TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

秋田市太平山自然学習センター野外施設/自分が最初に担当した建築に再会。

2011-06-30 23:40:48 | いいとこ
大学卒業後、環境デザイン研究所に就職して、一番最初に担当したのが、秋田市の「太平山自然学習センター“まんたらめ”」でした。

建築設計事務所に就職して、設計の右も左もわからないまま、造成や雨水排水計画とともに、キャンプサイト、炊事場など主に野外施設の設計などを担当しました。

自分が最初に担当した建築がある秋田で、独立して最初の建築が表彰されることにとても不思議な縁を感じました。

訪れてみて、最初に驚いたのが、自分が10年前に作った模型が事務所から寄贈されて、展示されていたこと!

基本設計の時から、エスキースを繰り返した思い出の模型だけに、感慨深かったです。


基本設計時から、場所も規模も変更された大屋根広場:ここでキャンプファイヤーなどを行うことができます。


炊事棟:冬季は積雪があるので、かまどを兼ねた腰壁はRCが前提でした。上屋となる屋根部分を張弦梁を組合わせた木造としています。
収納が足りなかったのか、炊事用の薪を保管するための簡易的な下屋が増設されていたのと、管理上のためか開口部にガラスが取り付けられていました。


炊事棟ディテール:木造で積雪荷重に耐えるためには、単一部材では部材寸法が大きくなってしまうので、できるだけ部材を細かく分割して、軽く見せることや屋根をできるだけ薄く見せることを意図していました。
張弦梁もそのための手段なのですが、なぜか圧縮材が木になっていました。スチールでは部材が大きくなってしまうため、木にしたような気もしますが、謎です。。単純な断面なのですが、建物全体は地形に沿わせて弓形に連続させています。

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【報告】ケンチクカフェ・レクチャーシリーズ第4回

2011-06-28 23:36:24 | ケンチクカフェ
豊橋技科大建築サークルが主催している「ケンチクカフェ・レクチャーシリーズ」の第4回目も盛況のうちに開催されました。


僕は、東北建築賞の表彰式に出席するため、Ust参加となりましたが、離れていても会場の盛り上がりを感じることができました。

ただ、カメラアングルや音の問題など、まだまだ改善すべき課題はありそうです。
Ustでのライブ中継は試行錯誤でやっておりますので、次回改善されていることに期待したいと思います。

回を重ねるごとに、運営側の学生の士気が高くなっているのは素晴らしいと感じます。
こういった地域の方との交流の機会を継続することが目的の一つですから、あまりに気負いすぎて息切れしてしまわないかと少し心配しております。。

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日本建築学会第31回東北建築賞表彰式並びに受賞記念講演会

2011-06-26 23:39:29 | *白鷹の家
このたび、日本建築学会第31回東北建築賞作品賞を受賞いたしました。
表彰式ならびに受賞記念講演会に出席するため、一路東北、秋田へ行ってまいりました。

朝イチのANA機は「ECO Friendry Airline」でした。プロペラ機は屋久島に行ったときにも乗りましたが、CO2の削減や騒音の低減といった環境性能が優れているとのこと。

今回受賞した「白鷹の家/SNOW LIGHT HOUSE」も、ローコストながら、身の丈サイズの持続可能性に取り組んだエコハウスなので、とても親近感がわきました。

東北建築賞は東北地方においてその建築文化や環境形成の向上に貢献し、地球環境時代に相応しい優れた建築作品、東北地方で発表された将来性が期待される研究活動、その他建築分野にかかわる重要な業績を顕彰することにより、東北地方における建築水準の発展に寄与し、学会と地域社会の交流を図ることを目的としており、作品賞は1980に創設された歴史ある賞です。

歴代の受賞作品リスト、審査結果等は、以下の日本建築学会東北支部のHPより閲覧できます。
http://news-sv.aij.or.jp/tohoku/kentikushouhtm.htm

講評:
この住宅は光と風を積極的に取り込みつつ、東北の長い冬を快適に過ごす方法を提案する意欲作です。雪に閉ざされがちな雪国の住まいを、ここで考案された採光断熱壁によって、明るく、開放的なものにしています。寒冷地において採光を確保するために開口を大きくすることは冬期の熱的損失をもたらす危険もありますが、ここではポリカーボネイト複層板というローコストな材料を使いながら、熱損失を最小限にとどめるよう考えられています。暖房は欧州で普及する木質ペレットを燃料に使うストーブを導入し、設備面でも環境に配慮されています。また、大きく明け放つことが可能な開口と、ワンルームのような室内に設けられた採光吹き抜けは、コンパクトな住宅ながら外部からつながる伸びやかな空間を生み出し、夏には温度差換気を生み出すように計画されています。全体的に木と紙をつかった空間は居心地の良い洗練されたデザインになっており、今後こうした環境性能をデザイン面からも追及する作品が東北にも多く現れることを期待したいと思います。


今回、クライアント様をはじめ、構造設計の鈴木啓さんや施工いただいた丸ト建設さんなど、このプロジェクトに関わったすべての方々に、たいへん名誉ある賞の賞状をお渡しできたことが何よりも嬉しかったです。今後も、建築や環境のデザインに真摯に取り組んでまいります。
ありがとうございました。

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たまには自炊もするのです

2011-06-24 23:28:19 | 日々のくらし
こちらに来て驚いたのは、野菜の鮮度と値段の安さ。
特に、好物の豆苗が100円という安さ。

ニンニクをスライスして、塩でさっと炒めるのがシンプルだけどおすすめ。
今回は、ピーマンと豚ロースを合わせてみました。
ビールがすすみます。。


レタスも新鮮だったので、ドライカレーの下に敷いてサンチュ風にいただきました。
「サンチュ」は韓国名で、日本名は「包菜(つつみな)」。もともとレタスの仲間なのです。

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【お知らせ】ケンチクカフェ・レクチャーシリーズ第4回

2011-06-22 01:53:56 | ケンチクカフェ
ケンチクカフェ・レクチャーシリーズ」の第4回は司建築工房の下坂浩司さんをゲストにお迎えします。

6月26日(日)の15:00~豊橋駅前の大学サテライトオフィスにて開催予定です。
住所:豊橋市松葉町2丁目10 豊橋技術科学大学豊橋駅前サテライトオフィス

ケンチクカフェ・レクチャーシリーズは地域で活躍中の建築家の方々をゲストにお迎えして毎月開催している「サイエンスカフェ」のような催しです。
豊橋技科大建築サークルの学生が主体となって運営し、建築を身近に感じてもらうこと、建築を楽しむことを主旨としております。

毎回共通の話題として、①近作について、②20歳頃のこと、③地域で建築する意味などについてお菓子を食べながら、カフェのような雰囲気で気軽におしゃべりしております。
よろしければ、お気軽においでください。誰でも参加できますので、皆様のご参加をお待ちしております。

詳細は下記URLをご参照ください。
http://gikaten.org/kenchikucafe/nextguest.html

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ケンチクカフェ #10

2011-06-20 23:28:21 | ケンチクカフェ
毎月第2、第4月曜日の19時より行っている建築サークルの活動報告会「ケンチクカフェ」も10回目を迎えました。
豊橋技科大建築サークルでは、現在、古民家再生プロジェクト 黒プロ/学祭仮設建築セルフビルド モノプロ/子ども達のためのシェルターWS/地元建築家等とのケンチクカフェ・レクチャーシリーズ/作品展覧会 技科展ほかに取組んでいます。

今回は、古民家再生プロジェクトの打合せ報告と学祭セルフビルドプロジェクト「モノプロ」の進捗状況について話し合いました。
来週行われる「ケンチクカフェ・レクチャーシリーズ第4回」、震災復興国際コンペのアナウンスなどがありました。

また、秋に行う作品展覧会「技科展」の新担当が決まりました。学年を超えて活動を継続していくことができることは、素敵なことだと思います。

さまざまなプロジェクトが同時に動いていますが、これは社会に出ても同じことなので、学生たちにとっては非常に実務に近いような体験をしていることになります。
とはいえ、たまには息抜きも必要です。そのあたりをうまくバランスさせながら、楽しく進めていきたいと考えております。


