ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

2011年、フォーンと無人島に行くならこの10本(ネタバレ編)

2011-12-31 22:38:10 | 映画
----8年目を迎えた「フォーンとの映画おしゃべり」。
あれ、今年は“ネタバレ”だって…。
どういうこと?
「ツイッターを覗くと、
みんな、ベスト10をやっているじゃない。
それで改めて考えちゃったんだ。
自分の好きな、あるいはおススメの映画って、
どういう基準だろうって…」

----その答って出たの?
「実は、これはずっと変わらないことなんだけど、
観ている間、日常を忘れさせてくれること。
これがまず大前提。
で、その上で、さらにぼくが求めるのが、
その“持っていかれ感”が最後まで続くこと。
ということは、どういうことか…。
いわゆる
記憶に残るラストシーンを備えた映画。
これがぼくのベストムービーだね。
しかしそれを語ると、必然的にネタバレになっちゃう…
と、まあ
こういうことなんだ」

----でも、映画ってそれだけじゃニャいよネ?
「うん。
で、その次に来るのが、
あっ、これこそ映画、と思わせる瞬間があること。
ということで、今回はその二段構えで…。」

----じゃあ、まずその…記憶に残るラストシーンからだね。

「それでは…。

●1日目●『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』
■ラスト、イーサン・ハント(トム・クルーズ)の泳ぐ目線。そしてその先にあるのは…。
このスパイアクションから、あの甘酸っぱいエンディングは、とても想像つかない。
●2日目●『トゥルー・グリット』
■復讐を終え、平原を馬で駆け抜けていくコグバーグ(ジェフ・ブリッジス)とマティ。
そこで彼女が目にしたものとは? やがて空には無数の美しい星が…。
●3日目●『まほろ駅前多田便利軒』
■別れを覚悟で、自分の過去を語る多田(瑛太)。
その気持ちを組んで、いったんは彼の元を去った行天(松田龍平)だったが…。
友情は孤独をも埋める…? 夢のようなラストのワンカット。
●4日目●『マイ・バック・ページ』
■確かに沢田(妻夫木聡)は、きちんと泣けた。
倉田眞子(忽那汐里)が望むように…。
だが、ラストのあの涙の意味は? 100人いれば100人の答がありそう。
●5日目●『八日目の蝉』
■長い心の旅の末、恵理菜(井上真央)が到達したある境地。
とめどもなく湧き出てくる涙は、決して悲しみからではない。
観る者にも高揚感を与えずにはおかない、最高のアップ。
●6日目●『恋の罪』
■闇の引力とは、かくも強いものなのか? 
ゴミ収集車を追う彼女(水野美紀)の前に現れたのは…?
この映画は次作『ヒミズ』 と並べてみることで、さらに強度が増す。
●7日目●『ゴーストライター』
■風に舞う文字。そのラストは、高橋和巳の小説『憂鬱なる党派』を思い起こさせる。
人生の無為感、ここに極まれり。
●8日目●『ブラック・スワン』
■ブライアン・デ・パルマもかくやの、めくるめくトリッキーな映像。
ラスト、ヒロイン、ニナ(ナタリー・ポートマン)の口から出る言葉は…。
思わずブラボー!と、スタンディング・オベイションを送りたくなった。
●9日目●『猿の惑星・創世記<ジェネシス>』
■チンパンジーのシーザーが見下ろすものは…?
オリジナルの『猿の惑星』と対をなす見事なショット。
ウィル(ジェームズ・フランコ)との別れも泣けるが、
この映画史を繋ぐショットが、さらなる感動を誘う。
●10日目●『リアル・スティール』
■『ロッキー』嫌いの自分。
なのに、この映画には完全に心奪われた。
とりわけファイナル・ラウンドは。
父親(ヒュー・ジャックマン)を見る息子の目線がスクリーンを至福感で満たす。
映画は、やはり“目線”が重要だ。


※さて、もし10日で帰れなかったら…(あっ、これこそ映画、と思った瞬間

●11日目●『孫文の義士団』
■次々と襲いかかる刺客との技を駆使しての戦い。
アクションは、かくありたいもの。
●12日目●『ザ・タウン』
■絶体絶命の中から、脱出はありえるのか?
圧巻!キャメラににじり寄るジェレミー・レナーの最期!
●13日目●『ハリー・ポッターと死の秘宝 Part2』
■CGに対する偏見を捨てさるに十分!
ホグワーツでの最終決戦!!
●14日目●『SUPER8 スーパーエイト』
■映画『ザ・ケース』のヒロイン=探偵の妻を演じるエル・ファニング。
突然、別の人になりきって悲しげな訴える目線にドキッ。
まるでヒッチコック映画におけるグレース・ケリーのようだ。
●15日目●『コクリコ坂から』
■これは、日活青春映画だ。生徒集会で一斉に歌い出すシーンだけでも十分に意味がある。

