ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月22日(金)~3月24日(日)]

2019-03-27 23:46:29 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸先週の記事で「グリーンブック」について「近年とくに多いLGBT映画等と同様今は「無難な社会派映画」になった」とか「基本的にエンタメ」とか、否定的にとられそうな書き方をしてしまいました。しかし、今人種差別や性差別の否定がほぼ(?)常識となっていても依然として強い反対勢力もあるわけだし、また基本エンタメでも社会的にプラスとなるような影響力を持った作品もあります。
 ・・・と、ここまでは何を念頭に書いているかというと、22日に観た「ブラック・クランズマン」のこと。「グリーンブック」と同じくアメリカでの人種差別問題をテーマにした作品ですが、描き方が非常に対照的。周知のように「グリーンブック」がアカデミー作品賞を受賞しましたが、「ブラック・クランズマン」のその時「ブラック・クランズマン」のスパイク・リー監督がブチ切れて席を立って云々という話があることも知りました。この2作品の違いは、スパイク・リー監督自身が黒人であるということは当然として、アメリカ南部でまだフツーに黒人差別が生活の中に根を下ろしていた60年代前半と、あのアフロヘアにも表れているブラックパワーの噴出した70年代後半という時代相の違いもあるかもしれません。
 いずれにしろ、まだ「グリーンブック」しか観ていない人はぜひ「ブラック・クランズマン」も観ることを強くお薦めします。(私ヌルボ、この順で観てよかったと思います。逆だと、「グリーンブック」がなんだかナサケナイ作品だなという印象しか残らなかったかも・・・。) 2つの作品名で検索するといろんな関係記事がヒットします。捉え方はさまざま。ですが、私ヌルボはラディカルな「ブラック・クランズマン」の方に迷わず手を上げます。(「アメリカ、ファースト!」と叫ぶトランプや、まさに今起こっている事件の映像がラストの方に入っているのは訴える力が感じられます。)

         ★★★ NAVERの人気順位(3月26日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(2) 詩人おばあちゃん(韓国)  9.68(135)
②(3) グリーンブック  9.62(4,894)
③(4) カペナウム  9.60(2,469)
④(6) ボヘミアン・ラプソディ  9.43(39,013)
⑤(5) ヒッチハイク(韓国)  9.37(19)
⑥(7) アンダードッグ(韓国)  9.36(1,382)
⑦(8) ヒックとドラゴン3  9.26(3,636)
⑧(10) 漆谷の少女たち(韓国)  9.25(350)
⑨(-) ROMA/ローマ  9.08(1,978)
⑩(-) 証人(韓国)  9.05(1,089)

 今回新登場の作品はありません。
 前回1位だった「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- I プロローグ×ユキノジョウ×タイガ」は、その後何がキッカケになったのか評点1の大量攻撃を受け、ネチズンの平均評点はなんと1.84に急落。974人中91%が評点1です。観覧者35人の平均評点は9.89という非常な高得点を保っていますが・・・。

     【記者・評論家による順位】

①(-) 顔たち、ところどころ  8.86(7)
②(1) ROMA/ローマ  8.80(5)
③(3) 女王陛下のお気に入り 8.20(10)
④(4) ミニスキュール 2  7.67(3)
⑤(5) 映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(日本)  7.50(6)
⑥(6) コールド・パシュート  7.50(2)
⑦(8) 顔たち(韓国)  7.40(5)
⑧(9) カペナウム  7.33(9)
⑨(10) グリーンブック  7.29(7)
⑩(-) 運び屋  7.20(5)

