メタルの衝撃

新旧含め、メタルに対する自分の思いを書き綴るブログ。

SLAUGHTER

2016-06-29 22:22:19 | メタル検証
元VINNIE VINCENT INVASIONのボーカル、マーク・スローターとベーシストのデイナ・ストラムを中心に結成されたバンド。KISSはもとより、ヴィニーに関しても興味が無かったので聴いていないのだが、このバンドは直感的にこのデビューから購入。当たりであった。
2人が中心という事もあるが、ヴィニーが賞賛したと言われる2人の実力は正に本物。サウンド的にギターは味付け程度なのだが、それでも不足を感じさせない充実の楽曲。メロディはアメリカならではの明るさの中にも哀愁漂うスタイル。実はアメリカン・ハードではこのパターンが最も印象に残り易い。日本人にも好まれるパターンである。
前にネルソンを記事にしたが、デビュー・アルバムながら同等にヒットしているものの、一般的な評価は同等では無い。こちらはそのヒットに納得するだけの内容となっている。
ヘヴィなものを期待するには不足だが、楽曲の良さを求めるには損の無いアルバム。

SLAUGHTER/STICK IT TO YA
1990年発
入手:1990年、東芝EMI

WHITESNAKE

2016-06-25 22:09:41 | UK
デヴィッド・カヴァーデルがパープル脱退後、立て続けに2枚のソロ・アルバムを発表し、そのツアーの
為にバンドを結成したのが白蛇の始まり。その後、徐々にパープルの元メンバーが増え、注目度を増した。80年代ハードロックの中心ともなったバンドである。
ただ、恐らくはサーペンス・アルバス以降の勢いが大きく、初期のいかにも英国のブルース・ハードを評価出来ない者が多いのも事実。その評価が彼らを苦しませる結果となるのだが、それは又、別の機会に。
バンドとしての初のフルレンスはビートルズのカバー等を含むものの、スマッシュ・ヒットとなった曲が無い分、実に多彩な曲が並ぶ。
今からこのアルバムを初めて聴くには、英国ブルースに詳しくなければ興味を持てないだろう。自分もそれ程詳しくは無いが、この土埃が立ちそうなブルースが好みである。

パープル自体も個人的には興味が無いが、パープル関係者のアルバムは幾つかあるので、それも又、別の機会に記事にしたいと思う。

アメリカで言えば、ブルース・スプリングスティーンの様な王道のブルースを好む者に聴いて欲しいアルバム。

WHITESNAKE/TROUBLE
1978年発
最新入手:1990年、ポリドール

DIZZY MIZZ LIZZY

2016-06-22 22:07:05 | EU
80年代メタル全盛期の終焉を迎えても尚、追い続けていた真のメタルファンならば誰もが知っているバンド。またしても個人的に好きなデンマーク産であるが、その個性は突出していた。その当時の主流でもあったオルタナティブ要素を取り込み、メロディは一部評価では”ビートルズ”とも言われていたが、馴染み易く印象に残りやすいもので、爆発的に知名度を上げた。
サウンド的には非常にフックの多い癖のあるもので、変拍子は多かったが、プログレ程展開が変わるものでは無かった。様々なバリエーションの曲がありながらも、いずれもこのバンドの曲と判断出来る程の特質を持ち、アルバムとしての完成度の高さを感じさせるものであった。

あまりにも個性的であったが故にバンドの目指す方向とユーザーの望む方向にズレが生じる事になってしまうのだが、ある意味、それも仕方の無い事。所謂ハードロックとも言えず、カテゴリー分類の困難なサウンドなのだから。即ち、彼らの作る曲がどういう形であれ、それがディジー・ミズ・リジーのサウンドなのだという理解があれば良かったのだが。

DIZZY MIZZ LIZZY/DIZZY MIZZ LIZZY
1995年発
入手:1995年、東芝EMI

NELSON

2016-06-18 23:03:24 | USA
これを出すべきか迷ったのだが、マーケットの中心たるアメリカでは、こんなものがヒットする所謂本国贔屓という証明の為に記事にする。自分も知り合いから譲り受けなければ、決して聴く事は無かったであろうバンドである。ジャケを見ての通り、ルックスが良いだけの事では無い。代々受け継いだサラブレッドの系譜、つまりポップスターとも言える成り立ちが容認される国柄。
このデビューアルバムから多数のヒットシングルを出しているが、ハッキリ言って個人的には全く印象に残らない。このレベルでいきなり全米17位というのだから、ウンザリする。
確かにバックを務めたメンバーが、それなりの実力者という事を加えても、納得いくものでは無い。

日本ではその辺りの評価はシビアなので、恐らく今現在、このアルバムは二足三文にしかならない。というか買取価格が付くかどうかも疑問な位だろう。
割とアメリカ贔屓な日本のファンに改めて問い質したいアルバムである。

NELSON/AFTER THE RAIN
1990年発
入手:年月日不明、MCAビクター

MAGNUM

2016-06-15 21:37:53 | UK
「大英帝国の誇り」と評されたバンドのデビュー作。まだ、パンクやニューウェーブが主流のNWOBHM幕開け前、所謂ハードロックで括る事の出来ないサウンドは受け皿が少なかったものの、着実に本国とヨーロッパ方面で浸透していく事となる。
恐らく、日本でもこのバンドを好んで聴く者は少なく、知名度も低い。プログレ好きなら知る者かいるかもしれないが。
そのサウンドの特徴は、コーラスの多用とSE及びサンプリングで曲間を繋ぐ構成。多彩なアレンジと大胆な曲展開の中にも違和感を感じない構成とトータルバランスは正にプログレ。ただ、構成とアレンジに重点を置いているせいか、印象は拡散的であり、アルバムとしての評価は決して高くは無い。
次作以降、そのスタイルも安定し、知名度を上げていく事となるのだが。

因みに上が英国盤ジャケ、下がアメリカ盤ジャケである。

MAGNUM/KINGDOM OF MADNESS
1978年発
最新入手:2006年、disk UNION 24ビット・デジタルリマスター