ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』(ただし「試写会バージョン」)

2009-07-31 22:00:23 | 新作映画
※今回は、原作をお読みになっている方向けに書きました。
未読の方は、映画の核に触れる部分もありますので、
ご覧になってから、お読みいただいたくことをおススメします。
また、最初のアップから4時間後に補筆、修正いたしました。

(※8月31日に「劇場公開版」を観ました。)

----これ、「試写会バージョン」とかで
「公開バージョン」より12分も短いんでしょ?
ここで、ちゃんとした紹介できるの?
「うん。レビューということなら、
ちょっとどころか、かなり厳しい。
でも、この『ラムの大通り』は映画の案内が目的だからね。
『<最終章>』の見どころ、それに『公開バージョン』はここを期待…。
と、まあそんなことを喋ろうかと思って…」

----じゃあ、いきなり聞いちゃうけど、
『もうひとつの結末。もうひとりのともだち』って、
これはどういうこと?
ともだちが原作とは違うってこと?
「原作と違うのは『20世紀少年<第2章>最後の希望』の途中で、
すでに分かっていたことだよね。
この時点で、(注意深くぼかしながら言うけど)、
原作では、誰もがこの人が“ともだち”って思っていた人が
途中で消えて、あれっ違うよとなったわけだけど、
映画では結局そうなのでは…ということが見えてきた。
だから、このキャッチが『原作とは違う』という意味だとしたら、
もう自明のことを言っているにすぎない。
そういう意味では、もしかしたら『試写会バージョン』とは異なる、
“『公開バージョン』で明らかになる”という意味での
『もうひとつの結末。もうひとりのともだち』を指しているのかもしれない。
実を言うと、この『試写会バージョン』は
それなりに一つのエンディングを迎えて、
その誰もが“ともだち”と思っていた人が
やはり“ともだち”だったという形で決着を見る。
しかし、そこに至るまでが思いっきり改変されていて、
原作とは全然違う展開を見せる。
第一、ケンヂ(唐沢寿明)がともだちランドに入っていかないし…
と思ったら、このエンディングの後に『公開バージョン』の予告が…」

----ええっ。どういうこと?
わずか12分長いだけなんでしょ?
「そう。
その12分の予告が入るんだ。
さて、ここからは本編の見どころをいくつか。
(1) なぜ、『20世紀少年<第2章>最後の希望』で原作に比べて
ヨシツネ(香川照之)の活躍が少なかったか?これを観れば、なんとなく納得。
(2) カツマタくんらしき人の中学時代らしき姿がチラリ。
(3) 豪華すぎるゲスト。地球防衛軍に高島政伸、田村淳
ライブ客にダイアモンド・ユカイ、吉田輝美、原口あきまさ、左右田一平、斎藤工
そしてなんと、あの遠藤賢司(※『不滅の男 エンケン対日本武道館』参照してね)が、
ケンヂに自分の名前を言わせるという、憎い演出。
ミュージシャンでは高橋幸宏も出演。あっ、これは有名か。
(4) ユキジ(常盤貴子)が高須(小池栄子)を背負い投げ。
彼女は格闘家・武蔵演じる巌道館師範大も投げ飛ばす。
(5) クライマックスの一万人コンサート。ここでは唐沢のエアギターが炸裂!
(6) 空飛ぶ円盤、二足歩行ロボットをはじめとするCG。
なかでも70年代東京の街並みは、ともだちタワーとの対比で、魅せる。
こういうところかな。
『20世紀少年<第1章>終わりの始まり』
ちょっとしか出てこなかった竹中直人も、
もう少しだけ見られる(笑)。
納得いかなかったのは氷の女王一派を全員イケメンにしたことかな。
映画が、少し安っぽくなった気がしてここは残念」

----で、どうするの?
公開バージョンは観に行くの?
「それは当然だよ。
真のラストを見届けないわけにはいかないからね。
原作で感じたフラストレーションが
映画では解消されるかどうかも気になるところ」

----この『試写会バージョン』も、ある意味フラストレーションだしね。

         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「しかし、完全版じゃない試写会ってどうなのニャ」小首ニャ

それでも、けっこうオモシロかった度

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※画像は試写会のプレス。今回は卒業アルバム風です。

『あの日、欲望の大地で』

2009-07-29 22:36:19 | 新作映画
(原題:The Burning Plain)


----これはまた古めかしいタイトルだニャあ。
アフリカあたりを舞台にした一大叙事詩ってこと?
「いや、主たる舞台はアメリカだね。
もっとも一部分はメキシコの国境近くだけど…」

----ふうん。どういうお話ニャの?
「それを一言で説明するのは、
かなり難しいな。
なんと言っても、この映画の監督は
あの『バベル』や『21グラム』の脚本家として知られるギジェルモ・アリアガだからね」

----へぇ~っ。
ということは、今回も過去と現在が交わりながら
複数のエピソードが展開していくってことだね?
「そう。
しかも今回はそこに3代の血の繋がった女性が関わってくる。
最初のうちは、いったいどこがどう繋がるのか、
当然だけど、まったく分からない。
でも、それでも観る者をいらいらさせることなく、
緊張感を維持させながらスクリーンに目を釘付けにさせるんだから、
ぼくはこの監督、きらいじゃないね。
テーマはともかくとして、映画を観たという充実感を与えてくれる」

----テーマはともかくって?
「テーマというよりも、
観るべきところはその設定かな。
これについてはイギリス版の予告編のテロップが
実にうまく言い表している。
『A YOUTHFUL MISTAKE』『TRAPPEDE BY THE PAST』」

