フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

スモールセコンド腕時計の修理

2016-03-28 10:41:41 | 腕時計

手巻きスモールセコンド、ウィットナーの修理

 角型手巻きスモールセコンドのウィットナーです。クラシックなデザインで、好い雰囲気の時計です。

 

 文字盤は少し汚れていますが、フレームは金張りなので腐蝕もなく、きれいです。
 ウィットナーは
スイス人移民のウィットナーによって、1880年に創業されたアメリカの時計メーカーです。

 

 

 

 振っても全く動きませんでした。
 裏蓋を開けて見たら、テンプの軸が外れていました。古い手巻きの腕時計では、比較的多く見られる現象です。
 テンプの受板を緩めて軸をはめ込みましたが、受板を押さえるネジを締めると又外れてしまいます。テンプの軸の先端がすり減って短くなっているのかもしれません。
 そこで、受板のテンプと反対側に薄いビニールのシートを挟み込んでみました。取りあえず動き出したのですが、調整が大変微妙でしばらくすると止まってしまいます。

 このウィットナーは、歯車の受板がそれぞれ独立していて、輪列を組みなおすのが楽です。昔のスイス製腕時計には、よくある構造です。

 

 シートを挟み込む以外の何か別の方法を検討中。受板のベースとの接着面を、ヤスリで削ることも考えられます、大変微妙な作業なので、それは最後の方法とします。

 と言うことで、又修理中の時計が増えてしまいました。

 

 

 このところ、ほとんど時計屋さん状態です。クォーツは修理可能なのかどうかが比較的はっきりしていて、作業も手巻き時計に比べると簡単です。それに引き換え古い手巻きは、テンプ、アンクル、ガンギ車の箇所が摩耗したりしていて、しかも部品交換がほとんどできないので修理は難しいです。調整も非常に微妙で技術レベルをもっと上げないと直すことができません。

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セイコーオートマチック

2016-03-24 22:57:34 | 腕時計

セイコーオートマチック、ローターの緩み修理

 セイコーオートマチック自動巻き腕時計、振るとゼンマイ巻上げの音に混じってカタカタと部品の緩んだ音がしています。裏蓋を開けて、中の状態を見ることにしました。

 シンプルなデザインで、ベルトもスッキリして腕時計本来の機能を満たした、洗練されたセイコーらしい時計です。

 

 

  裏蓋を開けるとケースの周辺に錆が出ています。ケースの枠には、Oリングが埋め込まれています。一応防水なのですが、多分その機能は失われているでしょう。
 古い時計は防水と刻印があっても、直接水に浸けるようなことは絶対に避けるべきです。

 

 

 ケースの周囲に、錆が出ています。密閉性は、失われていると思われます。

 ローターを留めている中央のネジが、緩んでいました。振るとカタカタ音がするのは、ローターが緩んでいたためのようです。これをしっかり締め付けました。

 セイコーの時計は加工精度良く、各部品がキッチリ収まっていて、緩みやガタツキが全くありません。ローターも全くガタツキがなくて、スムーズに回転しています。

 自動巻きの時計はローターが常に動いているので、この部分のネジが緩んでいることが多いです。その緩みが原因で、ゼンマイがうまく巻かれず動かなくなっていることがあります。

 縁の部分の錆びを、綿棒につけたリグロインでクリーニングして、蓋をして完了。
 しっかり動き出しました。

 自動巻きタイプの腕時計、3本です。すべてセイコーです。

 左から、セイコースピリットAGS、修理したオートマチック、5(ファイブ)です。
 スピリットAGSは、ローターの回転で発電して充電し、それを電源にしてステップモーターを動かす電子時計です。オートマチックとファイブは、ゼンマイを巻いてテンプを動かし時間を刻みます。
 AGSは、発電した電気をキャパシタと呼ばれる充電器に溜めてその電力でモーターを駆動させるのですが、そのキャパシタが5年位で劣化するので交換しなければなりません。電池交換の必要はないのですが、結局キャパシタを交換しなければならないので、完全なメンテナンスフリーという訳ではありません。
 最近のクォーツ時計は電池が5年位持つものがありますので、結局それと変わりません。と言うか電池の方が安いので、AGSのメリットは無い・・・と言うことになりますね。

