メタルの衝撃

新旧含め、メタルに対する自分の思いを書き綴るブログ。

DIO

2016-08-28 09:02:29 | UK
ロニー・ジェイムス・ディオという人物を中心に語るならば、自分はレインボーも通過してなければ、オリジナリティを捨てたサバスにも興味は無い。ディオ本人の評価が高いのは分かるが、何か突出したものも無ければ、シンガーとしての挑戦が見られる曲も無いので、彼本来の実力を知りたいが為にこのアルバムを購入した。
ハッキリ言えば、ソングライティングはさほどのものでは無い。クオリティは低くは無いが、曲展開に抑揚が無い為に通には理解出来るが、初心者には印象が残らないのと、ライブを重要視してか、歌い方がクドい。
勿論、メンバーで作り出したものではあるが、ロニーの意向の強さを感じるアルバムである。
折角、サバスを抜けてメタルをやり出したのに、ハイライトとなる曲も無ければ、中途半端なイメージだけが残る。
恐らく、彼を高評価しているのはレインボー親派なのであろう。自分もロニーはレインボーの様なハードロックサウンドが一番合っている様に感じる。何れにしても、ロニーの新たな歌声はもう聴く事が出来ないのだが。

DIO/HOLY DIVER
1983年発
入手:年月日不明、ユニバーサル

TEN②

2016-08-24 22:30:19 | UK
筆休め第五弾。本人は休みになってませんが(笑)。デビュー作から高クオリティのアルバムを作り出したTEN。そしてその同じ年の秋には、この2ndが発表されるという早さ。ミニアルバムかと思いきや、フルレンスというのだから驚いた。
そして、購入して更に驚きが。全13曲という曲数の多さ(日本盤だけのボートラ含む)もさることながら、1st以上のクオリティ。前から曲を書き溜めていただろう事は某関係誌のインタビュー記事に掲載されていた様だが、自分は見ていない。どちらにしても改めてゲイリーの才能を思い知らされた事だけは確かだが。

そして1stアルバムの段階ではセッションメンバーだったパートも今作ではパーマネントメンバーとなり、更にサウンドの安定感と表現力が増した様に感じる。
当時、TENに対する評価は日本が特に良かった様だが、今では相当低い。熱しやすく冷めやすいのは相変わらず、というか今ではむしろ、バンド自体に拘る者が激減している。日本がメタルに対して一番理解しているという輩も居る様だが、極少数のマニアだけ。世界に比べれば日本のメタル人口等取るに足らない。
自分がそこに属するとしても、全く気にしない。むしろ、こういったバンドの良さを理解出来、評価出来る感性に誇りを持っている。

TEN/THE NAME OF THE ROSE
1996年発
入手:1996年、ゼロ・コーポレーション

MAGNUM②

2016-08-13 22:17:42 | UK
筆休め第3弾。こちらも殆ど記事にされる事の無いバンド。ハードロックのみならず、プログレに於いても扱う者は居ない。確かにマグナムがプログレかと言われれば、そう言い切れない部分はある。
彼らの最もポピュラーなこの5thアルバムですら、プログレ色は希薄でデコレーションの多いドラマティックな伝統的英国路線と言う方がしっくり来る。
それまでの所属レーベルが倒産し、新たなレーベルから再出発した事もあるが、安定した分、初期から比べるとやはりアメリカを意識し始めた様なメロディが感じられる。
初心者にとっては本作の方が入りやすいだろう。但し、ドリムシを信奉するユーザーには不向き。

それでも、フックの効いたメロディと構築性の高さを感じさせない曲作りの妙は流石であり、聴きこむ価値のある作品だと思う。

MAGNUM/ON A STORYTELLERS NIGHT
1985年発
最新入手:2006年、Arcangelo(24bit デジタルリマスター2枚組)

URIAH HEEP②

2016-08-10 21:57:39 | UK
筆休め第2弾。2ndアルバムを飛ばし、ヒープの最もポピュラーな3rdを。ジャケはタイトル通り自らを写す鏡の様な仕様となっている為、撮影する私が写っている(笑)。因みに日本盤のタイトルは対自核。この訳が適当か否かは自分でも良く分からない。
日本でもヒットしたタイトル曲もさる事ながら、このアルバムが代表作としてあげられる事が多いのは、このアルバムで漸くヒープのスタイルが完成した事による。個人的には代表作は別にあるのだが、それもヒープを熟知する者だけの感性。大体にして、ヒープを記事にするブロガーを殆ど見ないのだから、ある意味、自分自身が生きた化石なのかもしれない。
当時は日本ではツェッペリンやパープルにも劣らない人気があった様だが、彼らのサウンドの特徴でもある歪んだオルガンの導入や分厚いコーラスはアンダーグラウンドなブルースを好む今ではマニアックな部類に属する。

古さついでに本作にはかの西城秀樹がカバーした「July Morning」収録。

URIAH HEEP/LOOK AT YOURSELF
1971年発
最新入手:2006年、BMGジャパン/オリジナル紙ジャケット・コレクション


BLACK SABBATH②

2016-08-07 22:13:02 | UK
世間は夏休み突入ということで、筆休め。サバスの最もポピュラーなアルバムであると共に彼らのスタイルを印象付けた一枚。ジャケのデザインはかなり酷いが(笑)、タイトル曲の英チャート・トップ3入り、初の全米公演と精力的に動き始めた事もサバスの名を一気に広めたが、何より他に類を見ない衝撃性。
1stから更に緩急の付け方や、ダウナーな感覚を進化させ、カルト性の高いサウンドとなっている。初心者に紹介するならば、中身が濃すぎると言われかねないが、逆に一度聴いただけでいつまでも残るこの衝撃がむしろ向いている。
これこそがサバスのサウンド。ロニー加入後にサバスのサバスたる所以は何一つ無い。
サバスの歴史的名盤であり、ヘヴィ・メタル史上の大名盤である。

BLACK SABBATH/PARANOID
1970年発
入手:年月日不明、Sanctuary Records