木で止まっていた山手線は動いていたが、台風で多くの電車のダイヤが乱れているようだ。

そうそう、今日から通勤ラッシュが戻ってきた。いきなり嫌なことがあったのだが、そのことはまた後日。

 台風一過なのに蒸し蒸し

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あまり気にしないでやっていこう

2016年08月21日 | 日々思うこと、考えること

私の高校の同級生のなかでもトップクラスの成績だった奴がいる。出席番号が近いせいで、お近づきさせてもらっていた。もちろん現役で東大に進んで、その後一流企業に勤めている。そんな彼が活躍中の写真をFacebookに時々アップしている。ある時、「充実していますね」などと平凡なコメントを入れたら、返事が来た。

「楽しいことしか書いていませんからね」

優秀な人間というのは、しっかりとした考えを持って、しっかりしたことを発信する。たいしたものだと思うと同時に、中途半端な悩みや迷いを日々書き連ねている“ことに対して”悩んでいる自分が情けなくなった。

「自分はなんでこんなこと、続けているのだろう」そう思って、昨日あんなことを書いた。

そうしたら。私のブログを読んでいただているブロガーの方達から、あたたかいコメントをいただいた。

そして、誰がどう読もうと気にしても意味がないと思った。人様に読んでいただきたいと思って、私がこうしてブログを書いているのなら、それでいいではないかと。

こうやって、インターネットが当たり前の世の中となって、読みたい人が読むのがブログ。仮に私に対して悪意を持っている人が読んでいたとしても、それ以上に楽しみにしてくれている人がいるに違いない。楽しみと言っては、言い過ぎかもしれないが。そんな人たちとのつながりを大事にしたい、そんなことに気がついたのだ。

今後ともよろしくお願いします

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ブログをやってていやなこと

2016年08月20日 | 日々思うこと、考えること

時々、ブログを続けているのがいやなることがある。

自分の身の回りで起きたこと、思ったことを記録している。わざわざそれを広く衆目にさらす必要はないのかもしれないが、自分の考え方、生き方をいうものに共感してくれる人がいたらいいなと思って、こういう形にしいている。あと、病理医の情報発信も。

だけど、時々嫌な気持ちになる。私のことをうっとうしいと思っている人は少なくない、そういう人が読んでいたら嫌な気分だ。

いつ虎の尾を踏んで炎上するかもしれないとも思う。

なんだか、今日はそんなんで、あまり書く気がしないのでここまで。

 でもやめようとも思わない

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発表の準備

2016年08月19日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

9月の末までに人前で話をする機会がいくつかある。
話しをするにあたり、忘れてはならないことがあら、ここでポイントをおさらいしておこう。



まずは話しの内容。
・聴衆の興味は何か?
・私がどうしても話したいことは何か?

学会、講演会、講習会と種類はそれぞれ異なるけど、この二点を心がけて原稿を作っていきたい。

つぎはパワポ。
・情報は詰め込みすぎない。
・文字は最低24ポイント。
・高倍率の美しい写真。

このうち3つ目は病理ならではのものだけど、美しい画像を使うのはすべての基本だ。

それぞれの会について、具体的に書き出すことから始めてみよう。

 忙しすぎて準備できない

 

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元気ってもらえるものなんだ

2016年08月18日 | 日々思うこと、考えること

リオデジャネイロオリンピック、レスリング女子フリースタイル58キロ級で、伊調馨選手が優勝して、4連覇を達成した。
個人種目4連覇というのは女子では初めてのことだそうで、日本の誉れたる快挙だ。
おめでとうございます。



通勤の途中でこのニュースを知り、感動したとともに元気が出た。他の階級の選手二人も金メダルの快挙、スポーツの結果が元気を与えてくれるなんて思っていなかったけど、今日は違った。
伊調選手には勝利し続けることの大変さなどという言葉を超える努力があっただろう。才能だけでは、この偉業を成し遂げることは叶わなかったはずだ。

才能を真似ることはできないが、努力は真似ることができる。そしていつからでも始めることができる。そう、今日からでも。

私も、改めて努力を始めようと今日も頑張った。

 私も元気を与えることのできる人に

 

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闖入者の素敵な鳴き声

2016年08月17日 | 日々思うこと、考えること

二、三日前からマツムシが寝室に迷い込んでいる。チリリッ、チリリッとひとしきり鳴いたあと、静かになる。おかげで今朝は4時に目が覚めてしまった。今日はオリンピック観戦もしないで朝まで眠っていようと思っていたので、少し辛い。
声の主がどこにいるかと、部屋の中を探してみたが見つからない。「声はすれども姿は見えぬ 君は深山(みやま)のきりぎりす」この江戸初期の歌は男の訪れを待つ女性のやるせない気持ちを表したものだそうだけど、なんとなくわかる。ちなみにここでのキリギリスは今でいうコオロギだそうだ。
やがて、声もおさまり、私も目覚ましの時間までにもう一度眠ることができた。このことを妻に話したら、「かわいそうに、何も食べるものが無いでしょうからきゅうりを置いておくわ」と言っていた。プライベートコンサートへの演奏代というところか。



朝起きたら台風一過の青空。窓を開けたら猛烈な湿気が入ってきた。もうマツムシは鳴いていない。今年は太平洋高気圧が弱いのだろうか、ここのところ、3回続きで台風が日本の東を通っている。おかげで温度の低い北風が入ってくるので楽だと思っていたら、前の二回とは違って今回は西寄りを通過したせいか、雨を運んできた。庭の水やりには助かるが、熱中症には気をつけなくてはいけなくなった。

 今夜も聞かせてくれるかな?

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