 今回新登場の作品はありません。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月22日(金)~3月24日(日) ★★★
           韓国映画「金」が「キャプテン・マーベル」に代わって1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(3)・・金(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/20・・・・・・・・・1,111,402・・・・・・1,536,407・・・・・・・13,578・・・・・・1,431
2(1)・・キャプテン・マーベル ・・・・・・・・・3/06 ・・・・・・・・・・386,242・・・・・・5,232,847 ・・・・・・46,756・・・・・・・・947
3(新)・・悪質警察(韓国)・・・・・・・・・・・・・・3/20 ・・・・・・・・・・124,174 ・・・・・・・189,604 ・・・・・・・1,670・・・・・・・・772
4(30)・・偶像(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/20 ・・・・・・・・・・・80,650 ・・・・・・・137,880 ・・・・・・・1,202・・・・・・・・797
5(2)・・エスケープ・ルーム ・・・・・・・・・・・3/14 ・・・・・・・・・・・63,900 ・・・・・・・544,462 ・・・・・・・4,853・・・・・・・・496
6(新)・・サヴァ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/21・・・・・・・・・・・22,055 ・・・・・・・・22,534・・・・・・・・・174 ・・・・・・・・372
7(新)・・劇場版 Fate/stay night・・・・・・・・3/21・・・・・・・・・・・17,045 ・・・・・・・・24,340・・・・・・・・・221・・・・・・・・・94
       [Heaven’s Feel]II.lost butterfly(日本)
8(4)・・運び屋 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/14・・・・・・・・・・・・9,178 ・・・・・・・・93,474・・・・・・・・・778・・・・・・・・114
9(10)・・グリーンブック ・・・・・・・・・・・・・1/09・・・・・・・・・・・・8,748 ・・・・・・・409,872 ・・・・・・・3,475・・・・・・・・・62
10(新)・・イタズラなKiss[台湾版] ・・・・・3/27・・・・・・・・・・・・8,291 ・・・・・・・・・8,588・・・・・・・・・・83・・・・・・・・・16
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は3・4・6・7・10位の5作品です。
 3位「悪質警察」は、韓国のドラマ。裏金はチャッカリもらい、汚職には目をつぶり、犯罪はむしろ火を焚きつける悪質警官のチョ・ビロ(イ・ソンギュン)は、至急大金が必要だったため警察の押収倉庫の襲撃を企てます。しかし、事件当日の夜共犯のハン・ギチョル(チョン・ガラム)がその倉庫で謎の爆発事故により死に、ビロはその唯一の容疑者として名指しされます。さらには大企業の不法秘密資金の資料まで燃えてしまい、その捜査線上にもビロは浮かび上がります。危機から逃れるために爆発事件を追っていた中、ビロは、爆発事故の証拠を握る高校生のミナ(チョン・ソニ)に出会い、やがてこの事故が真相のごく一部に過ぎないということが見えてきます・・・。原題は「악질경찰」です。
 4位「偶像」は、韓国のスリラー。道議員のク・ミョンフェ(ハン・ソッキュ)は、清廉で道徳的な人物として市民の熱い支持を受け、次期道知事に向けて注目されています。ところが彼の息子が交通事故を起こした後それをうやむやにした事実を知り、ミョンフェは自身の政治人生のために息子を自首させます。一方、障碍者の息子プナムのためなら何でもやるというユ・ジュンシク(ソル・ギョング)は、その息子を突然の交通事故で亡くしてしまい絶望に陥ります。事故当日の息子の行動がわからなかったジュンシクは、その真相を追い始めます。息子が亡くなった日、一緒にいた嫁のチェ・リョナ(チョン・ウヒ)はその日以来姿を消しているのですが、彼女を見つけるために警察に助けを求めても、彼の言葉を聞いてくれる人はいません。結局ジュンシクは息子の死を超えて秘密を明らかにするために1人で事故を探り始めます・・・。原題は「우상」です。
 6位「サヴァ」(仮)は、ロシアのアニメ。2016年度のアジア太平洋映画賞最優秀アニメーション映画賞にノミネートされる等、国際的な映画祭で注目されてきた作品です。サヴァは主人公の少年の名前ですが、韓国題の「정글북: 마법 원정대(ジャングルブック: 魔法遠征隊」、中国題の「霊狼伝奇」からもわかるように少年と動物(オオカミ)の物語です。サヴァは小さな森の村に住む10歳の少年。ところがある日、ハイエナの群れがその平和な村を襲撃し、食料を奪ってサヴァの母親と村の人々を閉じ込めてしまいます。サヴァは村を守ってくれるという伝説中の英雄を見つけるため森を守る狼の英雄リッキーと一緒に冒険の旅に出ます。その途中、呪いにかかった魔法遠征隊を救ったサヴァとリッキーは、彼らとも力を合わせてリッキーの語る強力な魔法使いを見つけなければなりません。ところがそれを妨げようとするサルの女王とその部下たちは巨大な戦争を起こそうとします・・・。日本公開は未定のようです。
 7位「劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel]II.lost butterfly」は、日本のアニメ。そもそもこの「Fate/stay night」とは2004年に始まるコンピューターのノベルゲームが原点で、それが漫画、TVアニメ、そして劇場アニメ等多様化するとともにストーリー自体もどんどん増殖してきたのですね。で、この作品は劇場アニメ第1作の「Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS」(2009)に続く第2作なのですが、全三章で構成されている中の第二章。(やっと理解した全体像。) 物語の全体的骨格は、魔術師(マスター)と英霊(サーヴァント)が万能の願望実現機<聖杯>をめぐって戦う<聖杯戦争>で、本作はその最終ルートというものですが・・・。韓国題は「페이트 스테이 나이트 헤븐즈필 제2장 로스트 버터플라이」です。
 10位「イタズラなKiss[台湾版]」は、(故)多田かおるのコミックが原作の日本版アニメ2部作のリメイク。TVドラマとしては台湾・中国・韓国・タイでもリメイク版が放映されてきましたが、映画はこの台湾版が初めて。(台湾では舞台作品も作られた。) あ、中国でも今年2月のバレンタインデーにリメイク版が公開されたのか。それにしても、「Fate/stay night」同様、漫画にゲームにアニメに、日本オリジナルの文化コンテンツの影響力はたいしたものです。韓国題は「장난스런 키스」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・グリーンブック・・・・・・・・・・・・・・・・・1/09・・・・・・・・・・8,748 ・・・・・・・409,872 ・・・・・・・・・3,475 ・・・・・・・・・62
2(新)・・ワン・ネイション、ワン・キング・・・3/21・・・・・・・・・・2,312 ・・・・・・・・・3,601・・・・・・・・・・・・31 ・・・・・・・・・47
3(3)・・天才作家の妻・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/27・・・・・・・・・・1,816 ・・・・・・・・38,268・・・・・・・・・・・297 ・・・・・・・・・27
4(2)・・寝ても覚めても(日本) ・・・・・・・・・・・3/14・・・・・・・・・・1,580 ・・・・・・・・12,104・・・・・・・・・・・105 ・・・・・・・・・24
5(5)・・カペナウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/24・・・・・・・・・・1,068 ・・・・・・・139,372 ・・・・・・・・・1,161 ・・・・・・・・・17

 2・4位の2作品が新登場です。
 2位の「ワン・ネイション、ワン・キング」(仮)は、フランスの歴史ドラマ。無能な国王ルイ16世(ローラン・ラフィット)とマリー・アントワネット。そして貴族たちのぜいたくな生活のために、飢えと絶望に染まった1789年のパリ。バスティーユが壊されて小さな町に初めて陽が差した日、飢えのため子供を亡くした洗濯女のフランソワーズ(アデル・エネル)は、その数日後、奴隷のように生きていた渡り者のバジル(ギャスパー・ウリエル)と偶然出会います。2人は再び新たな希望を夢見始めます。彼らに必要だったのは、おなかを満たすパンと、愛とともに生きていく小さな自由。そんな彼らの声が歌になり、また武器になります。フランス革命を描いた作品となると、当然ロベスピエールやマラーといった大立者も登場します・・・。韓国題は「원 네이션(ワン・ネーション)」ですが、英題の「One Nation, One King」をそのまま仮題としました。
 4位の「寝ても覚めても」は、「キネマ旬報」のベスト・テンで1~3位と僅差の4位に入る等2018年の日本映画の中でも高い評価を得た作品ですが、私ヌルボは観てないのでコメントのしようがありません。韓国題は主人公の名の「아사코(朝子)」です。原題は訳しにくかった? [4月2日の追記] →コメント欄を参照。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月15日(金)~3月17日(日)]

