雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

2015-03-03 21:00:00 | 

フィリップ・K・ディック著"アンドロイドは電気羊の
夢を見るか?"を読みました。
"xxxxxはyyyyyか?"というこの題名をもじった言い回しを
よく見ます。
元になったこの本のことは知っていたのですが手に取る
きっかけがありませんでした。
今回読んでみました。
地球は核戦争の結果、住むに適さない場所になって
しまいました。
大部分の人は他の惑星に移住しました。
それでも地球に残っている人はいます。
動物を飼うことが残った人たちのステータスです。
生きた動物を飼えない人たちは電気動物を飼っています。
外見からは本物と見分けがつきません。
8人のアンドロイドが火星から地球に逃げてきました。
地球にはアンドロイドを殺す賞金稼ぎのバウンティ・
ハンターがいます。
リックは警察官でバウンティ・ハンターです。
彼の同僚が二人のアンドロイドを殺し怪我を負いました。
リックは後を継いで六人のアンドロイドを追います。

生命とは何かを問う内容だということです。
しかし設定がこんなことないだろうという感じが強くて
本質が霞んでみえます。

アンドロイドはほとんど人と見分けがつきません。
感情移入ができるかどうかが人とアンドロイドの違いです。
追う立場のリックやもう一人のバウンティ・ハンターは
自分が人間なのかアンドロイドか疑う場面があります。
いったいどうして人はアンドロイドを追うのかと疑問に
思いましたが、知能は人より上だとなればいつか人が
アンドロイドに支配されることもありうるわけです。
アンドロイドの命は4年とされています。
その短さで自分の立場の不条理さに気づき逃げ、人の
敵になりうるのでしょうか。
アンドロイドを作ったのが人なら限定した能力のみ与え
ればいいのに、それが人とアンドロイドの共存する
道だと思うのですが。