フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

クロノメーター・スモールセコンド

2017-12-14 01:19:01 | 腕時計

SWISS MADE BENAR クロノメーター・スモールセコンド

SWISS MADE のクロノメーターです。

 メタルベルトの手巻き、クロノメーターです。文字盤が黄色く変色しています。プラ風防は、もちろん傷はありますが、比較的きれいです。ベゼルやケースには腐蝕が見られますが、まあまあの状態です。

 ゼンマイが巻けません。巻きの受板を外して香箱に載っている歯車を取り出します。香箱の軸から外れていました。オイルの汚れも酷いので、ベンジンで洗浄しました。他は面倒なので、洗浄はここだけにします。

 ゼンマイ周りの丸穴車と角穴車は受板で留められていて、軸の箇所に石が付いています。ゼンマイは巻けるようになったのですが、テンプが上手く振れません。よく見ると、ヒゲゼンマイが緩急針から外れていました。巻上げヒゲタイプなので、外れやすいです。先の曲がったピンで、ヒゲゼンマイを曲げたりしないよう慎重に、緩急針の間に押し込みます。

 上手く動き出しました。時間は少し進み気味だったので、緩急針で調整しました。
 テンプ周り、ガンギ車とアンクルの接点にもオイルを差しておきました。

 さすがクロノメーター、60年以上たっているのに非常に正確です。

追伸-

 文字盤が黄色く変色しているようなので、ベゼルを外してクリーニングすることにしました。

 ベゼルがきつくはまっていて、開けた時に文字盤の11時と12時の間、斜めに傷つけてしまいました。参ったなぁ・・・
 文字盤が変色していると思っていたのですが、ベゼルを外すと実はプラ風防が黄色く変色していました。在庫の中から同じ径の風防を探し出してきて、取り替えます。

 傷はアクリル系の塗料で修復します。

 黄色と白を混ぜてクリーム色を出そうとしたのですが、黄色が強過ぎて文字盤の色が上手く出ません。

 でも細い線状の傷なので塗る箇所も細くて、ほとんど目立たなくなりました。

 風防も透明でキレイになって、これでOKでしょう。

 

 

~~~~~~~~~~~~    ~~~~~~~~~~~

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

古いエルジン(ELGIN)の修理

2017-12-13 10:00:00 | 腕時計

友人の古いエルジンの修理

お父さんの遺品だそうです。気合を入れて修理しないと。

 スモールセコンドの針が外れています。リュウズも曲がっていて、時間セットができません。文字盤はホウロウ製です。細いひび割れが見られます。

 テンプはスムースに動くのですが、全くガンギ車に連動していません。ガンギ車はスムースに動きます。アンクルの具合が良くないのかもしれません。

 けっこう汚れがあったので、文字盤も剥がしてみました。ビス穴の周辺、歯車にも汚れ、ゴミが溜まっていました。

 ゼンマイ巻上げにテンションが掛からず、香箱を取り出して見ると、やはりゼンマイが切れていました。中程で切れているので、繋ぐのは難しいかもしれません。その時は、同じムーブメントのゼンマイを探さなければなりません。

 テンプがクルクル回ってしまう状態でしたが、取り出して見ると天真がヒゲゼンマイから抜けていました。
 切テンプ、巻上げヒゲです。ヒゲゼンマイは破損していないようなので、ヒゲ持から外して天真に押し込まなければなりません。ヒゲゼンマイはヒゲ持ちに小さなクサビで止められています。クサビはさらにネジで押さえられています。ここから外していかないと、ヒゲゼンマイは取り出せません。う~n・・・かなり厄介です。

 巻き芯の具合も良くないようだし、修理できるのだろうか・・・時間がかかりそうです。でも修理できたら、大きくスキルが上がりますね。ゆっくりやっていきます。

 

~~~~~~~~~~~    ~~~~~~~~~~

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

古い懐中時計の修理

2017-12-11 10:00:00 | 腕時計

スモールセコンドの古い懐中時計の修理

 30年来の友人から、時計の修理を全部で9個、依頼されました。その第一弾です。TAVANNES WATCH Co とあります。多分 Swiss Made だと思います。