2019-03-19 23:51:34 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸昨日(18日)、懸案だった「バハールの涙」「グリーンブック」を観てきました。どちらも期待通りで、オススメ! しかし、ともに社会的なテーマを扱っていますが、感触は全然違います。「グリーンブック」の方は基本的にエンタメで、ラストは(お約束の)感動が待っています。これは決してケチをつけるのではありません。半世紀前にはアメリカの南部では「ごくふつうだった」目に見える差別(黒人は拒否される店がある等々)が今はなくなり、目に見えない差別も少なくなって、差別否定が(たぶん?)一般常識になったから基本エンタメの感動作が作られ、アカデミー賞を獲って多くの観客を集めているということ。もしこのような映画が1960~70年頃に作られれていたとしたらどうだったか? ・・・と考えると、「そんなことはありえない」という答えが即座に返ってきます。「反発が大きすぎる」、いやそれ以前に「作っても儲からない」。そんな時代が徐々に変わってきて、今ここまで来たのですね。その点は近年とくに多いLGBT映画等と同様今は「無難な社会派映画」になったということで、それはそれでけっこうなことではあります。もっとも、現今のトランプ政権下の「気になる状況」がある中で、「現実的にも」とても意味のあることだと思いますが・・・。なお、観客としては物語になることもなく差別社会の真っただ中で不幸な人生を生きなければならなかった数多くのアフリカ系アメリカ人のことを忘れてはならないでしょう。とくに、かつてはそんな差別社会の中で暮らしながら差別を当然視していた人たち。もし観客の中にいたら今どう考えるのかな? 私ヌルボ、60年代に雑誌だったかで、日本人のライターによる記事の中で、南アフリカだかで「日本人は<名誉白人>という待遇を受けた」と書かれた一文を見た時の「何かイヤな感じ」を今も憶えています。

▸一方、「バハールの涙」は観ていて心が落ち着かない感じでした。イラクのクルド人自治区の町がある日ISに襲撃され、女性弁護士だったバハールは夫を殺され息子を連れ去られます。その後「いろいろあって」彼女はクルド人女性武装部隊のリーダーとして銃を持ってISの戦いに身を投じる・・・という話で、かなりドキュメンタリー風。「心が落ち着かない」というのは、こういう映画を安全な日本で缶コーヒーを飲みながら「鑑賞していていいのか!?」という自問が湧いて来ざるを得ないので・・・。この作品でバハールと共に主人公といっていいマチルドという女性戦場記者がそんな(ヌルボのような)読者をさめた目で見つつも、危険な場所で取材を続ける使命感といったものを語っていたのが印象的。(日本での例の<自己責任>論議のなんとナサケナイことか・・・。)
 ISは襲撃した町の男たちを皆殺害し、女たちは性奴隷に・・・。その数は数千人で、少女も多い。この映画の女性武装部隊の隊員たちもバハールを含めてそこから逃げてきた女性たち。関連記事は→コチラ。今<慰安婦問題>でやり合っている日韓両国の人たちは、このようなIS関係の性奴隷や、脱北したものの中国で性奴隷状態に置かれている多くの女性たち等、現代世界の性奴隷の方にもっと目を向けるべきだと思います。

▸韓国映画史上の注目作イ・チャンドン監督の「ペパーミント・キャンディー」(1999)と「オアシス」(2002)のデジタルリマスター版を渋谷と吉祥寺のアップリンクで上映中。キネカ大森でも22日から。

         ★★★ NAVERの人気順位(3月19日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(4)KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-
       I プロローグ×ユキノジョウ×タイガ(日本)  9.74(50)
②(1) 詩人おばあちゃん(韓国)  9.62(133)
③(2) グリーンブック  9.62(4,533)
④(3) カペナウム  9.60(2,362)
⑤(-) ヒッチハイク(韓国)  9.50(12)
⑥(6) ボヘミアン・ラプソディ  9.43(38,966)
⑦(8) アンダードッグ(韓国)  9.38(1,368)
⑧(9) ヒックとドラゴン3  9.26(3,600)
⑨(10) スパイダーマン:スパイダーバース  9.23(5,021)
⑩(-) 漆谷の少女たち(韓国)  9.23(320)

 ⑤「ヒッチハイク」が今回の初登場です。昨年の第5回なら国際映画祭のインターナショナルコンペティション部門で上映されたミニシアター系の韓国映画です。16歳のジョンエ(ノ・ジョンイ)は末期がんの父と2人暮し。どうしても幼い時に家を出て行った母を探し出したいと思っています。またジョンエの親友のヒョジョン(キム・ゴウン)は名前しか知らない父の存在を確かめたい。ある日、母親から1通の手紙が届いたのを契機にジョンエはヒョジョンと共に何の計画もなく旅立ちます。しかし帰れなくなってヒッチハイクをしている途中に拉致されます。そこで偶然ヒョジョンの父らしい(?)警察官ヒョンウン(パク・ヒスン)に出会い、彼の家に滞在することに。ジョンエは病床の父とは対照的な彼にひかれますが、自宅一帯が大火事に見舞われていることを知ります・・・。原題は「히치하이크」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ROMA/ローマ  8.80(5)
②(2) スパイダーマン:スパイダーバース  8.25(8)
③(3) 女王陛下のお気に入り 8.20(10)
④(5) ミニスキュール 2  7.67(3)
⑤(6) 映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(日本)  7.50(6)
⑥(7) コールド・パシュート  7.50(2)
⑦(8) アリー/ スター誕生  7.43(7)
⑧(9) 顔たち(韓国)  7.40(5)
⑨(10) カペナウム  7.33(9)
⑩(-) グリーンブック  7.29(7)

 今回新登場の作品はありません。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月15日(金)~3月17日(日) ★★★
           初登場の「キャプテン・マーベル」早くも300万人を突破

