こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

100年前の東京で木がある風景

2019年05月15日 | 博物館・科学館

 屋久島の「屋久杉」の切り株に「ウィルソン株」というのがあるのはご存知でしょうか?その「ウィルソン」とは「英国人」の「プラントハンター」でして、大正時代にあたる「1914年から1919年」まで在日した植物学者で主に「アジア」の植物を英国に紹介した人物だそうです。

 その「ウィルソン」が在日中に撮影した「写真」が「国立科学博物館 上野本館」日本館B1階多目的室と地球館オープンスペースにて「企画展 100年前の東京と自然-プラントハンター ウィルソンの写真から-」として開催されています。

 「多目的室」では「ウィルソン」が東京とその周辺、埼玉や神奈川、千葉で撮影した「サクラ」「イチョウ」「フジ」などの植物がある風景写真と現代の同所、同アングルで撮影した写真を対比してみる事ができます。現代まで現存しているのもあれば、当時の面影がすっかりなくなってしまっていたり、大きな変化は無くてもその「木」が無くなってしまったり。それにしても、「ウィルソン」の撮った風景写真では「小石川植物園」の写真が多くあり、そこでは多くの風景が当時と変わらず、でも当時の木が大きくなっていたりするのを確認できますので、実際に行ってみたくなりますね。

 オープンスペースの方は「九州」と「沖縄」を中心とした風景写真で、当時桜島での「大正大噴火」が起きた直後の姿や「屋久島」の姿を見る事ができます。「沖縄」の風景は第二次大戦の沖縄戦の影響で当時の風景はほとんど残っておらず、中には「米軍基地」の一部になってしまったところもあります。それでも当時のような風景も残って今る場所もあったりもします。

 それで、この「ウィルソン」の撮影した「風景写真」ですが、「対象植物」の対比として必ず「人」が写っているのです。これにより、大体の大きさの想像が付きやすくなっているのはさすが「植物学者」が撮影したと思わせます。また、写真は大きく引き伸ばされていますので、見やすく、それでもキレイな写真であることから、乾板が大切に保存されていたことも感じさせてくれます。

 ちなみに、この展示は「著作権」の問題から「全て撮影禁止」になっています。

これから100年経った時に、同じ風景の場所はどれだけあるのでしょうかね…。

 それでは、本日の登場人物は「博物館」の話でしたのでこの方。「ベルギー国立博物館 天体室」の「学芸員」で「ブリュッセル・グリフォン」の「Chefille」の「コレット・アバック」さんです。植物学者が撮影した100年前の東京の植物がある風景は…。ちなみに背景が「100年前の東京と自然-プラントハンター ウィルソンの写真から-」の多目的室の入り口なのです。

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