----確かに惹かれる言葉だニャあ。
「この映画のストーリーを説明するのは、ほんとうに難しい。
というのも、観ながら頭の中でパズルを組み立てていくのが、
この映画ならではの楽しみだから。
ということで、ストーリーについては
言いすぎないように
思いっきりチラシから引用。
行きずりの情事を繰り返し、
孤独を守るレストランマネージャー・シルヴィア。
ある日、彼女のもとに、娘と名乗る少女マリアが現れた。
突然の出会いに激しく動揺するシルヴィアに、
ニューメキシコでの若き日の過ちがよみがえる。
かつて、心の傷から不倫に走った母ジーナ。
母と同じ宿命をたどることを恐れ、
すべてを捨てて逃げ出したシルヴィア。
灼熱の大地で渇きを満たすように愛を求めた女たちの秘密とは。
そしてシルヴィアは、自ら手放した愛を取り戻せるのだろうか……。
いやあ、いま、書き写しながら思ったけど、
これはほんとうによくまとめてあるね」

----お話を聞いていると、
いろんな女性が出てくるけど、
どの役ををだれがやっているの?
「それもチラシには書いてあるけど、
知らないで観た方がいいね。
それだけに、このキャスティングは秀逸」

----じゃあ、なにも喋れないじゃニャい(怒)。
「まあ、むくれない。むくれない。
細かい演技で言えば、
いつからかシャーリーズ・セロンは、
腕を組んで立つポーズがさまになってきた。
大胆な裸を見せながらも、
服を着ているときはこのポーズで心を押し隠し、人を拒否する。
それと、ファースト・シーン&ラスト・シーンだね。
昨今の映画で、その両者とも印象に残った作品というのは、
ほかになかった気がする」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「こういう作りだと、ミステリーっぽくなるのかニャ」小首ニャ

それぞれの心理、その推移もよく描きこまれている度

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画像はフランスのプレス。

『3時10分、決断のとき』(@「シネマのすき間」)

2009-07-28 20:16:51 | 新作映画
-----今日、フォーンが「シネマのすき間」で聞いてきたのは、
『3時10分、決断のとき』
あまりまだ知られていないけど、
実はこの映画、クリスチャン・ベイルラッセル・クロウが共演した西部劇。
えいが言うには、
「今年のベストワン級!“男泣き”の映画」ニャんだって。
フォーンなんて、まったく知らなくって
最初そのタイトル聞いたときは
シドニー・ルメット監督
『その土曜日、7時58分』とごっちゃになって、
マリサ・トメイが出ているの?」
なんて、聞き返したほど。
ところが、もっとスゴイ俳優が出ている。
それはピーター・フォンダ
ピーター・フォンダの西部劇と言えばヴィルモス・ジグモンドの撮影が美しい
『さすらいのカウボーイ』が有名だよね。
ピーター・フォンダは主演だけでなく監督もしている。
あれっ、話がなかなかこの映画に入っていかない。
でも、
「シネマのすき間」ではたっぷりおしゃべり。
覗いてみてね。

           (byフォーン)

「フォーンは、後半の音楽が鳴るところで胸が高鳴ったのニャ」2009.4.7フォーン


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8月8日(土)より新宿ピカデリーほかロードショー
配給:シナジー
(C) 2007 Yuma, Inc. All Rights Reserved.

『悪夢のエレベーター』

2009-07-26 21:22:02 | 新作映画
「う~ん、困った」
----あらら、頭抱えてどうしたニャか?
これって、エレベーターに閉じ込められた人たちの密室劇だよね。
「うん。
エレベーター停止、非常ボタン故障、おまけに携帯電話不通。
乗り合わせているのは、妻の立会に急ぐ男・小川順(斎藤工)、
刑務所帰りの男・安井三郎(内野聖陽)、
他人の心が読める超能力者・牧原静夫(モト冬樹)、
それに自殺願望を持つゴスロリ少女・愛敬カオル(佐津川愛美)。
登場人物はほかに小川の妻・麻奈美(本上まなみ)に、
小川の愛人・須藤陽子(芦名星)、
そしてマンションの管理人・望月(大堀こういち)…。
あれっ?」

----ん?どうしたニャか。
「いや。これだけしか主要人物はいないはずなのに、
もっといたような広がりを感じさせる。
これは演出がうまいということなのかな。
まあ、いいや。
いずれにしろ、この映画、これ以上語ることが難しい」

----どういうこと?
だって、エレベーターからの脱出劇ニャんでしょ?
「いやいや。
物語は、途中からまったく違う様相を見せてくる。
しかも、そこにさらにいくつもの網が張られている。
それも、ちゃんとした伏線もあるために、
いきなりの“だまされ感”もないんだ」

----オモシロそうじゃニャい。
もっと話、聞かせてよ。
「と、ほめてあげたいんだけど、
これ以上語れない」

----どうして?
「実はプレスと一緒に
『悪夢のエレベーター ガイドライン』なるものを渡されたんだけど、
そこには“喋ってはいけない”ことが5つも書かれている。
そこに抵触しないように抵触しないようにと気を付けて話そうとすると、
これがなかなか難しい」

----ということは、どんでん返し系の映画ということだニャ。
あっ、それさえも知らない方がよかったってことか…。
これは確かに難しいや。

         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「もっと話が聞きたいのニャ」ご不満

「監督は、俳優でもある才人・堀部圭亮。見どころ、おススメは佐津川愛美だ度

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『縞模様のパジャマの少年』

2009-07-25 16:25:44 | 新作映画
(原題:The Boy in the Stripped Pyjamas)


----あらら、子供たちが戦闘機ごっこのまねしている。
この映画というと、鉄条網の塀の両側で向かい合っている絵が思い浮かぶけど…。
「それは確かにそうだね。
あのビジュアルは、この映画の内容をひとことで言い表しているものね。
でも、個人的にはこのシーンが好きだな。
彼ら少年のイノセンス、むじゃきさを出していて、
ちょっとジョン・ブアマンの『戦場の小さな天使たち』を思い起こさせる」

----そういえば『戦場の小さな天使たち』って、
戦争で学校がお休みになり、
少年たちが喜んでいるという、
ちょっと変わった視点の映画だったよね。
これもそんな感じ…なわけないか。
「そう。全く違う。
この映画はこれ以上はないと言っても過言ではないほどに重い。
観る前に、その予告などからぼくがイメージしていたのはこういう流れ。
第二次世界大戦中のドイツ。
収容所長となった軍人の父親(デヴィッド・シューリス)の仕事で
田舎に引っ越した少年ブルーノ(エイサ・バターフィールド)。
彼は家のすぐ近くに農場のようなものを発見。
ところがそこにいる人たちは、いつも縞模様のパジャマを着ている。
なぜ?
不思議に思うブルーノは、
やがて鉄条網の塀の向こうが収容所で、
パジャマ服の人々がユダヤ人たちだと知る」

----あれっ。そういうお話じゃなかったってわけ?
「いや。ここまでは想像通り。
しかし、クライマックスに向けての展開が
自分の予想を遥かに超えていた。
まさか、こんな結末が待ち構えていようとは…。
おそらくこれは原作を読んでいる人以外は、
だれも思いつかないエンディング。
いやあ、つらかった。
涙が出るとか出ないとかいう次元のお話じゃない。
でも、これについては語らない方がいいだろうな」

----あらら。じゃあ、今日のお話はここでおしまい?
「いやいや。
それじゃあんまり。
ちょっとだけ見どころを…。
この映画、いちばんの注目すべき点はドイツ人の描写。
ナチスはみんな悪いという、
これまでよくあった描き方とはちょっと違う。
主人公の少年のおばあちゃん(シーラ・ハンコック)は、ナチに批判的だし、
母親(ヴェラ・ファーミガ)も
いたってノーマルな心の持ち主。
収容所の中でユダヤ人たちが殺されていることを現地に来て初めて知り、
夫に食ってかかる。
このヴェラ・ファーミガの演技が実にうまく、
映画の冒頭の方から早くも、夫とその仕事、さらには引っ越しへの不安などを、
細かい表情の中に漂わせる。
また、一方では生粋のナチス軍人、コトラー中尉(ルパート・フレンド)の描き方もいい。
自分の父親がスイスに逃れたという負い目。
それが彼を極端なまでの思想と言動に走らせていることが
話が進むうちに見えてくる仕掛けになっている」

----そういえばライザ・ミネリ主演『キャバレー』に、
年老いた人々がナチス熱に浮かれる若者たちを
冷めた視線で見ているカットがあったよね。
「うん。ぼくもそれを思い出した。
ドイツの国民性を掘り下げて描くのはいいけど、
その中に属している一人ひとりを、みな同じというように描いてしまったら、
それは一種の決めつけ。
ナチスのユダヤ人に対する偏見と同じになってしまう。
そういう意味ではこれは良心的な映画。
でも、それにしてもラストがなあ…」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「よっぽどのラストだニャ。ニャにが起こるのかニャ」小首ニャ

ただただ絶句だ度

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画像はアメリカ・オフィシャル(壁紙ダウンロードサイト)より。

「福岡市立城西中学校1969」

2009-07-23 19:42:29 | Weblog



-----あ~あ。ビックリ!
どう見てもこれは映画じゃニャいよね。
えいに話聞いたら、
なんでも中学校の同窓会があるとかで、
その呼び掛け用のPVを作ることになったんだって。
とはいっても、製作費を抑えるため、
映像も音楽も元々あったものを利用して、
そこにテロップだけを新しく作った、
きわめてシンプルなものなのだとか…。
で、フォーンは思ったのニャ。
どうせなら、ここで公開した方が
もしかしたら、もしかしたらだけど、
少しは意味があるんじゃないかって…。
本人は、「そりゃないよ」と言いつつも
「これで奇跡的に一人でも参加者が増えたら、
意味があるかも」って少し色気を見せていた。
でも、やはり恥ずかしいみたいで、
えいは今日はお休み。
ということで、ぼくひとりが喋ったのニャ。


           (byフォーン)


「しかし、これで、えいの年齢、完全にバレちゃうニャ」2009.4.7フォーン


【ということで現在、下記サイトで呼びかけ中。懐かしいあのころの写真もいっぱい】

福岡市立城西中学校同窓会かわら版

福岡市立城西中学校40周年記念同窓会を開催します
1953年4月~1954年3月生まれの卒業生は、ご参集ください
【昭和44年3月卒業】
博多駅筑紫口「長崎馳走手羽屋福岡本店」
2009年9月20日(日曜日)
13時~ 気の済むまで ..
主催:21期生徒会長 渡辺 裕

 ☆ 連絡先:やき鳥山笠(松原 好一郎)092-281-1919



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『南極料理人』

2009-07-22 23:22:13 | 新作映画
-----これって、昨年度の映画賞を総ナメにした堺雅人
南極ドームふじ基地で、8人の男たちのために料理を作るって話だよね。
オモシロそうな、そうでもなさそうな…。
「うん。確かにイメージがつきにくいよね。
この映画では、その舞台がほとんど難局に限られている。
周りはペンギンもアザラシもいない真っ白な世界。
開かれているとはいえ、一種の密室劇だからね。
こういう映画の成功のカギは、
一にも二にも役者の力量にかかっているといっても過言じゃないかも…」