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・キャプテン・マーベル ・・・・・・・・・3/06・・・・・・・・・1,012,089・・・・・・4,599,329 ・・・・・・41,152 ・・・・・・1,779
2(新)・・エスケープ・ルーム ・・・・・・・・・・3/14 ・・・・・・・・・・313,588 ・・・・・・・389,591 ・・・・・・・3,504・・・・・・・・850
3(新)・・金(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/20 ・・・・・・・・・・・58,597 ・・・・・・・・75,465・・・・・・・・・665・・・・・・・・375
4(新)・・運び屋 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/14・・・・・・・・・・・51,408 ・・・・・・・・64,314・・・・・・・・・549・・・・・・・・472
5(2)・・抗拒:柳寛順物語(韓国) ・・・・・・・2/27・・・・・・・・・・・41,744・・・・・・1,128,778 ・・・・・・・9,097・・・・・・・・453
6(5)・・極限職業(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・1/23・・・・・・・・・・・27,375・・・・・16,243,246 ・・・・・139,494・・・・・・・・348
7(4)・・証人(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/13・・・・・・・・・・・26,525・・・・・・2,519,114 ・・・・・・20,365・・・・・・・・379
8(新)・・森の中の王国のミツバチ女王・・3/14・・・・・・・・・・・17,336 ・・・・・・・・18,306・・・・・・・・・146・・・・・・・・372
9(3)・・サバハ[娑婆訶.そわか](韓国)・・・・2/20・・・・・・・・・・・16,978・・・・・・2,389,671 ・・・・・・19,941・・・・・・・・289
10(6)・・グリーンブック・・・・・・・・・・・・・・1/09・・・・・・・・・・・11,696 ・・・・・・・394,381 ・・・・・・・3,364・・・・・・・・・84
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は2・3・4・8位の4作品です。
 2位「エスケープ・ルーム」は、アメリカのホラー。巨額の賞金がかかった部屋脱出ゲームに招待された6人。性別、年齢、出身もすべて異なる彼らは、ただ招待だけを持って 世界最高の部屋脱出ゲーム会社<ミノス>に集まります。しかし、招待者は現れず、予告なしにゲームは開始されます。瞬く間に焼け死ぬほど熱く部屋の温度が上昇し、6人の参加者たちは脱出の手がかりを探し始めます。死の恐怖の中、間一髪次の部屋に移った参加者たちは、オーブン室、アイス室、さかさま室、ポイズン室、イリュージョン室、クラッシュ室を経て、これが普通のゲームではないということを知ることになります・・・。韓国題は「이스케이프 룸」。日本公開は未定のようです。
 3位「金」は、韓国のクライム。ひたすら金持ちになりたいという夢を抱いて汝矣島(ヨイド)証券に進出した新米の株式ブローカー、チョ・イリョン(リュ・ジュニョル)。コネもなく、(口利き)手数料Oウォンの彼はすぐに解雇直前の境遇に追い込まれます。危機の瞬間、ベールに包まれた神話的な作戦の設計者<番号票>(ユ・ジテ)に出会い、莫大な利益を取りまとめることができる取引への参加を提案されます。
危険な提案を受け入れた後、瞬く間に大金を稼ぐようになったイリョンですが、勝利の余勢をかって疾走する彼の前に<番号票>の後を追っていた金融監督院の猟犬ハン・ジチョル(チョ・ウジン)が現れ、彼を締めつけ始めます・・・。原題は「돈」です。
 4位「運び屋」は、クリント・イーストウッド監督の新作。日本では6日早く公開。韓国題は独自に「라스트 미션(ラスト・ミッション)」とつけています。
 8位「森の中の王国のミツバチ女王」(仮)は、フランスのアニメ。日本でも何冊も刊行されているフランスの絵本作家アントゥーン・クリングスの絵本シリーズ<にわの小さななかまたち>が原作で、TVアニメも放映されてきた作品です。物語の舞台は森の中の虫たちの王国。そこでは特別パーティーが予定されていました。ところがミツバチの女王マーガレットがいなくなった!? コオロギの魔術師と仲間たちは、事件を解決に乗り出しますが・・・。はたして王国の平和を取り戻すことができるでしょうか? 韓国題は「숲속왕국의 꿀벌 여왕」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・グリーンブック・・・・・・・・・・・・・・・・・1/09・・・・・・・・・11,696 ・・・・・・・394,381 ・・・・・・・・・3,364 ・・・・・・・・・84
2(2)・・天才作家の妻・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/27・・・・・・・・・・3,024 ・・・・・・・・33,917・・・・・・・・・・・265 ・・・・・・・・・44
3(新)・・303・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/14・・・・・・・・・・1,624 ・・・・・・・・・2,296・・・・・・・・・・・・20 ・・・・・・・・・43
4(4)・・カペナウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/24・・・・・・・・・・1,235 ・・・・・・・137,564 ・・・・・・・・・1,146 ・・・・・・・・・19
5(3)・・彼ら/Loro・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/07・・・・・・・・・・1,130 ・・・・・・・・・7,181・・・・・・・・・・・・58 ・・・・・・・・・32

 3位の「303」(仮)が新登場です。ドイツのドラマ&ロマンス。「ベルリン,僕らの革命」(2004)のヤンとハンス・ワインガルトナー監督作品です。誰かとの出会いを求めてそれぞれ旅に出た大学生男女のヤン(アントン・スパイカー)とユル(マーラ・エムデ)。ヤンは出発当日カップルで予約をし、偶然出会ったユルにすぐさま「一緒に行きますか?」と提案します。目的地が違うのに、ベンツ303を改造したキャンピングカーに乗って出発します。そしてお互いの傷とも出会った2人の目に、あまりに違う互いの姿が次第に彩りを帯びてきます・・・。韓国題は「에브리타임 룩 앳 유(エブリータイム・ルック・アット・ユー)」です。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月8日(金)~3月10日(日)]

2019-03-12 23:54:25 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸3月4日、鍾路3街のCGVピカデリー1958で「抗拒:柳寛順物語」を観て夜9時前ホテルに戻ると、たまたまYTNテレビでこの映画に出演した3人の女優さんがニュース番組に生出演していろいろ語っていました。
  