 ブレゲ針のスモールセコンド、文字盤の汚れも年代を感じさせて、よい雰囲気です。ホウロウ製ではありません。
 風防ごとベゼルを外して、乾いた綿棒で汚れを拭き取りました。針にも錆が出ていますが、ブレゲ―ブルーの色が残っていてキレイです。

 よく見ると裏蓋の裏にゴールデンレトリバーのような、”イヌ”!のマークがありました。何か楽しくなってきた。

 テンプが上手く動きません。ゼンマイ巻上げは出来るのですが、ブロアーで吹いてもすぐに止まってしまいます。洗浄しても動きません。よく見ると巻上げヒゲタイプのヒゲゼンマイが、緩急針から外れていました。これを修復して、オイルも差して様子を見ます。

 動きは始め渋かったのですが、平置きにして様子を見たら大丈夫そうです。
 巻上げヒゲタイプのヒゲゼンマイはテンプの精度を上げるための機構ですが、緩急針から外れるとヒゲゼンマイ同士が接触してテンプは動きません。古いこのタイプの時計の、よくある故障原因です。懐中時計なのでテンプが大きく、修理は比較的し易いです。

 

~~~~~~~~~    ~~~~~~~~~

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

TIMEXの調整(追伸)

2017-10-25 16:49:40 | 腕時計

TIMEXの修理、調整を依頼されました

 手巻きTIMEXの修理、調整を依頼されました。友達がアメリカの雑貨屋さんで手に入れたものを、いただいたそうです。大切にされているようで、とれもきれいな状態です。
 これからも長く使いたいと時計屋さんに整備をお願いしたら、「使い捨ての時計なので、修理はできない」と言われたそうです。こんなにきれいな時計なのに、あまりにもかわいそう・・・

 稼働しています。1日に1~2分進むようです。

 蓋を開けて見ます。錆びもなく大変良い状態です。これだと分解せず、簡単な洗浄とテンプ周りの油差しで大丈夫そうです。
 以前にアップした”TIMEX"は日付機能がありますが、それを除くとほとんど同じムーブメントです。その他ムーブメントを押さえている枠が以前のものはプラスチック製でしたがこの時計はスチール製です。
 洗浄するにはムーブメントを取り出さなければなりません。ケースに入ったままだと、洗浄液が文字盤の側に漏れ出して、文字盤や風防に汚れやシミが付いてしまいます。
 ムーブメントの構造を見ると、受板(歯車を上から押さえているプレート)を留めるネジが見当たりません。時計屋さんが言うように、分解することを前提にはしていない構造のようです。不具合が出れば、メーカーはムーブメントごと交換してしまう対応なのでしょう。

 取りあえずムーブメントをケースから取り出すため、押さえているスチールの枠を外そうとしたのですが、ケースは文字盤側からはめ込まれているようで、裏からは取り出せません。ムーブメントと文字盤は、スチールのツメを折ってカシメて押さえられています。
 リュウズを抜いて、風防を外して取り出すしかありません。ところが風防の取り付け箇所をみると、ベゼル(枠)がなくてケースに直接接着されています。
 さすが”TIMEX”、ムーブメントもそうですが徹底してシンプルに作られています。ベゼルが無ければそれだけ気密性が保たれます。部品点数を少なくすることで作業も簡単になり、価格も抑えられて結果としては精度も上がることになります。

 風防を外さなければ、ムーブメントを取り出せません。風防のリムーバーがあるのですが、風防を傷つけたり破損してしまうリスクがあります。風防は大変キレイな状態なので、結局外すのはあきらめることにします。
 文字盤に汚れがあるとの事なのですが、わずかに白い点状の小さな傷(腐蝕?)があるようですが、ほとんど目立ちません。古い文字盤はクリーニングすると、塗装が剥がれれて傷が目立ってしまうことになるかもしれません。触らない方が良いでしょう。

 ムーブメントの状態は錆びもなく大変良いので、埃などの汚れをブロワ―で吹いて油を差すことにしました。

 粘度のサラサラなオイルを、オイラーを使って差します。
 テンプの下にあるアンクルとガンギ車の接点の箇所には、受板に2つ穴が開いていています。ここはテンプの振れ毎に接触するので常に抵抗が発生し、特に錆が来てしまったら動かなくなります。このTIMEXのアンクルは、細いスチールの棒でガンギ車と接触しています。錆びの防止と抵抗を少なくするため、油を差しておきます。
