雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

探偵が腕貫を外すとき 腕貫探偵、巡回中

2014-07-04 21:00:00 | 

西澤保彦著"探偵が腕貫を外すとき 腕貫探偵、巡回中"を
読みました。
腕貫探偵シリーズの1冊です。
シリーズの最初のころのものは好きでしたがだんだん
惰性で読んでます。
連作短編集です。
"探偵が腕貫を外すとき"という題名の話はないです。

"贖いの顔"
宅配会社の配達員の浩範は中学生の弟をハンバーグ
ショップへ誘い悩みを打ち明けます。
三年前から4月4日の4時に配達したマンションに
鳩がガラスに突撃して激突死しました。
同じ時に人が転落したり服毒したり刺し殺されたり
しました。
今年の4月4日が近づいてきました。

"秘密"
水無瀬清弘の葬式に参列した佐浦滋比呂は帰りに
市民サービス課臨時出張所の机を出している腕貫に
長年心にわだかまっていた出来事を相談します。
佐浦が美術大学の学生だった40年前の出来事です。
年上の人妻に誘惑され付き合っていました。
彼女が包丁で襲い掛かってきました。
はずみで彼女を死なせてしまいました。
ちょうどその時やってきた彼女の夫の水無瀬が死体を
持ち出してくれ殺人の罪も被って服役しました。
なぜなのか佐浦にはわかりません。

"どこまでも停められて"
速水本一郎は離婚をし両親を亡くして生きる気力を
なくしました。
勧められるままにビルを建てマンションを買いました。
失敗してもいいとなげやりな生き方をしてきましたが
事業はうまくいっています。
車は持っていませんがマンションの駐車場は借りています。
部屋から見える自分の駐車場にはよく無断で車が停めら
れています。
下までいくと車はいません。
車は違うものです。
誰がどうして停めるのか腕貫に相談にいきます。

"いきちがい"
幼稚園の同窓会が開かれました。
幼稚園時代に生めたタイムカプセルがたまたま掘り出さ
れたので集まることになりました。
アメリカで暮らしている国香先生も参加することに
なっています。
参加した元園児のは5人です。
カプセルはすでに開けられています。
中にDVDに収められた映像があります。
先生の到着が送れ迎えに行った人が殺害されて見つか
ります。
腕貫の知り合いの住吉ユリエが幹事です。

最初の話は読み終わっていったいなんなのって感じです。
話して心配から解放されて生きていけるならそれで
いいのですね。
"どこまでも停められて"は使っていない駐車場に停めら
れることはこんなにも腹が立つことなのかと思いました。
読んでいる時はへぇって感じですが自分をこの立場に
置くと、きっと同じようにかっかと怒るだろうことが
想像できました。
最後の話は殺人です。
題名の通りいきちがいで起きたものです。
ユリエは犯人を説得に向かいます。