本日のスイーツは、ゼミ合宿のお土産でいただいた「りんごロールケーキ

また写真を撮るのを忘れてしまいました。。

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ブールドネージュ/白い雪の玉

2011-06-18 23:48:47 | 日々のくらし
ブールドネージュは好きなお菓子の一つです。


打合せでいただいた「アーモンドと和三盆のブールドネージュ」は上品な甘さでおいしかったです。
緑茶にもコーヒーにも合いそうな印象を持ちました。

無印良品ではレジのところに置いてあるので、ついつい買っています。。

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つぶやきはじめてから一年

2011-06-16 23:22:12 | 日々のくらし
昨年の6月にtwitterをはじめてから早いもので1年が経ちました。
つぶやいてみた。Hell.

いまでは、500名を超える方々からフォローいただいております。ありがとうございます。
当初から情報収集と情報共有を目的にしておりましたが、そのスタンスは変わっていません。
これまで通り、ゆるりとやってまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

twitter / ttrsby



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釜屋建て民家/地域固有の屋根のデザイン

2011-06-14 23:48:11 | サステナブル建築
新城市桜淵公園に隣接して建てられている釜屋建て民家を見学した。



釜屋建てあるいは釜屋造」とは、この地域固有の民家の屋根形式て、寄棟風の屋根を90度回転させて2棟隣り合わせて設置した民家の形式。

非常に珍しく、大胆な屋根の架け方だ。
この地域の温暖な気候が登り梁を廃し、それほど大きくない部材を用いて屋根を架けるというこの地域固有の「解」を屋根に見出したのだと思う。
書籍で見たときは目を疑ったが、実在する建物を目の当たりにして大変興味深かった。

特に、屋根と屋根の軒先が接するところでは、当然ながら、雨水の納まりが難しくなる。
そこに、木製で幅広の横樋を豪快に架け流している。

雪国で用いる「無落雪屋根」の考え方に通じるものがある。

残念ながら、建物はひどく傷んでいて、横樋も後付と思われる2次製品の樋が設置されていたが、その朽ちかけた佇まいもなかなか味があるものだった。

いま現在完全な形で残っているものは、愛知県内ではこの復元された住宅と「望月家住宅」の2棟を残すのみだという。

こうした地域固有の「解」の価値は、残念ながら地域の人々はあまり意識することがない。
こうしたお金に代えることのできない「資源」を建築にどのように活かしていくのか、建築に携わる者の良識が問われると思う。

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ホタルと山芋料理とドラム缶の家(川合健二邸)

2011-06-12 23:54:37 | いいとこ
古民家再生プロジェクトのご縁で、打合せの後、ホタルを見に行ってきました。

6月はじめにホタルを見ることができるなんて、この地域はだいぶ気候が暖かい印象があります。

ほっとい亭」という山芋料理のお店で麦とろご飯を頂きながら、夜がふけるのを待ちます。

22時を過ぎたくらいに、お店の庭先で見ることができたのは、ヒメホタルという珍しいホタル。
ゲンジホタルと違って、明滅が非常に速く、「チカッ、チカッ」という感じで閃光のように光ります。
手を叩くと、その音に呼応するように光るその様は、はじめての体験でした。

しばらくすると、ゲンジホタルが「スーッ」と流れるように光りながら現れ、非常に感動的でした。
ヒメホタルの明滅はあまりにも速く、カメラにおさめることができませんでしたが、しっかりと目に焼き付けたいと思いました。

その日の天候や気温などによって、見ることができない場合も多く、現れるのは深夜になってからとの事でしたが、この日は、非常に早い時間に見ることができたのはラッキーでした。

ほっとい亭のご主人は、建築を学んだ経験を活かして、太陽熱温水を使った床暖房を土間に設置していたり、環境に配慮した装置をセルフビルドしている非常にユニークな方でした。
豊橋といえば、以前、川合健二さんの自邸「ドラム缶の家」を見学しましたが、川合さんのこともご存知だったそうで、身近なところでまた面白いつながりができました。

川合健二邸「ドラム缶の家」

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