----そう言われてみると、
けっこう、個性的な役者がそろっているよね?
「雪氷学者に生瀬勝久
気象学者にきたろう
雪氷サポートに高良健吾
ドクターに豊原功補
あと、車両担当が古舘寛治
通信担当が黒田大輔
大気学者が小浜正寛と、
いずれも劇団出身の個性派たち。
そんな彼らが見せる“ちっちゃなエゴ”がこの映画のキモかな」

----“ちっちゃなエゴ”って?
「たとえば、ラーメンが好きで
夜中にこっそり食べてしまって底が尽きる。
自分が悪いのに『ラーメン食べたい』と涙ぐむ。
あるいは、日本にいる彼女にふられて
KDDの電話交換手にプロポーズ。
はたまた、仕事がいやで仮病しちゃう…」

----(笑)ニャんだか、みんな子供っぽい。
「そうなんだ。
その子供っぽさがこの映画の楽しさ。
一応は、国家を代表して
各分野から選ばれているだけあって、
みんな専門分野には詳しいけど、
ほかのことは全く知らなかったりする。
しかも、そういう選抜メンバーだけあって、
さぼったり、イラついたりしても深刻な事態にまでは陥らない。
その安心感の下、
いまの窮屈な日本ではありえない
別時間の流れとその中での生活を楽しむのがこの映画。

ぼくが観ている時なんて、周囲では笑いが絶えなかったね。
ここは一種の別世界。
あっ、そうそう。
堺雅人扮する主人公・西村の娘に扮した小野花梨がいい。
こういう娘がいたら、お父さん大変だろうなと思わず同情せずにはいられない、
ひねた役をなりきりで演じている
まだ11歳というのに、この役者根性。
将来が楽しみだ」


     (えいwithフォーン)


フォーンの一言「でも、いちばんの見モノはやはり料理なんだろうニャ」身を乗り出す

※料理を手掛けたのは『かもめ食堂』『めがね』と同じ
フードスタイリスト・飯島奈美たちだ度



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『THE ダイエット!』(@「シネマのすき間」)

2009-07-21 21:23:23 | 新作映画
-----これ、タイトルもスゴいけど画像も迫力!
ニャんて、そんなこと言っていいのかどうか…。
でも、監督さん自身が自分で開き直って
おデブという言葉使っちゃってるからニャあ。
えっ。ニャんのことかって?
今日の映画『THE ダイエット!』というのは、
オーストラリア在住28年の映像作家、関口祐加さんによる
自らを被写体にした、コメディ・タッチのセルフ・ドキュメンタリー。
最初、聞いたときは
そんなダイエットの映画ニャんて
「シネマのすき間」で話していいのって、
マジで心配しちゃった。
でも、ここで描かれているのは
ダイエットのノウハウとかではなくて、
“食と人生の心理関係”。
けっこう笑えて、でも最後はじ~ん。
一時間もない映画だけど、
見ごたえ十分ニャんだって。
詳しくは「シネマのすき間」を見てね。

           (byフォーン)

「フォーンは6Kg。少しやせなくちゃなのニャ」2009.4.7フォーン


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『サマーウォーズ』

2009-07-20 11:56:47 | 新作映画
----この映画って、
6月ごろからマスコミ向けにラッシュ試写とかいうのが行われて
でも、これってまだ完成品じゃないから
個人ブログでは書かないでねの
お願いがあったという作品だよね。
「うん。ぼくは
締め切りの必要性に迫られていたわけでもないし、
未完成の作品よりは完成品をということで、
今月に入ってからの鑑賞に。
話題の作品だけに期待で胸いっぱい」

----どういうお話ニャの?
いまひとつストーリーがつかめないんだけど…。
「じゃあ。まずはそれを簡単に説明。
主人公は高校生の小磯健二。
夏休みに彼は、憧れの夏希先輩とともにアルバイトで長野の田舎へ」

----アルバイト?
「うん。
彼女の実家、それは戦国時代より続く名門・陣内家。
そこではもうすぐ大黒柱のおばあちゃんの誕生日を祝いが行われようとしていた。
夏希は、おばあちゃんを安心、長生きしてもらうため、
フィアンセがいると嘘をついていたんだ。
そんな事実を知らされないまま彼女についていった健二。
来てみてあたふた。
もう、自分の周りとはまったく違う大家族の世界」

----感動、興奮、そして戸惑いで眠れないよニャあ…。
「だよね。
さて、この健二。
数学学生チャンピオンの座をとりそこないこそしたものの、
実はとんでもない才能の持ち主。
その夜、不審な数学クイズのメールを受け取った健二は、
数学好きの虫がうずき出し夜を徹し回答する。
しかし、それは現実と同様の仮想都市OZを破壊するばかりか、
この現実世界へも危険を及ぼす、とんでもない仕掛けが含まれていた…」

----へぇ~っ。オモシロそうなお話だけど、
現実味がないニャあ。
仮想都市と現実世界がリンクするなんて…。
「いやいや。
いまもけっこうその世界に近づいているよ。
このOZというのは
電子メールや電子決済、情報検索ができるばかりか、
公共の施設サービスまで繋がっている。
映画では、
そのOZに謎のアバター、ラブマシーンが出現。
ラブマシーンは数学クイズの形式でOZの管理棟のパスワードをを入手。
OZの心臓部分である管理棟に侵入し、
4億人以上のアカウントを奪取。
交通管理システムと緊急通報システムを麻痺させ、
警察や消防署、病院などを混乱させて大渋滞を引き起こす。
しかもラブマシーンにアバターを乗っ取られた健二は、
ラブマシーンが扮する“偽健二”により、
OZ荒らしの犯人にされてしまう。
そこで、陣内家に売られた“戦”に立ち向かうべく
おばあちゃんが立ち上がる!
と、こういう流れだ」