【[左]左端はキム・イェウン、右端はチョン・ハダム、その左はコ・アソン。(これじゃ顔がわからないですね。)
 [右]コ・アソン。背後は「グエムル/漢江の怪物」(2006)の1場面。】
 デジカメでテレビ画面の写真を撮ってる間は話の内容はほとんど耳に入らず。テロップを見ると、コ・アソンさんは「独立宣言文を読むシーンが一番むずかしかった」「撮影が終わると崩折れるように泣いた」と語っています。「グエムル」の時満13歳だった彼女、今はちょうどその倍になってるのか。(早いものだ・・・。)

▸先週9日(土)から各地のイオンシネマで「ROMA/ローマ」の上映が始まりました。昨年末の12月14日からNetflixで全世界同時オンラインストリーミングが始まり、日本ではそのまま一般劇場公開はなさそうだなーとほとんどあきらめていたところでの朗報でした。ただ、「各地の」といっても神奈川では新百合ヶ丘・センター北・海老名の3ヵ所、東京では東武練馬・調布・武蔵村山・日の出町といった、「翔んで埼玉」風に言えば<×××指数>があまり高くない方面だけのようで、埼玉県の場合でも浦和・大宮での上映はなく、千葉県では幕張の1館だけ。それでもぜひ映画は映画館で観たいという人にとっては良しとせざるをえませ ん。
 で、私ヌルボ、今朝(12日)地下鉄ブルーラインに乗って片道約30分、センター北に行きました。ウレシイことに運賃は0円。というのは、最近<敬老優待券>というのをいただいたので。券自体は有料なんですけどね、これ1枚で市営地下鉄もバスも無料で乗れるというのはありがたいことです。
 さて、「ROMA/ローマ」はというと、政治的混乱に揺れていた1970年代初頭メキシコシテイ(=アルフォンソ・キュアロン監督の出身地)が舞台。医者の夫(←ほとんど出てこない)とその妻と4人の子ども、そして祖母という家族の激動の1年を、家政婦として働く若い女性の視点から描いた作品、・・・ということなのですが、ストーリー全体としてとくに大きなヤマがあるというのではなく、わりと淡々と(ダラダラと?)進むので、1、2回はちょっと寝ちゃう人もいるかも。・・・って自分のこと(^_^;)。しかし、それも含めて、それはこの映画の評価に直結するものではないかも。まあ、早い話が評論家好みの作品で、エンタメ志向の人には向かなさそう。実は同じ映画館に昨日も行ってて、観たのは「運び人」。コチラはずっとわかりやすいです。イーストウッド監督作品にハズレなし。これも味わい深い作品でした。このイオンシネマ港北ニュータウンでは「グリーンブック」も上映中。まだ観ていませんが、作品のネライがはっきりしていて、感動も大きそう。しかし「感動の大きさ=映画の評価」と決まっているものでもなし、それがむずかしいところ。

         ★★★ NAVERの人気順位(3月12日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(1) 詩人おばあちゃん(韓国)  9.67(131)
②(2) グリーンブック  9.62(4,218)
③(3) カペナウム  9.61(2,253)
④(-)KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-
       I プロローグ×ユキノジョウ×タイガ(日本)  9.61(33)
⑤(4) 大人になれば(韓国)  9.59(138)
⑥(5) ボヘミアン・ラプソディ  9.43(38,929)
⑦(7) ポーランドに行った子供たち(韓国)  9.39(503)
⑧(6) アンダードッグ(韓国)  9.38(1,340)
⑨(10) ヒックとドラゴン3  9.26(3,570)
⑩(-) スパイダーマン:スパイダーバース  9.23(4,966)

 ④「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- I プロローグ×ユキノジョウ×タイガ」が今回の初登場です。このシリーズは韓国でも高評点が続いていますが、日本では3月2日公開という最新作にしては注目度は今ひとつのような・・・。つまり熱烈な固定ファン層が日韓共にいるということ? 内容についてはヌルボは観てないのでなんとも・・・。韓国題は「킹 오브 프리즘 -샤이니 세븐 스타즈-」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ROMA/ローマ  8.80(5)
②(2) スパイダーマン:スパイダーバース  8.25(8)
③(3) 女王陛下のお気に入り 8.20(10)
④(4) 天堂の夜と霧(韓国)  8.00(2)
⑤(5) ミニスキュール 2  7.67(3)
⑥(6) 映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(日本)  7.50(6)
⑦(7) コールド・パシュート  7.50(2) 
⑧(8) アリー/ スター誕生  7.43(7)
⑨(9) 顔たち(韓国)  7.40(5)
⑩(10) カペナウム  7.33(9)

 順位、評点とも先週と同じです。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月8日(金)~3月10日(日) ★★★
           初登場の「キャプテン・マーベル」早くも300万人を突破

