メタルの衝撃

新旧含め、メタルに対する自分の思いを書き綴るブログ。

AEROSMITH

2016-02-27 22:49:40 | USA
彼らの活躍に共通するキーワードは「Walk This Way」である。初期エアロの人気の起爆剤となった曲もそれならば、復活の起爆剤となったのもこの曲である。
そして、その火を炎に拡大したのは、その後発表されたアルバムの出来であり、それに伴うツアーである。

この復活作はファンにより評価は分かれたものの、今聴いてみても明らかにヒット性の高い曲の数々であり、構成である。
特にこの復活のタイミングはPVの一般化やMTVの浸透によるものも大きく、NWOBHMから影響を受けたアメリカのメタルシーンが活性化した稀に見るタイミングであった。厳密には、このアルバムの前に1枚出しているのだが、離散しボロボロになったメンバーが集まった所で、そう簡単には認められない。むしろ、その1枚の発売とライブを見て確信したファンが増えたからこそ、ではないかと思われる。

その後の活躍ぶり、そして知名度が更に上がった事は言うまでもない。

AEROSMITH/PERMANENT VACATION
1987年発
入手:1987年、ユニバーサル

WILD HORSES②

2016-02-24 22:55:50 | nwobhm
1stはどちらかと言えば、元バンドで温めていた曲若しくは陽の目を見なかった曲を放出したアルバムであり、バリエーションには富んでいたが、メンバー個々の本色が出ていない作品であった。
それは元バンドのステータスに合わせた曲作りの為、そのネームバリューに依存する所が大きいからである。

その意味からすれば、今作こそが彼らが演りたかったサウンドであり、作りたかった曲だと言えよう。骨太で疾走感のある曲は個性を持ちながらもアルバム全体としての纏まりとタイトなイメージを与え、まるで方向転換をしたかの様な別物となっているが、印象的なメロディに変わりは無く、流石の出来。
この2ndを評価出来るのは過去の経歴に拘らない者達だけであろう。惜しむらくは1stのイメージだけが一人歩きした為にマトモな評価を得られなかった事。

WILD HORSES/STAND YOUR GROUND
1981年発
入手:年月日不明、Zoom Club Records

WILDFIRE②

2016-02-20 22:24:55 | nwobhm
1stの路線を継続していたならば、もう少し活動を続けられたかもしれない。

基本的スタイルは変わらないのだが、更にB級度が増した感を受けたのは自分だけだろうか。1stですらNWOBHMの頂点付近のバンドと比べ、即効性が薄かったのにこの曲作りは残念。もはやアルバム自体の印象も残らなくなった。

シングルでリリースした曲をボートラで入れてあるものの、その曲すら残らない。
B級であっても活動を続けてきたバンドもある中、環境が劣悪だった事もあるが、消滅の道は自然の摂理だったのかもしれないと感じるサウンド。
NWOBHMのピラミッドで言えば、中間よりは上だが中の上、上の下という所か。1stよりクオリティがランクダウンは致命的。

WILDFIRE/SUMMER LIGHTNING
1984年発
入手:2002年、Mausoleum records

STAMPEDE②

2016-02-17 22:32:43 | nwobhm
2ndにして初のスタジオアルバム。パフォーマンスの高さは確かにライブに勝るものは無い。しかし、曲自体のクオリティはスタジオアルバムの方が分かりやすい。ライブではテンションが上がる事によって曲よりもパフォーマンスを重視しがちだからだ。

1stのUFOに近いという表現はむしろパフォーマンスを意味している。しかし、曲自体はメロディアスであるものの、UFOとは異なる。マイケルのギターが前面に出たUFOに対し、STAMPEDEは総合的バランスに依る。
逆に言えば、スタジオテイクでの特質が希薄である、と言ってもいい。それでもNWOBHMの数多くのバンドの中では高いレベルにあった。

前回の記事でも触れたが、レーベルの酷い扱いにより契約は続かず、時代の変化に機会を失いバンドは崩壊。1stが未だ激レアの扱いになっている理由を考えてもらいたい。

STAMPEDE/HURRICANE TOWN
1983年発
入手:2006年、Rock Candy Records

SPIDER②

2016-02-13 22:09:18 | nwobhm
やはり最近、感じるのは米国のサザンロック、そして英国のブギーに興味を持つ者は絶滅危惧種となりつつあるという事だ。

本来ならば、俄メタルファンはノリのいいサウンドを好む筈なのだが、このバンドはおろか、そもそもSTATUS QUOでも話しが通じない事の方が多いのは、時代のせいなのだろうか。個人的にはVARDISにはレビューが多いのに、このバンドには少ないという事が純粋にブギーとは別の所の価値観を持つ者が殆どだろうと判断する。

さて、1stアルバムに続き、この2ndでも不変のスタイルが貫かれており、更に充実した内容となっている。
連々と書き綴ってもそのサウンドは恐らく伝わらないであろうから、興味を持ったなら、先ずは聴いてみるべし。購入を検討したいならぱ、新規は不可能なので4枚組アンソロジー盤をオススメする。

SPIDER/ROUGH JUSTICE
1983年発
入手:2007年、KRESCENDO Records