 油はほんのわずか、少量で大丈夫です。付け過ぎると、時間がたつと固まって故障の原因にもなります。余分な油は拭き取ります。受板にある歯車の軸受穴にも、油を差しておきます。

 時間が1日に1~2分程度狂いが出る(進む)との事なので、調整します。

 時間調整は、テンプのヒゲゼンマイの端が小さな枠の中を通っていて、これを動かすことで振れの周期を調整します。通常はこの枠と直結している、+、-、が書かれたレバーが上に付いているのですが、これがテンプの下にあります。

 ヒゲゼンマイに触れてしまいそうで、とても調整しずらいです。

 

 24時間置いて遅れ具合を見たのですが、狂いは全くありません。調整はしないことにします。
 時計が古くなってゼンマイが弱ってくると、遅れ気味になって来ます。特に緩んできた状態で遅れてきます。
 依頼者が「進み気味」(現状はほとんど正確だとの事です。)と言われたのは、頻繁に巻いて、巻上げた状態が続いていたのかもしれません。

 通常の巻き状態(1日巻きだと思うので、毎日決められた時間にリュウズを20回程巻くと良いでしょう。)であれば、時間は非常に正確です。ただし少し古い時計なので、ゼンマイは弱ってきているかもしれません。巻き止まりまで、きつく巻くのは控えた方が良いでしょう。
 時間調整の時、リュウズを押し込むと分針がずれてしまうとの事ですが、ここは時間を合わせるため、リュウズを引き抜くたびに動く箇所なので、使い続けているとどうしても部品が摩耗してガタが出てきてしまいます。この場合は、オシドリと呼ばれる部品などを交換するしかありません。
 私の持っているTIMEXもガタツキがあります。古いからなのか、それとも元々少しガタツキがあるのかわかりません。

 今の状態を診ると多少ガタツキがあり針が少しずれますが、このまま使い続けても大丈夫でしょう。しかし、あまり頻繁に時間合わせをすると、状態は少しづつ悪化するかもしれません。現状で時間の精度は十分出ているので、気になるようであれば数日に1回程度の時間合わせをお勧めします。

 ケースの縁に腐蝕が見られるので、汚れも一緒にリグロインで拭きとります。

 パッキン(Oリング)は、依頼者が変えたばかりなので良い状態です。シリコンオイルを蓋の裏側に付けて、パッキンに塗りつけてから裏蓋の縁にはめ込みます。

 裏蓋は手でもはめ込めそうですが、プラ風防を破損するといけないので、はめ込み器で慎重にはめ込みます。クリップタイプです。簡単に入りました。
 裏蓋にOリングがあるので簡易防汗になっていますが、リュウズにはありません。このリュウズの巻き芯の箇所から水が浸透してきます。雨の時など水滴が付くのには、十分注意しましょう。

 シンプルなデザインで、クラシックなドーム型のプラ風防、私の好きなデザインです。お友達から頂いた時計、とても大切にされているのが状態を見てよくわかります。
 ベルトは付いていませんでしたが、着けるとすれば革の黒のエナメル調の、TIMEXなので型押しの方が合いそうです。高級ぜんとせず、シンプルに仕上たいですね。左にあるのは私の持っているTIMEX(DATE付)です。黒のクロコの型押しです。雰囲気出ていますよね。
 ただし、革のベルトはどうしても汗で劣化してきます。夏場に着けるのは避けたいですね。
 これからも大切に使ってください。

 以上、修理依頼者様へのご報告を兼ねて。

追伸:
 修理が上がって10日間程使われていたそうなのですが、日に2分程進んでしまうようです。修理した時にはほとんど遅速は無かったのですが。
 クォーツ時計に合わせて調整することにしました。

 

 クォーツ時計は、リュウズを引いて時間合わせをする時に秒針が止まりますので、手巻きのTIMEXと時間を秒まで合わせます。クォーツと数時間単位に時刻を秒レベルまで記録していきます。五回程記録してその平均、1時間当たりの平均遅速を見ます。
 1日調べた結果、平均1時間に3秒ほど進むようです。つまり1日に、1分12秒進むことになります。
 裏蓋をあけて、天輪の下にある緩急針のレバーをヒゲゼンマイが長くなるよう、テンプの振りの周期が長くなります。ほんのわずか回します。

 写真の下方向に、ほんの少しまわして、改めて時刻を記録していきます。
 平置き状態で3日間ほど様子を見たのですが、数時間単位で10秒前後の遅速が出ていました。石は全く使っていないので、この程度の進み遅れは出てしまうのでしょう。1日の周期で見れば、進み遅れが相殺されて、大きな狂いはならないでしょう。
 これで様子を見てもらうこととしました。

