TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

基礎断熱の敷設

2023-10-12 17:32:00 | *青田の家
山形市内で取組んでいる住宅の現場。
基礎断熱の断熱材が敷設されました。
いつもは基礎底盤は50mmが多いですが、今回は基礎立ち上がりと同じ100mm(10cm)。
厚さ10cmの断熱材が敷き詰められた現場は壮観です!(断熱材好きにはたまらない。。)
さらに基礎立ち上がり外周部は内側にも50mmの断熱材を敷設します。



防蟻材入りの断熱材は高価なので、底盤に敷く防水シートを防蟻材入りのものにして、基礎立ち上がりのみ防蟻材入りの断熱材とすることでコストコントロールをしています。(なので、底盤と立ち上がりで断熱材の種類が違います)




建物は、北にひらけた川沿いの敷地という最高の立地を活かして、2階が川側にはねだすようなプラン。はねだした2階の下は縁側のようなテラスにしています。

北側の景色がとても良いので、北側にも大きく開口をとったプランとしましたが、気になるのは熱負荷です。パッシブハウスは南面に大開口を計画して、日射取得を最大化するというのが定石ですが、景観を優先して、北側も大開口とするため温熱環境についても工夫が必要になります。
Qpexというソフトを使って、温熱的なシミュレーションをしています。
何事も予算あっての計画なので、家の性能とコストについて優先順位を見極めながら設計を進めてきました。





Q値:1.05W/㎡K
UA値:0.35W/㎡K
ηAC値:1.2

年間の暖房負荷が国の省エネ基準だと15,742kWhに対し、青田の家では年間暖房負荷が5,757kWh。(国の省エネ基準の約3分の1)

年間の冷房負荷が国の省エネ基準だと1,804kWhに対し、青田の家では年間冷房負荷が624kWh。(国の省エネ基準の約3分の1)

金額に換算すると、年間の冷房費が6,235円。年間の暖房費が57,570円となります!
青田の家のように本当の意味での高性能住宅であればあれば、年間冷暖房費が約6万円で済むという事実!!
(雪国にお住まいの方なら、冬場の光熱費が月5、6万円なんてザラだと思いますが。。年間で6万円ですから驚きだと思います。)

もちろん住まい手のライフスタイルによっては多少の増減はありますが、きちんと断熱と気密を計画して、敷地の景観や周辺環境を踏まえた設計をすることで、こうした住まいを実現することができるということを、もっともっと多くの人に知ってほしいと切に思います。




  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青田の家 地鎮祭

2023-09-25 12:28:00 | *青田の家
新しいプロジェクトの現場がはじまります!


北側に河川と遊歩道があり、北側に眺望がひらけた環境。
最高の景色、景観を存分に取込むために北側リビング大開口をご提案いたしました。
温熱的には難しいですが、Qpexで性能を確かめながらプランニングを重ねてきました。





アーキテクチュアは建築。ランドスケープは景観のこと。アーキテクチュアランドスケープでは、その土地の風景を生かす建築の実現に引き続き取組んで参ります。

青田の家(高断熱パッシブ住宅)
/山形市/on going 

#住宅 #住まい #マイホーム 
#高断熱高気密 #高性能住宅 #パッシブデザイン #新住協 
#建築家 #建築家とつくる家 #建築家と建てる家 
#木製サッシ #大開口 
#山形 #アーキテクチュアランドスケープ 

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

現地調査

2023-01-17 06:46:00 | *青田の家
現調(現地調査)
まだ何もない、が、すべてがあるようにも感じる。






新しいプロジェクトの敷地をクライアントさんと造園屋さんと一緒に見てきました。
敷地に残っている立派な庭石、池の跡、よく育った樹木の数々。
既存の樹木を残そうとすると、それを避けて建物を計画する必要があり、設計にさまざまな制約がありそうです。
かといって、移植には手間と費用がかかってしまいます。
庭木を残すということが現実的にはとても難しいということ。悩ましい。。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする