前回のWILD HORSESがnwobhmのカテゴリーに属さないならば、このバンドはどうなるのか。MOTORHEADの『黄金トリオ』と言われたメンバーの1人、ファスト"エディ"クラークが脱退後、元UFOのベーシスト、ピート・ウェイと立ち上げたバンド。バンド名は2人の名に由来するのだが、始動した時にはピート・ウェイは居なかった。
MOTORHEAD時代のエディは曲作りに大きく関わっているだけでなく、ギタリストとしての存在感も歴代メンバーの中では大きい。
勿論、このバンドに於けるサウンドはMOTORHEADのものとは違う。Zeppelinにも近いブルーズ・ロックをメインとしている。だとしても、有名バンドでその力量を発揮してきたメンバーが立ち上げたバンドはWILD HORSES以上に意見が分かれて当然なのでは無いだろうか。現にこのFASTWAYは大きく成功はしていないものの、息の長いバンドである。wikiがあてにならないのは知識が浅い為なのか、編集者が別々のせいなのか、筋が通らないからである。
自分がこのバンドをnwobhmのカテゴリーに入れるのは、エディは確かにMOTORHEADでは曲作りに於いても認められた存在だが、そのサウンドとは全く違う方向性でチャレンジしたからである。古典的サウンドを主軸としている点は新鮮味に欠けるが、メタルが低迷していたこの時期に敢えてMOTORHEADを離れて立ち上げたその精神こそがnwobhmであると言えるのではないか。
前回、WILD HORSESの記事でアルバムタイトルを書き忘れた反省から(笑)、このFASTWAYのデビューアルバム『FASTWAY』はnwobhmの中でも比較的入手しやすい部類に入る。勿論、国内盤の新譜は在庫あり。2ndはカップリングのみだが、この1stはネット購入が早い。
特に初期のアルバムは当時無名のシンガー、デイヴッド・キングのボーカルがロバート・プラント張りでZeppelinを彷彿とさせる。あまり似すぎるとオリジナリティが疑われ、逆効果になりかねないのだが、曲そのものが、Zeppelin程洗練されていない(失礼)ので、単純にブルーズを理解出来る者ならば、納得のいく内容である。
70年代のブルーズ・ロックはヘヴィでサイケデリックなものが多いが、こちらはそこまで重く無いので聴き易いだろう。古典的サウンドに興味ある方は是非。
FASTWAY/FASTWAY
1983年発
入手:年月日不明 Columbia・廉価盤
FASTWAYデビュー時には当時の配給元EPIC/SONYが随分プロモーションに力を注いでいました
なんせファンクラブまで設立して第2のZEPPに祭り上げようとしてましたからね
彼らにとってもチョット残念な売り方だったんじゃないかなと思います
当時からファンクラブを作っていたとは知りませんでした。
第二の~みたいな売り方は当然の様にやってましたね。特にツェッペリン絡みは成功した例が殆ど無いのでは。