ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画の興行成績 [2月18日(金)~2月20日(日)]と作品紹介 ▶「劇場版 呪術廻戦 0」韓国でも公開 朴性厚監督にも注目 ▶イ・サンホ監督、新作ドキュ「戦闘王」で尹錫烈候補を批判

2022-02-25 12:03:27 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 ※いつもより更新の曜日が遅くなりました。月日をご確認下さい。
▶今回の記事で新登場の作品中注目は「劇場版 呪術廻戦 0」。日本では12月24日の公開後3日間の観客動員は190万人、興行収入は26億円を超え、「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」に次いで歴代2位とか。その後も快調に数字を伸ばし、先週末の2月19日・20日まで動員数&興行収入は5週連続1位、累計すると動員834万人、興収116億円を突破したとのことです。ただ、韓国の動員数ランキングでは日本より2日早く公開された「アンチャーテッド」の後塵を拝して2位に止まっていますが・・・。
 もしかして韓国でも話題になってるのでは?と思ったのは朴性厚[パク・ソンフ]監督のことなんですが、皆さんは本作がこの韓国人監督ということをご存知でしたか? →ウィキペディアによると小学生の頃に「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」を観て衝撃を受け、アニメーション業界で働くことを決める」とありますが、これは82~83年日本で放映されたTVアニメの海賊版のことか? 監督は1980年生まれとのことだし・・・。そして中・高は芸術コース、大学ではアニメーション学部で学び、その後渡日してアニメ専門学校で学んだ後アニメ制作会社スタジオコメットに入社と、まさにこの道一筋でキャリアを積んできたのですね。
 韓国人監督の作品ということで、韓国メディアでは<ノーカットニュース>が「韓国人監督、アニメ強国の日本までも捕らえた魔法」との見出しのインタビュー記事を公表、監督は「夢を叶えたような気分」と語っています。(→自動翻訳。) また最大手紙「朝鮮日報」も監督によるイラスト入りメッセージと共に本作を紹介しています。(→自動翻訳。)
 なお、彼とほぼ同時期の2003年来日してアニメ専門学校で学んだ後アニメ制作会社サンライズに入社、ガンダムシリーズで作画監督等を担当している金世俊[キム・セジュン]も韓国人アニメーターとして朴性厚監督と共に注目を集めているとのことです。彼も印象に残っている作品として「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」を挙げていますが、今映画関係サイトを見ると「1980年代を飾る傑作と呼ぶにふさわしい」「高密度でハイクオリティな作画を含め、アニメ史に名を刻む一作」「いわずと知れたSFアニメの金字塔」等の高評価や「(21年4月の)国立映画アーカイブで終映後は拍手が起こった」等々のカキコがあり、ふうんといった感じ。これは観てみるかなと思いました。
▶韓国映画では、《独立・芸術映画》部門で2位にランク・インしたドキュメンタリー「戦闘王」に注目。イ・サンホ監督の5つ目の作品ですが、彼は本来は映画監督ではなく記者です。1987年の6月抗争の時延世大1年で、あの大学正門前で催涙弾の直撃を受けて翌月死亡した李韓烈[イ・ハニョル]烈士(←映画「1987、ある闘いの真実」でカン・ドンウォンが演じた)の1学年下でした。その李韓烈は経営学科2年の(学生組織の?)学科代表でイ・サンホは同学科1年の学科代表。催涙弾事件の前日に李韓烈に声をかけられてデモに参加し、当日はその現場近くにいたそうです。
 大学卒業後1995年MBC(文化放送)に入社、報道局探査専門記者として主に時事番組を担当しますが、2016年に退社するまで進歩系左派の立場が鮮明な記者として支持を集める一方いろいろ裁判沙汰とか停職処分がらみの<お騒がせ>の事例も重ねてきました。現在は<告発ニュース>(gobalnews)というインターネットニュースを→YouTubeで発信しています。
 彼が監督として制作したドキュメンタリーを順を追って上げると、「ダイビング・ベル セウォル号の真実」(2014)(=アン・ヘリョン監督と共同監督)、「キム・グァンソク[金光石]」(2017)、「ダイビング・ベル その後」(2018)、「大統領の7時間」(2019))、そして今作です。「ダイビング・ベル」は釜山国際映画祭での上映を巡って論議があり(→コチラと→コチラ参照)、自殺とされた人気フォーク歌手の死に対して「他殺ではないか?」と疑問を投げかけた「キム・グァンソク」もその後彼の妻から訴えられ、今年1月無罪が確定しました。(→コチラと→コチラ参照)。
 私ヌルボが彼の監督作品中観たのは「ダイビング・ベル」だけですが、イ・サンホ監督は自身のアタマにひらめいた予断に固執する傾向があり、十分な裏を取らないままで公表してしまって問題化することが多いように思われます。また記者としても客観的な取材・報道に徹することから足を踏み外して事件自体に直接介入してしまうことも→<ナム・ウィキ>で指摘されています。
 本作についてですが、下に記した作品紹介からもわかるようにハッキリした現在の与党側つまり李在明支持の立場に立ったドキュメンタリーです。→予告編には全斗煥と共に、彼の独裁政権を称揚する候補として尹錫烈候補の映像を入れています。

     ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績2月18日(金)~2月20日(日) ★★★
             「アンチャーテッド」が1位、「劇場版 呪術廻戦 0」が続く