 オートマチックの時計は、常に動かしていないとゼンマイの巻きや電源が確保できないので、維持するのが大変です。時計は常に動かしていないと調子が悪くなりますので。

 腕時計も、100本に迫る数になっているようなので、私も本数を確認できていません。そろそろ何か処分を考えないと・・・

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平泉と鳴子温泉、松島旅行

2016-03-21 14:41:25 | 旅行

一泊旅行で平泉中尊寺と鳴子温泉、松島に行ってきました。

 ちょっとブログの間が空いてしまいました。
 今回は、上野から平泉中尊寺、鳴子温泉一泊、翌日石巻線、仙石線を乗り継いで松島へ、そこから船を乗り継ぎ塩釜港経て仙台を経由し上野に戻る一泊旅行をしてきました。
 この時期、桜はまだだし特に観光の目玉となるものは無いのですが、鳴子温泉に一泊して骨休めしてきました。

 まず始めに、東北新幹線一関で乗り換えて、平泉へ。

 

 上野駅で、はやぶさ(E5系)とこまち(E6系)が連結されていました。こまちは在来線を通るので、上野駅の新幹線ホームでは乗降ドアからは、渡り板が出ています。こまちの茜色は、オシャレです。

 朝早かったので、新幹線に乗ってからデニッシュサンドとリザーブの水割りで朝食。
 鉄道の旅は、朝からこれが楽しみです。自動車では、飲めませんから。

  一関からは東北本線で平泉へ。朝早かったせいか観光客はまばらで、駅周辺は閑散としています。

まずは歩いて、世界遺産で特別史跡特別名勝の毛越寺(もうつうじ)へ行きました。


毛越寺の阿弥陀様です。

 

 浄土庭園の大泉が池です。鏡のような穏やかな池の水面と小さな島が配されて、極楽浄土を思わせます。

 続いて、やはり徒歩で中尊寺へ。

 中尊寺へ向かうY字路に武蔵坊弁慶の墓があります。弁慶は藤原泰衡の軍に追われ、義経を守って衣川で立ち往生しました。

  中尊寺の参道、月見坂の入口です。観光客がちらほら見えます。
 私は、平泉駅から毛越寺を通って歩いてきたのですが、多分市営の循環バス”るんるんバス”が毛越寺、中尊寺を回っていますので、それを利用している人が多いのでしょう。

 中尊寺表参道月見坂の杉並木。
 荘厳で神聖な雰囲気の杉並木、ところがこれがもう大変。花粉症が炸裂して目が痒くて涙がポロポロ、クシャミが連発で鼻水がダラダラ。
 かなり急な坂道です。

 

 

 

 中尊寺本堂です。
 想像していたのと違って、こじんまりして地味な建屋です。中尊寺というと、どうしても金色堂が有名で、中尊寺そのものは歴史の教科書には載りませんね。
 中尊寺は、奥州藤原氏の菩提寺で、大きな力を持っていました。

 そういう私も、お参りはせずにスルーしましたw…

 有名な金色堂です。雪が少し残っています。
 見えているのは覆堂で、金色堂はこの中にあります。
 金色堂は、藤原清衡が創建した時には覆う建屋は無かったそうで、その数十年後に覆堂が建てられました。始めは金箔で覆われた建物がむき出しで、風雨に晒されていたのです。
 現在見えている覆堂は、昭和30年代に作られたものです。それまでの木造の旧覆堂が、少し離れた北側に移築されています。
 参道の会談には、まだ雪が残っていますね。

