ランダム・メモランダム 3

バイエルン・ミュンヘンとマルク・ファン・ボメルを応援しています

MARK MOET BLIJVEN

2013-04-29 19:18:33 | Mark van Bommel

4月27日に行われたエールディヴィジ・PSV対フローニンゲン戦にて、こんなことがありました。

 

85分、ヒーリェマルクと交代で、ファンボメルがピッチを後にします。
スタジアムのサポーターは歓声と拍手で我らのキャプテンを称えます。スタオベするファンの姿も。
さらに、試合中それまでもちょこちょこ歌われてはいましたが、一気にファンボメル応援チャントのボリュームが上がり、大歓声となってスタジアムを埋め尽くしたのです。
(と思う。マイクの集音具合もあるでしょうから、実際のところどの程度のものなのかは不明ですが…)

 

そしてこの横断幕。「マルク、残らなくちゃ」
去就が取り沙汰されているファンボメルへの、残留と現役続行を願うサポーターからの強いメッセージです。

 
嬉しそうなファンボメル。

 
試合中ですが、ベンチから出て感謝の挨拶。

しかしチャントは収まるどころか、なんとその後5分間、試合終了まで、いや、試合が終ってファンボメルがゴール裏に挨拶に来るまで、えんえんと続いたのです。

 
/♪オ~レ~ファンボモ~♪\ 

 
心から幸福そうな笑顔。

生涯に何回もないかも知れない、こんな表情のファンボメルと、いつまでも鳴り止まないチャントに胸がいっぱいになりました。

 
ベンチの選手たちもいっしょに歌って盛り上がる。

 
「にゃははは、ちょっと恥ずかすぃ~」

完全にそっちのけになってしまった(苦笑)試合がようよう終わり、ファンボメルは歌い続けるサポーターの下に挨拶に向かいます。

 

 

 

この時なんと、ピッチ上の選手たちもいっしょにチャントを歌い、メルテンスがファンボメルのことをサポたちの前にぐいっと押し出したのでした。

試合後のファンボメルのコメントざっくりまとめ作文。
話しながら言葉に詰まるシーンもあったらしいのですが、例によってEredivisie Liveの映像は見れません…(恨泣)
(追記:Eredivisie liveより、ファンボメルをフィーチャーした動画がアプされました。こちら
 

「言葉では言い表せないよ。本当にこんなことは経験したことがない。
シーズンが終わる3試合も前にファンがこのような賛美をしてくれるなんて、まず見たことがない。信じられない。
ピッチでの選手たちもチャントに参加したんだよ。
こんなことをしてもらったら、どのフットボーラーも感銘を受けるだろう。俺もだ。
間違いなくこの夜のことは俺のトップ10に入る」 
だがこのサポーターのアクションが現役を続けるかどうかの決断を左右することはない。
「いいや、このことが決断の唯一の要因になることはない。
とても素晴らしいアクションだった、鳥肌が立つぐらいの。
間違いなくサポーターたちは、俺が外国から戻って来て、約束を守ったことに感謝している。
6年ここでプレーして、1年契約で戻って来た。ファンたちが俺に残るよう願ってくれてるのは素敵なことだね。
しかし続けるかどうか、今すぐは答えられない。将来について決断するのはいくつかの事柄に依る。
本当にわからないんだよ。俺の言うことは誇張されるしね。
俺たちにはあと数試合とカップ戦のファイナルが残っている。まずはそれが大事だ」

・・・・・・・。

ワタシ自身も本当に感動したのですが、あまりに素晴らしすぎるアクションが、あたかも引退選手へのお別れセレモニーみたいで、逆にものすごく不安になりました。
ファンボメルの幸せそうな表情が、ここでこの上ない美しい思い出と共に辞めてしまってもかまわない、と満足しているようにも見えますし…。
PSVのご意見番(?)元会長のファンラーイも「逆効果ではないのか」と、ワタシと同じようなことを心配しているようです。

しかしアドフォカートは試合後に「ファンボメルはまだシャープだし、来年もプレーを続けられる」とコメント。
そして隣で見ていたストロートマンも、我々の気持ちを代弁してくれました。
 
 

「とても素晴らしかったよ。彼がどれだけ偉大な選手かということがわかるだろう。彼は栄冠のために戻って来た。しかしリーグタイトルはもはやなくなってしまった。観客は彼にもう一年ここに残って、来年タイトルを獲得してもらいたいと願っているんだ」 
 
アヤックス戦に敗れタイトルレースから事実上脱落した時、アドフォカートとファンボメルを呼んで優勝を狙ったPSVのプロジェクトは失敗した、と言われました。
ファンボメルが今シーズンで引退することは、ワタシには、このプロジェクト失敗の引責辞任のような形に見えて、それがとてもつらかったのです。
だけどファンは、失敗はファンボメルの責任じゃないと思ってるのです。
絶対にもう一度、その手でスハールを掲げて欲しいと願っているのです。
 
そして、ファンボメルの現役続行を願っているのはPSVファンだけではないのかも知れません。
エールディヴィジ公式サイトによる投票コーナー。
「ファンボメルはあと1年サッカー選手として続けるべきか?」
 
今は数字が変わってるでしょうが、昨日の時点では「はい」が63%。
 
ここに来て盛り上がって来たファンボメル現役続行論。
これらの声に、どう答えるのでしょう。
 
感情的なことと切り離して考えると、コクー新監督(予定)がどんなサッカーをしたいか、ということは大きいかも知れません。
スピードとタフネスが必須条件になっている昨今のヨーロッパサッカーに、36歳のファンボメルがついて行けるのかどうか。1ヶ月単位での故障離脱もお決まりになってしまいましたし。
プライドが高いファンボメルのことですから、やるからにはレギュラーにこだわるはず。
若い選手のお世話係やロッカールームでのモチベーターに甘んじるつもりはさらさらないでしょう。 
 
アドフォカートもストロートマンもファンラーイもPSVのエラい人たちも、現役続行に期待を寄せながらも、口をそろえて「決めるのは本人だ」と言っています。
「まだわからない」とファンボメルは言っていますが、実際どうなのか。
一度決めたことにはとことんブレないですしねぇ。そこが好きなんだけど、しかしもともと、義理人情に厚い面も持っているはず。
今回ばかりは、みんなの気持ちに応える、という、理屈抜きのウェットな判断をしてみてはくれまいか。 
 
MARK MOET BLIJVEN.

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