メタルの衝撃

新旧含め、メタルに対する自分の思いを書き綴るブログ。

LOSTPROPHETS

2016-07-30 23:53:03 | UK
英国ウェールズ出身のバンド。オルタナティブ/
グランジ以降の英国ヘヴィ・ロック、ポスト・ハードコアの旗手とも成り得る存在になりつつあった。あの問題が表に出るまでは。
商業的にも一般的にも英国1位を獲得した3rdが代表作とされるのだろうが、それこそボブ・ロックを迎え商業的な作りとなったというか、売る事を意識し始めた為に個人的にはこの2ndが彼ららしいと捉えている。
一般的に多種多様かつメロウな作りとなり、ファッション的にも英国紳士を整え、ウケは良くなったかもしれない。
ただその分、覇気が薄れた様に感じたのは私だけだろうか。丁度、ファッションもそれまでのストリートファッションから変えたのは単なる偶然なのか?もしかして、あの事件はそういう所の葛藤やストレスと繋がっていないだろうか。
色々と感じる事も言いたい事もあるが、何よりも先ず言える事は、この手のサウンドを理解出来ないまでも、聴こうとする姿勢を見せない者は既に遺物化しているという認識を持つべし。ま、理解出来ないものを聴こうとはしないだろうけど。
根幹を聴けば、オジサンでも彼らの良さが理解出来る筈なんだけど。

LOSTPROPHETS/START SOMETHING
2003年発
入手:2003年、ソニーミュージック

LION

2016-07-27 22:41:33 | USA
元TYTANのボーカル、カル・スワンが単身アメリカへ渡り、元STEELERのマーク・エドワーズと運命的に出会い、結成したのがこのバンドである。
このデビューアルバムが発売される以前に「Power Love」なるミニ・アルバムが日本だけで発売されているが、当時から追っていたファンは少ないだろう。何しろ、STEELERにしても人気が高かったのはインギーとロン・キール位だし、NWOBHMの中でもTYTAN押しのファンは少数派だったのだから。
さて、肝心のサウンドだが、どちらかと言えばTYTANファンが安心するサウンド。アメリカで活動するという事で不安があったが、LAメタルの流れに乗らない英国流スタイルで勝負に出たのは個人的にも喜ばしい事であった。
これはむしろ、マークよりもカルに加え、英国メタルに傾倒していたギタリストのダグによる所が大きい。後々、白蛇に参加する事となるダグ・アルドリッジはここから頭角を現す事となる。
メタルファンの間ではさほど評価は高く無いが、個人的には超貴重盤。更に言えば、カルの歩んだ経歴全てが貴重。この価値観を持つ者はあまり居ないけどね。

LION/DANGEROUS ATTRACTION
1987年発
入手:1987年、キャニオンレコード

LIONSHEART

2016-07-23 22:42:48 | UK
GRIM REAPERやONSLAUGHT等で活躍したスティーヴ・グリメットはメタル畑のボーカルだと思っていたし、情感表現に長けていた訳でも無いので、こういった路線でアルバムを出すとは思っていなかった。
しかし、それを補う要素というか、違和感の無い方向性にマッチングさせたのはマーク・オワーズのクラシカル且つ流麗なギターである。
ブルースベースのサウンドではあるものの、メタル寄りのアプローチを取ることにより、正しくスティーヴのスタイルを築いているのだ。これは意図的か否か不明だが、このアルバムが出されたタイミングに英国メタルに対する評価が高まっていたという事も一因にある。
そのキッカケを作ったバンドは又別の機会に記事にするとして、それでも全盛期を通過したメタルファンを唸らせるだけのクオリティを持ち、聴き込みに値する奥深さをも持っていた事の方が大きい。
残念ながら、メンバー交代でクオリティ向上が図れなかったバンドだが、このアルバムだけでも必聴すべし。

LIONSHEART/LIONSHEART
1993年発
入手:1993年、ポニー・キャニオン

VANDENBERG

2016-07-20 22:03:15 | EU
ご存知、白蛇の全盛期を支えたギタリスト、エイドリアン・ヴァンデンバーグのバンド。全盛期以降の白蛇サウンドを知る者ならば、何の違和感無く聴けるアルバム。逆に白蛇を知らず、欧州特有のサウンドを期待するならば、あまりオススメ出来るアルバムでは無い。
何故ならば、アメリカ向けとも言える軽めのブルースベースであり、軽快なナンバーが多い事もあって、透明感のある北欧メロディが中心では無いからだ。それ故にこのアルバムが発売された当時はさほど売れはしなかったが、曲のクオリティの高さに注目を集めていた程度(アメリカでは高評価だったようだが)。
日本ではむしろ、白蛇から辿って話題になった印象が強い。
何しろ、北欧メタル自体がまだ注目される以前の作品であり、一般的に浸透していなかった。

個人的にもその地方なり、出身国の特色を求める方なので、評価は高く無い。国籍に関係無く評価出来る方向き。あと、エイドリアンのファンか。

VANDENBERG/HEADING FOR A STORM
1983年発
入手:年月日不明、Wounded Bird Records

THE DARKNESS

2016-07-16 22:03:50 | UK
ラウド・ロックからメタルコア、エクストリーム・メタル等が渾然となり、破壊的メタルが主流となっていた2000年代に全てを笑い飛ばすが如く、何の目新しさも無い、古いスタイルを踏襲したバンドが英国から出現。70年代のエッセンスを取り入れ、ユーモア?まで入れる徹底ぶりだが、それはあくまでも表面的なもの。本当に70年代のアンダーグラウンドまで入れていたら、ここまで人気は出なかったであろう。
そして、古いスタイルに隠された彼らの楽曲は、この時期にあって尚且つ目新しさを与えた。その要素とは?

この内容には英国ならではのポップセンスが含まれていると共に、時代の流れを変えるかのようなスタイル。まるでnwobhmを彷彿とさせるものである(アルバムジャケも本当は見開きである)。実際に英国のチャートを維持したのはデビューアルバムだが、その真価が問われたのは、この2ndアルバムである。
楽曲の良さもそうだが、その曲の構成に注目して欲しい。英国では珍しいユーモアとポップセンスの融合である。

THE DARKNESS/ONE WAY TICKET TO HELL...AND BACK
2005年発
入手:2005年、ワーナー・ミュージック・ジャパン