鳥類の雛(ひな)には2つのタイプがあります。
一方は、孵化(ふか)後直ぐに歩き出せる「早成性」の雛です。 その代表が鴨類で、親鳥は雛を連れて早々と巣を離れ、雛と行動を共にしながら世話をしていきます。 特に、カルガモの親子が知られています。
他方は、自分ではほとんど何もできない「晩成性」の雛です。 その代表がツバメやシジュウカラで、親鳥は巣内にいる雛に食物を運び、巣内で雛がした糞を巣から離れた所まで捨てに行きます。 このタイプの雛鳥は、巣立ち後も しばらくは親鳥の世話を受けるのが普通です。
一般的に言って、野鳥(小鳥)の繁殖:時期は4~7月で、5月末頃から雛(ヒナ)が巣立ち始めます。
巣立ったばかりの雛は、親鳥とは姿(例えば、羽の色)が少し違っていますので、雛を単独で見ると、どういう(名前の)鳥なのか直ぐには判らなかったり、混乱したりする場合があります。 しかし、親鳥と一緒に家族で行動するので見つけ易いし、人を余り恐れないので比較的近くで見ることができます。 6月は、そういう巣立ち雛を観察する季節でもあります。 その成果の一部を見てください。
それでは、先ず質問です。
皆さんは (↓)を見て、どういう(名前の)鳥なのか判りますか?
(↑)は ホオジロの巣立ち雛 です。
(↓)の右側がホオジロの親鳥で、左側が巣立ち雛です。 顔付きが違う巣立ち雛だけを見たら ホオジロとは とても思えません。
隣の枝にも親鳥と幼鳥がいました。(↓) 親鳥と一緒にいるから巣立ち雛がホオジロだと判断するのですが、(↑)のように巣立ち雛だけを見て、直ぐに判る人は少ないでしょうね。
(↓)の左側の幼鳥は、だいぶ親鳥の顔や体の羽模様に近づいて来ていますね。
過去に見て頂いた ホオジロの成鳥と幼鳥の姿は こちら からどうぞ。
(画像をクリックすれば大きくなりますので、お試し下さい)