----聞けば聞くほど、話はオモシロそうだけど、
これって客層を選ばない?
パスワードはともかく、
アカウント、アバターなど、
パソコンを使っていない人には
ニャんのことだか分からニャいのでは?
いったい、だれが脚本を書いたの?
奥寺佐渡子
もう、ベテランの域に達しているのに、
こういう世界も詳しいんだと、
失礼な関心をしてしまった(ごめんなさい)。
でも脚本デビューの『お引越し』以来、
みずみずしい子供たちの世界はお手のもの。
とりわけ“夏の少年たち”の世界には抜群の冴えを発揮している」

----『学校の怪談』シリーズもそうだったよね。
「そう。
そしてやはり見どころは
武重洋二美術監督が作り出す自然の風景と日本家屋の世界だね。
これは彼の『千と千尋の神隠し』と並ぶ傑作だと思う」

----監督は『時をかける少女』を平成に甦らせた細田守だっけ?
「うん。あの映画で一気に時の人になったけど、
彼は『ハウルの動く城』の監督に指名されながら
いろいろあって、結局は実らなかったという過去を持つ。
そう、もとより宮崎駿が認める才能なんだ。
2000年の『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』なんて
この映画の先取り。
2005年公開の劇場版『ワンピース オマツリ男爵と秘密の島』にしても、
子供たちにはちょっとヘビーな内容に仕上がっていた。
そうそう、この映画、
オープニングの10分間がウェブで観られるのだとか
(7.20現段階ではまだでした)
ちょっと覗いてみるといいかもよ」

 
         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「でもテーマがよく見えないのニャ」小首ニャ

テーマは、ひとりでいないこと。おなかいっぱい食べることだ度

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6周年。に思うこと。

2009-07-18 22:22:22 | 映画
----へぇ~っ。もう6周年ニャンだ。
「そうなんだよね」
----確か6年前も暑かったよね。
ほんとうは、ぼくフォーンが
えいの日常を喋るというところから始まったんだったよね。
「うん。
最初に書いた記事のタイトルが
『今日も暑いにゃあ。(byフォーン)』。
ところが結局、ぼくの毎日が映画ばかりの日々だから、
いつの間にかこうなってしまった」


----ん?あれっ。これ、まったく同じことを一年前に喋っていない?
これじゃ、まるで『うる星やつら2★ビューティフル・ドリーマー★』だ。
「あらら、気づかれてしまったか(汗)。
実はまたまた、ぼ~っとしていて
記念日を忘れてしまっちゃっていた。
さて、今日はちょっと趣向を変えて
さっき届いた試写状のお話を…。
それは『20世紀少年-最終章- ぼくらの旗』について。
なんとこの映画のマスコミ試写会で上映されるフィルムは
『ラスト約10分間をカットした特別編集版』
(※注:あとで調べてたら、すでにご存じの方は多いようでした)

----ええ~っ。どうして?
「その試写状によると
『公開日以降、映画館でご覧になるお客様が先入観なしに映画館をご覧頂けるように、
また、最後の最後まで映画『20世紀少年』の世界をお客様に楽しんで頂きたい、
という製作者側の意向によるものです』
とのこと。
いやあ、これはなんとも画期的。
いわゆる試写段階での“批評”はお断りというお話。
ていうか、試写前のレビューはだれにもできないことになる。
ぼくは、いずれにしろ映画館にも観にいくからいいけど…」

----確かあれは『サマーウォーズ』だったっけ。
内覧試写会を早めにやって、
まだラッシュなので、
個人ブログでは書かないようにというような趣旨のことが
案内の封筒に同封されていた。
「そう。
これから先は、
映画とライター、批評家との関係も変わってきそうだね。
大ヒットした映画が、
必ずしも多くのマスコミ関係者が鑑賞した映画とは限らないというパターンも増えてきそう。
もちろん、その逆に
地道なマスコミ試写が口コミなどの広がりで、
ヒットにつながるというパターンも残るとは思うけどね」

----そういえば、この一年で大きなことと言えば
「シネマのすき間」(@「火曜だよ、通販生活」)が始まったこと。
フォーンも毎週、カタログハウスにおじゃま。
こっちの方のお話は、比較的知られていない映画も多いよね。
「うん。
さっきのこととも少しつながるけど、
せっかくこれだけ多くの映画を観させていただいているんだったら、
どこでも紹介されている映画じゃない方がいいじゃない」

----だから「すき間」?
「いや、そういう意味じゃないけど…(汗)。
でも、これからもフォーンと一緒に
よそではあまり紹介されていない映画を案内できたら嬉しいな」

----ニャんと言っても「映画案内人」だものね(笑)。
ということで、これからもこれからもよろしくお願いします。

           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「丸5年で1173本も喋ったのニャ」身を乗り出す

※これからもよろしくお願いします

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※画像は2004年7月31日、5年前の書き込みで使用(アップ)したフォーンの写真です。

※この記事、最初は「6周年と1日。に思うこと」でしたが勘違い。
今日は、まさに「6周年」でした。

           (byえいwithフォーン)


『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』

2009-07-17 17:07:31 | 新作映画
(原題:Crank : High Voltage)


