イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

峠をこえると(言葉をめぐって 9/10)

2017-09-07 | 第四章「愛とゆるし」

 奈良の旅のことを考えると、一つ以前から切望していて果たせない旅がある。それは飛鳥方面から芋峠を越えて、吉野方面に向かう道を歩いてみたいということである。

 この道は、持統天皇が吉野行幸の時に辿った道ともいわれ、あるいは壬申の乱の時に天武天皇が吉野に向かうときに辿った道とも言われる。そして芋峠を越えると、今までの風景が変わり別の世界に入ったような気になるとも言われている。

 持統天皇が吉野行幸を何故30回以上行ったのかは、歴史の謎の一つと言われる。軍事的な意味があった。政治というより宗教的意味があった。俗界の飛鳥から聖なる地で心を清めた。。。いろいろな説があるが、どうなのだろうか。

 さて、この一週間は折口信夫の「死者の書」をあれやこれや読んだり、考えたりした。

 大津皇子の亡霊と中将姫の話と単純に言ってしまうのは問題があるが、どこの時点で峠を越えてストレス曲線の世界から幸福曲線の世界に入ったかを考えた。

 最後の方の一説だが、「美しい織物が、筬の目から迸る。はたはた ゆらゆら 思いつめてまどろんでいる中に、郎女の智慧が、一つの閾を越えたのである」

 中将姫が、大津皇子の亡霊が寒がらないように蓮の糸を撚り、さらに織物を織る。そして、着るものが完成したかと姫も思うのだが、そうではなく當麻曼荼羅となってしまう。このあたりの、踊るような言葉の流れは、こころの自由さを表しているように思う。慈悲とか愛とかが、吹っ切れて魂の領域に入ったというのだろうか。

言葉をめぐって 9/10

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