【全体】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(新)・・アンチャーテッド ・・・・・・・・・2/16 ・・・・252,333・・・・・・・・365,099・・・・・・・3,596・・・・1,519
2(11)・・劇場版 呪術廻戦 0(日本) ・・2/17・・・・・・90,394・・・・・・・・149,837・・・・・・・1,541・・・・・・560
3(2)・・海賊:鬼の旗(韓国) ・・・・・・・・1/26 ・・・・・32,779 ・・・・・・1,275,111 ・・・・・12,178・・・・・・580
4(1)・・ナイル殺人事件 ・・・・・・・・・・・・2/09 ・・・・・29,869・・・・・・・・204,767・・・・・・・1,986・・・・・・648
5(3)・・キングメーカー(韓国) ・・・・・・1/26 ・・・・・21,403 ・・・・・・・・750,196 ・・・・・・7,178・・・・・・531
6(4)・・スパイダーマン ・・・・・・・・・・・12/15 ・・・・・12,629・・・・・・7,513,604 ・・・・・74,861・・・・・・362
       :ノー・ウェイ・ホーム
7(9)・・SING/シング・・・・・・・・・・・・・・1/05 ・・・・・・9,117・・・・・・・・867,302 ・・・・・・・8,031 ・・・・・233
       :ネクストステージ
8(42)・・オクトノーツと水中のどうくつ・・2/17 ・・7,995・・・・・・・・・・9,427・・・・・・・・・・・79 ・・・・・236
9(22)・・リコリス・ピザ ・・・・・・・・・・・・2/09・・・・・・・5,716・・・・・・・・・11,427 ・・・・・・・・・118・・・・・・212
10(6)・・私のローソク革命(韓国) ・・・2/10・・・・・・・5,503・・・・・・・・・36,119 ・・・・・・・・・363・・・・・・195
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1・2・8・9位の4作品が新登場です。
 1位「アンチャーテッド」はアメリカの冒険ロマン。日本でも2月18日から公開されているので説明は省略します。韓国題は「언차티드」です。
 2位「劇場版 呪術廻戦 0」は12月24日の公開から観客動員&興行収入とも快調のようですね。冒頭でいろいろ書きましたが、私ヌルボは未見です。去年の「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」は観たんですけどね。ただ<都立呪術高等専門学校>という設定にちょっと抵抗があって、これからもはたして観るかどうか・・・? (なぬっ? 教師が呪術師もやってるのか!? ちょっと考え直してみるか?) 韓国題は「극장판 주술회전 0」です。
 8位「オクトノーツと水中のどうくつ」は、韓国でもTV放映されているイギリスBBCの子供向きTVアニメシリーズで、本作はその劇場版の最新作。今回も動物たちのエージェント集団オクトノーツがタコ状の乗り物に乗って出動します。
 赤ちゃんタコのコバを仲間たちのいる所に連れて行くため、バーナクルズ隊長とペソ。カリブ海のサンゴ礁に向かいます。ところが、突然通信が切れた? 危機に陥った隊長一行を救うために、オクトポッドに残っていたオクトーノーツ隊員たちが総出動して捜索作戦を繰り広げます。鬱蒼としたジャングルを過ぎて迷路のように続く水中洞窟に至るまで、オクトーナツ隊員たちの爽快な大脱出作戦が始まります・・・! 韓国題は「극장판 바다 탐험대 옥토넛 : 해저동굴 대탈출」。日本ではNetflixで配信されています。
 9位「リコリス・ピザ」はアメリカの青春ラブロマンス。この作品ついては→1つ前の記事でいろいろ書いたので説明は省略します。韓国題は「리코리쉬 피자」です。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・私のローソク革命(韓国)・・・・・・・2/10・・・・・・・・・5,503・・・・・・・・36,199・・・・・・・・・・363・・・・・・195
2(新)・・戦闘王(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・2/17・・・・・・・・・2,694・・・・・・・・・3,811・・・・・・・・・・・40・・・・・・・41
3(4)・・ドライブ・マイ・カー(日本)・・・・12/23 ・・・・・・・・1,697・・・・・・・・61,069・・・・・・・・・・577・・・・・・・36
4(5)・・アナザーラウンド・・・・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・・・1,024・・・・・・・・34,282・・・・・・・・・・316 ・ ・・・・・37
5(9)・・リフレッシュ(韓国) ・・・・・・・・・・・2/16 ・・・・・・・・・・862・・・・・・・・・1,983・・・・・・・・・・・14・・・・・・・34

 2・5位の2作品が新登場です。
 2位「戦闘王」が新登場です。1980年光州5.18民主化運動で平和的なデモ参加者の市民たちを虐殺し、クーデターで政権を握った全斗煥の政権。社会各界でそれぞれの方法でその軍部独裁との戦いを続けてきた人物たちの中で、30年以上取材してきたイ・サンホ記者の話が始まります。当初2021年12月に公開予定でしたが、突然の全斗煥の死去により公開が遅れました。しかしその分完成度が高まり、大統領選挙を目前にした今<クーデター勢力>(=全斗煥政権)に対する評価が話題に浮かび、時宜にもかなっているという声も聞かれます。特に映画開始からミャンマーの軍部独裁と80年の光州虐殺を正面から比較し、軍部独裁のクーデターこそ人類が共に対抗すべき敵であることを終始一貫して明らかにています。・・・と、ここまではほぼ本作の公式宣伝文。冒頭では、イ・サンホ記者の過去の監督作品について私ヌルボが抱いた疑問について書きました。原題は「전투왕」です。観客の8割が40代というのは「やっぱりね」。
 5位「リフレッシュ」についてはこれも→1つ前の記事で記したので省略します。原題は「리프레쉬」です。
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韓国で公開中の映画 <NAVER映画>の人気順位 [2月16日(水)現在] ▶「リコリス・ピザ」 約半世紀前の時代を描いた作品の人種差別(?)を今の基準で批判できるか?

2022-02-19 23:47:02 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶今回の記事も新登場は韓国映画は「リフレッシュ」、外国映画は「リコリス・ピザ」の計2作品だけです。「リコリス・ピザ」(右画像は韓国版ポスター)はアメリカの青春ラブロマンスでなかなか世評も高く、いくつかの映画賞も受賞していますが、思わぬところで論議を呼んでいるとか。それも日本人がらみで・・・。白人のレストラン経営者が日本人妻に対して彼女の日本人風の英語のアクセントをまねて話すシーンがあるとのこと。つまり「そういうネタで日本人を茶化して笑いをとるというのは人種差別だ」として非難を浴びているのだそうです。監督は「2021年の目を通して作品の時代(=70年代)を語るのは間違いだと思います」と説明(弁明?)しているそうです。この件については→コチラの記事や→Filmarksのレビューを参考にして下さい。で私ヌルボの意見はというと、「むずかしい」です。どちらかというと<寛容>というか、<いいかげん>というか・・・。子供時代はいろんな差別的な歌をおもしろがって歌ってたしなー。今もそうじゃないの?(だからいいというわけでもないけど・・・。) まあ、年内に日本公開予定なんで、まずは実際に観てから考えるとしますか。
 近いうちに出回る5千円札の肖像の津田梅子が父親の津田仙から聞いた話として朝鮮人を「差別」(?)した内容の手紙文がネット上に出回っていて(→コチラ参照)、津田梅子を批判する主張と、「事実をそのまま書いただけ」とする主張が入り乱れていますが、この問題についても同様。私ヌルボがとりあえず言えるのは「人は自分が生きている時代を越えることはできない」ということ。しかし昔書かれた(or語られた)同じ言葉を今用いると差別になることは十分ありうると思います。
 映画の話に戻るとグリフィス監督の「國民の創生」(1915)なんて「問題の場面がある」どころじゃない、全編丸ごと差別だからなー。「ひでえ映画だなー」と思いつつ興味深く(?)観たのは30年くらい前(??)だったか・・・。それでも「20世紀の映画リスト」(2000)で14位に入ってるなんて、これどーなのよ!? (考えれば考えるほどアタマがこんがらがってくるよ~・・・。)。

