雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

黒猫の刹那あるいは卒論指導

2014-04-11 21:00:00 | 

森晶麿著"黒猫の刹那あるいは卒論指導"を読みました。
シリーズになっている黒猫の最新作です。
いままで年月の順になっていましたがこの本は過去に
戻っています。
黒猫と付き人なる前の語り手の女性が、大学4年生の
1年間を描いたものです。
以前の本では黒猫は教授で、付き人はまだ研究中の身
ですが、二人は同級生でしたね。
大学の4年生の時に二人は出会っています。
美学って本当にそういう学問があるのですね。
本の中の話だと思っていました。
新聞に美学の教授って載っているのを見てそういう
学問があるのだとびっくりしました。

連作短編集です。
難しい学問的な話でさっぱりわからないというものも
あります。
黒猫と彼女はよくいっしょに過ごします。
恋人とまではいえない状態です。
最期の話では黒猫はパリへ留学してしまいます。
もうちょっとで切り刻まれる所を黒猫によって救われる
話もあります。
宴会の会場から主催者夫婦の妻と付き合っていると告白
した男が飛び降り自殺をする場面に遭遇する話も
あります。

黒猫のシリーズは理解できない部分が多いのにそれでも
手にしてしまう本です。
黒猫の雰囲気が結構好きです。