再会

　今日、感動的な再会を果たしました。といっても人ではなく、物なのですが。しかも久方振りというわけではなく、二日振り。何がそんなに感動的なの？と思われることでしょう。

　腕時計です。大学生の頃から使っていて、他の時計には目もくれず、20年以上これ一筋。電池がなくなっては入れ替え、調子が悪くなっては内部クリーニングに出し、もはやメンテナンス費用の方が購入金額の何倍もかかっております。別に高級品でもなんでもないのですが、デザインが気に入ってずっと使っていたのでした。

　それが一昨日、いつも置いてある場所にない。そういえば帰宅してから外したっけ？記憶になく、部屋中探し、コートや服のポケットを探し、更にカバンや楽器ケースの中まで探したのにない。最近止金が緩くなってきたなと思っていたので、これは落としたな。。。。と落ち込んでいたのでした。

　しかしこの時季、常に手袋をしていたので、外れたのならまず手袋に引っかかりそうなもの。ということは、手袋を外す場所にある可能性が高いのでは？と思い、落としたと思われる日の動線を考え、スーパーの食品売り場へ。入り口近くのスタッフさんにこんな落とし物が届いていないかと聞いたら。。。。。「これですか？」差し出されたものはまさに私の腕時計！神様仏様、何より拾って届けてくださった方、ありがとうございます！！半ば諦めかけていただけに喜びもひとしおでした。

　実は私、自分では割と執着心が薄い人間だと思っていたのですが、全然違ったな。。。と、改めて自分というものを再認識した次第です。

銀行の思い出

大谷翔平選手の通訳、水原氏による違法賭博借金の話題がメディアを賑わせています。今日大谷選手が会見し、キッパリと自分との関わりを否定した姿は、彼らしい、誠実なものだったように思います。今後の捜査で、詳細は明らかになっていくことでしょう。

さて、私がふと思い出したのは、ロンドン留学中の銀行について。私は音楽院に入学してすぐ、学校から銀行口座を作るための書類を渡され、さすが留学生の多い学校、銀行口座の必要性を知っているんだなと感心したものです。しかしそこからが予想外でした。書類を銀行に持って行きさえすれば簡単に口座を作れるのかと思ったのですが、なんと銀行の職員の面接（インタビュー）を受けなければならなかったのです。もう何を訊かれるのか、ちゃんと答えられるのかと陰鬱な気分で銀行に向かったのをよく覚えています。本当に、仲の良い通訳でもいたらお任せしたいくらい緊張しました。

　もはや遠い記憶で、何を訊かれたのかはっきりは覚えていないのですが、私の英語力でなんとかなった内容だったことは確かです。無事作れましたので。ただ、私は学生という身分で、学校がそれを保障してくれたからスムーズだっただけで、そうでなければすごく大変なのかもしれないな、と思ったものでした。

　もう一つ、銀行がらみで驚いたことを一つ。向こうで銀行口座を作ると、通帳はもらえなかったのですが、なんと小切手帳をもらえたのでした。よく映画やドラマで、金持ちがサラサラと高額の数字を書いて渡す、なんてシーンがありましたが、それがもらえるのです。私は寮の家賃の金額だけを書き続けて終わりましたが、いちいち引き出す必要がなかったので、便利に使わせて頂きました。もう使うことはないだろうなあ。。。

オーケストラの日

　明日はオーケストラの日イベントで、大忙しの一日、、、になる予定です。

　演奏会は例年行われていましたが、コロナ禍後、目玉の一つだったふれあいイベント「楽器体験コーナー」は完全に自粛。今年は楽器制作も含めオール解禁で、しかも場所がやまぎん県民ホール！実はまだこのホールに来たことがないんです、なんて方は、無料でホールの裏まで覗ける貴重な機会です。まだ幼いから、、、と気後れしそうな小さなお子様でも大丈夫、沢山の方にお越しいただけたらと思います。

　イベント「オーケストラとあそぼう！」は、13:30~15:00。イベント後のコンサートは、ありがたいことにほぼ完売とのことですが、当日券が若干枚数出るようです。こちらもぜひ！

　

春分

　今日は春分の日。しかし雪でこそないものの、冷たい雨の降る、寒い一日となりました。２月が暖かかっただけに、どうにも３月の寒さがこたえます。

　そんなお天気ではありましたが、山形市民会館のファンタジックコンサートは満員御礼。チケットはご出演の二人組、「いっちー&なる」さんの人気のお陰で早々に完売、沢山のご家族がご来場下さいました。ありがとうございました！

　この時期になると、他の楽団員さんのお子さんに「次は何年生だっけ？」などと訊いては、年月の過ぎゆく速さに驚かされます。そういえば共演のソリストも随分若くなった、、、のではなく、私が歳をとったということですね。最近では指揮者でさえ年下が珍しくなくなりました。

　今週末はオーケストラの日。エネルギー溢れる共演者&お客様に負けないよう、頑張りたいと思います。

Spanish!

