「任侠学園」 木村ひさし監督 ☓
義理と人情で社会に貢献するやくざを描いた今野敏の小説「任侠」シリーズを映画化したコメディです。
弱小やくざ阿峡本組の組長(西田敏行)は経営不振におちいった学校の再建に取り組みます。日村(西島秀俊)ら子分5人は苦手な学校にでかけます。「問題は特にありません。」という校長(生瀬勝久)でしたが、夜になるとガラスが割られていたのです。犯人は意外な生徒たちで、その上、保護者会の代表(光石研)らの嫌がらせが始まるのでした。実は学校の土地が、ある暴力団に狙われていたのでした。果たして生徒たちの学びの場を守ることができるのでしょうか。
やくざなのに人間ができすぎているのが、ちょっとナンですが、そこがこの作品のおもしろいところでもあるので「あったらいいな」というこれもまた、ファンタジーの世界でしょうか。上納金とかどうやって稼いでいるのかそのあたりがわからずそこもまたファンタジー?
タバコは、組長の西田が喫煙者で何回か喫煙、というかタバコを手にするだけの場面もありました。年齢と体つきから考えて喫煙は1本でも命取りになりますね。
中尾彬はシガレットケースからタバコを出すかと思わせておいて綿棒を出すなどタバコネタのギャグが笑えます。また、ヤクザのような刑事がタバコではなく棒付きキャンディをくわえているのも楽しいです。脱タバコに監督も色々工夫していることがうかがえます。
ラストに流れる「また逢う日まで」を西田が聞かせてくれますが、タバコを吸っているとそのうち咽頭炎で歌えなくなりますよ。もったいないことです。
そこで、提案「阿峡本組三ヶ条」に「組員は喫煙してはならない!」を加えたらどうでしょう。