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・キャプテン・マーベル ・・・・・・・・3/06・・・・・・・・・2,260,834・・・・・・3,034,968 ・・・・・・27,199 ・・・・・・2,098
2(1)・・抗拒:柳寛順物語(韓国) ・・・・・・・2/27・・・・・・・・・・130,694・・・・・・1,041,757 ・・・・・・・8,403・・・・・・・・632
3(2)・・サバハ[娑婆訶.そわか](韓国) ・・・2/20・・・・・・・・・・・90,683・・・・・・2,340,433 ・・・・・・19,519・・・・・・・・599
4(3)・・証人(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/13・・・・・・・・・・・87,558・・・・・・2,457,236 ・・・・・・19,858・・・・・・・・571
5(4)・・極限職業(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・1/23・・・・・・・・・・・71,909・・・・・16,178,516 ・・・・・138,963・・・・・・・・522
6(10)・・グリーンブック・・・・・・・・・・・・・・1/09・・・・・・・・・・・16,657 ・・・・・・・372,293 ・・・・・・・3,206・・・・・・・・121
7(新)・・リノ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/07・・・・・・・・・・・15,680 ・・・・・・・・16,370・・・・・・・・・127・・・・・・・・320
8(9)・・女王陛下のお気に入り・・・・・・・・・2/21・・・・・・・・・・・14,223 ・・・・・・・133,508 ・・・・・・・1,123・・・・・・・・・93
9(6)・・シンデレラと魔法の王子・・・・・・・2/20・・・・・・・・・・・・9,730 ・・・・・・・281,692 ・・・・・・・2,090・・・・・・・・172
10(16)・・天才作家の妻・・・・・・・・・・・・・・・2/27・・・・・・・・・・・・4,918 ・・・・・・・・26,884・・・・・・・・・213・・・・・・・・・49
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・7・10位の3作品です。
 1位「キャプテン・マーベル」は、アメリカのアクション。日本でも3月15日公開ということで、すでに諸情報が流されているので説明は略します。韓国題は「캡틴 마블」です。
 7位「リノ」は、ブラジルのアニメ。リノは不満でいっぱいの青年。日々無気力に生きていたのですが、たまたま広告を見て訪ねた魔法使いのドン・レオンに自分の人生を変えてくれと頼みます。ところが魔法使いが間違って猫に変わってしまいます。かわいくて大きな猫の姿で生まれて初めて人の関心を一身に集めますが、やがて人生最大の危機を迎えることに・・・。はたしてリノは危機を克服して元の姿に戻ることができるでしょうか・・・。韓国題は「리노」。日本公開はなさそう、か?
 10位「天才作家の妻 -40年目の真実-」は、日本ではすでに1月26日公開されています。韓国題は、英題からそのまま「더 와이프(ザ・ワイフ)」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・グリーンブック・・・・・・・・・・・・・・・・・1/09・・・・・・・・・16,657 ・・・・・・・372,293 ・・・・・・・・・3,206 ・・・・・・・・121
2(3)・・天才作家の妻・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/27・・・・・・・・・・4,918 ・・・・・・・・26,884・・・・・・・・・・・213・・・・・・・・・49
3(17)・・彼ら/Loro・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/07・・・・・・・・・・2,917 ・・・・・・・・・4,349・・・・・・・・・・・・36 ・・・・・・・・・42
4(4)・・カペナウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/24・・・・・・・・・・2,256 ・・・・・・・134,956 ・・・・・・・・・1,126 ・・・・・・・・・24
5(新)・・私は別の言語で夢を見る・・・・・・・・3/07・・・・・・・・・・1,065 ・・・・・・・・・1,911・・・・・・・・・・・・15 ・・・・・・・・・21

 2・3・5位の3作品が新登場です。
 2位「天才作家の妻」は、上述のようににほんではすでに公開されています。
 3位「彼ら/Loro」(仮)は、数々のスキャンダルで物議を醸したイタリアの元首相シルヴィオ・ベルルスコーニ氏を題材にした、イタリアのコメディ&ドラマ。昨年の<東京国際映画祭2018>の<ワールド・フォーカス>部門で「彼ら」のタイトルで上映されました。世界有数の資産家の一人でもあったベルルスコーニ氏が、未成年者買春や職権乱用の罪で起訴されることになったハーレム・パーティー(「ブンガブンガ」)と、その裁判を描いた作品です。モデル斡旋と称して娼婦を大量にパーティーへ送り込む稼業のセルジョ(リッカルド・スカマルチョ)は、成り上がりを狙ってベルルスコーニ元首相(トニ・セルヴィッロ)に接近します。そのベルルスコーニは4度目の首相の座を狙っていますが、冷え切った妻との関係にも頭を悩ませていました・・・。韓国題は「그때 그들」です。
 5位「私は別の言語で夢を見る」は、オランダ・メキシコ合作のドラマ。第33回サンダンス映画祭(2017)で観客賞を受賞した作品です。消滅の危機の古代先住民族の言語ジクリル語。しかし、ジクリル語を駆使する最後のネイティブスピーカーであるイサウロとエバリストは若い頃大きく争った後、お互いに言葉を交わさないまま50年が過ぎました。若い言語学者マルティンは、研究のために彼らを説得しようとしましたが、2人の過去はジクリル語の秘密とともに森の奥深くに隠されているのです。50年を超え、複雑に絡み合った彼らの本当の秘密が露わになります・・・。韓国題は「나는 다른 언어로 꿈을 꾼다」です。なんか、おもしろそう。しかし日本公開は未定のようです。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月1日(金)~3月3日(日)]

2019-03-06 17:08:44 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸2月26日から7泊8日でソウル旅行に出かけ、昨日5日夜帰国しました。ソウルでは映画を3本鑑賞。1つ目は、先週書きましたが韓国映像資料院B1のシネマテクで「罪多き少女(죄 많은 소녀)」を鑑賞。(内容は→コチラ過去記事で少し書きました。) しかし眠たかったこともあって複雑な会話には集中力を欠き、話の全体的な流れがわかった程度。自らの韓国語の聴き取り能力のなさを痛感することになってしまいました。
 2つ目は弘大前のミニシアター・想像(サンサン)マダンでフランスとレバノンの共作「カペナウム」を鑑賞。(この作品については→コチラ参照。) レバノンが舞台で、言葉はアラビア語。もちろんハングルの字幕に頼るしかありません。日本で洋画を観る時は、スクリーンの真ん中あたりを見て、視野の端の字幕をチラッと読めばOKですが、今回はハングル字幕を視野の中心近くに置いて、残り4割くらいで全体の画面を見る感じ。字幕もタラタラ読んでいるとダメで、すばやく読み取らなくちゃ・・・というちょっとハードな2時間でしたが、実は少し自信回復。作品はカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しただけのことはあります。日本では未公開ですが、そのうち公開されるのでは?(ホント?)。
 そして3つ目は、三一節の3連休を1番の興行成績で制した「抗拒:柳寛順物語」。2014年8月「鳴梁」を観た(&お手上げだった)鍾路3街の通称ピカデリー(CGVピカデリー1958)で観ました。三一独立運動100周年を期して、<韓国のジャンヌダルク>といわれたりもする柳寛順(ユ・グァンスン)の物語です。(右のポスター中央は主演のコ・アソン。) 柳寛順を描いた映画はこれまでにもありましたが、その制作された時代が反映されていて、今回はというと柳寛順を特別に英雄視せず、西大門刑務所の同じ女子房の女性たちにもスポットを当てている点が注目されます。また実際に決起して大勢が銃弾を受けて倒れるといった場面は少なく、むしろ彼女が入獄してからの1年の<獄中闘争>に重点が置かれています。もちろん、史実とは異なる部分はいくつもあるようですが、いわゆる<慰安婦映画>のような現在の政治問題に直結するテーマでもなく、100年も前の歴史的出来事なので、日本人としてもゆとりをもって(?)観てもいいのでは、と思います。今の日本を批判する「反日」というより、過去の「抗日」運動に韓国自身の歴史的アイデンティティを求める映画でしょう。
 なお、今作までの<柳寛順映画>の歴史を詳しく書いた映画評論家パク・ユヒさんの<純潔といばら-韓国映画に表れた柳寛順烈士の表象->というコラムはなかなかの力作で読み応えがあります。(→原文.→google翻訳)