※他にも忘れられないラストシーンを。

●16日目●『婚前特急』
●17日目●『復讐捜査線』
●18日目●『サラの鍵』
●19日目●『風にそよぐ草』
●20日目●『探偵はBARにいる』

■おまけ
『アンチクライスト』


----こうやって振り返ると、
今年は、いろんな映画があったね。

「うん。例年以上に豊作だった。
ぼくにとってはだけどね。
来年もこの流れが続くといいなあ」



フォーンの一言「果報は寝て待てニャのニャ」
もう寝る


※2011年の五つ星だ度


blogram投票ボタン

人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー

コトリ・ロゴお花屋さんもよろしく。


最新の画像もっと見る

36 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (ノラネコ)
2011-12-31 23:02:16
なるほど、えいさんは“unforgettable ending”という訳ですね。
今年は良い映画が多過ぎて、私は26日分も選らんでしまいました(笑
半分位はえいさんと被ってるかな。
まあ現実世界でも映画以上の激動があった年でしたが、一年を通してお付き合いありがとうございました。
また来年もよろしくお願いします。
良いお年を! 
明けましておめでとうございます (ノルウェーまだ~む)
2012-01-01 11:58:51
えいさん、昨年はお世話になりました。
意外に王道なチョイスでちょっと安心しちゃいました。(笑)
邦画は前半ロンドンであまり観られていないので、是非参考にさせていただきますね。
今年もどうぞよろしくお願いします~
あけましておめでとうございます。 (rose_chocolat)
2012-01-01 20:34:16
えいさんに質問です!
『風にそよぐ草』のラストシーン、あれはどう解釈したらよいですか?
私さっぱりわかんなくてー。
ここに「忘れられないエンディング」としてお書きということはそれなりに何かがある訳ですよね。 それをお伺いしたい(笑)

今年もどうぞよろしくお願いいたします。
☆彡謹賀新年☆彡 (ひろちゃん)
2012-01-01 23:01:31
↑、昨日と言うか今日?明けまして~言いましたが、もう1度(笑)

>観ている間、日常を忘れさせてくれること。

同感です^^もしかしたら、私が感じていることとは違うのかもですが、私も映画には、そういうことを求めてます(*^.^*)
邦画はあまり観ないので、ついていけませんが
(苦笑)、洋画は、私が好きなエンタメ作品も
結構入っていて嬉しいです♪

で、お話変わってすみません(^^ゞ
私も干し椎茸を戻して使いましたが、椎茸嫌いの息子たちには、筑前煮が椎茸臭いと大不評(T^T)椎茸が大好きな主人と私は美味しく頂けるのですが・・・
筑前煮には、干し椎茸は必須ですよね?
京芋って、サトイモの一種ですか?
どんな感じになのかしら?
長命菜やカキナもわかりません(T^T)
後で調べますね。アゴダシかあ~
えいさんの筑前煮に興味深深です(笑)
記事のお話より長くなってしまってすみません
(^_^;)
どうぞ今年もよろしくお願いします♪
(2度目ですが・笑)
あけおめです (たいむ)
2012-01-02 01:42:33
集計するにあたっての、私にとっての「好きあるいはおススメの映画」の基準は、やっぱ覚えていることかなーと。
もちろん覚えているということは、それだけの”何か”があるんですよね。爆笑かもしれないし、号泣かもしれないし、恐怖とか感心とか、何かとはそれぞれだけど。
タイトルをみて内容とかキャストを思い出せない時点でアウト。当然鑑賞時期が少なからず影響するけれど、1カ月前でも忘れるのは忘れるし。
でもやっぱり楽しいのが好きなこの頃です。

また来年もよろしくお願いします!
明けましておめでとうございます (dai)
2012-01-02 04:29:08
えいさんのこの企画毎年楽しみにしていました。

えいさんの選考基準は映画の醍醐味ですよね。そういう部分で考えると自分の選んだものも何かと当てはまるのかなと思ってしまいました。

本年も宜しくお願いします。
新年あけましておめでとうございます (PGM21)
2012-01-02 06:42:36
新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

昨年は色々な映画記事で大変お世話になりました。

今年も色々な映画記事でお世話になりますのでよろしくお願い致します。

そうですね。震災で興行収入は10年前の水準になったらしいですけれど、作品的には良い作品が多かった年でしたね。

今年も良い作品に出会えるようにしたいですね。
あけましておめでとうございます (とらねこ)
2012-01-02 12:59:44
昨年中はtwitterでお世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いします。
えいさんの「見ている間に忘れさせてくれるかどうか」という判断基準、いいですね!
見ている間にどんな文を書こうかとか、つい考えてしまうのは退屈している証拠だなあ、なんて思いますもの。
実際私も、結構面白かったのですが、そんな風に考えてしまった『サウダーヂ』は、ベストからは外しました。
私も『恋の罪』はとても気に入ったのですが、『冷たい熱帯魚』と『ヒミズ』を比べてみたい!と今から楽しみにしています。
■ノラネコさん (えい)
2012-01-02 22:00:53
改めまして、あけましておめでとうございます。

いやあ、2011年は見ごたえある映画が多い年でした。
“unforgettable ending”――。
まさに、そのとおりで
いま、なぜか思い出すのは、
『トゥルー・グリット』の興奮。
復讐を成し遂げ、
あるドラマが終わったあの“瞬間”に
映画の魅力が詰まっていたと思います。

今年も、こういう映画に数多く出会えることを祈りつつ
今年もよろしくお願いいたします。
■ノルウェーまだ~むさん (えい)
2012-01-02 22:03:28
あけましておめでとうございます。

ふうむ。“王道”ですか!?
そんなこと、思ったこともないのですが、
案外、当たっているのかも。
最初に映画を好きになった頃は、
それこそ「日曜洋画劇場」でしたし…。
でも、その後、人並みに突っ張って、
映画はゴダールとパゾリーニ(笑)。
若かったなあ。

まあ、このあたりの変遷は
話始めるときりがないので、
またこの次に。

今年もよろしくお願いいたします。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。