フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

WALTHAM懐中時計の修理

2017-09-29 09:58:23 | 腕時計

WALTHAM懐中時計の修理

 以前にアップした時針の先端が折れてしまった”WALTHAM”の懐中時計です。秒針は動いているのですが、分針、時針が動きません。ツツカナが緩んでいるようです。

 まず香箱の受板を外します。香箱のネジは普通逆ネジなので、右回しで緩めようとしましたが、全く回りません。オイル(556をフィルムパックケースの中で噴射して、オイルを溜めます。)をネジに少したらして、回してみます。緩みません。このような場合、逆に一度締め付けてから再び緩めます。しかし何と!順ネジの緩める方向、つまり左に回したら、回って抜けてきました。この時計の香箱のネジは、順ネジだったのですね。
 通常、手巻きの時計は、ゼンマイを巻く時の回転方向で香箱のネジを締め付けるよう、逆ネジになっているのですが、このWALTHAMの懐中時計は、順ネジでした。
 カメラの場合も、巻上げレバーのネジは、通常逆ネジです。特にカメラの場合この逆ネジは地雷の様なもので、巻上げレバー周りだけでなく思わぬところにあって、順ネジと思って緩めようと力まかせに左へ回すと、”パチン・・・”と音がして、ネジの頭の皿が折れてしまいます。

 

 

 香箱と受板が外れました。

 

 ツツカナは文字盤の下にあるので、風防のベゼルを外して文字盤を取り出します。針も外します。

 

  アンクルの受板も外して、地板を取り出します。

 

 リュウズを抜くためのイモネジがありません。リュウズと巻き芯は、四角いほぞで繋がっていました。ムーブメントを取り出すと、そのまま抜き出せます。

 ムーブメントを取り出すことが出来ました。さすが”WALTHAM”構造、作りが精緻です。

 さてここで困った、文字盤が外れません。文字盤は裏に銅製の突起が2箇所あってムーブメントの地板にある穴にはめ込まれているのですが、どうも接着剤で貼り付けてあるようで、外れません。無理をすると文字盤の塗装、ホウロウのように白い塗料が厚く塗り込められていて、一部ひびがはいって欠けています。これが割れてしまいそうで。
 なんとかこの状態で、ツツカナをカシメることが出来ないか。やっぱり文字盤を、塗装にダメージを与えないように外すことを検討した方が良さそうです。

 で、今日はここまでにします。
 時計は基本的な構造は同じなのですが、作業途中でいろいろな障害に突き当たります。それをその都度、今までの経験(結構たくさん壊した・・・)から何とかして乗り越えていくのが、面白いのです。障害が大きければ大きいほど、上手くいった時の達成感がジワッ・・・と湧き上がって来て、夜中に一人で「やったー!」と小さくガッツポーズですwww

 

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インドmadeの腕時計、リュウズ取付

2017-09-26 22:03:11 | 腕時計

リュウズの巻き芯が折れた腕時計

 巻き芯が折れてリュウズが取れてしまいました。真鍮製の軟なリュウズです。

 リュウズの筒状のメネジが折れてしまいました。

HMT Janata インドmadeです。

  取りあえず在庫のリュウズを付けてみましたが、あまりに酷い!

 

 香箱の受板を外します。

 

 香箱の受板と巻き芯、キチ車、ツヅミ車です。

  やっとメネジの筒が長いリュウズがみつかりました・・・が、リュウズに取り付けているうちに、なんと!巻き芯を折ってしまいました。

 替わりの在庫の巻き芯を探したのですが、写真の隣に写っているものは、ツズミ車の穴とサイズが合いません。細すぎて空回りしてしまいます。太ければヤスリで削って細くして合わせるのですが、太いものを探すしかありません。

 

 

香箱の受板は、戻すことにします。

 ネジはネジ穴に載せた後、ピンセットの先端で回してある程度までねじ込みます。ネジ穴に載っただけのネジを上からドライバーで押さえつけると、ネジが穴から外れたり、ちょっと力を入れると飛ばしたりしてしまいます。
 ネジの頭の端を、力を抜いてわずかに触れる程度で回していき、最後にトライバーで締め付けます。

 在庫の中で、サイズの合う巻き芯を探すことにします・・・あぁ~あ。

 