▸1週間ぶりに近所の上映情報を見ると、「グリーンブック」「女王陛下のお気に入り」はまだずっとやってるだろうからいいとして、「ぼけますから、よろしくお願いします。」「バスキア、10代最後のとき」「迫り来る嵐」「ちいさな独裁者」等はシネマ・ジャック&ベティで明後日までで終わっちゃうのか! うーむ・・・。あと「バハールの涙」に「あの日のオルガン」に・・・。週末からの「運び屋」はもちろん期待大。以上全部観たりしてると年間150本ペースになっちゃいそう。むむー。

         ★★★ NAVERの人気順位(3月5日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(1) 詩人おばあちゃん(韓国)  9.74(129)
②(2) グリーンブック  9.63(3,759)
③(4) カペナウム  9.60(2,051)
④(3) 大人になれば(韓国)  9.59(137)
⑤(6) ボヘミアン・ラプソディ  9.43(38,873)
⑥(7) アンダードッグ(韓国)  9.41(1,310)
⑦(8) ポーランドに行った子供たち(韓国)  9.40(501)
⑧(-) 漆谷の少女たち(韓国)  9.32(181)
⑨(-) 若おかみは小学生!(日本)  9.31(68)
⑩(-) ヒックとドラゴン3  9.27(3,510)

 ⑧と⑨の2作品が新登場です。
 ⑧「漆谷の少女たち」は、韓国のドキュメンタリー。原題は「칠곡 가시나들」つまり「漆谷のカシナ(가시나)たち」なのですが、このカシナ(가시나)が何かというと、韓国の中~南部の忠清道・全羅道・慶尚道方面で<女性>を意味する方言とのこと。(<ソウルナビ映画>の<少女>は合ってるのか??) で、<漆谷(チルゴク)>とは慶尚北道の漆谷郡のこと。そこの平均年齢86歳という字の書けなかったおばあさんたち7人が、今ようやく文字を習い、自分の名前も書けるようになって、充実した日々を過ごしているということです。皆さん夫を早く亡くし、今はそれぞれ独立した生活をしながら、町の敬老会を中心に助け合って暮らしているとか・・・。ランキング①位の「詩人おばあちゃん」とほぼ共通した話のようですね。他にも各地で同様の識字クラブのようなものがあるのかな? しかし、説明文中の「これらはすべて1930年代生日本植民地時代韓国語が禁止されて、特に女性の学びが軽視された時代的風土を過ぎ、人生の終わりになってようやく、名前が書けるようになった・・・」云々というところの前半部分は違うんじゃないかな・・・。
 ⑨「若おかみは小学生!」は、私ヌルボも観ました。日本の多くの子供向けアニメの良いところは<善vs悪>という図式になっていないこと。それにこの作品は大人にとっても観るに値するし、韓国のネチズンたちも7割以上が10点満点をつけてます。周りの人たちも涙、涙とか・・・。上映館が少ないことを残念がるカキコミもいくつもありました。韓国題は「옷코는 초등학생 사장님!(オッコは初等学生社長さん!)」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ROMA/ローマ  8.80(5)
②(2) スパイダーマン:スパイダーバース  8.25(8)
③(3) 女王陛下のお気に入り 8.20(10)
④(4) 天堂の夜と霧(韓国)  8.00(2)
⑤(-) ミニスキュール 2  7.67(3)
⑥(-) 映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(日本)  7.50(6)
⑦(-) コールド・パシュート  7.50(2) 
⑧(6) アリー/ スター誕生  7.43(7)
⑨(7) 顔たち(韓国)  7.40(5)
⑩(8) カペナウム  7.33(9)

 ⑤「ミニスキュール 2」(仮)が今回の新登場です。フランスのアニメで、韓国題は「슈퍼미니 2(スーパーミニ2)」なのですが、原題は「Minuscule - Les Mandibules du Bout du Monde」で、直訳すると「小文字(ミニスキュール) - 世界の果ての下顎骨」。よくわかりませんが、2014年の前作(これも韓国で公開)に続く第2作ということで、テキトーに仮題をつけました。お話は昆虫の世界。前作でみなしごテントウムシのテングリはクロアリたちとともに森の中を巨大フナやヒアリ集団の攻撃に脅かされつつ旅する物語でしたが、今回はやはりテングリがクロアリの友人トゥムゥミと海を冒険することに。宿敵ヒアリに襲われたトゥムゥミを助ける過程でテングリのテンドリが宅配ボックス経由でカリブ海の島に行っちゃったので救助に向かう? って、虫の世界もグローバルになってるなー。いや、とっくになってますね。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月1日(金)~3月3日(日) ★★★
         三一節3連休の観客数1位はやはり「抗拒:柳寛順物語」