    ★★★ NAVERの人気順位(2月16日(水)現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
 ※[記者・評論家による順位]とも①等の右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
  「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(3) 孝行息子(韓国)  9.53(55)
②(2) シャーロック・ホームズの大追跡  9.50(50)
③(4) SING/シング:ネクストステージ  9.42(2,451)
④(5) ヴァイオレット・エヴァーガーデン オーケストラコンサート2021(日本)  9.38(26)
⑤(新) リフレッシュ(韓国)  9.25(16)
⑥(10) 劇場版 こんにちはチャドゥよ:済州島の秘密(韓国)  8.95(148)
⑦(8) ミシン縫製工だった少女たち(韓国)  8.92(66)
⑧(7) 「劇場版 Free!-the Final Stroke-」前編(日本)  8.90(36)
⑨(-) スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム  8.87(19,206)
⑩(-) 休暇(韓国)  8.87(76)

 ⑤「リフレッシュ」が新登場です。韓国のドラマ&コメディ。K(KCM)は歌手として一時は人気を博していましたが、今は夜のステージに1回立つのも大変です。マネジャーが持ってくる仕事はどれもハチャメチャ。それで今回は患者たちに音楽の授業までしろと?その人たちは治療が必要な人たちでしょ! そこに患者たちを連れて行ってミュージックコンテストまで? でもこれ以上行く所がないとは・・・。この挑戦、大丈夫なの? トウが立った歌手K、味の落ちた人たちの音楽治療士となるか・・・? 原題は「리프레쉬9.25참여 16명」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ドライブ・マイ・カー(日本)  8.44(9)
②(4) DUNE/デューン 砂の惑星  7.56(9)
③(5) ウエスト・サイド・ストーリー  7.50(8)
④(新) リコリス・ピザ  7.33(6)
⑤(6) スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム  7.09(11)
⑥(7) フランス  7.00(5)
⑦(-) あなたの顔の前で(韓国)  7.00(2)
⑧(8) アナザーラウンド  6.89
⑨(-) 休暇(韓国)  6.83(6)
⑩(9) フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊  6.80(10)
⑩(9) ハウス・オブ・グッチ  6.80(10)

 ④「リコリス・ピザ」が新登場。アメリカの青春ラブロマンスです。物語の始まりは1973年猛暑のロサンゼルス。学校での写真撮影の折、一生徒が15歳の少年が女性カメラ助手に魅かれます。彼ゲイリー・ヴァレンタイン(クーパー・ホフマン)は15歳。俳優としても活動していました。一方、彼女アラナ・ケイン(アラナ・ハイム)は25歳。この10歳という歳の差を越えて互いに意識し合うようになり、嫉妬合戦も繰り広げられたりもします。しかし青春を謳歌しようとすると社会の壁が立ちはだかっていて困難もありますが、2人はそんな中で成長していきます・・・。韓国題は「리코리쉬 피자」。日本公開は今年中とのことです。
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韓国内の映画の興行成績 [2月11日(金)~2月13日(日)]と作品紹介 ▶台湾の大感動青春映画「あの頃、君を追いかけた」のギデンズ・コー監督の新作「月老」が公開されたが・・・

2022-02-16 18:31:26 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶今年に入って映画館で観た映画15本。去年はたくさん観過ぎたのでペースダウンしました(?)。その中でぜひオススメは「香川1区」「ブルー・バイユー」「テレビで会えない芸人」の3本。2月11日(金)から公開されている「ブルー・バイユー」は→昨年10月の記事で期待を込めて紹介したアメリカ映画。(少なくともこの作品については)私ヌルボの目に狂いはなかった! 詳しくは(たぶん)次の記事で・・・。

▶今回も新登場の作品は少なく、またあっても大体は日本でも公開されているか近日公開がほとんど。
 そんな中、「月老」という原題の台湾映画が目に留まりました。ギデンズ・コー監督、と言えばあの青春大感動作「あの頃、君を追いかけた」の監督ではないですか! となると期待は膨らみます。また台湾での興行成績も「月老」は韓国映画「傷だらけのふたり」(2014)のリメイク作品「君が最後の初恋」に次いで2021年の台湾映画中2位と好評を得ました。
 ただ、本作はラブ&ファンタジーということで、思いがけない災難であの世に行ってしまった青年が<月老>=月下老人≒月下氷人=仲人(男女の仲介役)としてこの世に戻って来て云々・・・という設定が「なんだかなー」感があって、韓国でのネチズン&記者・評論家の皆さんの評価もイマイチなんですよねー・・・。
 関係ないことで、<月下氷人>い=仲人ということは受験生時代の知識が残存していましたが、その来歴を今調べて初めて知りました。男女の縁を結ぶ<赤い糸>というのもこれに関係あり、で台北のパワースポット(!?)龍山寺には月下老人の神像があり、赤い糸のお守りがいただけるとか・・・。台北までは行かれないという方、横浜中華街にある横濱媽祖廟(まそびょう)には女神・媽祖の他に月下老人も祀られていて、赤い糸等の入ったお守り良縁セットもあるようですよ。(ところで、<良縁パウダー>ってどんなん? いや、ちょっと気になったりして・・・(笑)。→コチラ参照。)
 映画の話に戻ると、ファンタジーといっても上記のような信仰に関わる伝説が背景になってるんですね。ひとつ利口になりました。(って気づかないうちにアタマから抜けていってる方が多いんでしょうが・・・。
     
【 「月老」(韓国版)のポスター(左)。右は横濱媽祖廟(2020年4月夜の散策で撮影。)】

    ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績2月11日(金)~2月13日(日) ★★★
     1位「ナイル殺人事件」も10万人に届かず。旧正月映画の勝者「海賊:鬼の旗は2位に

