メタルの衝撃

新旧含め、メタルに対する自分の思いを書き綴るブログ。

FIREHOUSE

2016-05-28 22:35:40 | USA
デモテープがジョンの手に渡った事から、ボン・ジョヴィの後押しを受け、華々しいデビューを飾ったこのバンド。それはボン・ジョヴィがキッカケを作ったに過ぎず、ダブル・プラチナムまで届いた人気の要因はC.J.スネアのソングライティングと妙にハマる彼の伸びやかなボーカルにある。
そして、彼らのスタイルはより大衆的でありながら、キャッチー且つメロディアス。アメリカの典型的なハードロックを受け継ぐ存在となった。

折しも、このデビューアルバムが出された時期は過熱したLAメタル・ムーブメントの終期に向かう光と影が混在する時期でもあり、栄華を極めたバンドが衰退していく中、実にアメリカらしいサウンドを作るバンドが好まれた時期であった。
この後、メタルシーンは一変するも彼らはそのスタイルを変えなかった。

個人的にはボン・ジョヴィよりも様々な要素を持っていた為、継続性はあった。が、これまた印象の強いメロディの為、リピート率は低い。

FIREHOUSE/FIREHOUSE
1990年発
入手:年月日不明、Epic Sony

ROYAL HUNT

2016-05-25 22:51:10 | EU
デンマークのメタルを代表するのがMAIDSなら、メロハーを代表するのはこのバンド。北欧が注目される様になってから後発のバンドにはなるのだが、メタルシーンの一時的過熱が安定した後のデビューだけに、その活動は順調に進んだ。
とは言え、メンバーの交代は激しく、あまり安定していたイメージは殆ど無い。そのサウンドの印象を変えるのはボーカルの交代であったが、ごく初期に在籍したヘンリック・ブロックマンの北欧サウンドに似つかわしくない(笑)声質は情感表現に乏しいものの、その分存在感があった。
又、この2ndはアメリカでレコーディングされたにも拘らず、より北欧色が強く感じられたアルバムである。

次作で交代したDCクーパーと好みが分かれるかもしれないが、後々に残る印象はこちらが勝る。

ROYAL HUNT/CLOWN IN THE MIRROR
1994年発
入手:年月日不明、テイチク

TEN

2016-05-21 22:17:02 | UK
英国におけるメロディアス・ハードを主体とするバンドの多くは実力がありながらも、チャンスに恵まれない事が多い。それは英国にはメタルを中心とする個性に溢れたバンドが多い事とメインたる市場のアメリカに於いて、アメリカのバンド以上に受け入れられる事が無いからである。
そして、もう一つ。英国には職人気質が多く、時流に流されない若しくは時流に乗れないバンドが多いから。このバンドも当時の時流に流されること無く、自らのフィールドで勝負に出たバンドの一つである。
メインメンバーのゲイリーから追い続けていた者は相当なマニアである。大抵は元THIN LIZZY~DAREのヴィニーから辿り着いた方が多い筈。

前回記事との比較で言うならば、さほどポップでもキャッチーでも無く、適度なヘヴィさを保ちながら、歌モノにならない程度に印象を残していく。非常に優れた構築性と多彩なアレンジ。そこにヴィニーの表現力が加わったのだから悪い筈が無い。
ましてデビューアルバムから、このクオリティ。流石である。

TEN/TEN
1996年発
入手:1998年、東芝EMI

BON JOVI

2016-05-18 22:06:30 | USA
80年代のメタル全盛期を過熱させたのはこのバンドである。それまでメタルに興味を持たなかったユーザーを取り込み、間口を広げた功績は非常に大きい。
それはやはり、ジョンのルックスもさる事ながら、そこそこハード且つキャッチーなメロディ。どの曲もインパクトが強く、印象に残りやすいという非の打ち所が無いアルバムがこの3rdである。但し、印象が強過ぎるが故に、飽きるのも早いという欠点を持つ。次作以降の低迷もその事が少なからず影響しており、まして飽きやすい即席ファンの多い日本では顕著であったと言える。

自分にとってもこのバンドは3rd以降のデフレパードと同じく、極たまに聴きたくはなるものの、基本的にメロディをずっと記憶しているのであまり興味が無い。
それでも彼等の実力は評価しており、後のメタルシーンへの影響も認識している。あ、メタルじゃ無く、本人達曰くR&Rか。

BON JOVI/SLIPPERY WHEN WET
1986年発
入手:1986年、マーキュリー

SHY➁

2016-05-15 21:54:25 | UK
彼等の大きな起点となるべきアルバムであった3rd。彼等自身、ソングライティングの能力が低下した訳では無い。しかし、それまでの状況を変えるには選択肢の一つになるのは必然であった。というか、彼等にとっては大きなチャンスであった。
外部の有名なソングライターを集め、共同制作という形は英国出身の新人バンドにとっては、魅力的な話しであった。そこにはマイケル・ボルトンやドン・ドッケン等が名を連ねる。彼等の音楽性に大きく影響を与えはしなかったが、最高のクオリティと評される。業界の評価は高くも、エンドユーザーには届かず。
それはこのアルバムが発売された時期に起因する。その年はボン・ジョヴィやヨーロッパがポップ・シーンの中心となっており、更にデフレパードが追打ちをかけ、ガンズとメタリカが次のメタルシーンを既に形成していた時である。

個人的な感想で言えば、確かに曲の出来は素晴らしい。しかし、強く印象に残る曲は無い。更に言えば、曲をバンドの色に染め上げていない。若干の違和感を感じ、作られたアルバムと感じる。果たして、皆はどう思うか。

SHY/EXCESS ALL AREAS
1987年発
入手:年月日不明、BMGファンハウス