----えっ。この映画に続編ニャんてありえるの?
確か、前作『アドレナリン』で主人公の殺し屋シェブはヘリから落下して死んだよね。
「やはりスタジオからの要請があったんだろうね。
生みの親はマーク・ネヴェルダインとブライアン・テイラー
当初テイラーは、続編に関わるつもりはなく、
脚本を書くだけで、監督は別の人に…と考えていたらしい。
ところが台本が出来上がると、
誰にも渡したくなくなって、
この作品を監督できるのは自分たちしかいないと、スタジオに掛け合ったのだとか」

----それは正解かもね。
あのハイスピード映像の積み重ねが生む独自のテンポは、
他の監督にはなかなかまねできるものじゃないもの。
「そういうこと。
あれがなくなったら別の映画、普通のアクションになっちゃうものね。
それでもプレスによると
前回のソニー950ビデオカメラに代わって、
5台の業務用キャノンHDVビデオカメラXH-A1、
15台の高解像度ビデオカメラ、キャノンVIXIA HF10というのが
撮影用に使用されたらしい」

----よく分からないけど、
どうスゴイの?
「誰にでも使える手のひらサイズで量販店で普通に買うことができる。
でも彼らは、それらを使って
デジタルでうまくフィルムっぽく見えるように撮影するための方法を開発したらしい。
なんでもネヴェルダインは特技を生かし、自らローラーブレードを履き、
スピード感あふれる激しいアクションシーンを撮影したのだとか」

----へぇ~っ。
でも、肝心のお話が…。
いったいどうやって続いていくの?
まさか前作のラストは夢オチ?
あっ、分かった。
前回より前のお話ニャんでしょ?
「いやいや。
そういうのじゃないんだ。
もとより前作の設定自体、ありえないお話。
始終アドレナリンを噴出していないと死んじゃうというものだったよね。
ということは、この男、まあ、一種の超人。
とんでもない体の持ち主というのを、
最初のエピソードで説明し、
それを前提に話が進んでゆく。
今回は、彼の心臓が摘出されて
代りに人工心臓が埋められる。
手術途中に、それを知った(まずそれがありえない)
シェブ・チェリオス(ジェイソン・ステイサム)が怒りまくって医者をぶっ殺し、
心臓を奪還しに行くというもの」

----あらら(汗)…。
「なにせ、その心臓手術中に
敵のひとりが、心臓に煙草の灰を落としたり、
唾を吐きかけたり。
まあ、これは最初からまじめに観るなって映画。
後は前作の変形」

----ん?
「この人工心臓は定期的な充電が必要。
で、あの手この手で自分に充電。
一応、もっともらしく医学的説明がされているけど、
それが眉唾くらいぼくでも分かる(笑)。
あっ、そうそう。
前回みんながあっけにとられた
エイミー・スマートとの
公衆セックスもまたまた繰り返される。
しかもそれが競馬場というのだから傑作」

----ありゃりゃ。ジェイソン・ステイサムも
やっていて恥ずかしくなかったのかニャあ?
「実はエンドクレジットの合間合間にNGシーンが…。
その中でも笑えるのがステイサムが思わず噴き出してしまうシーン。、
自分の体に電気を起こすために
競馬場にいる男に体をごしごしこすりつけている演技をしているうちに、
恥ずかしさのあまり(いやあほらしさのあまり)笑い転げてしまうんだ…。
でも、クールな役が多い彼の別面が見られるし、
これはこれで楽しい映画だと思うよ。
ちょっと過激すぎるけどね」


 
         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「えっ、デヴィッド・キャラダイン
それにコリー・ハイムも出てるニャか」身を乗り出す


ここまできたら、充電には雷が一番かもだ度

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『ハリー・ポッターと謎のプリンス』

2009-07-15 23:27:43 | 映画
(原題:Harry Potter and the Half-Blood Prince)

-----今日は超話題作「ハリポタ」の初日。
なんでも日米同時公開ニャんだって。
そういえば、公開が当初の予定から半年以上も伸びたよね。
日本でのマスコミ向け社内試写はなく、
完成披露が一回あっただけ。
えいはこれまでのハリポタはすべて完成披露で観ているほどの
ハリポタのファンなのに、
今回は重要な飲み会と重なったとかで今日
フォーンと一緒に行くことに。
ということで、今日は代理レポート。
監督は前作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』と同じデイビッド・イェーツ。
前回も暗かったけど、今回はそれに輪をかけて、
さらに色がくすんでる。
ナルシッサ・マルフォイとベラトリックス・レストレンジが
セブルス・スネイプを訪ねるときの街角の風景なんて、
まるで東欧の映画を観ているかのような趣。
ダンプルドアとハリーがホラス・スグラホーンを訪ねるときの家並みもそう。
よく、こんな寒々とした空気感が出せるよニャあ。
家と言えばロン・ウィーズリーの実家「隠れ穴」の造形も不思議。
まるでラビリンスって感じ。
さて、肝心の物語はというと…。
こちらは、
ハリーが借りた魔法学薬の教科書に書かれた「半純潔のプリンス」、
スネイプがナルシッサの息子ドラコを守るために交わした「破れぬ誓い」、
スグラホーンとトム・リドルの過去といった、
ヴェルデモート復活に関わる物語を軸に、
ロン・ウィーズリーをめぐる女たちの争いといった青春ネタを織り込みながら、
クライマックスの「分霊箱」の物語へと繋げていく。
えいは、公開前からこの「分霊箱」のシーンがとても気になっていたみたい。
原作だと、その「分霊箱」は荒波の海の中の洞穴の奥の地底湖にあるとかで、
光が差さないだけに、そこがどう映像化されるか興味津々だったんだって。
えっ、ニャんのこと言ってるかわからニャいって?
実はフォーンも、半分はそう(笑)。
ニャんでも、この「ハリポタ映画版」というのは第一作目のときから
原作を読んでいるということが前提となっているんだって。
まあ、それだけのベストセラーだっていうことニャんだろうけど、
ちょっと不親切な気がしないでもニャいよね。
最初に、これまでのあらすじとかやってくれればいいのに…。
あれっ、これじゃ『レッド・クリフ』や『名探偵コナン』になっちゃうか。