【全体】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(新)・・ナイル殺人事件 ・・・・・・・・・・・2/09 ・・・・・94,613・・・・・・・・141,198・・・・・・・1,374・・・・1,039
2(1)・・海賊:鬼の旗(韓国) ・・・・・・・・1/26 ・・・・・65,295・・・・・・1,212,389・・・・・・11,750・・・・・・949
3(2)・・キングメーカー(韓国) ・・・・・・1/26 ・・・・148,709・・・・・・・・707,275・・・・・・・6,852・・・・・・731
4(3)・・スパイダーマン・・・・・・・・・・・12/15・・・・・・21,602・・・・・・7,489,384・・・・・・74,651・・・・・・504
       :ノー・ウェイ・ホーム
5(新)・・355・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/09・・・・・・17,963・・・・・・・・・30,545・・・・・・・・・282・・・・・・539
6(17)・・私のローソク革命(韓国) ・・・2/10・・・・・・14,808・・・・・・・・・25,273・・・・・・・・・259・・・・・・293
7(再)・・ハリー・ポッターと ・・・2007/7/11 ・・・・・14,297・・・・・・3,718,831 ・・・・・23,169・・・・・・・86
       不死鳥の騎士団
8(-)・・DUNE/デューン 砂の惑星・・・10/20 ・・・・・17,233・・・・・・1,570,976・・・・・・17,233・・・・・・・47
9(4)・・SING/シング・・・・・・・・・・・・・・1/05 ・・・・・13,723・・・・・・・・852,483 ・・・・・・・7,901 ・・・・・430
       :ネクストステージ
10(5)・・劇場版 こんにちはチャドゥよ・・1/19・・・7,684・・・・・・・・101,853・・・・・・・・・895・・・・・・307
       :済州島の秘密(韓国)
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回も新登場は少なく、1・5位の2作品だけです。
 1位「ナイル殺人事件」は、1つ前の記事で書いたようにアガサ・クリスティの推理小説「ナイルに死す」の2回目の映画化作品です。韓国題は「나일 강의 죽음」。日本公開は2月25日で、すでに諸情報が流されています。
 5位「355」は、アメリカのスパイ映画&アクション。日本では5日早く(!)2月4日から公開されているので詳しい内容等は省略します。それにしても何とも紛らわしいタイトルでアタマにきてる映画関係者も多いのでは? スパイチームの名称なのですが、元はと言えばアメリカ独立戦争時代にパトリオット(独立をめざす一派)側の女性スパイエージェント<355>に因むものだそうです。韓国題ももちろん「355」(サモモ)です。
 なお、今回も7位に過去のヒット作の再上映として「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」が入っています。韓国題は「해리 포터와 불사조 기사단」です。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(4)・・私のローソク革命(韓国)・・・・・・・2/10・・・・・・・・14,108・・・・・・・・25,273・・・・・・・・・・259・・・・・・293
2(15)・・月老:再び会える日まで・・・・・・2/09・・・・・・・・・6,241・・・・・・・・14,184・・・・・・・・・・133・・・・・・285
3(2)・・ドライブ・マイ・カー(日本) ・・・・12/23 ・・・・・・・・1,990・・・・・・・・57,937・・・・・・・・・・547・・・・・・・44
4(1)・・アナザーラウンド ・・・・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・・・1,845・・・・・・・・32,243・・・・・・・・・・297・・・・・・・45
5(44)・・ベネデッタ・・・・・・・・・・・・・・・・・12/01・・・・・・・・・・・517・・・・・・・・13,547・・・・・・・・・・127 ・・・・・・・・2

 2位「月老:再び会える日まで」(仮)が新登場です。台湾・ギデンズ・コー監督の新作ラブ&ファンタジー。原題の「月老」は<月下老人>で日本でも<月下氷人>と共に仲人の意味でもちいられていますが、そのままだとわからない人も多いと思われるので英題「Till We Meet Again」を訳して副題にしてみました。
 直進男シャオルン(クー・チェンドン)はシャオミ(ビビアン・スン)だけを愛してきました。ところがプロポーズしようとした瞬間突然の落雷のためあの世に行ってしまいます。生き返りたいなら赤い糸で縁結びをする神様・月下老人の職務を遂行しなければなりません。そこで月老を選び、いくつもある月老グループの1つに入ります。すると、よりによってことあるごとに衝突してきた女性ピンキー(ワン・ジン)もいるとは! そして2人はいよいよ月下老人としてこの世に降りてきますが、職務を遂行の対象の女性は生前の恋人・シャオミ。そして彼女と結ばれている赤い糸は・・・。韓国題は「만년이 지나도 변하지 않는 게 있어(万年過ぎても変わらないものがある)」です。
 なお、5位「ベネデッタ」については→コチラ参照。
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韓国で公開中の映画 <NAVER映画>の人気順位 [2月9日(水)現在] ▶韓国での日本製劇場版アニメ人気の背景には原作マンガ(翻訳本)の大量の刊行と、TVアニメの放映があった

2022-02-11 23:51:23 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶1つ前の記事で書いたように旧正月がらみの大型連休明けということで今回の記事もほとんど大きな動きはなく、また韓国映画、外国映画ともこれはという注目作もありません。
 ただ、日本映画「胸が鳴るのは君のせい」が《ネチズンによる順位》で11人分と少数ながら平均が10.0、つまり全員が満点をつけて1位となっているのはちょっと驚きました。最近韓国で上映された「東京リベンジャーズ」同様実写版ではありますが元はと言えば漫画が原作です。<ちょっと>しか驚かなかったのも、韓国での日本の漫画人気は40年くらい(?)の歴史があるし、そんな漫画を原作としたアニメも特に今世紀に入ってからごく一般的なものになりました。
 劇場版アニメでは<ドラえもん>シリーズ、<名探偵コナン>シリーズ、<ONE PIECE>シリーズ、<クレヨンしんちゃん>シリーズ等が長くヒットを続けているし、最近では昨年の大ヒット作「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」や、「劇場版 Free!-the Final Stroke-」等々、新しい作品も次々に公開されています。
 そして、それら劇場版アニメ人気の土台となっているのが日本漫画の韓国版です。
 ちなみに最近(2022年2月2日~8日の教保文庫の漫画部門の売れ行きベスト10は次の通りです。
  ①名探偵コナン 100 (青山剛昌) ②地縛少年花子くん 16 (あいだいろ) ③私の魔女 4: 四季[完結] (ヘユン) ④東京リベンジャーズ 19 (和久井健) ⑤鬼滅の刃 外伝 (平野稜二、吾峠呼世晴) ⑥暁のヨナ 36 (草凪みずほ) ⑦ワンピース 100 (尾田栄一郎) ⑧チェンソーマン 10 (藤本タツキ) ⑨女の園の星 (和山やま) ⑩ハイキュー!! Complete Illustration book 終わりと始まり 愛蔵版 (古舘春一)
 ・・・ということで、③を除く9作品はすべて日本の漫画です。そればかりでなく、そのほとんどが日本でTVアニメ化され、そして間もなく韓国でもTV放映されているのですね。※⑧は今年中に放映予定。⑨は日本でもアニメ化されていない。
 まあそういうわけですが、日本→韓国とは逆に韓国→日本という漫画やアニメがらみのコンテンツの流れもあるわけですが、それについては(例によって)またいずれということで・・・。
     
【 「胸が鳴るのは君のせい」の韓国版ポスターと、韓国版マンガ第5巻 】

    ★★★ NAVERの人気順位(2月9日(水)現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
 ※[記者・評論家による順位]とも①等の右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
  「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(新) 胸が鳴るのは君のせい(日本)  10.00(11)
②(4) シャーロック・ホームズの大追跡  9.54(48)
③(2) 孝行息子(韓国)  9.48(50)
④(5) SING/シング:ネクストステージ  9.43(2,348)
⑤(7) ヴァイオレット・エヴァーガーデン オーケストラコンサート2021(日本)  9.43(23)
⑥(-) パウ・パトロール ザ・ムービー  9.40(86)
⑦(9) 「劇場版 Free!-the Final Stroke-」前編(日本)  9.30(33)
⑧(6) ミシン縫製工だった少女たち(韓国)  9.26(54)
⑨(新) ナイル殺人事件  9.13(154)
⑩(-) 劇場版 こんにちはチャドゥよ:済州島の秘密(韓国)  8.98(132)

