先日、無事にバレエ「白鳥の湖」公演が無事終了しました。山形でも県独自の緊急事態宣言の中、どうなることかと不安でしたが、ありがたいことです。関係者の皆様及びご来場くださいました皆様、本当にありがとうございました!
大好きなバレエ公演ということで、これまで見てきた舞台の思い出が次々と思い起こされ、自分でも驚きました。そして年月の過ぎ去る速さにも、、、ダンサーが第一線で踊り続けられる期間は限られているので、私が見てきたダンサーの多くは、現在はバレエ団の役職につき、指導的役割を担っています。私が留学中にロイヤルバレエ団のプリンシパルだった吉田都さんも、今回の新国立バレエ団の芸術監督。感無量です。
さて、バレエを知らない人でもストーリーを知っている「白鳥の湖」ですが、オペラに「新演出」があるように、バレエにもあります。マシュー・ボーンの「白鳥の湖」は白鳥を男性が踊って世界中に旋風を巻き起こしましたが、もう一つ私がなるほどと思った演出に、熊川哲也氏が、通常一人二役で演じるオデットとオディールを別人に踊らせ、王子はオディールをオデットと間違えたのではなく、別人とわかっていて黒鳥の色香に惑わされたと解釈したものがありました。これはその後は踏襲されずに、また一人二役に戻ったようですが(まあ違うキャラクターを一人が演じるのが最大の魅力ですからね)、解釈としては「間違えた」よりは説得力があるような気がします。
日本ではあまり「新演出」というものが好まれないこともあるのか、大体オーソドックスなものですが、それ以前に、様々な演目をあちこちで見られるようになってほしいものです。山形でその役割が担える素晴らしいホールが出来たのは本当に嬉しいことですね!