           (byフォーン)

「これ、一作目を映画化する時、後の心配しなかったのかニャ。
あとで重要になってくる人までは読めないわけだし、
毎回、スケジュール調整とか大変そう」2009.4.7フォーン

(※えいからの補足)
フォーンが言っているのは、もっと詳しく言うとこういうことです。
「原作が書かれて、それから映画化。
映画関係者に原作者が中身を話すわけはないし、
一作目では重要じゃないと思われた人が
あとで重要になってきた場合、映画の方は大変。
その人の2作目以降のときのスケジュールも分からないし、
キャスティングする方はもちろんのこと、
キャストにとっても自分がビッグになるかどうか、一つの賭け。」
これ、migさんところにコメントした後に急遽、書き足しました。



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『コネクテッド』(@「シネマのすき間」)

2009-07-14 23:00:46 | 新作映画
-----あ、あぶニャい。あぶニャい。
どんなときでも
「シネマのすき間」で話す映画は、
火曜日中にアップというのを決めていたのに、
もう、あと一時間で日付が変わっちゃう。
ということで説明は簡単に…。
今日の映画『コネクテッド』というのは、
キム・ベイジンガー主演『セルラー』のリメイク。
ハリウッド映画を中国・香港合作で作り直すなんて、
その逆はよくあるけど、とても珍しいことなんだとか。
香港の坂のある風景をいかしたカー・アクション、
オリジナル製作時からさらに進歩した携帯の機能、
それに、ヒロインの職業やシングルマザーという設定、
さらには誘拐される子供が息子から娘に変わったりと、
細かい工夫が至るところに見られるんだって…。
えいは、オリジナルよりも気に入ってるらしいよ。
詳しくは「シネマのすき間」を見てね。
またまた宣伝しちゃった。

           (byフォーン)

「そうそう。追われる男が弱ければ弱いほどサスペンスは盛り上がるのニャ」2009.4.7フォーン


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『ちゃんと伝える』

2009-07-12 23:57:20 | 新作映画
-----園子温監督の映画って
最近『愛のむきだし』が話題になったばかり。
確かあれは、インネターミッションも入るほどの大作だったけど、
今回はいつもとは違うようだね
「そうだね。
この映画は、園監督のお父さんが2008年1月に他界したことがきっかけのひとつに。
だけど、監督はいわゆる『感傷的な映画を作るつもりはなかった』と断言。
と言いつつも一方では、
『これまでの撮り方を変え、日本映画的な作品をやってみよう』という
モチベーションもあったらしい」

----ん?それってどういうこと?
「園監督は、
『引き絵(ロングショット)には興味も魅力も感じないと』言い切るほどの
クローズアップ信者。
その彼が、今回は珍しく引き絵を多用しているんだね。
それでも、この映画では、
監督言うところの“余命もの”に見られるような、
ガンの痛みに苦しむシーンや主人公が父親に抱きついてなくシーンなどはない。
固定カメラが多くきれいな絵が含まれていることから
周りは園監督の“成熟”と呼ぶ人もいるようだけど、
ちょっと違うなとも…」

----ちょ、ちょっと待ってよ。
技術的なことやディテールばかり先に喋っているけど、
もともと、これはどういうお話ニャの?
「簡単だよ。
主人公は27歳の史郎(AKIRA)。
彼の父親(奥田瑛二)は地元の高校サッカー部で鬼コーチとして知られた存在。
その父が倒れ、病院に運び込まれる。
史郎は、これまで父との対話を避けてきた自分を後悔し、
必ず毎日1時間は病室を訪れ、
父との関係を修復しようと考える。
父が釣りに興味を持っていたことが分かり、
元気になったらふたりで湖に行こうとも約束。
ところが父ではなく、なんと史郎自身が思わぬ宣言を受けてしまう。
なんと、ガンなのは史郎。
ということは
父は、自分を看取ってからあの世に逝くことになる可能性もあるわけだ」

----そ、それは残酷な話。
なるほど。それがこのチラシのキャッチコピー。
「オヤジ、先に逝ってくれ。」を生むわけか。
確かに、普通の余命もの、難病ものとは違うや。
「でしょう。
さて、ここから先はさすがに言えないけど、
事態は、思わぬ方向へと進み、
史郎も、普通ではありえない行動に出る。
このあたりが、やはり園子温監督ならではの世界だね。
構成にしても
時制を入れ替えたり、日常の反復を同じ絵で見せたりと、
正統派の“泣き”映画には陥らないように自分を保っている。
これは、この映画が実の父親の死を体験した上での製作ということを考えると
かなり強靭な神経と言えるかも知れない」

----ニャるほど。日本映画伝統のテーマを扱いながら
あくまで異端児という姿勢は崩していないということか…。
園子温、恐るべしだニャ。


フォーンの一言「園監督、ファンも自分も裏切らないのニャ」ぱっちり


※まだ若いし、そう簡単には成熟しない度

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『ウルヴァリン X-MEN ZERO』

2009-07-11 17:52:04 | 新作映画
(原題:X-men Origins Wolverine)