　明日は酒田定期。スペインカラーのプログラムです。

　私はロンドンにいる間、スペインに講習会を受けるため訪れたことがありますが、場所が古い歴史のある街（巡礼地だったと思います）だったこともあり、言葉の似ているイタリアに近いイメージを勝手に持っていた私は、想像とのギャップがあり、新鮮な発見でした。

　イタリアには行ったことがないのでなんとも言えませんが、メンデルスゾーン等ドイツの作曲家が抱いた感想のように「光溢れる国」というイメージ、スペインはどちらかといえば「影が印象的な国」でした。もちろん光が強ければこその影の濃さではありますが、ロンドンの同じ寮にいたスペイン人も、皮肉屋だったり、ちょっと一癖ある（もちろん人柄が悪いということではありません）人が多かった気がします。たまたまかも知れませんが。

　今回の１番の聴きどころは、やはり「カルメン」。メゾソプラノの林美智子氏とテノールの宮里直樹氏は圧倒的な歌唱力、合わせの初日から痺れました。阪氏のオペラの手腕も素晴らしく、皆様を陰影あるスペインへ誘えるよう頑張りたいと思います。チケットもまだございますので、ぜひ会場にお越しくださいませ！希望ホールにて15時開演です。

買い物難民

先日、突然ドライヤーが壊れました。急に止まったので（大概そんなものだと思いますが）、たかがドライヤーですが大変困りました。。。夏だったら良かったのですが。長い間お世話になりました、というわけですぐに新しい品を買いに行きました。

いわゆる大型家電量販店へ行ったのですが、ドライヤー一つでもあるわあるわ。メーカーも値段も様々。何万円もするものもあり、この価格差はどこから？？と不思議でなりません。もちろん色々な機能がついていて、優秀なものほど高くなっているのでしょうが、残念ながらその能力のほどを実感することは出来ません。試しに作動させることは出来ますが、何しろ濡れ髪で買い物に行っているわけではありませんから、わかるのはせいぜい音の大きさや風の強さくらいのものです。

色々動かして、シンプルでサイズ感、値段が手頃なのを選びましたが、皆様どうやって決めているのでしょうか。「髪に優しい」という謳い文句も、すぐ後ろに「髪質によってあまり効果が出ない場合があります」という文言もあり、「結局わからないではないか！」というモヤモヤした気持ちになってしまいました。

しかし、家電の寿命は10年なんて言いますが、私が山形に来て丸14年。家電は一度も買い替えておりませんので、ドライヤーを皮切りに、ドミノ倒しのように色々壊れるのでは、、、と戦々恐々しております。この機会に相場を知っておくか、と軽く見て回ったのですが、ドライヤーどころではない価格の幅に慄き、早々に帰って参りました。本当に皆様、何を決め手に購入されるのでしょうね？

 

日常

　昨日は３月11日。当たり前のように毎年やってくる日ですが、今年は年初早々、能登で震災があったため、いろいろな思いを持った方も多かったのではないでしょうか。

　日常と非日常は隣り合わせ。その事を忘れず、日々の無事を感謝したいと思います。

定期終了

　今年度のすべての定期が終了しました。お見送りの際も、お客様から様々な温かい反応を頂き、ご満足いただけたようでホッとしています。

　今回の定期は、巨匠との共演に加え、若手首席二人の素晴らしい演奏をお届けできたのは何より嬉しいことでした。お聞きの通り本当に優秀な演奏家ですが、加えて人間的にも素晴らしい若者たちなので、是非これからも応援してあげてほしいと思います。

　その一方で、30年以上山響メンバーとして活躍してくださったチェリストのシンさんが、今月をもって退団、最後の定期となりました。今の山響があるのは、長年このようにご尽力くださった方の土台があってのもの。本当にありがとうございました！

　今月もまだまだ本番はありますが、来年度もどうぞよろしくお願い致します。

巨匠再び

　今週末は山響定期。指揮に巨匠、オッコ・カム氏が久しぶりに再登場です。なかなか聞けない充実の北欧プログラムになっています。

　今回のプログラムは、前半二曲は、我らが山響首席のお二人、打楽器の常盤紘生氏、フルートの知久翔氏がそれぞれに素晴らしいソロを聞かせてくれるのも魅力の一つです。そしてどちらも超絶難曲なのに、ちゃんとその他の曲（こちらも大活躍です）ものっているという。。。毎度ではありますが、恐るべし山響。

　勿論巨匠の、年輪と風格を備えつつも、決して新鮮さを失わない音楽造りもお聴き逃しなく。残席僅かだそうです。山形テルサでお待ちしております！

初ミルハス

今日は秋田公演。秋田市の新ホール、ミルハスにて山響御披露目コンサートでした！

外観も立派ですが、何と言ってもその中身。今日演奏した大ホールの響きは本当に美しく、演奏後の皆様の拍手も大変あたたかく響き、優しく包み込まれるような心地がしました。秋田ゆかりの佐々木新平氏の指揮、佐藤卓史氏のピアノ、そしてプレコンサートに出演した明桜高校の皆様の熱演も素晴らしく、お楽しみ頂けたのではないかと思います。

是非また演奏したい素敵なホールです。ご来場の皆様、ありがとうございました！またお会いできることを願っております。