メタルの衝撃

新旧含め、メタルに対する自分の思いを書き綴るブログ。

VANDENBERG

2016-07-20 22:03:15 | EU
ご存知、白蛇の全盛期を支えたギタリスト、エイドリアン・ヴァンデンバーグのバンド。全盛期以降の白蛇サウンドを知る者ならば、何の違和感無く聴けるアルバム。逆に白蛇を知らず、欧州特有のサウンドを期待するならば、あまりオススメ出来るアルバムでは無い。
何故ならば、アメリカ向けとも言える軽めのブルースベースであり、軽快なナンバーが多い事もあって、透明感のある北欧メロディが中心では無いからだ。それ故にこのアルバムが発売された当時はさほど売れはしなかったが、曲のクオリティの高さに注目を集めていた程度(アメリカでは高評価だったようだが)。
日本ではむしろ、白蛇から辿って話題になった印象が強い。
何しろ、北欧メタル自体がまだ注目される以前の作品であり、一般的に浸透していなかった。

個人的にもその地方なり、出身国の特色を求める方なので、評価は高く無い。国籍に関係無く評価出来る方向き。あと、エイドリアンのファンか。

VANDENBERG/HEADING FOR A STORM
1983年発
入手:年月日不明、Wounded Bird Records

DIZZY MIZZ LIZZY

2016-06-22 22:07:05 | EU
80年代メタル全盛期の終焉を迎えても尚、追い続けていた真のメタルファンならば誰もが知っているバンド。またしても個人的に好きなデンマーク産であるが、その個性は突出していた。その当時の主流でもあったオルタナティブ要素を取り込み、メロディは一部評価では”ビートルズ”とも言われていたが、馴染み易く印象に残りやすいもので、爆発的に知名度を上げた。
サウンド的には非常にフックの多い癖のあるもので、変拍子は多かったが、プログレ程展開が変わるものでは無かった。様々なバリエーションの曲がありながらも、いずれもこのバンドの曲と判断出来る程の特質を持ち、アルバムとしての完成度の高さを感じさせるものであった。

あまりにも個性的であったが故にバンドの目指す方向とユーザーの望む方向にズレが生じる事になってしまうのだが、ある意味、それも仕方の無い事。所謂ハードロックとも言えず、カテゴリー分類の困難なサウンドなのだから。即ち、彼らの作る曲がどういう形であれ、それがディジー・ミズ・リジーのサウンドなのだという理解があれば良かったのだが。

DIZZY MIZZ LIZZY/DIZZY MIZZ LIZZY
1995年発
入手:1995年、東芝EMI

ROYAL HUNT

2016-05-25 22:51:10 | EU
デンマークのメタルを代表するのがMAIDSなら、メロハーを代表するのはこのバンド。北欧が注目される様になってから後発のバンドにはなるのだが、メタルシーンの一時的過熱が安定した後のデビューだけに、その活動は順調に進んだ。
とは言え、メンバーの交代は激しく、あまり安定していたイメージは殆ど無い。そのサウンドの印象を変えるのはボーカルの交代であったが、ごく初期に在籍したヘンリック・ブロックマンの北欧サウンドに似つかわしくない(笑)声質は情感表現に乏しいものの、その分存在感があった。
又、この2ndはアメリカでレコーディングされたにも拘らず、より北欧色が強く感じられたアルバムである。

次作で交代したDCクーパーと好みが分かれるかもしれないが、後々に残る印象はこちらが勝る。

ROYAL HUNT/CLOWN IN THE MIRROR
1994年発
入手:年月日不明、テイチク

WITCHCRAFT

2016-04-20 22:36:36 | EU
スウェーデンのバンド。全てに於いて徹底された70年代スタイルで新バンドながら、時代を間違えたかの様なヴィンテージ・ロック。よくぞ、この時代にしかも北欧から出てきたものだと感心するばかり。北欧の、と言うよりも英国や米国のアンダーグラウンドなブルース・ロックやヘヴィ且つソリッドなリフを得意とするドゥームロックからの影響が色濃い。
このアルバムでは無いが、かのDOWNのフィル・アンセルモに再起を促した事は有名な話し。特に70年代に活躍していたドゥームバンドの多くが過去のものとなっていただけに、このバンドの出現は喜ばしい事であり、かつてのユーザーにも新鮮味を与えた筈である。

日本ではあまり好まれないサウンドではあるが、かつてのアンダーグラウンド・シーンはこの様なサウンドをそのスタイルとするバンドが多数存在していた。

WITCHCRAFT/WITCHCRAFT
2004年発
入手:2008年、Rise Above Records

PRETTY MAIDS

2015-10-28 22:52:27 | EU
そして、その問題作?がこのアルバムである。「RED HOT AND HEAVY」以降、久々のヘヴィな内容だっただけに代表作ともなりうるか、とも思われたが、例のカバー曲が予想以上の反響となり注目は他へと。
やはり、サイクシーの「Please Don't leave me」はあまり知られていない曲だという事の証明でもあった訳だ。

このカバー曲の為に以降、メイズはアンプラグド路線を突き進む。特にカバー曲は「OFFSIDE」「STRIPPED」と2作続けてアレンジを変え収録。
どれだけカバー曲に頼るつもりか、とさえ思われた。そして、アンプラグド路線は旧来の固定ファンをも離れさせる。

前に書いた様に自分はオリジナルを知っていただけにカバー曲に惑わされる事は無かった。当時このカバー曲の虜となった者達は今となってはむしろ、このアルバムを正当に評価出来るのではないか、と思っている。

PRETTY MAIDS/SIN-DECADE
1992年発
入手:1992年、Epic Sonny records