犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

チョグク革新党の漢字表記

2024-03-12 00:29:09 | 韓国雑学

写真:2月25日「チョグク新党創党準備委員会人材受け入れ発表式」で発言する曺国氏(聯合ニュース)


 韓国の総選挙(4月10日)を一か月後に控え、新党結成が相次いでいます。

 新党は、比例区(300議席中47議席)の確保を狙います。

 与党「国民の力」の元代表の李俊錫(イ・ジュンソク)が代表を務める「改革新党」、最大野党「共に民主党」の元代表の李洛淵(イ・ナギョン)元首相が共同代表を務める「新しい未来」のほかに、元法相の曺国(チョ・グク)氏が代表の「 チョグク革新党」なんていうのもある。

 曺国氏は、2月以前から、新しい党を旗揚げすることを言明し、マスコミなどでは「曺国新党」という仮称で呼ばれていました。

 しかし、選挙管理委員会は、「政治家の個人名を政党名に入れることはできない」と言っている。実際、2020年の選挙のとき、安哲秀(アン・チョルス)が新党の名称を「安哲秀新党」にしようとしましたが、拒否されています。

 曺国氏は「曺国新党」を党の正式名称にしたかったようですが、これは許可されないということで考えたのが、「 チョグク革新党」

 実は、曺国祖国は、韓国語で同音異義語。「 チョグク革新党」の「チョグク」は、党代表の曺国と祖国の「掛詞」なのでした。

 2月29日に政党名が正式に決まったとき、『世界日報』の記者が電話取材し、

「漢字ではどう書くのか」

と聞いたところ、

「それはまだ決まっていない。漢字を使うかどうかを含めて3月3日に決める。そもそも漢字を必ず使わないといけないわけじゃないし…」

などと答えたそうです。(世界日報、2月29日付

 有権者は当然「曺国」だと思うわけですが、選管から聞かれれば「祖国」なんですよと答える、コウモリみたいな党ですね。

 結局、3月3日に、党名の漢字表記は祖国革新党になったそうですが…。

 ところで曺代表は、文政権で法務部長官(法相)を務めましたが、娘の入試不正など、さまざまな不正が明るみに出て辞任。「剥いても剥いても疑惑が出てくるタマネギ男」の異名を持ちます(リンク、タマネギ男に実刑判決)。娘の入試不正では、一審、二審で有罪。控訴審では懲役2年の実刑判決を受け、現在上告中です。

 控訴審で実刑の懲役刑が宣告されている人物が、国政選挙に出ていいんですかね。

 不思議なことに、こんな不正だらけの人物の人気が高い。

 聯合ニュースが3月6日に発表した世論調査では、比例代表の投票先として「祖国革新党」は13%の支持を得たそうです。李俊錫の保守系「改革新党」(3%)、李洛淵(イ・ナギョン)の革新系「新しい未来」(2%)を大きく引き離しています。

 だれが支持するのか不思議です。

 きっと、以前の文在寅支持者なんでしょう。文在寅支持者は、文在寅の在任中の不正が暴露され、逮捕されるのをなんとしても阻止したい。元法相の曺国氏に頑張ってほしいというところではないでしょうか。

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