 中の金色堂は撮影禁止ですので、写真をお見せすることができません。金堂自体は5.5m四方で、とても小さな建物です。極楽浄土を再現しており、中央壇の下には藤原四代の清衡、基衡、秀衡と泰衡の遺体が安置されています。
 生涯戦いの日々に明け暮れた清衡が仏教に帰依し、最後はこのような極楽浄土を再現した金堂を造営して極楽往生を望んだのかと思うと、なにか感慨深いものがあります。

 

 参道はかなりの坂道で、息が切れます。
 あまりに目が痒いので途中休憩して、茶店で甘酒を一杯いただきました。花粉症と甘酒は、特に関係は無いのですが。 昼時になったので、参道の途中にあるお食事処で、わんこそばセットをいただきました。

 温かい天ぷらとか、酢の物、とろろの薬味もセットになっていて、とても美味しかったです。喉が乾いていたので、瓶ビールも・・・ 花粉症でグズグズだった目と鼻水が、一杯入ってちょっと収まりました。お酒が入ると、けっこう収まるんだよなぁ、花粉症。

 歩いて平泉駅に戻る途中、高館義経堂に寄りました。義経の木像が置かれています。
 仙台藩主伊達綱村が義経を偲んで建立したもので、北上川、衣川が望める丘の上に建っています。
 丘のふもとに沿って通る国道からかなり急な階段の山道を登って、尾根にたどりつきます。そのあとさらに尾根を登ると、高館義経堂があります。とても小さなお堂で、見学する人は、全くいませんでした。
 義経の木像は、よく写真で見られるものです。小さくこじんまりしていて、これが有名な義経なのか・・・

  新幹線一関駅から古川駅へ、陸羽東線に乗り換えて、鳴子温泉に向かいます。
 陸羽東線は、2両編成のワンマン電車です。乗る時も、降りる時もドアの横にあるボタンを押してドアを開閉します。

 

 

 

 

 鳴子温泉駅、足湯があります。硫黄の匂いが漂っています。

  鳴子と言えば温泉ですが、民芸品のこけしも有名です。
 当日は金曜日だったのですが観光客は、ほとんど見かけません。
 川沿いの温泉町で、いたるところに温泉の湯けむりが上がっています。

 温泉は黒い湯の花が浮いていて、ちょっとゴミのように見えます。でも、とてもよく温まります。

  翌日は、石巻を経由して松島海岸駅まで行きました。

 石巻は、けっこう大きな街で賑わっています。ここでは降りずに仙石線に乗り継いで松島海岸に向かいます。

 松島海岸からの眺めです。遠く島々が望まれる、日本有数の景勝地です。
 ここから遊覧船で、塩釜まで行くことにしました。

 五大堂へ渡る橋とお堂です。ここからの眺めは、絶景です。

 

  遊覧船の操舵室です。
 湾内は浅瀬が多く、航路は決まっていて、ゆっくりと進みます。

 

 波で浸食された奇岩や洞窟がある島などが見られます。

 塩釜港から仙石線に乗って仙台駅へ、お昼ご飯は松島公園で牡蛎焼きを食べたので、時間も早いし仙台で一旦降りて、カフェで一休み。一気に都会に戻った感じです。

 

 

 夜7時過ぎの新幹線やまびこ号に乗って、上野に戻りました。

 今回は、旅行記でした。
 平泉も鳴子温泉も、そして松島も初めての処だったので、よい観光旅行が出来ました。

 

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手賀沼の鳥と河津桜

2016-03-17 01:32:10 | 日記

手賀沼の鳥と地元市役所に咲く、河津桜

 ちょっとご無沙汰、手賀沼へ散歩に行ってきました。

 

 つい先日までは、オナガガモとユリカモメが水面に折り重なるくらいいたのに、静かでのんびりした雰囲気に一変していました。

 

 

 

 

 こうして見ると、ユリカモメとオナガガモは、ほとんど同じ大きさです。
 
以前に来たときはユリカモメに追い回されていた、やや小さい手賀沼の留鳥オオバンも一緒にいます。
 オナガガモもユリカモメも冬鳥で、春になると北へ帰っていきます。なので、ここに見えるカモやカモメは少数の居残り組なのでしょう。彼らも、もう少ししたら北へ旅立って行くのでしょう。 