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デラウェアのワインとバカラ風グラス

2017-09-24 00:10:00 | グラス

長野のワイナリーのデラウェアワイン(白)とバカラ風ワイングラス

 デラウェアのワインは、ちょっと甘いです。山梨ではなくて、長野のワイナリーで作られたものです。

 フットプレート(グラス底部の皿)が6角形で、バカラ風です。ボウルは比較的小さめで浅く、香りを楽しむというよりは、ハウスワインをぐいぐいやる感じですね。
 以前、甲府の一升瓶のデラウェアワインを飲んだことがありますが、色は薄いロゼでかなり甘かったです。このワインは、薄い黄色で透明感があり輝いています。やや甘口で、デラウェアの甘い香りがします。食前酒かデザートワインとするのが良いでしょう。このままつまみなしで、只飲むのもイイですね。

 

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BULOVA.AUTOMATICプラ風防

2017-09-22 18:16:09 | 腕時計

BULOVA.AUTOMATICプラ風の修復

BULOVA AUTOMATIC 21Jewels のプラ風防の修復です。

 秒針の下端部が二股のホークのようなデザインで、なかなかシャレています。裏蓋がスケルトンです。

 プラ風防に深い傷があります。ちょっと荒っぽいですが、目の細かなスチールのヤスリで、まず表面の凸凹を削り落とします。
 深い傷の溝に詰まった汚れを、針で取り除きます。

 深い傷はヤスリで削り取れないので、UVレジンで埋め込みます。粘性があるのですが結構浸透性もあるので、細かな傷の奥まで浸み込みます。例によって光量不足のUVライトをあてます。なかなか硬化しない・・・

 UVレジンは少し凝縮しますが、はみ出た部分など盛り上がっているのでこれを除去するため、仕上げ目のコンパウンドで磨きます。仕上げ目で磨くと、光沢が出て透明になります。

 

 ケースやベルトも汚れていたので、金みがきクロスで磨きました。

 

 きれいになりました。風防の傷もほとんど目立ちません。BULOVAのAutomaticで裏がスケルトンのもの、ちょっと珍しいのでは。1980年代のものか・・・
 日付もついていて、きれいな時計です。今、クラシックの自動巻き時計に人気があります。

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懐中時計の時針を取付

2017-09-19 00:10:00 | 腕時計

懐中時計の時針作りと取り付け

懐中時計の時針が根元から折れてしまって、腕時計の時針を加工して取り付けます。

 一番上が懐中時計の分針です。その下の2つは、腕時計の時針です。一番下が懐中時計の折れた時針の基のリングです。これに腕時計の時針をロウ着けしようと思ったのですが、バーナーで熱したら針の部分が折れてしまいました。

 腕時計の時針を基をカットして、懐中時計の分針の取付部に接着しようと思います。



 接着剤ではすぐ取れてしまうので、銀ロウ着けをしてみます。ハンダ着けは、ハンダが乗らず、ダメでした。

 バーナーの炎の温度は1000度以上になるので、針がもろくなってバラバラになってしまった。

 腕時計の時針は、取付部の穴が小さいので、ポンス台で径を大きくします。しかし、あまり大きくなりません。
 結局ダイヤモンド丸ヤスリを使って、径を大きくしました。

 ポンス台で穴を大きくした針を、はめ込み台で押さえたのですが、穴の径が小さくて上手く入りません。
 針のデザインも分針のブレゲ―タイプとはマッチしませんね。

 センターに穴の開いたタガネを使ってポンス台ではめ込もうとしたのですが、やはり留まりません。一応載っているのですが、すぐに外れてしまいます。

 結局、丸ヤスリで穴を大きくしたブレゲ―タイプの針を取り付けました。

 ところが何と!取り付ける時に針の先端部を曲げてしまい、それを戻そうとしたら折れてしまいました!
 針の取り付けは微妙で、押し込み過ぎや傾いて付けたりすると文字盤や針どうしが接触して、動かなくなってしまいます。せっかく軸にマッチした穴をヤスリで削り出したのに、参ったなあ。
 ネコたちが集まって来て「ニャ~ア・・・」です。時針は取りあえず何時頃かが分かればいいので、まあ・・・これで好しとしましょう。
 この懐中時計は風防ガラスが割れてしまっていたので、UVレジンで接着しようと思ってます。

 

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