~~~~~~~~~~~    ~~~~~~~~~~

コメント (3)
この記事をはてなブックマークに追加

BULOVAのゼンマイ交換

2017-10-23 11:09:05 | 腕時計

BULOVAのゼンマイ交換

 BULOVA、古いスモールセコンドです。文字盤塗装の劣化が目立ちます。リュウズを巻くと空回りしています。ゼンマイが切れているようです。

 

 香箱(ゼンマイが収納されている)の受板と載っている歯車を外します。

 

 香箱をあけてゼンマイを取り出します。中心に近い部分が、やはり折れていました。
 
左の写真、左下に写っているリングに、新しいゼンマイが巻きこまれていました。これを巻き込み器がないので、指で押さえて巻いて押し込みました。オイルを入れて、蓋をします。

 これは”WALTHAM”のゼンマイですが、BULOVAのゼンマイ(写真撮るの忘れました)も、こんな感じでリングに巻き込まれていました。ゼンマイがはめ込まれているリングの大きさが香箱の径より大きかったので、リングから外さずに香箱に押し込むことができません。一旦取り出してから再び手で巻き込んで香箱にはめ込みました。ゼンマイの巻き込み器が無いので、大変でした。

 

 ゼンマイをセットして巻いてみると、テンションが上がりません。何かおかしい・・・。もう一度香箱の蓋を開けて見ると、なんとゼンマイを裏表反対にはめ込んでいました。せっかく苦労して押し込んだのに。はめ込みに何度か失敗しているうちに、いつの間にか裏返しになってしまったようです。ゼンマイが裏返しだと、香箱の中心の軸にも、内側外周の縁にも引っかからず巻上げが出来ません。
 参った、また最初からやり直しです。

 

 なんとか押し込んでゼンマイを巻くと・・・今度は歯車がすべてグルグル回ってしまいます。脱振機構が効いていないようです。ゼンマイを巻くとガンギ車が止まらずに秒針、分針、時針がグルグル回ってしまいます。

 テンプを外し、アンクルとガンギ車も取り出します。
 アンクルをよく見ると、右側の石が枠から外れて上に回ってしまっています。これが原因でガンギ車にストップがかからず、全ての歯車がグルグル回ってしまったようですね。
 上に回っていた石を、コの字型のアンクルの枠と水平に戻します。石の端には突起が、アンクル枠にはくぼみがあるようで、そこを支点にして石が回ってしまったようです。

 石を正常な位置に戻したのですが、何か安定しません。そこで非常に乱暴ですが、接着剤(クリアーボンド)をピンの先にほんの少し着けて石とアンクルの枠を接着します。着け過ぎると周辺に接触してしまうので、ほんの少しだけ注意して着けます。力はほとんどかからないので、少しで大丈夫です。

 再びテンプ、香箱を組み上げてゼンマイを巻くと脱振機構は効いているのですが、今度はテンプが上手く振れません。すぐに止まってしまいます。

 う~なかなか上手く動いてくれませんね。
 ヒゲゼンマイは、ヒゲ持に向かって巻き上がっていく、”巻上げヒゲ”タイプです。このタイプは、ヒゲ持からゼンマイの巻きが天真に向かって下がっていく時に、内側のゼンマイと接触しやすいので、それが原因でテンプが上手く振れないのかもしれません。
 もう一度テンプを外してヒゲゼンマイの具合を見なければなりません。しかしヒゲゼンマイの修復は厄介なので、今日はここまでとします。

 あ~ぁ疲れた。最近は集中力がなくなって、作業が長続きしません。今、同時に3本を修理しています。一つだけだと飽きてしまうので。あっちやったり、こっち触ったり・・・

 

~~~~~~~~~~~~    ~~~~~~~~~~~

コメント
この記事をはてなブックマークに追加