 ①と⑨の2作品が新登場です。
 ①「胸が鳴るのは君のせい」は[a.言うまでもなく b.実は]日本の青春ドラマ。私ヌルボはこの2択中bの方です。「ベツコミ」連載の漫画の実写映画化・・・って、いつの間にか「別冊少女コミック」が誌名を変えてたのか !? そればっかしやない、「少女コミック」も「Sho-Comi」やて!? しばらく(って30年以上?)見んうちにいろんなことが変わったもんやなー・・・。で、本作。主人公の女子(おなご)がずいぶんと積極的やんけ。(←ごちゃまぜ関西弁) 近頃はそんなもんかいねー・・・。韓国題は「가슴이 떨리는 건 너 때문」やで。
 ⑨「ナイル殺人事件」は、アメリカ・イギリス合作のミステリー。もちろんアガサ・クリスティの推理小説の映画化作品です。そちらの書名は「ナイルに死す」ですが・・・。今回の映画化は2回目で、前回はというと1978年。ピーター・ユスティノフがポアロを演じていたのですね。で、出演した女優がミア・ファロー、オリヴィア・ハッセー、ジェーン・バーキン、ベティ・デイヴィスといった豪華な顔ぶれ。しかし私ヌルボ、映画館で観た記憶はありません。一方今回はケネス・ブラナーが監督・主演。つまり「オリエント急行殺人事件」(2017)と同じということ。韓国題は「나일 강의 죽음」。日本公開は2月25日です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ドライブ・マイ・カー(日本)  8.44(9)
②(2) ファースト・カウ  8.40(10)
③(6) 海辺の一日  7.71(7)
④(-) DUNE/デューン 砂の惑星  7.56(9)
⑤(8) ウエスト・サイド・ストーリー  7.43(7)
⑥(10) スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム  7.10(10)
⑦(-) フランス  7.00(5)
⑧(-) アナザーラウンド  6.89(9)
⑨(-) フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊  6.80(10)
⑨(-) ハウス・オブ・グッチ  6.80(10)

 新登場の作品はありません。
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韓国内の映画の興行成績 [2月4日(金)~2月6日(日)]と作品紹介 ▶旧正月の5連休が終わって韓国映画の状況は・・・無風(?)

2022-02-08 21:45:32 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶前回は2月3日(木)に更新したこの韓国内の映画の興行成績ですが、今回は2日早く更新。その大きな理由は、ベスト10内に新登場の作品が全然なかったからです。まれなことですが、さほど意外でもありません。1月29日(土)~2月2日(水)の旧正月がらみの5連休の直後だったから。旧正月のかき入れ時を期して公開した作品が次週も当然継続して上映されてるわけです。近年でも旧正月明け1週目は19年は新登場1作品のみ、20年は再上映が2作品で新登場は0でした。
 さて、その旧正月用として1月26日に公開された韓国映画が「海賊:鬼の旗」「キングメーカー」の2作品でした。今累計観客動員数を見ると前者が約110万人、後者が約60万人とかなりの差がついてしまいました。(まあオミクロン株の蔓延があるとはいえ例年に比べるとさびしい数字ですが・・・。) 興味深いのは、ネチズンの評点も評論家・記者の評点も「キングメーカー」の方が上回っているのに観客動員数は「海賊」に水をあけられていること。私ヌルボもソル・ギョング金大中(役名はキム・ウンボム)を演じている「キングメーカー」は観てみたいですけどねー、新年最初にハン・ヒョジュとソル・ギョングのどちらの顔を見たいか?という至極単純な動機で映画を選ぶ人が多いのですかねー、やっぱり・・・(笑)。

▶《独立・芸術映画》の方のランキングも5位までに新登場の作品はありません。その代わり再上映作品が2作品入っています。韓国の映画館は日本に比べて往年のヒット作の再上映が多いように思われます。(※最近では日本以上に韓国の映画ファンの思い出の名作となっている岩井俊二監督の「Love Letter」が再上映されました。韓国では1999年の初公開以来何度目になるのかな?)
 で、その《独立・芸術映画》の再上映2作品というのが3位の「キャロル」と5位の「燃ゆる女の肖像」です。その作品名を見て気づいた共通点はどちらも女性同士の恋物語ということ。
 正直に言うと私ヌルボ、いわゆるLGBTQ関係の映画は近年多過ぎの感もあって、難病物、タイムスリップ物、体の入れ替わり等と共に観る前からウンザリ感があるのですが、この2作品は良かった!です。(※とくに「キャロル」の最後の場面は強く印象に残っていて、2016年のマイ・ベスト10の1位にしました。) どちらも社会的地位を異にする女性同士の愛の物語という共通点がありますね。これら2作品が共に再上映というのは、偶然というよりも、時代の必然と言うべきでしょうか。
     
【 「キャロル」と「燃ゆる女の肖像」の韓国版ポスター 】

▶あのポン・ジュノ監督2021年お気に入り映画7本発表! ・・・と題した記事を読みました。(→コチラ。)
「ドライブ・マイ・カー」が入っているのは当然として、私ヌルボが観た作品で「ドント・ルック・アップ」が選ばれているのはポン・ジュノ監督らしいところ。
 韓国映画では唯一、ドキュメンタリーの「ソーイング・シスターズ」が入っています。が、これって→コチラの記事で「ミシン縫製工だった少女たち」と仮題をつけてけっこう詳しく紹介した作品じゃあないですか! ・・・と「!」をつけることもないですが、ポン・ジュノ監督との連帯感を感じました(笑)。その他の4作品はもちろん未見ですが、その中で一番観たいのはデンマークのジョナス・ポエール・ラスムーセン監督によるドキュメンタリー・アニメ「フリー(Flee)」です。この作品を観た人たち9人のレビューが→Filmarksに載ってるんだけど皆さんどういう経緯でどこでご覧になったのかなー?

    ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績2月4日(金)~2月6日(日) ★★★
          1~6位は前週と変わらず 新登場の作品もナシ