 

 

 くちばしと鼻先が白いオオバンです。赤いのがバンですが、手賀沼ではほとんど見かけません。オオバンよりは、やや小ぶりです。
 ユリカモメが少なくなって、どこかのんびりした感じで、水際で餌をつついています。

 

 

 

 行ったついでに、ホッと一息入れました。手賀沼サイゼリアのモーニングセット、ドリンクバーのコーヒーです。

 左がブレンドコーヒー、右がカプチーノです。どちらもドリンクバーの自動コーヒーメーカーですが、けっこう美味しいです。特にブレンドコーヒーが泡立っていて、しかも香ばしく自動にしては中々のものです。
 朝から手賀沼に出かけたときは、サイゼに寄ってモーニングセットでコーヒーを飲みながら、2時間ほど読書して、のんびり過ごします。

 

 地元市役所の駐車場脇に、河津桜が植えられています。

 河津桜は緋寒桜と大島桜との雑種で、ソメイヨシノやエドヒガンよりは早く咲きます。ピンクの色が濃くて、しかも早咲きなのは、緋寒桜の形質を受け継いでいるからなのでしょう。
 ちなみにカワヅザクラは甘く小さなサクランボ、実をつけるそうです。

 桜は写真のテーマとして素晴らしい被写体で、私も毎年撮るのですが中々難しく、納得する良い写真が撮れません。

 以前、利根町布川の小学校で撮った老木のソメイヨシノの写真が、私の桜のベストショットです。夕暮れ時の幻想的な素晴らしい写真が撮れました。日中はほとんど白色の花が、夕暮れの赤い光で淡い薄紅色の霞がかかったように見えます。ローライフレックス2.8Fで、コダックのネガカラーで撮りました。未だにそれを超える桜の写真は撮れていません。
 アップできたらよかったのですが、プリントが何処かに紛れ込んでしまってお見せすることができません。
 
 今年は、4×5の大判で狙ってみようかな・・・

 

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腕時計セイコースピリット

2016-03-13 00:11:55 | 腕時計

セイコースピリット(SEIKO SPIRIT)のジャンクを開けてみました。

 最近すっかり時計屋さんになってます。特にセイコーのクォーツにはまっています。ムーブメントの精度が高く材質も良いものが使われていて、デザインも秀逸です。今流行りのゴテゴテした複雑時計は、あまり好きになれません。

 シンプルなセイコーのスピリットです。ベルトのデザインも品があり、薄くてシャレてます。

見た目はきれいなのですが・・・

 ベルトも含めて、洗練されたデザインです。

 開けてみると、文字盤の裏側は腐蝕が進んでいてボロボロです。リュウズの箇所から水分が浸透したようです。巻芯がすっかりザビています。

 金属のカバープレートとプラスチックの受け板、水晶発振子と繋がったICプレート配線チップも取り出しました。
 内部には、腐食はないようです。でもよく見ると、左のエナメル電磁石に数か所
深い傷があって、コイルが切れてしまっています。
 これでは磁石が機能しなくて、ステップモーターが動きません。
 電磁石のコイルは非常に細くて、修復は不可能です。メーカーの修理では、この電磁石をユニットごと取り替えてしまいます。私には、そんな部品の在庫はありませんので、まったく修理できません。

 見た目はきれいだったのですが、裏蓋を開けて中をいじって電磁石を傷つけてしまったのでしょう。完全なジャンクです。ちょっとひどい物ですね。ネットオークションで手に入れたものですが、多分に確信犯ですね。ここまで酷いのに出会ったことはありません。
 まあ、電磁石を除いて他は使える物もあるので、部品取りにします。デザインは違っても、ムーブメントが同じものは、けっこうありますから。
 でも、ちょっとがっかり。

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