メタルの衝撃

新旧含め、メタルに対する自分の思いを書き綴るブログ。

C:PRETTY MAIDS

2015-10-31 23:01:50 | C/T
前回の記事からメイズがアンプラグドに走った最初のアルバムがこれ。
内容的にはカバー・アルバムとも言えるミニ・アルバムである。

彼らがTHIN LIZZYファンである事は知っていたが、その選曲がマニアック過ぎる(笑)。このアルバムに収録してあるカバー曲もQUEENはいいとして、あとの2曲はTHIN LIZZYというよりも、THIN LIZZYに関係する派生系且つNWOBHMである。
一つはその人気に乗ったサイクシーの曲、もう一つが以前記事にしたWILD HORSESの曲である。

そして、残る2曲はメイズの曲になるのだが、全体の雰囲気を崩す事無く、纏まり感を向上させており、ミニながら非常に内容の濃い素晴らしいアルバムである。

彼らの作風にその影はあまり見えないが、NWOBHMからの影響もあった、という点に於いて彼らのサウンドを好きになった要素に合点がいった作品。

PRETTY MAIDS/OFFSIDE
1992年発
入手:1992年、Epic Sonny records


PRETTY MAIDS

2015-10-28 22:52:27 | EU
そして、その問題作?がこのアルバムである。「RED HOT AND HEAVY」以降、久々のヘヴィな内容だっただけに代表作ともなりうるか、とも思われたが、例のカバー曲が予想以上の反響となり注目は他へと。
やはり、サイクシーの「Please Don't leave me」はあまり知られていない曲だという事の証明でもあった訳だ。

このカバー曲の為に以降、メイズはアンプラグド路線を突き進む。特にカバー曲は「OFFSIDE」「STRIPPED」と2作続けてアレンジを変え収録。
どれだけカバー曲に頼るつもりか、とさえ思われた。そして、アンプラグド路線は旧来の固定ファンをも離れさせる。

前に書いた様に自分はオリジナルを知っていただけにカバー曲に惑わされる事は無かった。当時このカバー曲の虜となった者達は今となってはむしろ、このアルバムを正当に評価出来るのではないか、と思っている。

PRETTY MAIDS/SIN-DECADE
1992年発
入手:1992年、Epic Sonny records

JOHN SYKES

2015-10-24 18:45:01 | nwobhm
現在、自分が所有するnwobhmの全種を記事にして、1周目完了したので本日は番外編。

中身からすればnwobhmを外れている訳でも無く、全て当時の音源が収められているのだが、世界公式のものでは無い為、番外編とした。すなわちこのアルバムは日本編集盤なのだ。
中身の内訳はタイトル曲とTYGERS OF PAN TANGのサイクシー絡みのアルバム未収録曲とライブテイク。因みにタイトル曲以外はT.O.P.T.のシングルコレクションに収められている。

その多くは恐らくPRETTY MAIDSのアルバム「Sin-Decade」収録のカバーから知った者が殆どだろう。サイクシーの経歴の中でT.O.P.T.からTHIN LIZZYに至る間のシングル故に流通も少なく、知る者も少なかったものと思われるが、苦肉にもメイズのカバーがバンドの思惑とは別方向に注目を集中させる事になった。
先にこちらのオリジナルを知っていた自分ですら、メイズのカバーは衝撃を受けた。特にボーカルラインのサビ部分のアレンジが素晴らしく、オリジナルよりも印象深さを植え付ける。後にサイクシー自らがソロアルバムでメイズのアレンジに近付けた様なアレンジをした程である。

ただ、このオリジナルの特筆すべき点はTHIN LIZZYのフィルも参加している点である。そしてこのアルバムにはバージョン違いの同曲が他に2曲収められているのだが、一つはシングルB面のインストゥルメンタル・バージョン。そしてもう一つが倉庫にマスターテープが眠っていたショート・バージョンである。
しかも単なるショート・バージョンでは無い。

当時はこの音源が入手困難であった為に正にメイズ様々なのだが、逆にメイズがカバーしなければ出て来なかった可能性もある。このオリジナルの価値を理解出来る者がどれだけ居るか判らないが、サイクシーを知るには外せない一枚。

JOHN SYKES/PLEASE DON'T LEAVE ME
1992年発 (オリジナル・シングル1982年発)
入手:1992年、MCAビクター NWOBHM貴重盤コレクション

BRONZ

2015-10-21 22:22:57 | nwobhm
前回のカル・スワンに続き、名ボーカリストが在籍していたバンド、BRONZ。カルはどちらかと言えばこもり気味の男性らしい魅力があるタイプだが、このバンドのボーカリスト、マックス・ベーコンはAOR向きの透明感のあるタイプである。
BRONZよりはGTRの方でご存知の方も多い筈。

メロディー系のバンドの中でも非常に印象に強く、タイトル曲等は鉄板。割りとギターが主張しているサウンドながらも、マックスのボーカルにより透明感が増している。

残念ながら国内盤のレアなジャケは入手不可能だが、ジャケを気にしなければ、音源の入手は容易い。説明するよりも先ずは聴いて欲しい1枚。

BRONZ/TAKEN BY STORM
1984年発
入手:2001年、Sanctuary records

TYTAN

2015-10-17 22:31:36 | nwobhm
Nwobhmの何足るかも理解しきれてない時、そのムーブメントに属する音源で初めて手にしたアルバムがこのTYTANである。
彼がシーンから離れて久しい故、現世代にどれだけ知っている者が居るかわからないが、この後LION~B.M.Rで活躍した名ボーカリスト、カル・スワンが在籍していたバンドである。

既にこの頃からその才能は開花していたが、彼には常に不幸が付きまとい、シーンから姿を消してしまう。
TYTANの結成は脱退したANGEL WITCHのリズム隊が当時無名のシンガーを獲得した事による。1982年にこのアルバムの録音が終了した後、リリースを前にレーベルが崩壊。マネジメントもマスターを回収出来ず、結局バンド解散後に世に出る事となった。

それ故に当時は幻の名盤とされていたが、内容は英国好きには堪らないものとなっている。

TYTAN/ROUGH JUSTICE
1985年発
入手:年月日不明、プレス配布用CD