【全体】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・海賊:鬼の旗(韓国)・・・・・・・・1/26 ・・・・164,819 ・・・・・・1,086,271・・・・・・10,543・・・・1,592
2(2)・・キングメーカー(韓国)・・・・・・1/26 ・・・・108,903 ・・・・・・・・616,494・・・・・・・5,975・・・・1,162
3(3)・・スパイダーマン・・・・・・・・・・・12/15 ・・・・・45,304 ・・・・・・7,449,332 ・・・・・74,306・・・・・・682
       :ノー・ウェイ・ホーム
4(4)・・SING/シング ・・・・・・・・・・・・・1/05 ・・・・・30,000・・・・・・・・828,905・・・・・・・7,676・・・・・・610
       :ネクストステージ
5(5)・・劇場版 こんにちはチャドゥよ・・1/19 ・・18,426・・・・・・・・・89,109・・・・・・・・・785・・・・・・526
       :済州島の秘密(韓国)
6(6)・・ハウス・オブ・グッチ・・・・・・・・・1/12・・・・・・・6,074・・・・・・・・134,548 ・・・・・・1,333・・・・・・・89
7(10)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・12/22 ・・・・・・4,102・・・・・・1,023,372 ・・・・・10,271・・・・・・・66
       :ファーストエージェント
8(7)・・特別手荷物[特送](韓国) ・・・・・1/12 ・・・・・・3,679・・・・・・・・437,829・・・・・・・4,143・・・・・・141
9(10)・・アナザーラウンド・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・3,530・・・・・・・・・28,289・・・・・・・・・262・・・・・・・56
10(11)・・警官の血(韓国)・・・・・・・・・・・1/05・・・・・・・2,436・・・・・・・・681,366・・・・・・・6,713・・・・・・・83
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 冒頭にも書きましたが、順位変動が非常に少なく、新登場の作品もありませんでした。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(2)・・アナザーラウンド ・・・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・・・3,530・・・・・・・28,289・・・・・・・・・・262 ・・・・・・・56
2(3)・・ドライブ・マイ・カー(日本)・・・・12/23 ・・・・・・・・2,093・・・・・・・54,238・・・・・・・・・・512 ・・・・・・・41
3(再)・・キャロル ・・・・・・・・・・・・・・2016/2/04 ・・・・・・・・1,547・・・・・・353,666 ・・・・・・・2,917 ・・・・・・・15
4(5)・・私のローソク革命(韓国)・・・・・・・2/10・・・・・・・・・・・736 ・・・・・・・・2,113・・・・・・・・・・・22・・・・・・・・・3
5(再)・・燃ゆる女の肖像 ・・・・・・・・2020/1/16 ・・・・・・・・・・713・・・・・・156,118・・・・・・・・1,312 ・・・・・・・15

 コチラのランキングも新登場の作品はありません。入れ替わった3・5位は近年高い評価を得た名作の再上映です。
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韓国で公開中の映画 <NAVER映画>の人気順位 [2月2日(水)現在] ▶<レトロ武侠映画>と銘打った韓国映画「チャンポン Big One」は調べていたらいろいろ興味がわいてきた(笑)

2022-02-06 23:39:17 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶韓国で今公開されている映画、とくに韓国映画関係のいろんな記事に目を通して得をした気持ちになるのは、映画のことだけに限らず、韓国の歴史や社会等々さまざまなジャンルにわたって新しい知識が得られるからです。
 そんな観点から今回注目した韓国映画は「チャンポン Big One」というタイトルの自他ともに認める(?)B級映画です。原題は「짬뽕비권」なのですが、<짬뽕(チャンポン)>はわかるとして、次の<비권>がどうしてもわかりません。音に相当する漢字を組み合わせて<秘巻>?? ・・・等々も考えましたが、ある記事でとあるのを見て全然確証なく仮題にしてしまいましたが、もちろん発音は同じでも正しいスペルは<빅원>ですからねー・・・。
 それはそれとして(汗)、映画は<レトロ武侠映画>と銘打ったアクション&コメディで、ストーリーはなるほど70~80年代頃の香港製カンフー映画を思い起こさせます。
 それはそれとして(その2)、主人公と絶対悪(!)の悪役との対決の場が江原道の内陸部・横城郡(あの平昌郡の西隣)の最高峰、泰岐山[テギサン](1,261m)。この山の名がなぜ泰岐山かというと、三韓時代(1~5世紀)の辰韓の泰岐王の名に由来するんですと。(→コチラ参照。彼は半島東南の三浪津(現・蜜陽市内)で新羅の朴赫居世[パク・ヒョッコセ]と戦って敗れ、再起を期して北上し当時は徳高山(?)と呼ばれていたこの山に城を築いて兵を訓練して新羅との戦いに備えたものの、結局は敗れて辰韓は滅びたそうです。朴赫居世は新羅の最初の王なのですが、韓国の高校の歴史教科書の年表を見ると新羅の建国はB.C.57(!)となってて、これだといろいろツジツマが合わないんじゃないの?と思うんですがねー。
 映画の話に戻します。この作品は時代劇ではないものの上記の泰岐王の伝説に沿っているようなんですね。ということもあって、→コチラの記事(自動翻訳)によると横城郡が制作支援に乗り出し、協約を取り交わしたとのことです。横城郡オールロケで、もちろん観光宣伝効果が期待できるということですね。
 ところで私ヌルボ、江原道の山と言えば雪岳山くらいしか思い出せませんが、この泰岐山はどんな感じかちょっと探してみるとブログ記事がいくつもヒットしました。→大人数の団体様から→雪道を単独行で頂上まで歩いた方等々。泰岐山城の石碑や泰岐王と思しき絵入りの案内板もありますね。そしてやっぱり、韓国は山歩きを趣味とする皆さんがホントに多いです。(うーむ、山でも島でもいいから早く韓国に行きたい!)

    ★★★ NAVERの人気順位(2月2日(水)現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
 ※[記者・評論家による順位]とも①等の右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
  「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(1) チャン・ミノ ドラマ 最終回(韓国)  9.77(568)
②(新) 孝行息子(韓国)  9.61(31)
③(4) Beyond LIVE NCT: Resonance(韓国)  9.56(39)
④(新) シャーロック・ホームズの大追跡  9.51(45)
⑤(5) SING/シング:ネクストステージ  9.45(2,119)
⑥(3) ミシン縫製工だった少女たち(韓国)  9.39(41)
⑦(7) ヴァイオレット・エヴァーガーデン オーケストラコンサート2021(日本)  9.38(21)
⑧(8) 君に行く道(韓国)  9.24(274)
⑨(6) 「劇場版 Free!-the Final Stroke-」前編(日本)  9.18(28)
⑩(新) チャンポン Big One(韓国)  9.17(12)

