メタルの衝撃

新旧含め、メタルに対する自分の思いを書き綴るブログ。

RAGE

2016-09-03 23:03:51 | GER
ハロウィンに始まるジャーマンメタルの浸透はこのバンドが後押ししたと自分は感じている。デビュー当時こそ典型的なメロディ重視のメタルを展開していたが、この日本デビュー作の4thから独特のメロディとギターリフで構成されたアルバムで一気に加速する。
レイジとしてのデビューこそハロウィンに続く形だが、バンドの中心人物であるピーヴィーが前身バンドを結成したのはハロウィンよりも早い。
今はもう、ジャーマンメタルは漢のメタルという印象が薄れているものの、当時はこのレイジに始まるイメージから、続くジャーマンスラッシュの三羽烏で確定的となったものである。このジャケにあるイメージはもはや崩れ去っているが(笑)
そして、もはや多様化したメタルにあって今ではハッキリとした個性も無いバンドが非常に多い。その中にあっても今だに個性を維持し続けるレイジはもっと評価されて然るべき存在だと思われる。

RAGE/SECRETS IN A WEIRD WORLD
1989年発
入手:1989年、ビクター

FAIR WARNING

2016-07-06 22:26:48 | GER
元ジーノのメンバーを中心に結成されたバンド。ジーノ譲りのソングライティングにウリ以外唯一スカイギターを所持したギタリストが加わったのだから、正に最強。
一般的には1stアルバムが代表作とされているが、個人的にはこの2nd以降がバンドのスタイルを確立したと言っていい。確かに1stはキャッチーでバラエティに富んだ内容で聴き応えも充分だが、折角のスカイギターが活かされていない。サウンド的にも安定し、スカイギターの極みである”天空の領域”はここから始まっているのだ。
この事により、ジーノの精神を継承しつつも、彼の影を払拭したとも言えるのでは無いだろうか。
1stを基準にすれば、物足りなさを感じる者も居ただろうが、後々のアルバムを聴いていけば彼らのサウンドとはここから始まっている事に気付く筈。

FAIR WARNING/RAINMAKER
1995年発
入手:年月日不明、WEA/ワーナー

M.S.G.

2016-06-01 22:46:20 | GER
ドイツに於いては先のスコーピオンズを除き、ほぼメタルから躍進したバンドが多い。更に言えば、当時の世界の状況は英国が所謂、ハードロックの筆頭で他国ではその名を知られたバンドは皆無に等しかった。
このバンドの主役たるマイケル・シェンカーもUFOでその名を知らしめていた位。しかし、彼に纏わる様々な環境から心身ともに疲弊し、絶望視されたりもしたが、最も望ましい形で復活を遂げた。
そのスタイルは正にドイツたる所以。キャッチーなメロディでありながらもスリリングなギターとクラシカルな旋律。1曲目から鷲掴みにされたのであった。
しかし、残念ながらスコーピオンズと同様、ヨーロッパと日本での評価しか得られず、後々苦難の道を歩む事になる。
たまに馬鹿な質問をする輩もいるが、この曲、このアルバムを聴いて、何故彼がギタリストとしての評価が高く、「神」と呼ばれたのか理解出来ないのなら、貴方にギタリストとしての才能は無いと認識すべき。

M.S.G./THE MICHAEL SCHENKER GROUP
1980年発
入手:年月日不明、東芝EMI

SCORPIONS

2016-04-30 23:10:47 | GER
このバンドを軌道に乗せたのは、ウリに依る所が大きい。初期のサウンドというよりも、このバンドのステータスを築いたと言ってもいい。多くのスコーピオンズ・ファンは世界的バンドとなった以降のサウンドを彼らのステータスだと思っている様だが、それ故に辻褄の合わない変化に答えを見出だせないのだ。
一般的に初期スコーピオンズの代表作とされている本作だが、自分も全く異議は無い。それはウリのギターワークやソングライティングもさることながら、ウリ在籍時に於いて最もヘヴィ且つダークな内容だからだ。自分はスコーピオンズのみならず、ドイツ本来のメロディはダークな面ありきだと思っている。確か、ハロウィーンの記事でも書いたな.....

現在ではこれに勝るアルバムがある為に個人的な代表作は別にあるが、彼らの歴史の中で、このウリが居た時代は非常に重要であり、ウリが離れた理由がその後のスコーピオンズにある。

因みにこのジャケを含め、初期作の多くは差し替えられていると聞いたが、どの様に変えたのか確認していない。各々のジャケが表す意味もその音楽性に内包されているのだ、という事も含め、スコーピオンズのサウンドとは?という事をもう一度、追求してみては?

SCORPIONS/VIRGIN KILLER
1976年発
入手:年月日不明、BMGビクター

MASTERPLAN

2016-04-06 23:14:56 | GER
HELLOWEENによってドイツのメタルシーンが活気付いた後、単なる後追いでは無いバンド群が続いたが、当のHELLOWEENは内部の騒乱によって崩壊しかけた。個人的にはキスクとインゴが脱退した時点でバンドの魅力は失われた。
バンドのとある人物の吹聴により、脱退したメンバーは悪者にされ、いかにもその人物が正しいかの様な装いも施された。
その真実に気付いたメンバーの一人、ローランドがインゴの後釜に加入したウリと共に立ち上げたのが、このバンドである。ボーカルにあのヨルン・ランデ、ゲストにキスクを迎え、元バンドを超過するだけの注目を集めた。

そのサウンドは元バンドが失ったバワーとスピード、ポップ性を排除しつつも印象的なメロディと期待を裏切らない内容であった。
人気こそ後期HELLOWEENに及ばないものの、最近のメタルを取り巻く環境から見ても、メタルを真に愛し、理解出来るファンは相当減少している様なので、それも仕方ない事。理解し好んで聴く者だけが評価してくれたなら、それでいいと思っている。何しろ、メタルの根本的な意義を理解していないのだから。

MASTERPLAN/MASTERPLAN
2003年発
入手:2003年、マーキーインコーポレイティド(株)