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(26)・・抗拒:柳寛順物語(韓国)・・・・・・2/27・・・・・・・・・・606,072 ・・・・・・・791,048 ・・・・・・・6,333 ・・・・・・1,094
2(1)・・サバハ[娑婆訶.そわか](韓国)・・・2/20・・・・・・・・・・471,130・・・・・・2,148,526 ・・・・・・17,856・・・・・・・・955
3(3)・・証人(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/13・・・・・・・・・・372,652・・・・・・2,288,410 ・・・・・・18,440・・・・・・・・974
4(2)・・極限職業(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・1/23・・・・・・・・・・330,321・・・・・16,029,818 ・・・・・137,696・・・・・・・・728
5(40)・・自転車王 オム・ボクトン(韓国)・・2/27 ・・・・・・・・・81,082 ・・・・・・・154,332 ・・・・・・・1,167・・・・・・・・587
6(4)・・シンデレラと魔法の王子 ・・・・・・2/20・・・・・・・・・・・60,638 ・・・・・・・267,319 ・・・・・・・1,979・・・・・・・・449
7(8)・・ヒックとドラゴン3 ・・・・・・・・・・・1/30・・・・・・・・・・・34,018・・・・・・1,498,756 ・・・・・・12,277・・・・・・・・209
8(新)・・はずみで結婚(韓国)・・・・・・・・・・2/27・・・・・・・・・・・33,986 ・・・・・・・・70,827・・・・・・・・・541・・・・・・・・482
9(11)・・女王陛下のお気に入り・・・・・・・・2/21 ・・・・・・・・・・33,936 ・・・・・・・104,918・・・・・・・・・882・・・・・・・・128
10(18)・・グリーンブック・・・・・・・・・・・・・1/09 ・・・・・・・・・・28,917 ・・・・・・・343,636 ・・・・・・・2,991・・・・・・・・148
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・5・8位の3作品です。
 1位「抗拒:柳寛順物語」は、1919年の三一独立運動に際して故郷・天安で万歳デモを主導したとして捕らわれ、西大門刑務所で獄死した梨花学堂(現梨花女子大)の学生・柳寛順(→ウィキペディア)の、死に至るまでの1年余りの獄舎生活を中心に描いた歴史ドラマ。私ヌルボ、3月4日にソウルで観てきましたが、その感想等は記事冒頭で書いた通りです。原題は「항거:유관순 이야기」です。
 5位「自転車王 オム・ボクトン」は、これも三一節を期して公開された韓国のドラマ。日本の統治時代(韓国では日帝強占期という)、日本は朝鮮の民族意識を抑えて自らの支配力を誇示するために全朝鮮自転車大会を開催します。しかし、その大会で日本の選手たちを打ち破って優勝したのは朝鮮人のオム・ボクドン(ピ[Rain])選手でした。日本の計略は失敗に帰し、一方オム・ボクトン選手は無敗を続け、<民族の英雄>として注目され、朝鮮全土は沸き立ち始めます。これに危機感を感じた日本は彼の優勝を阻むため最後の自転車大会を開催します・・・。このオム・ボクドンは実在の人物ですが、ストーリーは相当に今の歴史観で「話を盛っている」との見方が韓国内でも指摘されています。→コチラの<カイカイ反応通信>韓国の<2ちゃんねる>的サイトの<イルベ>の記事を紹介していますが、それには「日本はただ、健康のためにと穏やかに自転車同好会の大会を開いただけなのにね…」「日帝時代だったからこそ「自転車選手」になれたということを大半の韓国人は知らない」等々のカキコミもあります。その上、彼は自転車窃盗容疑で逮捕され1年間刑務所にいた等の報道も出てきました。それも高価な自転車(今の日本だと3~40万円?)を大量に盗んで密輸したとか・・・。といったわけで、「抗拒:柳寛順物語」よりはるかに多額の製作費を投じたにもかかわらず、この順位でも興行面ではほとんど「コケちゃった」感じ。原題は「자전차왕 엄복동」です。
 8位「はずみで結婚」は、韓国のラブコメ。原題は「어쩌다, 결혼」ですが、<ソウルナビ映画>では「とんだことから、結婚」、<SARU@saruKmovie>では「気がつけば、結婚」と訳しています。ソンソク(キム・ドンウク)は、財産を受け継ぐためには必ず結婚をなければなりません。また、ヘジュ(コ・ソンヒ)は早く結婚しろと強要する母親と兄たちの圧迫から逃れて自分の人生を探したいと思っています。しつこい両親に負けてお見合いの席で出会ったその2人は、おたがいの目的を達成するために3年間だけ結婚する<ふり>をする契約を結びます。しかし、2人の結婚準備が進むとともに邪魔者は増えていき、越えなければならない山がいくつも。はたして結婚している<ふり>、一緒に住む<ふり>等々、2人の<ふり>は成功するでしょうか?

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(2)・・グリーンブック・・・・・・・・・・・・・・・・・1/09・・・・・・・・・28,917 ・・・・・・・343,636 ・・・・・・・・・2,991 ・・・・・・・・148
2(14)・・パピヨン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/27・・・・・・・・・15,684 ・・・・・・・・28,530・・・・・・・・・・・228 ・・・・・・・・189
3(1)・・カペナウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/24・・・・・・・・・・4,321 ・・・・・・・130,699 ・・・・・・・・・1,093 ・・・・・・・・・40
4(-)・・或る夜の出来事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1,339 ・・・・・・・・・6,232・・・・・・・・・・・・12 ・・・・・・・・・・1
5(-)・・結婚まで1%・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/27・・・・・・・・・・1,219 ・・・・・・・・・3,195・・・・・・・・・・・・25 ・・・・・・・・・51

 2・4・5位の3作品が新登場です。
 2位「パピヨン」は、スティーヴ・マックィーンとダスティン・ホフマンが共演したあの脱獄映画の名作(1973)のリメイク。今作は「パシフィック・リム」のチャーリー・ハナムが身に覚えのない殺人罪で収監された絶海の孤島の監獄から脱獄を繰り広げるパピヨンを演じ、その囚人仲間のドガを「ボヘミアン・ラプソディ」でアカデミー賞主演男優賞を受賞したラミ・マレックが演じます。韓国題は「빠삐용」。日本公開は6月21日です。
 4位「或る夜の出来事」は、戦前(1934年)のアメリカのロマンス&コメディの名作の再上映。アカデミー賞では作品賞の他、フランク・キャプラが監督賞、クラーク・ゲーブルとクローデット・コルベールが主演男優&女優賞、ロバート・リスキンが脚色賞と、5つも受賞しているのですね。韓国題は「어느날 밤에 생긴 일」です。
 5位「結婚まで1%」はアメリカのラブコメ。日本では昨年7月新宿シネマカリテの<カリコレ2018>で公開されています。内容紹介は→コチラの記事参照。韓国題は「퍼미션(パーミッション)」です。
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