 ②④⑩の3作品が新登場です。
 ②「孝行息子」は韓国のコメディ&ホラー。オモニ[母]が亡くなってそんなに経たないうちに台風が近づいているというニュースが報じられ、そんな中、5人の兄弟はお墓を訪ねて行きます。しかし、一体全体何ということか? 壊れた棺からオモニの遺体が跡形もなく消えていたのです。そんなとんでもない状況で彼らはとりあえず家に戻ると、そこにはあろうことか、ゾンビになったオンマが待っていました! こうなった以上、本格的に孝行を尽くすしかないと彼らは心を決めた彼らでしたが・・・。親不孝者たちが右往左往する親孝行が始まります・・・。原題は「효자(孝子)」です。
 ④「シャーロック・ホームズの大追跡」。舞台は19世紀ロンドン。鋭い推理と優れた科学知識を兼ね備えた最高の名探偵シャーロック・ホームズは金持ちだけ狙う神出鬼没の泥棒ホワイトストームを逮捕します。4年後、出所の日も近いホワイトストームはバーナード・キャッスル刑務所の悪役ブルグとの対決後、誰もが想像できなかった奇想天外な方法で脱獄したという事実が人々の間に広まります。そんな伝説的な大泥棒ホワイトストームを捕まえるため、シャーロック・ホームズの想像を超越した科学推理が始まります・・・。ところで、このアニメが実は香港の作品と聞くと皆さん意外に思うでしょう。そしてポスターや予告編を見るとホームズは洋服は着ているものの姿はワンコ! 基本的に登場人物は全部動物で、ワトソンはニャンコ。その他ウサギ等々。原作はこれも香港のラノベだそうです。<科学推理>と銘打っているのは、もしかして子供向けの学習用? 韓国題は「극장판 천재 추리 탐정 셜록홈즈(劇場版 天才推理探偵シャーロック・ホームズ)」です。日本では劇場公開はなく、21年4月にDVDが発売されています。
 ⑩「チャンポン Big One」(仮)は韓国のアクション&コメディ。一攫千金ばかり夢見て暮らしていたホリョン(ペク・スジャン)は、毎度のように事業契約に失敗し、苦しい現実を生きています。そんなある日、中華料理店を運営していた父親が200年ぶりに復活した黒魔士(チョ・ウン)の手下たちに殺されます。ホリョンもまた彼らに殺されようとしていましたが、中華料理店の女性店員として働いていたアラン(ファン・ジヨン)によって九死に一生を得ます。黒魔士と彼の手下たちを避けて逃げた先の泰岐山[テギサン]でホリョンは自分が羅漢派の末裔という事実と家門の秘密を知り、父親の敵を討つべく過酷な修練に励みますが・・・。
 本作は<レトロ武侠映画>をキャッチコピーが示すように、あえて何十年も前の映画のフンイキを盛り込んだとか。なるほど、観た人(とくにオジサン連中)のコメントを見ると「80年代の香港のカンフー映画といった感じでおもしろかった~~」「久しぶりに面白いB級映画」「幼い頃に見た武侠映画のようで楽しかった。「海賊:鬼の旗」より人間的な感じ」等々好評のようです。原題は「짬뽕비권」です。
【 右画像は70~80年代に韓国でもヒットした香港製カンフー映画の1つ、ジャッキー・チェン(韓国では成龍)の「クレージーモンキー 笑拳(笑拳怪招)」の広告。。】


     【記者・評論家による順位】

①(1) ドライブ・マイ・カー(日本)  8.44(9)
②(2) ファースト・カウ  8.40(10)
③(3) ハッピーアワー(日本)  8.00(4)
④(4) チタン  7.86(7)
⑤(5) パワー・オブ・ザ・ドッグ  7.75(4)
⑥(6) 海辺の一日  7.71(7)
⑦(7) ドント・ルック・アップ  7.60(5)
⑧(8) ウエスト・サイド・ストーリー  8.00(4)
⑨(9) 君に行く道(韓国)  7.20(5)
⑩(10) スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム  7.10(10)

 前週と評点・順位とも変わりありません。
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韓国内の映画の興行成績 [1月28日(金)~1月30日(日)]と作品紹介 ▶大統領選挙関係の韓国映画2作品 ▶張芸謀監督「One Second」は文革の頃の映画をめぐる物語 ← 日本公開熱烈要望!

2022-02-03 19:48:32 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶今回の記事中、韓国映画ではドラマ「キングメーカー」とドキュメンタリーの「私のローソク革命」(原題は「나의 촛불(私のローソクの火)」)の2作品が1ヵ月余に迫った大統領がらみ。概して韓国の映画界は進歩系で、「キングメーカー」の主人公、ソル・ギョング演じるキム・ウンボムのモデルは金大中とのことです。またドキュメンタリー「私のローソク革命」はタイトルからして進歩性向ですね。社会運動家でもある俳優のキム・ウィソンも登場しているようです。が、文在寅大統領の熱烈支持者である<문빠(ムンパ)>を自称してきた作家の孔枝泳(コン・ジヨン)も1年前からツイートは更新されていないし、以前やはりツイッターで見つけたやはりムンパの人も最後のツイートは1年前だし、大統領就任当初とはかなりフンイキは違ってきてるようかも・・・。

▶注目の外国映画は張芸謀[チャン・イーモウ]監督の最新作「一秒間 - One Second -」です。
 張芸謀監督と言えば今まさに2月4日の北京冬季五輪の開閉会式を直前に控え、総合演出担当の彼にすれば映画どころじゃないでしょう。彼は2004年アテネ五輪の閉会式で4年後の北京五輪への引き継ぎ式の総監督を務め、もちろんその北京オリンピックの開会式・閉会式の総監督を担当しました。そして2018年平昌冬季五輪の閉会式でも今回の北京冬季五輪への引き継ぎ式の総合演出を担当して今に至るわけです。が、五輪関係はTV等のメディアに任せます。
 私ヌルボが初めて中国映画を観てすごく感動したのが謝晋監督の「芙蓉鎮」、そして張芸謀監督作品で最初に観た作品は「紅いコーリャン」で、彼が俳優として出演した作品としては「古井戸」。観たのはどれも80年代末の岩波ホールやユーロスペース(?)で、もう30年以上前のことになります。その後張芸謀監督は大ヒットした「初恋のきた道」や同じく2000年に日本公開の「あの子を探して」以降はそれまで地方の村に住む貧しい庶民のリアルなドラマから一転して「HERO」(2003年日本公開)以降は豪華俳優陣の起用と最新映像技術による映画が目立つようになり、(同様に変わってきた韓国映画同様)「なんだかなー・・・」と思っていましたが、この一秒間 - One Second -」は最初の頃のフンイキが戻ってきたように思われます。
 ストーリーについてはずっと下の紹介記事参照・・・って、いやジツは→コチラのYouTubeが一番手っ取り早いんですけどね(笑)。
     
【 「一秒間 - One Second -」のポスター。この薄汚い女の子と右の女優・劉浩存[リウ・ハオツン]が同一人物とはとても思えません(笑)。】


    ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績1月29日(金)~1月31日(日) ★★★
          6週連続1位の「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」 700万人を超える