----ウルヴァリンって、確か『X-MEN』に出てくるヒーローだよね。
このサブタイトルから推測するに、これは彼が生まれる背景を描いているの?
「うん。いわゆるスピンオフ。
これまでスピンオフと言ったら
『キャットウーマン』にしろ『エレクトラ』にしろ
本家に比べると遥かに格オチの感があったけど、
どうしてどうして。
これは、十分に独立した
一本の映画として堪能できる作品となっている。
本家の人気に寄りかかって
低予算でちゃちゃっと作ったというような手合いのものじゃない」

----へぇ~っ。それは監督がいいんだね。
だれがメガホンを取っているの?
「聞いて驚かないでよ。
なんとアカデミー賞受賞監督のギャヴィン・フッド

----誰、その人?
聞いたことないけど…。
「いや、話したことはあるよ。
ほら、南アフリカ出身。
『ツォツィ』の監督」

----え~っ。そんなの頭からまったく考えてもいなかったよ。
二本の映画の間に共通項は全然なさそう。
「じゃあ。ちょっとプレスから
彼がこの映画の監督を引き受けた理由について語っている言葉を引用してみよう。
『80年代の、アパルトヘイトの暗黒時代に育ち、
その後学生運動に共鳴した僕は、
人生が善と悪とに分けられるほどシンプルではないと考えながら、大きくなった。
だから僕には世界を、単純に善と悪に分ける観方をすることが不可能であり、
人が世界をそんなシンプルな視点から見ているのを知ると、恐ろしくなる。
そうした視点が、僕の映画に必ず投影されているんだ』」

----へぇ~っ。その話からすると、
この映画でも善と悪がシンプルには描かれてはいないということになるね。
それまで悪と思っていた方が、
意外とクライマックスではヒーロー側に付いたり、
あるいはその逆もある…。
「まあ、そういうことになるかな。
劇作法的に言えば、“思わぬ展開”ってヤツ。
物語を要約するとこうなる。
19世紀半ば。ミュータントとして生まれたローガン(ヒュー・ジャックマン)は、
少年時代、彼の父親の身に起きた事件から、その能力が覚醒。
以来、同じ能力を持つ兄ビクター(リーヴ・シュレイバー)と共に、
幾多の戦争の中に身を投じて生きてきた。
ところがビクターの凶暴さがエスカレート。
ついには仲間を殺してしまう。
そんな彼らの前に、謎の軍人ストライカー(ダニー・ヒューストン)が現れ、
釈放と引き換えに<チームX>への参加を持ちかける。
しかし、あるとき、アフリカでの非人道的な任務をめぐってローガンは
ビクターやほかのメンバーと対立。
彼はカナダの山奥で美しい女教師ケイラ(リン・コリンズ)と静かに暮らす。
だが、その平和も長くは続かなかった…」

----ははあ。これはそのカナダにビクターがやってくるんだニャ。
「まあ、そこからは実際にその目で確かめてもらうことにして、
この映画のオモシロさは、
ぼくの好きな“エモーショナルなアクション”が軸となっていること。
つまり、怒りや復讐といった心理面が
きちんと描かれているため、
一つひとつのアクションが浮いた感じがしないんだ。
しかもそれらのバトルやチェイスが、アイデアに富んでいるばかりでなく、
スタイリッシュな構図によって描かれる。
たとえば、ウルヴァリンの武器である金属(アダマンチウム)の爪。
この映画では、普通の爪からこの爪に生まれ変わる過程が描かれると同時に、
その爪を使った細かい攻撃をも見せてくれる」

----細かい攻撃?
「爪で火花を起こしてガソリンに引火とかね。
それをローアングル、地面すれすれから写して見せる。
おそらくCGだのSFXだのは、スペシャリストがいるから、
監督による差なんてのは今やそんなにないんだろうね。
ただ、この映画では第二班監督に
『ボーン・アルティメイタム』のピーター・マグドナルド
劇中のハーレー・ダビッドソンVS.ヘリのスリリングなチェイスなどは
彼が担当したようだし、
本人は、もっと本質な部分に専念できたんじゃないかな」

----しかし、それは贅沢な布陣だニャあ。
「そうそう。製作総指揮に、
スタン・リーとともに娯楽映画の大御所リチャード・ドナーがクレジット。
こういうバックボーンがあるのも大きいかもね」

----『スーパーマン』『リーサル・ウェポン』のリチャード・ドナーか。
それは確かに睨みが効きそうだ。
あと、フォーンが知りたいのはキャラクターかニャあ。
ウルヴァリン以外にもたくさん出てくるんでしょ
「チームXというくらいだから、
超能力者はたくさんいるよ。
テレポーテーション能力を持つライス、
戦車の砲弾も跳ね返すブロブ(=ドゥークス)、
電気を発生させたり電流を操るブラッドリー、
ストライカーのボディガード、エージェント・ゼロ、
そして二本の刀を操るおしゃべりなウェイド。
彼は究極のミュータント・キラー、デッドプールに生まれ変わる。
そして、これまでウルヴァリンとかぶるということで見送られていた
トランプカードとスティックを操るガンビット(=レミー・ルボー)も初登場!
忘れていた。
若かりし日のエマ・フロスト、それにサイクロプス。
そしてラストでは、とんでもないサプライズも(逆に分かっちゃうかな)」

----もう、聞いてるだけでおなかいっぱいだニャあ(笑)。
 
         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「このシリーズ、次は日本が舞台って本当かニャ」小首ニャ

久しぶりに満足いくスピンオフだ度

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