【全体】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(10)・・海賊:鬼の旗(韓国) ・・・・・・・1/26 ・・・・326,541 ・・・・・・・494,166・・・・・・・4,666・・・・1,703
2(22)・・キングメーカー(韓国) ・・・・・1/26 ・・・・173,640 ・・・・・・・263,704・・・・・・・2,477・・・・1,159
3(1)・・スパイダーマン ・・・・・・・・・・・12/15 ・・・・・75,630 ・・・・・7,306,964 ・・・・・73,076・・・・・・680
       :ノー・ウェイ・ホーム
4(2)・・SING/シング・・・・・・・・・・・・・・1/05 ・・・・・41,452・・・・・・・・742,201 ・・・・・・6,836・・・・・・650
       :ネクストステージ
5(新)・・劇場版 こんにちはチャドゥよ・・1/19・・32,701・・・・・・・・・39,238 ・・・・・・・・343 ・・・・・・603
       :済州島の秘密(韓国)
6(5)・・ハウス・オブ・グッチ・・・・・・・・・1/12 ・・・・・・5,376・・・・・・・・120,064・・・・・・・1,184 ・・・・・・・63
7(3)・・特別手荷物[特送](韓国) ・・・・・1/12 ・・・・・・5,070・・・・・・・・427,425・・・・・・・4,048・・・・・・247
8(新)・・人魚の眠る家(日本) ・・・・・・・・1/28 ・・・・・・4,359 ・・・・・・・・・・4,359・・・・・・・・・・38・・・・・・・90
9(9)・・アナザーラウンド・・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・3,553 ・・・・・・・・・20,165 ・・・・・・・・186・・・・・・・53
10(6)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・12/22 ・・・・・・3,275・・・・・・1,014,447 ・・・・・10,185・・・・・・・55
       :ファーストエージェント
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 2・5・8位の3作品が新登場です。
 2位「キングメーカー」は韓国のドラマ。世の中が変わるありさまをちっと見てみたいです。世の中を変えるために挑戦する政治家キム・ウンボム(ソル・ギョング)の前に、彼と志を共にしようと選挙戦略家ソ・チャンデ(イ・ソンギュン)がやってきます。劣勢の状況下、ソ・チャンデは誰も想像できなかった選挙戦略を展開し、キム・ウンボムは選挙に続けて勝利し、党を代表する大統領候補にまで上がります。大統領選挙に向けて本格的な歩みが始まり、彼らは当選のために総力を傾けます。そんな中、キム・ウンボムの自宅に仕掛けられた爆発物が爆発する事件が発生し、容疑者としてなんとソ・チャンデの名が上がったのです。ここで両者の関係は新しい局面を迎えることになります・・・。原題は「킹메이커」です。
 5位「劇場版 こんにちはチャドゥよ:済州島の秘密」は韓国のアニメ。10歳の女の子チャドゥは家族旅行で済州島に行きます。ところがそこで出会った良い子で優等生の少女チョンボクが気に食わないのです。とくに親友の男子ユンソクを見つめるそのハート💛の目つきは何よっ!と敵意むき出し。ユンソクをチョンボクが独占すると、怒ったチャドゥは誤ってトルハルバン(お爺さんの石像)を倒してしまい、その拍子に遠い昔封印されたままの呪いが目覚めます。するとドルハルバンから放たれたビームに当たった人は石になって固まってしまい、チャドゥたちは何とかみんなを元の状態に戻そうとしますが・・・。原題は「극장판 안녕 자두야: 제주도의 비밀」です。
 8位「人魚の眠る家」は東野圭吾の原作本の映画化作品ですが私ヌルボは未見。東野圭吾は韓国では日本人作家中の1番人気で、現在でも「虛像の道化師」と「ナミヤ雜貨店の奇蹟」が小説・詩部門のベストセラー30位以内に入っています。映画がベスト10に入るのも当然かも。また「白夜行」「容疑者Xの献身」「さまよう刃」の3作は韓国独自に映画化してるし・・・。2014年公開の韓国版「さまよう刃」は観てその感想等を→コチラや→コチラの過去記事で読んだらとても自分が書いたとは思えなかった・・・。「人魚の眠る家」はミステリーではありませんが、どちらも社会的な問題をテーマとしている点で共通うしていますね。韓国題は「인어가 잠든 집」です。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(新)・・人魚の眠る家(日本)・・・・・・・・・・1/28・・・・・・・・・4,359・・・・・・・・4,359 ・・・・・・・・・・・38・・・・・・・・90
2(1)・・アナザーラウンド ・・・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・・・3,553・・・・・・・20,165・・・・・・・・・・186 ・・・・・・・53
3(2)・・ドライブ・マイ・カー(日本) ・・・12/23・・・・・・・・・2,287・・・・・・・49,386・・・・・・・・・・466 ・・・・・・・41
4(新)・・一秒間 - One Second - ・・・・・・1/27・・・・・・・・・1,327・・・・・・・・3,348・・・・・・・・・・・29・・・・・・・・42
5(新)・・私のローソク革命(韓国) ・・・・・・2/10・・・・・・・・・・・995・・・・・・・・・・995・・・・・・・・・・・・9・・・・・・・・・2

 4・5位の2作品が新登場です。
 4位「一秒間 - One Second -」は中国のドラマ。冒頭に記したように張芸謀[チャン・イーモウ]監督の最新作です。・・・と言っても2019年2月の第69回ベルリン国際映画祭では「技術的な問題」を理由に上映中止となって話題になり、さらに翌20年11月の第33回中国電影金鶏奨でも上映中止。(しかしその金鶏奨授賞式の前日に中国内でフツーに劇場公開されてます。) どうも、文化大革命時期が背景になっているため中国政府の介入があったのでは?という見方もあるそうですが・・・。
 物語の舞台は1970年代半ばの中国の西北部です。66年に始まった文化大革命がまだ続いていました。主人公は張九声[チャン・ジュシェン](張毅)という男。彼は長い間別れていた娘が劇映画の前に映されるニュースに登場するというをことを知って農場から脱出します。延々と続く砂漠を通り抜け、巡回撮影の場所に着くと映画は終わっていてフィルムの運搬係が食堂で飯を食べている・・・と見ると、なぜか様子を窺っていた乞食みたいな少女(劉浩存)が6巻あるフィルムの1巻を盗んで逃げます。張九声は少女を捕まえフィルムを取り戻し、その間気づかずに運搬係がバイクで向かった次の上映地の村に向かいます。少女も彼の後について行きます。当時映画を観ることは人々にとっては大きな楽しみでした。その村でももちろん同様で、映写技師の范さん(范偉)も村人から厚い信頼を受けていました。そんな彼らの映画に対する思いと共に、張九声と少女のそれぞれの目的が明かされていく・・・のでしょうね? 韓国題は「원 세컨드」。日本公開は未定のようです。
 5位「私のローソク革命」(仮)は韓国のドキュメンタリー。原題は「나의 촛불(私のローソクの火)」ですが、英題「Candlelight Revolution」を訳して仮題としました。2016年秋~冬、ソウルで繰り広げられたローソクデモに世界が注目しました。その日々についてキム・ソンテ[金聖泰]、シム・サンジョン[沈相汀]、ユ・シミン[柳時敏]政治家の政治家、現在大統領候補のユン・ソンニョル[尹錫烈]、ジャーナリストのソン・ソッキ[孫石熙]、最近の映画では「茲山魚譜 チャサンオボ」や「特送」にも出演している俳優で社会運動家でもあるキム・ウィソン[金義聖]等々、政治家その他の人々が秘話を証言します。不正腐敗と国政壟断に対して熱い気持ちと共に街に飛び出し、1,600万もの韓国の市民が声を上げて世の中を変えたその時を憶えています・・・。
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